枇杷といえば初夏にいだたく黄金色の実を思い浮かべますが
いけばなの世界では枇杷の大きな葉を賞美し、
初冬に咲く白い花の時期にその花葉を用いて生けます…と
当たり前なことのように書いておりますがそのことを知ったのは数年前、
幼いころから枇杷の木に登って実を食べたことはあっても冬に咲く花を見た記憶もなく、
実際花も地味ですし
これがいけばなになるとはと正直ちょっと意外な気がしました。
今年は2度枇杷を手にしました。
お生花として枇杷の枝を触るのはこれが初めてです。
屈曲した枝は固くて折れやすいため、
自然の枝振りを吟味しながら、切りだめを加えて生けていきます。
枝物をためる時の感覚は樹それぞれちがっており
それが初物、ましてやためが難しいものとなれば手も震えるほどドキドキしました。
また枇杷を生花に生ける時には前後左右に互生する葉の(実)の姿に
「横一文字」(虚)の葉を一枚体裏に入れることによって虚実を備えた姿にすることが決まりです。
体用相応のいけ方
三才格
やはり枝どりがとても難しく苦労しましたが生けてみて枇杷がとても好きになりました。
決して華やかな花ではないけれど控えめなその姿がとても美しく感じます。
お猿さんのように木登りしてむしゃむしゃ食べてた枇杷の樹を
こういう花として愛でることができるとは…
いけばなを学んでいるおかげです。
地味な花だけどこんなふうに生けると魅力的です♪
それにしてもYUKIさんが木に登って枇杷の実をムシャムシャ?今のイメージとは違うけど子供の頃はそうなんでしょうね!
私もそうでした、庭の隅に大きな枇杷の木があって、木の又に座って(種が大きくて)「のどに詰まると死んじゃう}とかびびりながら食べてました。
いつも思うけど、身近な木や花をこんなふうに活けれるのってうらやましい~
枇杷ってバラ科の樹で、この茶色いぽいもこもこそた毛皮?!のような花房に
五弁の小さい白い花が咲くの。
地味だけどほのかないい香りがするよ。
先日TVでこの枇杷の花ではちみつを作り、高級食材として東京の方で販売されているという話を見ました。
どんなお味がするんでしょうね
この時期でもみつばちが活動できるんだね(たしか高知の話だったような…)
私木登り得意だったのよ
枇杷って枝先のほうしわがよったようになってて表面ががさついているのに
太くなるにつれ、滑らかなになってきてるでしょう
肌触りもいいし、この適度な屈曲が登りやすいかった^^
梅なんかは反対に年月が経つにつれごつごつしてくるでしょう
できれば枇杷にあやかりたい
年をとるにつれツルツルのお肌…
こんな花がこの季節に咲くなんて・・・ 良い香りがするんですね。
近所のおばあちゃんは枇杷の葉をアルコールにつけこんで
皮膚に炎症があるとそれを湿布しているそうで綺麗な肌をしています。
樹だけでなく 本当にお肌もツルツルになるんですって(笑)。
私はアルコールに肌が負けちゃうから試したことないけれど。
>虚実を備えた姿にすることが決まりです
とても興味深く読みました。 これは枇杷の樹だけなのですか?
お生花は本当に奥が深いですねえ・・・。
枇杷のハチミツいただいたことありますよ。
香りが口の中に広がって私は好きでした。
もうず~っと前にそちら方面に遊びに行った時に蕎麦の
花でできたハチミツとそれを使ったソフトクリームも食べた
覚えがありますが 独特の風味がとても美味しかったです。
さすがに枇杷を鑑賞の対象として植えている人ってそうはいないよね、きっと…
でも葉はかつて江戸の頃には枇杷の葉湯を天秤に担いで売り歩く枇杷葉湯売りというのが夏の風物詩だったとか。
その効用は美肌ではなく暑気払いや寝冷え防止といったものは主だったみたいだけど…
娘は肌が弱いのでreireiちゃんの近所のおばあちゃんと同じようなものを自然食品店で買って使っていたことがあるのよ
一瓶かぎりでやめちゃったけど 悪くはなかった…
たしか枇杷茶っていうのもあるよね これってどうなのかな?
虚実を備えた姿っていうのが枇杷に限ったことではなくて
いけばな、その中でもとくにお生花においてもいえることのようです。
実とは「まこと」「自然のまま」という意味で虚は「まことでないもの」「作ったもの」
草木の自然のままの姿は実であり、そこから無駄なもの、見苦しいものを除いて
生花の法形に守った花形に生けあげた姿は虚
出生の実を失うことなく法形の虚を備えることを虚実等分といっていけばなの美しい姿とされています。
伝書には天円地方 陰陽五行 虚実等分… 聞きなれない言葉が並んでます
美しく生けるということのその奥にある世界はまたはてしなく奥深いもののようです。
reireiちゃんすごい!いろんなはちみつ食べたことあるのね
そういえば東京銀座の屋上でも「銀座はちみつ」といって
皇居の桜や浜離宮の菜の花・銀座のマロニエなどから蜜をあつめているとか
いろいろ比べてみるのも面白そうね
蕎麦は知りませんでした。
食べてみたい~ アイスクリームも是非とも!
自然の摂理を理解して生かしきるだけでなく 己の心のありよう
も鍛錬しないと生ける花に出てしまう・・・
ということなのでしょおうね・・・ はあ何と奥が深い!
でも 一生鍛錬を続けられることがあるというのは
とても素敵なことですね。
遠縁のおじいちゃんがお寺に出入りして茶花を生ける人でした。
その人にじいって見られると背筋がピーン、とするのだけれど
人見知りな子供の私でも 自然と話が出来て・・・
YUKIさんの花遊びを拝見していると時々そのおじいちゃんを
思い出すことがあります。
びわ茶は冷え症にいいとか聞いたことがあります。
私はさしずめ ドクダミ茶を飲んで毒を出さねば!(笑)
皇居のハチミツは社会民主党のビルの屋上で採取するものが
美味しいらしいです(笑)。
蕎麦のはくせがありますけど とてもおいしいので是非お試しあれ!
も鍛錬しないと生ける花に出てしまう・・・
花はこころの鏡ってことでしょうかね
伝書にこんな一節があります。
花道の心得…その席も花、花台薄板も花、花器の花、花留も花、水も花、鋏も花
いけたる草木ももちろん花、いける姿も花、心も花となるべきをこいねがうところなり と。
自分自身の心の修行ししいては人としての生きる道を学ぶ…
あ~まだまだとてもそんな精神性は持ち合わせてないけど
ただひとついえることは日々花に助けられているということ
野の花庭の花いけ花そして花を通して出逢えた人との心の通い合い…
お花に感謝です^^
>遠縁のおじいちゃんがお寺に出入りして茶花を生ける人でした。
そのおじいちゃんはきっと『いける姿も花』な方だったのでしょうね
reireiちゃんのお話を伺って、いけばなを学んでいることが
なんだかますます楽しくなってきました。
reireiちゃん ありがとうね
やけにはちみつに詳しいのね 社会民主党のビルの屋上のはちみつですか ふむふむ(笑)
今お稽古で生けた水仙がとてもいい香りがしてるの。
ふと水仙のはちみつっていうのがあったらきっとどんなにか美味しいだろうなって思ったけど
さすがに寒風吹く越前海岸ではみつばちも無理かな
教えていただいてありがとうございます。
遠縁のおじいちゃんは和菓子屋で若い頃 お寺に
取引を許されてからお茶もお花も鍛錬を積まれたらしく
茶席の茶花は何になるのか? と生菓子とのバランス
をとろうと聞いているうち、面倒だからあんたが
生けろ、となったらしいのです(笑)。
若い修行僧達がその姿を見ているように言われていた
と聞いてますからやはり”いける姿”に傍から見ていて
感じるところが多かったのではないかと思います。
子供の頃に亡くなってしまったのでとても残念なんですよ。
水仙・・・はや1年ですねえ・・・ショボボン(笑)。
さすがにハチは11月に入ると死にはじめますねえ・・・。
でも もしあったとしたら ふたをあけた途端すごい
香りがしそうですね。^^
でもきっとおじいちゃんのお姿は
reireiちゃんの心の中で美しい花として永遠に咲いているんでしょうね
子どもや若者の手本となる姿
またそういう人を見る眼と心をいかに持ち合わせているかもまた大事なことかも
○兆の。。。はおじいちゃまのお姿をごらんになってなかったでしょうかねぇ。。。
遠縁のおじいちゃんがお作りになられる和菓子いただいてみたかったなあ~
そう早いねえ reireiちゃんと水仙のことをあれこれ話したのがまだついこの間のことのようなのに。。。
水仙の稽古が続いてます。
水仙は一花四葉を一元(ひともと)する出生
生花として生ける時には足元の白い部分(袴)から花葉を抜いてはずし、
葉の捩れ(多くは左旋:時計まわり)を直し2枚づつ寄り添うようにためて
再び袴にはかせ直すのね、
その過程で去年までどうしてもうまくできなかったことのひとつが
今年やっとなんとかできるようになったの。
子どものころ初めて逆上がりができた時とおんなじくらい嬉しかったわ^^