のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1325

2017-11-24 00:15:51 | 新しい子猫たち 

聖子と瑠璃の話し合い は 別に親戚同士だからと云う事ではなくて、実はそれぞれの企業集団の進む方向と今後の展開を睨んだものだった


 


聖子は はじめ漠然として コンビニを含む 総合型小売業を考えていた。聖子の孫を出したのもコイツの可能性を考えていたし、聖子の孫のお守り役も 安いよスーパーの有望と思われる人をつけたのだった


 


聖子は独断的に見えて、安いよスーパーの宝とも言える社長の言う事は聞いた。当時の安いよスーパーの社長は、コンビニは確かに今後伸びるかもしれないが、今の安いよスーパーを総合的に展開していく事では路線が異なってくる、それにシックステンの資本のかなりの比率を占めている 神子系列のグループと話し合いをしていくだけの力も資本も我々にはない、結局は指導権を取れない。小売の考え方が複雑になり、意志決定が難しくなる。伸びる業種であっても結局我々のプラスにはなり得ない。資本として残すのには構わないが、安いよの経営の中から外して考えた方がいい


 


聖子は他の要因から、孫がボンクラでみんなが単に盛り立てていたと判った。聖子の頭の中では統合型小売をあの孫を中心に 安いよスーパーを再構築していく壮大な構想があったが、身内を重視していく事の危険も悟り、社長の云うようにした


 


ただ聖子の孫のお守り役とつけた奴は、実は安いよスーパーの自社印の製品を展開する部門を作った奴で、この柱は握っていたい。


 


瑠璃興業は瑠璃と香奈との緊張関係はあるものの、ジブグループと香奈関係の企業の橋渡しをしやすい立場でもあって、こうした自社印製品群の企画、調整をする会社を共同して作ろう と 聖子は瑠璃に申し入れたのだった。


 


聖子はゼニにさえなるのであれば、必要になればシックステンの株式を売ってもいいと思っていたし、実際にもこの時少し瑠璃興業に売っていた


 


瑠璃はこうした自社印製品の企画調整する事は企業として魅力でもあったし、経験者でもあった、聖子の孫の守り役を瑠璃興業の取締役として迎え、瑠璃興業系のコンビニ全店の運営を任せたのだった。