今日は小中高の同級生だった山川烈君が尺八の演奏会に出演するというので見に出かけた。山川君とは家も近所だったので小学校の頃は互いの家を行き来していた思い出がある。風の便りに尺八をやっているらしいとは聞いていたが、今住んでいる福岡から熊本へ演奏会に来るほどの腕前とは知らなかった。くまもと森都心プラザホールで行われた演奏会は、彼が所属する琴古流尺八の宗家創立120周年記念演奏会だった。熊本ゆかりの三弦の名手、川瀬里子の生誕140周年記念も兼ねていた。山川君の出番は5回ほどあったが、中でも「残月」という曲では、三人の三弦奏者とともに一人で尺八を吹いた。なかなか堂々とした演奏ぶりで感心した。
幼なじみのよしみで、山川君と気安く呼んでいるが、実は彼は世界的にも名を知られた「ファジィ理論」の大家である。数理科学の博士が、アナログそのものの尺八を吹く。このギャップが実に面白い。しかし、よく考えてみれば「ファジィ理論」というのは「あいまい」に見える人間の言葉や動きや考え方を数値化していく理論。いつか尺八の名手の演奏も数値化されて機械的に再現できるような時代がやって来るのだろうか。
幼なじみのよしみで、山川君と気安く呼んでいるが、実は彼は世界的にも名を知られた「ファジィ理論」の大家である。数理科学の博士が、アナログそのものの尺八を吹く。このギャップが実に面白い。しかし、よく考えてみれば「ファジィ理論」というのは「あいまい」に見える人間の言葉や動きや考え方を数値化していく理論。いつか尺八の名手の演奏も数値化されて機械的に再現できるような時代がやって来るのだろうか。