花あそび

庭で育てた花々や嵯峨御流の花、そして時には野の花を
いっときいただいてそばに置きました。

万年青:冬のいけ方

2008年12月26日 | 嵯峨御流

今年最後のお稽古では万年青のお生花をいけていただきました。
万年青には四季それぞれの生け方があり、その季節に応じた葉の扱いや名称があります。
赤い実時の冬の生け方では葉7枚と赤い実を用います。
青い実時の秋の生け方を稽古した時に比べ葉も実ととてもたっぷりとしており
とくに今年の実は今までで一番じゃないかと思うほどとても見事なものでしたので
いけあがった姿もお正月にふさわしい祝儀花になってくれたように思います。

参考花としていけた万年青には花留に亀を使いました。
それもちょっと(いえかなりかも)個性的なもの 
私も最初みたときは少々ぎょっとしました。
娘曰く顔は豚、尻尾は蛇みたい・・・
生徒さんの評判も・・・ひかえめながらも コワイとの声が・・・(笑)

いけばなの歴史をひもといていくと
特にお生花の場合中国の陰陽五行説など古代中国の思想が深く関わっています。
亀といえば四神(五神)の玄武、
この神は足の長い亀に蛇が巻き付いた形で描かれることが多いそうです。
この亀はその姿が少なからず影響しているのかもしれません。
10年前なら私もけっして手をだしていなかったお品かもしれませんが
神の姿と思えば愛着がわいてきます…(ほんと? うんだいぶ見慣れたしね…笑)