日本農業新聞e農ネット[むらの資源 芽吹く価値 1]に「誘客の“種”大分県宇佐市、愛媛・しまなみ海道 (2014/5/1)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
四方を山に囲まれた大分県宇佐市院内町西椎屋集落。
17世帯約40人が暮らす小さな集落がにぎわいを見せる。
山上から見た景色が南米・ペルーの古代遺跡「マチュピチュ」に似ているとテレビなどで取り上げられ、観光客が訪れるようになった。
「見方を変えるだけで違う景色が広がるなんて、考えつかなかった」。
区長の河野征夫さん(76)は集落の変化を喜ぶ。
・見方で変わる景色 気付く住民 交流活発化
マチュピチュのように集落の背後にそびえる円すい形の山。
「秋葉さま」と呼ばれ、火伏せの神様を祭ったほこらがあり、住民との結び付きが強い。
景色に気付いたのは宇佐市の元職員、松本公則さん(66)。
10年前に「市の合併事業で集落を訪れ、『似ている』と思った」と振り返る。
棚田ののり面は城壁のような石垣が組まれ、マチュピチュに似た雰囲気を出しているという。
樹齢約1300年の大イチョウや、「大龍寺の梵鐘(ぼんしょう)」など文化財が多く、景勝地として地元では有名な同集落。
市観光協会が「大分のマチュピチュ」と紹介したところ、口コミで広がった。
素通りだった観光客も集落まで来るようになり、地域づくりも活発化した。
6年前に集落出身の若者で「大銀杏(おおいちょう)の会」を結成。
集落内の農道整備など共同作業が主な活動だが、県内の南米留学生を招いた交流会や、マチュピチュコンサートと題したオカリナ演奏会などイベントも開く。
メンバーの一人、宇佐市社会教育課の井上涼治課長補佐は、「仕事で集落を出た者も集落に来る機会が増えた」と話す。
さらに南米のようにトマトやジャガイモで特産づくりを進めようと集落全体が活気づく。
広島県と愛媛県をつなぐ西瀬戸自動車道(通称しまなみ海道)の開通を機に、愛媛県今治市の島しょ部と上島町からなる、しまなみ地域で結成されたしまなみグリーンツーリズム推進協議会。
2000年から活動を始め、自然や農業、漁業、人など地域資源を通じて都市部との交流を目的に活動する。
協議会会長を務め、農家民宿を営む井上貞子さん(63)は「作る楽しさ、つらい作業も全部入れて農業。それを実感してもらう」と話す。
瀬戸内海の大三島で、夫の正道さん(66)とイチゴなどを栽培。
イチゴ狩りやかんきつの収穫体験を受け入れる。
民宿は協議会事務局の県今治支局地域農業室しまなみ農業指導班の勧めで5年半前から始めた。
自宅の一室を提供し、1泊2食付き6000円。
1人から宿泊を受け付ける。
「1人客は採算が合わないかもしれないが、たくさん楽しい話が聞ける」(貞子さん)ので、夫妻で来客を楽しむという。
時間があれば正道さんが海辺の散策や、ヒジキ採りに連れて行く。
井上さん夫妻の人柄にほれ込み、宿泊やイチゴ狩りに来る客が多い。
ミカン狩りや磯遊びなど地元資源を活用した体験メニューは推進協全体で約60あり、目的に合わせてメニューが選べる。
13年度は急流体験などが好評で、協議会会員で受け入れた体験者は推定で5万人を超えた。
正道さんは「豊かな恵みに囲まれている。新しいものを作らなくても、地域の宝を活用すれば、生活も豊かになるよ」と笑う。
◇
活力ある農村を実現するためには、地域に眠っている資源を生かして、地域の活性化や所得向上を図ることが欠かせない。
日本農業新聞の14年度キャンペーン「むらの資源(たからもの)」は、農林産物や景観、歴史、伝統・文化など「村の宝」を活用して、所得向上などに役立てている各地の動きにスポットを当てる。
第1部は、身の回りにある何気ないものに価値を見いだし、地域興しにつなげた事例を紹介する。(キャンペーン取材班)
というもの。
知ってもらいたかったのは、マチュピチュという事ではなく、「見方を変えるだけで違う景色が広がるなんて、考えつかなかった」というコメント。
自分はいつも、ブランド化を進めている産地に対して、「片方から見ているだけで、全てを考えてはいけない」と言い続けている。
それがこの事なのだ。
見方を変える事が出来れば、新しい発想は自然と生まれてくる。
その発想を、全方向から見つめる事が出来れば、産地として出来る事は見えてくるものだ。
内容は以下の通り
四方を山に囲まれた大分県宇佐市院内町西椎屋集落。
17世帯約40人が暮らす小さな集落がにぎわいを見せる。
山上から見た景色が南米・ペルーの古代遺跡「マチュピチュ」に似ているとテレビなどで取り上げられ、観光客が訪れるようになった。
「見方を変えるだけで違う景色が広がるなんて、考えつかなかった」。
区長の河野征夫さん(76)は集落の変化を喜ぶ。
・見方で変わる景色 気付く住民 交流活発化
マチュピチュのように集落の背後にそびえる円すい形の山。
「秋葉さま」と呼ばれ、火伏せの神様を祭ったほこらがあり、住民との結び付きが強い。
景色に気付いたのは宇佐市の元職員、松本公則さん(66)。
10年前に「市の合併事業で集落を訪れ、『似ている』と思った」と振り返る。
棚田ののり面は城壁のような石垣が組まれ、マチュピチュに似た雰囲気を出しているという。
樹齢約1300年の大イチョウや、「大龍寺の梵鐘(ぼんしょう)」など文化財が多く、景勝地として地元では有名な同集落。
市観光協会が「大分のマチュピチュ」と紹介したところ、口コミで広がった。
素通りだった観光客も集落まで来るようになり、地域づくりも活発化した。
6年前に集落出身の若者で「大銀杏(おおいちょう)の会」を結成。
集落内の農道整備など共同作業が主な活動だが、県内の南米留学生を招いた交流会や、マチュピチュコンサートと題したオカリナ演奏会などイベントも開く。
メンバーの一人、宇佐市社会教育課の井上涼治課長補佐は、「仕事で集落を出た者も集落に来る機会が増えた」と話す。
さらに南米のようにトマトやジャガイモで特産づくりを進めようと集落全体が活気づく。
広島県と愛媛県をつなぐ西瀬戸自動車道(通称しまなみ海道)の開通を機に、愛媛県今治市の島しょ部と上島町からなる、しまなみ地域で結成されたしまなみグリーンツーリズム推進協議会。
2000年から活動を始め、自然や農業、漁業、人など地域資源を通じて都市部との交流を目的に活動する。
協議会会長を務め、農家民宿を営む井上貞子さん(63)は「作る楽しさ、つらい作業も全部入れて農業。それを実感してもらう」と話す。
瀬戸内海の大三島で、夫の正道さん(66)とイチゴなどを栽培。
イチゴ狩りやかんきつの収穫体験を受け入れる。
民宿は協議会事務局の県今治支局地域農業室しまなみ農業指導班の勧めで5年半前から始めた。
自宅の一室を提供し、1泊2食付き6000円。
1人から宿泊を受け付ける。
「1人客は採算が合わないかもしれないが、たくさん楽しい話が聞ける」(貞子さん)ので、夫妻で来客を楽しむという。
時間があれば正道さんが海辺の散策や、ヒジキ採りに連れて行く。
井上さん夫妻の人柄にほれ込み、宿泊やイチゴ狩りに来る客が多い。
ミカン狩りや磯遊びなど地元資源を活用した体験メニューは推進協全体で約60あり、目的に合わせてメニューが選べる。
13年度は急流体験などが好評で、協議会会員で受け入れた体験者は推定で5万人を超えた。
正道さんは「豊かな恵みに囲まれている。新しいものを作らなくても、地域の宝を活用すれば、生活も豊かになるよ」と笑う。
◇
活力ある農村を実現するためには、地域に眠っている資源を生かして、地域の活性化や所得向上を図ることが欠かせない。
日本農業新聞の14年度キャンペーン「むらの資源(たからもの)」は、農林産物や景観、歴史、伝統・文化など「村の宝」を活用して、所得向上などに役立てている各地の動きにスポットを当てる。
第1部は、身の回りにある何気ないものに価値を見いだし、地域興しにつなげた事例を紹介する。(キャンペーン取材班)
というもの。
知ってもらいたかったのは、マチュピチュという事ではなく、「見方を変えるだけで違う景色が広がるなんて、考えつかなかった」というコメント。
自分はいつも、ブランド化を進めている産地に対して、「片方から見ているだけで、全てを考えてはいけない」と言い続けている。
それがこの事なのだ。
見方を変える事が出来れば、新しい発想は自然と生まれてくる。
その発想を、全方向から見つめる事が出来れば、産地として出来る事は見えてくるものだ。
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