ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

お茶の間なき時代のテレビ4

2016-12-21 16:35:00 | 日記
甲斐さんが前回のセイヤングで
「NHKは攻めてる」とおっしゃってましたが

視聴率の低下が招いたスポンサー離れによる
制作費削減や規制の強化…といった民放各局の「悪循環」とは無縁な環境
…もちろん国営放送としての品位や規制は求められるでしょうけど…

視聴率獲得のために、グルメや旅番組、病気や健康などの情報番組といった
中高年向けの企画しか通らない民放とは違って
時間と手間がかかる調査報道ものや
国際紛争などの硬派なネタも手がけることが出来るのは強みですよね

強みといえば、テレ東も編集部長自ら
「異質であることにこだわります」と断言なさっている通り

「他局がみんな中継を繋いでいるのに
ウチだけはやってないというのはよくありますが
正直、やろうとしても出来ないという事情もあるし
そもそも、やろうとも思ってない(笑)
他局と同じことをしても視聴者には喜ばれないだろうと…

[YOUは何しに日本へ?]などゴールデンタイムで定番になりつつある
素人参加のロケバラエティも、他局のように
タレントをひな壇に並べることが出来ないなら何をするか?
という逆転の発想から生まれた

金曜深夜のドラマ枠では[モテキ]や
[孤独のグルメ]シリーズなど話題作を生んで来た
人気が出たての俳優さんを主役に起用したり、とにかく冒険的
演出も尖ってます」と、他の民放局とは一線を画す存在です

「金がないなら知恵を出せ」というスタイルを貫くことで
「無料で、等しく色んなところに届く
地上波のテレビでなければ出来ないこと」を実践
「根強いファンを獲得している」そうで
我が家も、おそらく?甲斐さんも獲得されているんだけど(笑)

他局が「多少は自由がきく深夜枠」で冒険を試みるのと同様に
テレ東の強みは、あくまでマイナーゆえであるのに対し

今のNHKは「王道かつ奇抜」な番組作りで
2016年上期・関東地上波テレビ局の「ゴールデンタイム視聴率」1位に…

「AERA」には「一時期、リアルな女性像を追求し低迷していた[朝ドラ]は
[ゲゲゲの女房]以降、ひたむきに生きる女性という原点回帰で復活を遂げた

メイン視聴者の50〜70代女性には
現代で自己実現を目指す物語よりも
女性が働くことすら難しかった明治から大正、昭和の時代に
ヒロインが自立を求める姿や、過酷な戦争体験の方が
ロマンチックで新鮮だと歓迎された」と記されてますが

「それまでチャンと朝ドラを見てなかった」甲斐さんと亀和田武さんが
「ゲゲゲの女房」から朝ドラにハマられたことを考えると
単に原点回帰による復活だけではない気が…?

放送時間を8時に繰り上げたこともそうだけど
ドラマ番組部長の「朝ドラを担当するプロデューサー達は
自らの置かれた状況を[黒ひげ危機一髪]と呼ぶ

ヒットの法則なんて判らないけれど
同じことをやったらダメだということだけはハッキリしています
誰かがナイフを刺したところにはもう刺せない
新しいことを探し続けます」との言葉が、攻めの姿勢を感じさせますよね

ただ「トットてれび」のチーフディレクターによると…
「僕が若い頃は[人と違うことをやれ]と言われましたが
今は人と競うことより、とにかく面白いことをやろうという方針だから
やれることは広がったはずなのに

若手は、面白さよりも、上手くそつなくやることを目指すタイプが多い」と
やはり民放局と同じ若手テレビマンについての悩みがおありみたいです

ともあれ、NHKのゴールデンといえば「大河ドラマ」
「ポスター、告知イベントと様々なPRを試みているが
若年層の支持が低いのが長年の課題だった
それを解消しつつあるのがSNSの存在」で
「[真田丸]はツイッターのトレンド入りの常連」になっているらしい

広報局チーフプロデューサーは「SNSは現代の[お茶の間]」だとして
「色々な情報を投入して盛り上げる」そうで

「小日向文世さん演じる豊臣秀吉の陣羽織が[派手すぎ]と話題になれば
衣装の専門家にインタビューして
解説記事を掲載するという地味な戦略(苦笑)」に力を入れるようになったのは

2012年の「平清盛」がきっかけだったらしく
視聴率こそふるわなかったものの
その年のツイッタートレンド・テレビ部門1位を獲得しているんだとか…

「早あま」「本あま」「録あま」
「あま絵」「あまロス」などの「あまちゃん」現象も
実は「早盛」「本盛」「録盛」「盛絵」「清盛ロス」など
すべて「平清盛」ファンが先行していたようで

他にも、ファンが同時刻に再生して呟く「エア再盛」や(笑)
「平清盛本放送が終わって
3年近く経っても思うこと」というハッシュタグもあるらしい(笑)

「SNSでは、番組の熱狂的でコアなファンを作ることを目指しています
声優さんやYouTubeといったサブカルチャー的なものが
大河のPRとして強いんです

直江兼続役の村上新悟さんによる直江状の朗読ムービーには
[これなら受信料を払ってもいい]という声も上がっており
視聴者層の広がりを示す調査結果も出ている」んだとか…

そうそう!昨夜の「逃げ恥」最終回に
「真田ロス」真っ最中のタイミングで「5円玉6個」を並べた「家事分担合戦(笑)」なる会議のシーンがあり
「真田丸」を見てなかった我が家も思わず爆笑(笑)

でも、あのシーンは「リーガルハイ」再始動の時のネタなのに…(笑)
といったツイートを見て「ですよねぇ」とナットク(笑)
まあ「半沢ネタ」もあったことだし
「真田丸ネタ」は絶対やると思いますけど…(笑)

それはさておき…これだけ「絶好調」にも関わらず
NHK局内では「公共放送にドラマは必要なのか?」との議論が
毎年繰り広げられているみたいで(苦笑)

ドラマ番組部長は「多様性を持ち、人生の最初から終わりまで
楽しめるものを提供するのが、公共放送の役割だと思っている

その中に娯楽や物語というジャンルが絶対に必要です
物語を読み、観賞するのは
人間のプリミティブな欲求の一つなんだと思います」とおっしゃってますが

「朝ドラ」から「みいつけた!」や「サラメシ」「真田丸」
そして「アナザーストーリーズ」や「クロ現」などのドキュメンタリーまで
公共放送を楽しまれている方に心当たりが…(笑)

そのドキュメンタリーの分野で優秀な人は
予算の潤沢なNHKを目指すのが「常識」になっているらしいんだけど

大型企画開発センターのシニア・ディレクターは
「[最後の石器人]と言われるヤノマミ族と150日間同居したり
金鉱山で一攫千金を狙う男たちに50日間密着したり
文明と接触したことのない民族[イゾラド]の撮影にも成功した」方で

「アマゾンの奥地での取材交渉も
取材相手と心を通わせることも、一筋縄では行かないはず」が
ご本人いわく…どうして他の人が出来ないのか不思議です
NHKの名前もあんな所では役に立たないし、恵まれている訳でもない

あ、でもそこにただじっと居ることが
全く苦にならない性格だから出来るのかも…(笑)

「金を掘って暮らす男たちに法はない
仲間内で殺し合うこともある
取材中に銃で脅され危険な目に遭っても
[ブラジル人って、ヤンチャなとこがあるから]と無頓着」な方でないと
出来ないんじゃないかと…(汗)

「[単純な善悪では割り切れないことを問い続けたい
それがドキュメンタリーだと思っています]

そんな生真面目さと、腹をくくって臨む常軌を逸した(笑)制作への情熱
この振れ幅が、多くの視聴者を惹きつける
番組の多様性に繋がっているのだろう」と結ばれてますが

今、それぞれの「現場」のトップが
皆さんアラフィフでいらっしゃるのは偶然ではなく
「生まれた時からテレビが一番身近な娯楽だった」世代が
もう一度「テレビ」を楽しいものにしたいと
奮闘なさっているからじゃないかと…?
コメント
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