甲斐さんのお好きな色川武大さんの言葉「9勝6敗を狙え」が
朝日新聞「折々のことば」に取り上げられてました
選者の鷲田清一さんによると…
「高校野球なら、毎試合全力を投入しないと次に残れないが
プロの勝負は通算で決まる
人生も同じで、何もかも上手く行く訳はないから
どこで勝ち、どこで負けるかが肝要となる
そのためには[これを守っていれば勝ち越せる]という
フォームを見つけること
実生活では形勢が読み難いから、余計にフォームが大事になる」と
「うらおもて人生録」に書かれているそうだ
確かに、ずっと勝ち続けることが出来ない以上
勝率を高めるためのノウハウを身につけることは大切でしょう
…が、しかし、大人にも「絶対に負けられない戦い」はあります(笑)
そう、昨夜のW杯アジア最終予選…(泣)
アジア杯に続き、またしてもUAEにヤラレてしまいました(汗)
中継の冒頭からずっと「最終予選の初戦を落としたチームが
W杯出場を果たしたことはない」と
「分…36%、負…0%」なるテロップまで映し出されてたのに…(苦笑)
ともあれ、川平慈英さんを始めとするテレ朝サッカー部は
スポット番組や番宣にも力を入れて
アジア最終予選全面バックアップ体制を敷いてたんだけど
その中でも特に「リオの次はサッカー!」と
数多くのメダリストの皆さんが登場するスポットと
「神様に選ばれた試合」という番組が光ってました
これも最終予選の「前哨戦」よろしく
日本が初めてW杯出場の切符を手にしたアジア第3代表決定戦
「ジョホールバルの歓喜」にスポットを当てたもので
この一戦の立役者・岡野雅行さんと、元日本代表監督の岡田武史さんが
19年ぶりにジョホールバルのピッチに立たれ、当時の裏話をなさってました
その1997年の更に4年前、1993年には
後半ロスタイムにまさかの同点弾を叩き込まれW杯行きを逃した
「ドーハの悲劇」を経験している日本代表
フランス大会予選に挑む思いには並々ならぬものがあったものの
予選第3戦では、残り10分で2ゴールを挙げられ、韓国に2-1で逆転負け
続くカザフスタン戦でも、後半ロスタイムに同点に追いつかれドロー
この試合の4時間後に加茂監督が電撃解任され
急遽、監督経験のない岡田コーチが代表監督に就任
第5戦、第6戦もドローに終わり
不甲斐ない試合内容に怒ったサポーターが
キング・カズ選手に生卵を投げつける事態にまで発展
しかし、残り2戦に勝利した日本は
イランと第3代表をかけて戦うことに…
その決戦の地、マレーシアのジョホールバルには
2万人の日本人サポーターが集結し
まるで、ホームのような様相を呈していたらしく
中山雅史さんは「スタジアムに到着した途端、日本人だらけで異様な雰囲気
何としても勝たないといけないと思った」そうだけど
岡田監督は、スタンドに詰めかけた日本人サポーターが
「神様、仏様、岡田様」と書かれた横断幕を掲げているのをご覧になって
「勘弁してくれよ、プレッシャーかけんなよ(笑)」と思われたんだとか…(笑)
この試合の前夜、岡田監督はご自宅に電話をかけられ
「明日、勝てなかったら日本に帰れない
家族で外国に住むことになる」と覚悟のほどを語られたという
ちなみに、この試合の平均視聴率は、47.9%だったらしい
約2人に1人が戦況を見つめておられたってことですね
前半39分に「ゴンゴール」が決まると、実況アナが
「フランスに一歩、フランスに一歩、フランスに一歩近づいたー!」と絶叫(笑)
1-0で折り返す際の控え室では
「秋田や井原が声出してて、良い雰囲気だった」と岡田監督
…が、後半開始直後30秒で、ゴール前の井原選手が痛恨のクリアミス(汗)
アジジ選手にシュートを決められ同点に…
岡田監督は「勝ちたいっていうんでガチガチに固くなってた
ナンであんなのが入っちゃうの?(苦笑)」と話され
名波浩さんは「ずっとそういった失点が多かったから
また…という気持ちがした」と振り返っておられました
後半3分、奈良橋選手からのクロスを
中央に折り返したかのように見えた中山さんの「パス」は
「実は、ゴールを狙いに行った(笑)
貰った!と思って焦った気のはやり」だったり
7分のFKのチャンスは、カズさんが直接ゴールを狙うも
枠を捕らえ切れなかったり…と得点には繋がらず
13分、アリ・ダエイ選手にシュートを決められ、逆転を許してしまう
岡田監督いわく…完全にヤバイ!あんな無抵抗な失点の仕方は
一人一人がボーッとしてた集中力を欠いた失点の仕方だよ
試合の残り時間が30分になったところで
監督は「選手達の目をピッと覚まさせ
メンタリティを持ち上げるためには
何かショックを与えなければならない」と考えられ
カズさんとゴンさん、2枚のFWを同時に交代させることに…
通常なら、まず城選手を投入し
呂比須選手は、2枚目のカードのはずなんだけど
「みんなが[えっ]というような[おっ]と思うようなことで
我に返ってくれることがあるんで…」と監督
ただ、一番驚かれたのはカズさんでしょうね(笑)
予選を通じて、初の途中交代に「俺か?」と
ご自身の胸の辺りを指差され、確認なさってました
監督は「歴代の監督はしなかった、日本のエースだからね
そこまで考える余裕がなかった
チームが勝つためにどうするかしか考えてなかったから
大変なことしちゃったのかな?(笑)と思ったけど
[うん、お前]って言うしかなかった(笑)」と苦笑いなさって
「ヒデ中心のチームだからね
ヒデと一番タイミングや意思の疎通が合ってたのが城だった」
…と、説明されてたんですが
番組の冒頭から「ヒデは別格だった」とか
「技術・戦術眼、フィジカル以上に存在感のある選手」と
当時、若干20歳の若き司令塔を大絶賛でした
それが後の「非情じゃなくて非礼」と言われた
W杯メンバー選出に繋がって行くんですね
それはさておき…この監督の采配がハマり
中田選手からのボールを城選手が決めて、2-2の同点とし
試合は延長戦に突入…この時から延長戦には
「ゴールデンゴール方式」が採用されていて
どちらかのチームが得点した時点で試合は終了
甲斐さんがツアー名に使われていた(笑)いわゆる「サドンデス」というヤツです
チーム一丸となって勝利を掴むため、メンバー全員で円陣を組む際には
栄養士の女性も加わっていたんだとか…
この時、岡田監督は残り1枚の交代カードを使うかどうか
「監督経験がなくて悩んでいた」そうですが
「ヒデが背中を押してくれた
[足の速いヤツを入れた方が良いんじゃないですか?]って言ったんだよ」
それが、もう一人の立役者「野人」岡野選手
足の速さは、Jリーグ屈指…ただ、予選出場はゼロ(笑)
監督は「点を取るための手段は岡野しかなかった」とおっしゃいつつ
「岡野かあ…」と思っておられたらしい(笑)
その時、岡野選手は「ゴール裏でアップしながら、スタッフと喋ってた
[ゴールデンゴール方式]の延長戦って、初めてなんだよね
マジ、怖いですねぇって言った瞬間、岡田さんに呼ばれた(笑)」
「ここは止めときましょう!みたいな(笑)
この場面は余りにも怖くないですか?
初めて出る選手が、あの場面で何かヤラカシたら…(汗)」と岡野さん
中山さんによると「大丈夫かな?っていうくらい、顔がイッちゃってた(笑)
スピードは相当だから、岡野が何かしてくれるだろうと…
何かしてくれましたよね、色んなことを…(笑)」
延長前半2分「何してるか判らない状態の時にチャンスが来た
すぐにこんなチャンスが来て、入れたらスゴイことだなと思いながら
最初なんで思い切り振り抜いておこうとシュートしたら
GKの正面に行ってしまって…(苦笑)」
「あの時は、1発目だから大丈夫!大丈夫!って思ってた
そしたらまたすぐ同じチャンスが来た
さっき外してるから、今回外したら大変なことになる(汗)
でも、今度は(イランの選手が)追いかけて来てて
抜いた瞬間に打てるなと思ったら、その選手が足を滑らせて(笑)
(またGKと1対1になってしまい)…これ外したらマズイなと思った時に
横見たら、ヒデと目が合ったんでパスしたら
まさか(2人の間の)真ん中にDFがいたとは…(苦笑)」
岡田監督は「岡野ならしょうがねぇなと思ったけど(笑)
シュート打って外したなら、まだしも
得意じゃないパスして外すって、冗談じゃねぇ!って
ベンチ飛び出して、かなり酷いこと言ってたよ(笑)」
さらに、味方のシュートのこぼれ球を
ノーマークの上に至近距離にも関わらず「クロスバーの上」に外され(汗)
頭を抱えて身悶える監督が映し出されてました(笑)
名波さんによると「1本目は[イイよ、イイよ、次行こう!]
2本目くらいから[…おい、大丈夫か?]
3本目には[ふざけんな!]って空気が
ピッチの外も中も全部に伝わりました(笑)」
チャンスをいくつも作りながら、決めきれないイヤな展開に
2万人のサポーターが静まりかえり(汗)
岡野さんは「日本に帰って、サッカー続けられないよなと
悪い方向にしか考えられなかった
本当に地獄の中で試合してました
やっぱり日の丸の重みというか…
サッカーやって来た自分を凄く恨みました
サッカー選手になって、こんな思いをして
サッカーをするなんて有り得ないって…」
この試合をご覧になった方はよくご存知でしょうが
ホントに怒りと失望で口もきけないような
重苦しい空気が流れてたんですよね(汗)
でも、延長後半が始まる直前
岡野さんは、城選手や中田選手から
「もっと強気でやってくれ
1点入れてくれればチャラにするから」と声をかけられ
「凄く勇気が出て来たのを覚えてる」と…
ただ、イランは「イエローカード覚悟の危険なタックル」や
「露骨な時間稼ぎ」でPK戦に持ち込もうとする作戦(苦笑)
監督は「あれだけ押しててPK戦になったら
日本の選手は[勿体ない]と思って
イランは[ラッキー]と思う
PK戦は精神的なものがかなり影響するんで、PK戦にだけは行きたくない
どんな形でもいいから1点決めて欲しい」と思っておられたんだとか…
日本が前がかりに攻めるも決めきれないでいる内に
イランのカウンターを喰らって
岡野さんは「スローモーションになりましたね」と話され
監督は「終わったなと思った」と…
幸いにもアリ・ダエイ選手が外してくれた直後
中田選手のシュートのリバウンドを押し込んだ岡野さん
実況アナが「W杯の扉を今、開けました!」と絶叫していた時
岡野さんは「涙が出るとかじゃない
試合中に地獄を感じていて、みんなに迷惑かけていたので
これで解放されたなって…
W杯に行けるということよりも
この場所から解放されるのが一番だった」とおっしゃってました
監督も「W杯に行ける喜びよりも
背負っていた重い荷物をようやく下ろせたという
気持ちの方が強かったかも知れないね」と話され
他の選手の方々も「魂が抜けてしまったみたい」で、大騒ぎされることもなく
「ロッカールームは負けた雰囲気」だったそうだし
「ドンペリ開けて(祝勝会を)やったんだけど
食べ終わったら部屋に帰っていいって言ったら
みんな、サアーッて帰って行った(笑)」らしい
「楽に勝った予選はない
勝負の神様は細部に宿る
ちょっとした差で、勝ち抜けるかどうかって試合を勝ち抜けなくなる」
この岡田監督の言葉をサムライ達に贈りたいですね
朝日新聞「折々のことば」に取り上げられてました
選者の鷲田清一さんによると…
「高校野球なら、毎試合全力を投入しないと次に残れないが
プロの勝負は通算で決まる
人生も同じで、何もかも上手く行く訳はないから
どこで勝ち、どこで負けるかが肝要となる
そのためには[これを守っていれば勝ち越せる]という
フォームを見つけること
実生活では形勢が読み難いから、余計にフォームが大事になる」と
「うらおもて人生録」に書かれているそうだ
確かに、ずっと勝ち続けることが出来ない以上
勝率を高めるためのノウハウを身につけることは大切でしょう
…が、しかし、大人にも「絶対に負けられない戦い」はあります(笑)
そう、昨夜のW杯アジア最終予選…(泣)
アジア杯に続き、またしてもUAEにヤラレてしまいました(汗)
中継の冒頭からずっと「最終予選の初戦を落としたチームが
W杯出場を果たしたことはない」と
「分…36%、負…0%」なるテロップまで映し出されてたのに…(苦笑)
ともあれ、川平慈英さんを始めとするテレ朝サッカー部は
スポット番組や番宣にも力を入れて
アジア最終予選全面バックアップ体制を敷いてたんだけど
その中でも特に「リオの次はサッカー!」と
数多くのメダリストの皆さんが登場するスポットと
「神様に選ばれた試合」という番組が光ってました
これも最終予選の「前哨戦」よろしく
日本が初めてW杯出場の切符を手にしたアジア第3代表決定戦
「ジョホールバルの歓喜」にスポットを当てたもので
この一戦の立役者・岡野雅行さんと、元日本代表監督の岡田武史さんが
19年ぶりにジョホールバルのピッチに立たれ、当時の裏話をなさってました
その1997年の更に4年前、1993年には
後半ロスタイムにまさかの同点弾を叩き込まれW杯行きを逃した
「ドーハの悲劇」を経験している日本代表
フランス大会予選に挑む思いには並々ならぬものがあったものの
予選第3戦では、残り10分で2ゴールを挙げられ、韓国に2-1で逆転負け
続くカザフスタン戦でも、後半ロスタイムに同点に追いつかれドロー
この試合の4時間後に加茂監督が電撃解任され
急遽、監督経験のない岡田コーチが代表監督に就任
第5戦、第6戦もドローに終わり
不甲斐ない試合内容に怒ったサポーターが
キング・カズ選手に生卵を投げつける事態にまで発展
しかし、残り2戦に勝利した日本は
イランと第3代表をかけて戦うことに…
その決戦の地、マレーシアのジョホールバルには
2万人の日本人サポーターが集結し
まるで、ホームのような様相を呈していたらしく
中山雅史さんは「スタジアムに到着した途端、日本人だらけで異様な雰囲気
何としても勝たないといけないと思った」そうだけど
岡田監督は、スタンドに詰めかけた日本人サポーターが
「神様、仏様、岡田様」と書かれた横断幕を掲げているのをご覧になって
「勘弁してくれよ、プレッシャーかけんなよ(笑)」と思われたんだとか…(笑)
この試合の前夜、岡田監督はご自宅に電話をかけられ
「明日、勝てなかったら日本に帰れない
家族で外国に住むことになる」と覚悟のほどを語られたという
ちなみに、この試合の平均視聴率は、47.9%だったらしい
約2人に1人が戦況を見つめておられたってことですね
前半39分に「ゴンゴール」が決まると、実況アナが
「フランスに一歩、フランスに一歩、フランスに一歩近づいたー!」と絶叫(笑)
1-0で折り返す際の控え室では
「秋田や井原が声出してて、良い雰囲気だった」と岡田監督
…が、後半開始直後30秒で、ゴール前の井原選手が痛恨のクリアミス(汗)
アジジ選手にシュートを決められ同点に…
岡田監督は「勝ちたいっていうんでガチガチに固くなってた
ナンであんなのが入っちゃうの?(苦笑)」と話され
名波浩さんは「ずっとそういった失点が多かったから
また…という気持ちがした」と振り返っておられました
後半3分、奈良橋選手からのクロスを
中央に折り返したかのように見えた中山さんの「パス」は
「実は、ゴールを狙いに行った(笑)
貰った!と思って焦った気のはやり」だったり
7分のFKのチャンスは、カズさんが直接ゴールを狙うも
枠を捕らえ切れなかったり…と得点には繋がらず
13分、アリ・ダエイ選手にシュートを決められ、逆転を許してしまう
岡田監督いわく…完全にヤバイ!あんな無抵抗な失点の仕方は
一人一人がボーッとしてた集中力を欠いた失点の仕方だよ
試合の残り時間が30分になったところで
監督は「選手達の目をピッと覚まさせ
メンタリティを持ち上げるためには
何かショックを与えなければならない」と考えられ
カズさんとゴンさん、2枚のFWを同時に交代させることに…
通常なら、まず城選手を投入し
呂比須選手は、2枚目のカードのはずなんだけど
「みんなが[えっ]というような[おっ]と思うようなことで
我に返ってくれることがあるんで…」と監督
ただ、一番驚かれたのはカズさんでしょうね(笑)
予選を通じて、初の途中交代に「俺か?」と
ご自身の胸の辺りを指差され、確認なさってました
監督は「歴代の監督はしなかった、日本のエースだからね
そこまで考える余裕がなかった
チームが勝つためにどうするかしか考えてなかったから
大変なことしちゃったのかな?(笑)と思ったけど
[うん、お前]って言うしかなかった(笑)」と苦笑いなさって
「ヒデ中心のチームだからね
ヒデと一番タイミングや意思の疎通が合ってたのが城だった」
…と、説明されてたんですが
番組の冒頭から「ヒデは別格だった」とか
「技術・戦術眼、フィジカル以上に存在感のある選手」と
当時、若干20歳の若き司令塔を大絶賛でした
それが後の「非情じゃなくて非礼」と言われた
W杯メンバー選出に繋がって行くんですね
それはさておき…この監督の采配がハマり
中田選手からのボールを城選手が決めて、2-2の同点とし
試合は延長戦に突入…この時から延長戦には
「ゴールデンゴール方式」が採用されていて
どちらかのチームが得点した時点で試合は終了
甲斐さんがツアー名に使われていた(笑)いわゆる「サドンデス」というヤツです
チーム一丸となって勝利を掴むため、メンバー全員で円陣を組む際には
栄養士の女性も加わっていたんだとか…
この時、岡田監督は残り1枚の交代カードを使うかどうか
「監督経験がなくて悩んでいた」そうですが
「ヒデが背中を押してくれた
[足の速いヤツを入れた方が良いんじゃないですか?]って言ったんだよ」
それが、もう一人の立役者「野人」岡野選手
足の速さは、Jリーグ屈指…ただ、予選出場はゼロ(笑)
監督は「点を取るための手段は岡野しかなかった」とおっしゃいつつ
「岡野かあ…」と思っておられたらしい(笑)
その時、岡野選手は「ゴール裏でアップしながら、スタッフと喋ってた
[ゴールデンゴール方式]の延長戦って、初めてなんだよね
マジ、怖いですねぇって言った瞬間、岡田さんに呼ばれた(笑)」
「ここは止めときましょう!みたいな(笑)
この場面は余りにも怖くないですか?
初めて出る選手が、あの場面で何かヤラカシたら…(汗)」と岡野さん
中山さんによると「大丈夫かな?っていうくらい、顔がイッちゃってた(笑)
スピードは相当だから、岡野が何かしてくれるだろうと…
何かしてくれましたよね、色んなことを…(笑)」
延長前半2分「何してるか判らない状態の時にチャンスが来た
すぐにこんなチャンスが来て、入れたらスゴイことだなと思いながら
最初なんで思い切り振り抜いておこうとシュートしたら
GKの正面に行ってしまって…(苦笑)」
「あの時は、1発目だから大丈夫!大丈夫!って思ってた
そしたらまたすぐ同じチャンスが来た
さっき外してるから、今回外したら大変なことになる(汗)
でも、今度は(イランの選手が)追いかけて来てて
抜いた瞬間に打てるなと思ったら、その選手が足を滑らせて(笑)
(またGKと1対1になってしまい)…これ外したらマズイなと思った時に
横見たら、ヒデと目が合ったんでパスしたら
まさか(2人の間の)真ん中にDFがいたとは…(苦笑)」
岡田監督は「岡野ならしょうがねぇなと思ったけど(笑)
シュート打って外したなら、まだしも
得意じゃないパスして外すって、冗談じゃねぇ!って
ベンチ飛び出して、かなり酷いこと言ってたよ(笑)」
さらに、味方のシュートのこぼれ球を
ノーマークの上に至近距離にも関わらず「クロスバーの上」に外され(汗)
頭を抱えて身悶える監督が映し出されてました(笑)
名波さんによると「1本目は[イイよ、イイよ、次行こう!]
2本目くらいから[…おい、大丈夫か?]
3本目には[ふざけんな!]って空気が
ピッチの外も中も全部に伝わりました(笑)」
チャンスをいくつも作りながら、決めきれないイヤな展開に
2万人のサポーターが静まりかえり(汗)
岡野さんは「日本に帰って、サッカー続けられないよなと
悪い方向にしか考えられなかった
本当に地獄の中で試合してました
やっぱり日の丸の重みというか…
サッカーやって来た自分を凄く恨みました
サッカー選手になって、こんな思いをして
サッカーをするなんて有り得ないって…」
この試合をご覧になった方はよくご存知でしょうが
ホントに怒りと失望で口もきけないような
重苦しい空気が流れてたんですよね(汗)
でも、延長後半が始まる直前
岡野さんは、城選手や中田選手から
「もっと強気でやってくれ
1点入れてくれればチャラにするから」と声をかけられ
「凄く勇気が出て来たのを覚えてる」と…
ただ、イランは「イエローカード覚悟の危険なタックル」や
「露骨な時間稼ぎ」でPK戦に持ち込もうとする作戦(苦笑)
監督は「あれだけ押しててPK戦になったら
日本の選手は[勿体ない]と思って
イランは[ラッキー]と思う
PK戦は精神的なものがかなり影響するんで、PK戦にだけは行きたくない
どんな形でもいいから1点決めて欲しい」と思っておられたんだとか…
日本が前がかりに攻めるも決めきれないでいる内に
イランのカウンターを喰らって
岡野さんは「スローモーションになりましたね」と話され
監督は「終わったなと思った」と…
幸いにもアリ・ダエイ選手が外してくれた直後
中田選手のシュートのリバウンドを押し込んだ岡野さん
実況アナが「W杯の扉を今、開けました!」と絶叫していた時
岡野さんは「涙が出るとかじゃない
試合中に地獄を感じていて、みんなに迷惑かけていたので
これで解放されたなって…
W杯に行けるということよりも
この場所から解放されるのが一番だった」とおっしゃってました
監督も「W杯に行ける喜びよりも
背負っていた重い荷物をようやく下ろせたという
気持ちの方が強かったかも知れないね」と話され
他の選手の方々も「魂が抜けてしまったみたい」で、大騒ぎされることもなく
「ロッカールームは負けた雰囲気」だったそうだし
「ドンペリ開けて(祝勝会を)やったんだけど
食べ終わったら部屋に帰っていいって言ったら
みんな、サアーッて帰って行った(笑)」らしい
「楽に勝った予選はない
勝負の神様は細部に宿る
ちょっとした差で、勝ち抜けるかどうかって試合を勝ち抜けなくなる」
この岡田監督の言葉をサムライ達に贈りたいですね