ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ザ・ロード・アウト

2012-09-18 23:59:51 | ライブ
ボクの奥さんは、甲斐さんの野外ライブに行くと
ひそかに心打たれることがある。

それは、ライブが始まるずっと前から、
黙々と準備をしているスタッフの方々の姿だ。

もちろん、野外でなくてもライブが行われる時には、
忙しく立ち働いておられると思う。

ただ、開場前のホールで、その姿を垣間見る機会は少ない。

奥さんは、那智勝浦や宮古島のイベントの時に
何も遮るものがない場所から、
スタッフの方々が準備に勤しむ姿を見た。

朝早くから器材を搬入し、ステージにセッティングする。

照明用の足場が組まれ、照明器具が吊り上げられる。

何もなかった広場が、徐々にライブ会場に変えられていく。

大声で叫んでいる人、いくつもの荷物を抱えて運ぶ人

慌ただしく走り回る人、手にした紙を眺めて考え込む人…

それもこれも皆、たった1時間のライブのために…

その1時間が過ぎれば、また元の広場に戻す仕事が待っている。

普段のライブでは、そんなことを考えたことがなかった…
いや、頭の隅では判ってるつもりでいたけど、

こんな切ないひたむきさを感じたことはなかったと言う。

どんな条件の場所でも、最高のステージにするために
入念なチェックが繰り返される。

照明プランナーの前島さんが話されていた言葉…

『僕がいくら考えた色でも、甲斐さんが不満なら変えていかないと…

ステージのミュージシャンが目立ってなくちゃダメだし
照明が気になるということは失敗なんです』

ライブ会場の駐車場で会ったトランスポートの小倉さん。

ライブが終わるとすぐ次の町に出発して、
夜通し器材トラックを走らせる。
朝9時までにトラブルなく到着して、器材をセッティングする。

普段はライブ中、スモークを担当するけど、
このホールは焚いちゃダメなんだ。

と、貴重な仮眠の時間に話して下さったそうだ。

そんなスタッフのメンバーに甲斐さんが贈ったのが、
今回のタイトル…ジャクソン・ブラウンの曲だ。

『熱狂』が流れるようになる前は、この曲が客出しのテーマだったそうだ。

長くなるけど、和訳された歌詞を記しておきます。

客席は空っぽ
さあ ローディにステージを任せよう
セットを取り壊して荷造りをし

一番最初に到着して 一番最後に出ていく
最低の賃金で働いているんだ

そして他の町へ行き またそれをセットする

今夜の客は素晴らしかった
彼らはちゃんと列を作って待ってくれた

そして立ち上がり ショーを盛り上げてくれるのも彼らだ

でも僕の耳にはドアを閉める音や
椅子を片付ける音が聞こえてくる

彼ら(客)が決して聞くことのない音が…

いくつものケースをころがして アンプを吊り上げる
荷物の山を運び下ろして それをまた積んでいく

そしてとうとう僕を運び出す番がやってくる
君たちはステージの上で見事に立ち回っていく…
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悲しき雨音

2012-09-18 14:51:21 | 日記
その昔、甲斐さんは金子光晴さんの影響で、
本当に『詩人』になりたかったそうだ!(驚)

もしも甲斐さんが、その道を選んで詩人になっていたら…
奥さんが『甲斐よしひろ詩集』を手に取ることは、あったのだろうか?(笑)

当時の恋人のすすめもあって?甲斐さんが詩を書き始めた頃は、
空や海や風や太陽など
常日頃、他人が書くとバカにしていたフレーズばかり…(笑)

ご自身でも『何で書くんだよ?!』と苦笑してしまったという。

そういえば結構、雨にまつわる曲が多いかな?

恋時雨、レイン、ノーベンバー・レイン…とそのままタイトルになっているものや

裏切りの街角、そばかすの天使、LADY、熱狂、翼あるもの、メモリーグラス、
ハート、陽の訪れのように、渇いた街、眩暈のSummer Breeze…

などなど、歌詞の中に雨が織り込まれているもの。

『ビューティフル・エネルギー』の『やさしい雨』…はさておき(爆)
さまざまな雨を歌っておられますね。

奥さんが雨と聞いて思い出すのは…
薬師寺ライブの前日の雷雨も凄かったようだけど(苦笑)
掛川のアコギライブの日だと思う。

少し早めに到着し、掛川城を見学していたら
雷鳴が響き渡って、突然の豪雨が…!

しばらくして小降りになったので、散策を中止して
会場に向かうことにしたらしい。

この会場は、駅から離れた所にあり、
ライブが終了する頃には、路線バスが運行していないので、

タクシーが必要な来場者は、開演前に会場事務所へ
その旨、申し出て欲しいとの注意がされていた。

奥さんが路線バスに乗って、40分くらい経った頃
ワイパーが効かない程に雨足が強くなった。

そろそろ、会場の最寄のバス停が近づいて来ていて、
奥さんは、こんなヒドイ吹き降りの時に降りるのは嫌だなぁと思っていたら…

無情にも、次のバス停が目的の降車地点だった(爆)

バスの扉が開いた途端に、横なぐりの雨が車内に吹き込んで来たので、

慌てて料金を払い、バスを降りたらしい。

このバス停から会場までは、徒歩約15分…
しかも雨は、強風と共に正面から突き刺さって来る。

道路は冠水しているし、風に煽られて傘は役に立たないし…(泣)

奥さんの頭の中では『嵐の季節』がエンドレスで流れていたらしい(笑)

服にもブーツにも雨が染み込んで、
ずぶ濡れになりながら歩いていると後ろから車がやって来たそうだ。

盛大に水はねを浴びせられると身構えていたら、
そのライトバンは、対向車線に大きく逸れて
奥さんを追い越して行ったという。

追い越される瞬間、ドライバーの気遣いに感謝しながら
ライトバンを見ると、助手席には甲斐さんのマネージャーの方が?!

目的地が同じなんだから、乗せてってくれたら良いのにね(笑)

会場に到着して、水が滴らない程度にタオルで拭った後、

タクシーの予約をしに事務所へ行ったら
応対して下さった女性が奥さんを見て、ひどく驚いたように

『シャトルバスで来られなかったんですか?』と尋ねてきたそうだ。

事前に告知はなかったけど、30分に1本、駅から会場までを往復するバスが出ていたらしい(苦笑)

ちなみに、この豪雨は開演前には上がって、
甲斐友さん達は、傘も持たずにやって来たそうだ(爆)

ライブ中、奥さんの湿ったブーツが、
アトムの足音のように『キュン!キュン!』と鳴り続けていたという…
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