ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

甲斐バンド オールタイム・ベスト1

2017-07-25 12:31:00 | メディア
夏ドラについて書き始めたばかりですが
奥さんによると、土曜日に甲斐報が届き
「Best of Rock Set かりそめのスウィング」の特集が組まれていたかと思ったら

日曜日には、HMVで予約した初回限定盤
月曜日には、通常盤とMISIAさんのミニアルバムの出荷通知があり
通常盤以外は、今日到着するとのことで
そりゃあ、ドラマどころじゃないなと…(笑)

で、その2部構成の特集の第1部は
「新録音に参加した3人のプレイヤーのインタビュー」で
イチローさんと佐藤強一さん、岡沢茂さんが登場されてます

「甲斐バンドとしての久々のニュー・レコーディングがカバー曲
しかも昭和40年代の人気ドラマの主題歌と聞いて
まずどんなことを思いましたか」との質問に

イチローさんは…「たまたまですが
昨年の春、あるイベントで谷隼人さんとご一緒し
この曲をアカペラで歌っておられるのを聴いて
やっぱり素晴らしい曲だなぁと感じました

それがあっての今回ですので、数十年のブランクもなく
不思議な縁を感じつつ取り組みました

【非情のライセンス】は、甲斐さんの声と松っちゃんのコーラスがあったら
もうそれだけで甲斐バンドなのですが
サウンド全体で甲斐バンドのヒストリーを感じて頂けたらと思います」
…と答えておられるんだけど

「シャープな現代性と往年の活劇映画への郷愁と
相容れそうにない二つの要素を見事に兼ね備えた
【非情のライセンス】の印象的なアレンジに関して

田中とKAIは、クエンティン・タランティーノの知る人ぞ知る
カーアクション作品『デス・プルーフ』のサントラの曲について
意見を交わしたという情報が伝わって来ている」と記されているのを読んで

奥さんは、その昔、甲斐さんが曲のアレンジについて
大森さんとアイデアを話し合われる際に
よく、ご覧になった映画の印象を説明なさって
曲のイメージを伝えていらしたことを思い出したんだとか…

その甲斐バンド・バージョンは、甲斐さんが
いち早く(笑)ラジオで流されたり、動画をアップなさったりで
アルバムに針を落とす(笑)トキメキは薄れてしまった感が…(苦笑)

もっとも、奥さんは動画を撮影しているとはいえ
「レコーディングって、あんなに動きながら歌うもんなの?(笑)」と大笑い(笑)
ボクは、谷さんが歌われた【非情のライセンス】に心惹かれますねぇ(笑)

ともあれ…「(甲斐バンドのオリジナル曲の)アレンジを進めていく上で
何か意識したことはありましたか」という質問に

「まずは、演奏者全員がセーノで一発録りする時代ですから
その素晴らしさがあります」とイチローさん

「全員が全体像を感じて演奏しているってことですかね
大胆さと繊細さの両方を兼ね備えた編曲も素晴らしい
僕の意識は、甲斐バンド・クラシックと現代の融合、これのみです」と話され

また、佐藤強一さんは…「感覚的には、例えば競馬みたいなレースで
各パートが抜きつ抜かれつしているような状況なんですよ

速い者もいれば遅い者もいて、それが前に行ったり後ろになったりしながら
一つのゴールに向かって疾走してるような感じです

いつもそうですが、岡沢さんはすごくしっかりしてて明確なベースだから
僕はそれを聴きながらやるだけなんですよね」とおっしゃっていて

その岡沢さんは…「甲斐バンドの昔の曲を弾く場合は
オリジナルを聴いて、自分でも弾いてみるんですけど
でも、同じようには出来ないですよね

やっぱり、僕の感じになってしまうので
それを踏まえながらレコーディングに臨んで
そこに甲斐さんからの指示もあるので
そういう中で仕上げていくことになります

それで、甲斐さんのOKが出る感じが掴めたら
あとは、躊躇なくダーッと行っちゃうんですよ(笑)

昔の録音を意識して変に加減したりしてると
甲斐さんには判られちゃうんです
甲斐さんが求めてるものが判ったと思ったら
思い切りやった方が『いいねえ』ということになるんですよね

【非情のライセンス】のベースは、オリジナルを踏まえたフレーズで
すごく難しいんですよ、基礎練習のためのフレーズみたいな感じで…

ただ、昔のフレーズを踏まえてると言っても、弾き手は今弾いてるから
やっぱり今の感じになってると思いますよ
『僕が弾けば《今》だから』ということは、常に頭の中にありますからね」
…と、答えていらっしゃいます

このインタビューを読む限り、新録音に関しては
「ROCKS」が、オリジナルをライブ・バージョンにアレンジした形だとすれば
今回は、スタジオ・バージョンとでも申しましょうか
オリジナルを踏まえた、今の甲斐バンドの音ってことですよね

第2部は「長年、KAI作品の音響面を担ってきた
2人のエンジニアの対談で聴きどころを探る」ということで
森元浩二さんと岡本慎太郎さんが登場

森元さんは、今回のミックス作業に関して
「どの曲も『こうしよう!』みたいなことは特になくて
手元に来たものをちゃんと整える、みたいな感じだったと思います

『甲斐バンド・ストーリー2』の時は、昔の音源を渡されて
それをミックスし直すということが初めてだったから

しかも、その渡されたものが自分の印象とものすごく違っていて
それを今の甲斐バンドの音に仕上げるにはどうすれば?ということを
オリジナルをかなり聴いて、すごく研究したんです

今回はオリジナルの印象が変わらないようにということは意識せずに
今の音にしたという感じでしょうか
日光東照宮みたいなもんですよ(笑)」とおっしゃって

日光東照宮は、修復のたびに、作業にあたるその時々の職人さんが
良いと思うように描いているため
オリジナルとは全然違うものになっていると説明され

「甲斐さんは『昔のと違ったからダメ』ということはあまりないんです
仮に違ってたとしても、それが良ければOKという感じなんですよね」

…と話されてますが「昔の音源を今のバンドで…」という時点で
リマスタリングするような仕上がりを目指してないってことでしょうし

そういう意味では、カバー曲【非情の…】はさておき
新録曲に【ちんぴら】と【かりそめのスウィング】を選ばれたことが興味深いです

一方で、新録曲を含めた全23曲をマスタリングしたエンジニア
ティム・ヤングについては…「NYボックス」に収録された
「ストレートライフ」「CHAOS」を任せた際に

「甲斐さんは『その2作は難しいから、きっと修正点があるだろうな』と
予想していた」ものの
「完璧とも言える仕上がりだったから
次に何かマスタリングをやるなら、彼に頼もうと決めていたみたいです」と岡本さん

「普通は、昔の音がそのままということは古く感じると思うんですけど
彼のマスタリングは、昔の音が持ってるものが
そのまま新しくなったような感じなんですよね

甲斐さんが言ってたのは『日本人と考え方がちょっと似てるんじゃないか』という話で

アメリカの人は『俺の音はこれだぜ!』という感じでやりますけど
日本人は『みんなで作ったものをより良くしよう』みたいな感覚が強い
そういう感覚でやったマスタリングであるような気がします

だから、もし今回のベスト盤を聴いて
イメージが変わったように感じる人がいたとしても
スタジオでミックスを聴いて甲斐さんがOKを出したものに
一番近いのは今回の音だと思います」と話され

「これまでの甲斐バンドのリマスタリングものにも
時代ごとの流行りみたいなものが反映されてる部分がやっぱりあるんですけど
今回は、かなり元のままのものが上がって来ると思っています

完全にアナログの時代に録音したものもあれば
『ROCKS』でレコーディングしたものもあって
色んな時代の音が並ぶことになるので
それが彼のマスタリングでどういう風に着地するのか、楽しみです」

…と、おっしゃっていて
「ああ、オールタイム・ベストだもんね」と改めて思い至った次第…(苦笑)

サウンド的にデコボコがあっちゃ具合悪いでしょうし
何と言っても、秋からのツアーのセトリになる訳だから
全体を通して聴いた時に、メリハリがありつつも
一連の流れ…甲斐さん流に言えば「ストーリー」が
感じられるものでないといけないんじゃないかと…

奥さんによると、今日配達予定の2枚が無事に届いたらしいので
帰宅したら、じっくり聴いてみたいと思います♪
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