
乙美という女性が亡くなったところから物語は始まる。乙美は残された夫や娘のためにあるレシピを残していた。そして四十九日までにそのレシピを伝えることを託された不思議な娘、イモトがやって来る。このレシピとは?この娘の正体は?そして乙美はいったいどんな女性だったのか。
ユーモアを交えながら、ハートウォーミングで、しかもファンタジックでとても楽しめた。ドラマで娘・百合子を演じる和久井映見が、自分が20歳若かったら、イモトの役をやりたかったと言っているが、それほどイモトのキャラクターはチャーミング。この役を今、僕がイチオシの徳永えりが演じるのが楽しみだ。乙美役の風吹ジュンと夫・良平役の伊東四朗のキャスティングも小説のイメージどおりと言っていいだろう。乙美とイモトのローマ字のスペルが一つのキーワードになっている。