のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1328

2017-11-27 00:23:17 | 新しい子猫たち 

実は九州での社会福祉の実際の進行にも幾つかの偶然が重なっていた


 


加代子教は、始めはそれこれ全面的に支援していた。カヨコファイナンシャルのゼニの亡者たちは、加代子が寄付しろと言うので仕方なく、ワシらは知らんぞ と言いながら ドンドンと金をつぎ込んでいた。


 


その当時は何故か、神子と神之助が競うように荒稼ぎをしていて、カヨコファイナンシャルも運用を二人に任せていた。ワシらは知らんぞ の筈が 利益のかなりの部分も控除し、加代子教のナンタラとか装って海外にも金を密かに流していたが、加代子教の評判で ある程度 この操作の狙いの解明の意欲が相殺されていた。


 


九州の規制当局では、加代子教に逆らうと愛染明王の祟りがくると云うのが密かに信じられていて、しかも政界の陰の黒幕の陽太の親戚筋、その上 加代子教が無尽蔵に社会福祉に金をつぎ込めるのは、この運用があるからだと誰にも判った。


 


多少の疑義を突っ込むのは危険と云う思いがあった。その上、調査すべしと言っていた 上層部のオッサンが突然急死、これで決定的になった。忖度どころではなく、命まで危ないかもしれない、みんな 触らむ神に祟りなし と云う事になった。


 


ただ加代子教も執行部にゼニの匂いに敏感な奴が入り込み、今まで支援していた奴らが お返しに寄付してくれる時代も来た


 


加代子教の現在は、幾つかの会社を持ち、再生ファンドみたいな事まで 始めて、カヨコファイナンシャルからの寄付がほとんどいらなくなった。神之助と神子の運用も神のような、鬼のような運用から、次第にペースが落ちてきた時期とも重なっていた


 


ただ金の切れ目は縁の切れ目となって、加代子教のカヨコファイナンシャル離れも始まっていた。加代子には従うがカヨコファイナンシャルの会計ゴロ、税務ゴロを本心では馬鹿にする風潮も始まっていた


 


それに何よりもカヨコファイナンシャルの連中も海外に逃がしていた金の処理が大変になっていた。いつまでも加代子教の評判に頼るワケにはいかなかったし、相手は宗教法人の形を取っているしと税務ゴロ、会計ゴロの中で兼任していた加代子教の理事も撤退していて、状況が全く見えなくなっていた


 


ただ加代子教も金が出来て、再生ファンドみたいな儲けも入り、支援そのものも 特定の所得の高い連中の互助会みたいな雰囲気も出来ていて、本当に困った人たちの支援には身が入らなくなっていた。


 


これではイカンと思う人たちもいて、その人たちが、瑠璃興業系の社会福祉法人と連絡して、本当の加代子教はこうだったのだと云いたい面もあったし、実際に細かい支援は不慣れになっていて、加代子教の再構築の時代でもあった。