虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ボーン・アイデンティティー (2002/米)

2005年02月19日 | 映画感想は行
THE BOURNE IDENTITY
監督: ダグ・リーマン
出演: マット・デイモン フランカ・ポテンテ クリス・クーパー クライヴ・オーウェン ブライアン・コックス

 嵐の夜、イタリアの漁船が地中海上で漂う傷ついた意識不明の若い男を発見する。彼は、一切の記憶を失っていた。船から下りて、スイスへ向かった彼は、自分が常人には不似合いな戦闘力や注意力を持っていることに気付く。

 今回のDVDレンタルのDISCASの配送は、2枚とも重い内容のDVDとセットで来るといいなあ、と思って「21グラム」と「ミスティック・リバー」にくっつけておいたもの。一つがこれで、公開中の「ボーン・スプレマシー」の後で見直そうかな、と思ってたのに…もう一つはドイツ製のお笑い西部劇「荒野のマニト」
 おまけで見ようと思ったのが2つ揃ってくるなんて、なんかちょっと、うう~

 それはともかく、これは結構出来のいい火の粉振り払い型アクションだと思う。
 ヒッチコックの「北北西…」との違いは、巻き込まれたわけじゃなくて、主人公にその原因がしっかり存在してること。主人公にはなぜ襲われるのか訳わからない、でも、自分がとても普通人とも思えないことが出来て、「私は何だ?」の疑いがどうしても怪しい方向に向いてしまう。
 身体で覚えてることって、そんなに反射的にできちゃうのかな?とか、これだけ強烈に工作員教育叩き込まれてるのに、人殺しを厭う心は、そんなに強く残ってたのかな?とか、いろいろ疑問もあるけど、よくまとまってます。
 マット・デイモンが特に飛びぬけた美男でも、その独特さを強烈にアピールするタイプの役者でなく、この映画ではきりっとして見えるけど基本的に好感持てそうなお兄さん風なのも、本当はスパイだったというキャラクターに生きてるのかも。マット・デイモン見てて「役者だなあ」と思う。(これ褒め言葉として使ってます)
 ヒロインが危険を感じてからも彼に同行したり、好きになる動機にはちょっと弱さ感じちゃうけど、まあいいや。

 ただ、この映画は私、主人公より次々あらわれる刺客の面々がかっこいいと思うんですが。
 クライヴ・オーウェンなんか、アーサー王よりずっと良かったように思います。