こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

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いらない稲

2016年08月27日 09時28分42秒 | Weblog
強い台風10号は南大東島の南海上をゆっくりと東北東に進む見込み。
そのため、今日は東北から東日本で前線の影響を受けるらしい。

北日本は、北海道で晴れる所が多いが、東部では雲が広がりはじめて、雨の所がある。
東北は、午前中に南部を中心に雨の降る所が多く、次第に天気が回復に向かう見込。
東日本は、曇りや雨の所が多く、関東甲信では雷を伴って激しく降る所がある。
そして西日本は、晴れ間の出る所もあるが、雲の広がりやすい天気で、雨や雷雨の所がある見込み。
 
自然だけは、どうにもならない。
自然をコントロールしようという考え方もあるが、ただただ愚かなこと。
しかし、だからと言って何もしないというのでは、産地はダメージを受け続けるだけ。
であるのなら、自然と仲良くすることを考えるべきだろう。
 
以前、こういう説明をしたら、「そんなこと出来るのなら、とっくにやっている」と言われた。
しかし、自分がその生産者の栽培方法を見た限り、明らかに、自然のルールを無視した栽培をしていると感じた。
土作りを怠り、作土は浅くて硬くパサパサ。
地力が無くなっている分、化学肥料を大量に入れていた。
そして、品質よりも、食味よりも、量を獲ることだけを考えた栽培。
当然、稲は真っ青だった。
 
シッカリと管理されて栽培されている稲でさえ、連続して上陸してくる台風には、ダメージは受ける。
当然、そんな稲は、まず立っていられない。
雨の重さと風に煽られ、ドミノ倒しのように斜めになっていき、最後は倒伏してしまう事だろう。
そうでなくても、元々の品質が悪いのに、倒伏してしまったとなると、さらに品質が低下してしまう事だろう。
 
自分は、そんな稲を栽培している生産者に対しては、慰めの言葉は言わない。
想像できる、当たり前のことなのだから。
逆に、「品質が悪くて食味も悪く、クレームが来ることが判っているお米なので、流通から消えてしまった方が、産地の将来のためになる」と言うだろう。
 
台風の上陸は、無ければ無い方が良い。
シッカリと栽培している生産者にとっては、本当に不幸だ。
しかし、駄目な生産者に対しては、「愚かさ」を教える役目もしていると思う。
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