虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

攻殻機動隊

2008年09月11日 | エンタテインメント
 7月から押井監督の新作情報を見ていたせいでしょうか、攻殻機動隊が時ならぬマイブームでした。今まで、テレビシリーズと「ゴースト・イン・ザ・シェル」「イノセンス」というアニメ化作品のみ見ておりましたが、このたび士郎正宗のコミックを買い込みまして3週間の他出の間に読むことにしました。
 
 攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL
 攻殻機動隊1.5 HUMAN-ERROR PROCESSER

 それに小説版
 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 虚夢回路

 もちろん、アニメのDVDも一緒です。
 コミック版のほうは、絵柄といい、枠外の細かい字の蘊蓄といい、なかなか手ごわいものでした。マンガは坂田靖子が日本一だと信じる余白の大きいのが大好きな私には、苦手な部類です。ちょっと非日常な時間の余裕ができたこんな機会でないと、なかなかまとめては読めなかったかもしれません。

 コミック・小説、それに劇場版とテレビシリーズのアニメの中で、やはり素直にすごい、と思うのは劇場版の質感と世界中にくまなく淀んでいるようにあふれる終末感(特に「イノセント」)。背中がすうっとするような変に寒々しい、でもみなぎっているような、本当に妙な感覚が体を這い上ってくるよう。病みつきになります。

 それで一番読み進むのに捗が行ってわかりやすいのは小説版でありました。でも、その妙な感覚があまりなくて。

古いもののお話

2008年02月28日 | エンタテインメント
 めまいが治ってきて、あと数日で申告事務も終わるので、やっと映画館復帰できるんじゃないかと思います。映画館にも行きたいけど、早くDVDで「再会の街で」が出てくれないと、見られなかった続きが気になって仕方がありません。
 それやこれやありましても、夜になるとBSの映画とか、GYAOの映画など見ております。

・「地底の原始人・キングゴリラ」(1970/イギリス)
 GYAOで3月1日まで配信中、もうすぐ終了になる、思い切りチープなSFです。
 なんと原始の地底人が現代に現れて、その恐ろしい外見で判断されることが悲劇につながっていく…というお話はそんなに悪くないです。でもキングゴリラと邦題につけられちゃった原始人(TROG)の造形が、別にキングでもないし、お願いもう少し凝ってください、と言いたくなるほどチープです。
 おまけにこの映画は、ジョーン・クロフォードの遺作だそうです。パット・モリタの遺作は「スパイ・モンキー」でしたっけ。考えるにつけ、そこはかとなく哀愁漂います。
 しかし、これ劇場未公開じゃないですか。何でこんな凄まじい邦題がついてるんでしょう? 原題は”TROG"だけなのに。
 こういうのが見られるのも、インターネットのおかげです。

・デビルマン
 中3の女の子が、うちにあった文庫5分冊の「デビルマン」読んでいました。
 2冊くらい読んだ時に私に聞きました。
「この話、どうなるの? 飛鳥了って一体何なの?」
 これにはどうしたって
「それは、どうしても自分で読まなきゃいけないことだと思う」
 という答えしかありません。

 で、今日の夜、その子に
「どう、デビルマン読んじゃった? 飛鳥了がナニモノか、わかった?」
と聴きました。そしたら物すごい剣幕で
「何よ、そんなこと聞かないでよ」
と、えらい怒られました。うなされそうなんだそうです。
 原作デビルマンのパワーは健在のようです。

・日本の歴史 列島創世記 小学館
 これは本が古いのではなくて古い時代について。
 日本の先史時代の4万年の歴史ですが、内容については、もう何回か読んでみてからですが、一度読んでみて思ったのは、この本で扱っている時代の中でも、何度か地球が冷えたり暖かくなったりを繰り返しております。現在、CO2による温暖化を防止しなくてはいけない、と世界的に叫ばれています。地球全体で慣例期と温暖化・水面上昇が定期的に交互にやってくるものだとしたら、そのサイクルと、今回の人為的温暖化はどうやって区別し、また、自然のサイクルにはどう対処したら良いのでしょうか。

今年一番泣けたのは

2007年12月16日 | エンタテインメント
またしても眼の奥がずきずきするようになって、モニターを見るのがつらい毎日になってます。でも、税金仕事からは逃げられなくて、なかなかここの更新に至らず、後ろめたく思っております。

 というわけで、12月半ばとなりましたし、この状況ではこの次の更新が何時になるか自信ないので今年の総括をそろそろと思います。

 新作映画はろくに見られませんで、ほとんど家でDVDを見るばかりでした。
 数少ない中で一番楽しかった映画は「ヘアスプレー」でありました。
 あれも見たかった、これも見たかったと、公開された映画のタイトル見ただけでため息出ちゃいますが、こういう時期もきっとあるんだろうと、まあこれからに期待を持つことにします。

 今年の夏からは私自身の身体が不調のせいでしょうか、やたら「ナマモノ」が見たくなりました。でもお金ないので近所の青少年センターとか公会堂の地元向けの安い演劇や演奏会に通っていました。
 スターが出演してセットも素晴らしい舞台にはかなわないところはありますが、素敵な舞台はいっぱいありました。

 しかし今年一番泣けたのは、なんとテレビで見た高校演劇コンクールの最優秀作でした。

 「躾~モウとくらした50日」岐阜農林高校演劇部

 脚本から部のオリジナル。これが素晴らしかった。
 「入りたくてこの高校へ入ったんじゃない」やる気のまるで無い女子高生が、子牛の世話をすることになる。はじめは渋々やっていたのが次第に愛情を持つようになり、一生懸命に世話をするが、もともとオスの牛は50日したら肉牛として売られていく運命、というお話。筋だけならありがちかもしれないが、主人公の造形も、彼女にかかわるサイドエピソードを担当する友人たちの状況設定、農業高校の現状の描写など、隅々まで「らしさ」を感じさせ、笑いをとりながらも、すべてがぶちあたる「自分ではどうにもならない現実の壁」のリアルさが迫ります。

 初めて情熱を注いだものを屠畜場に送った主人公にも、
 自分が継ぐはずだった酪農業を手放さざるを得ない友人も、
 獣医になりたくて勉強しているけれど、大学進学までの学力に手が届くかどうか…の友人にも
-特に解決は示されません。

 エンディングで主人公に送られるのは、応援のエール
 
 この長良の川に磨かれた君。
 金華の風、山田の上に吹きすさぶ。
 負けるな、負けるな、と吹きすさぶ。
 負けるな、負けるな、と吹きすさぶ。

がんばれ、ではなく 負けるな、のエールに思い切り泣きました。不確定な未来に立ち向かうために、不本意な現状に負けるものか、負けるな、という叫び、決意がこの面白くて切ない舞台を清々しい涙で締めくくってくれました。
(エールは正確に聞き取れてないかもしれません)

 高校演劇という場でこそ生まれた傑作ではないかと思います。
 8月の末に受賞作品の放送があったのですが、是非お正月にでも今一度あの感動を味あわせてくれないかしら~、と再放送を切に願うものであります。

ダンディ2 華麗な冒険

2007年11月22日 | エンタテインメント
THE PERSUADERS!
監督: ピーター・ハント他

 1971~72年イギリスのテレビシリーズ。
 吹替映画大事典で広川太一郎氏が「過激な実験をした」と述べておいでなので早速借りてみました。

 しかしまあ、私は「ダンディー2」のその二人がトニー・カーティス(声・広川太一郎)とロジャー・ムーア(声・ささきいさお)というところに驚き。なんかすごいゴージャスじゃありません?
 フィルモグラフィを見てみると、主な主演作一巡りした時代のカーティスと007直前のムーアというやっぱり当時の相当ゴージャスな顔ぶれですよねえ。

 演じる役も、功成り名遂げたスラム出身のアメリカ富豪とイギリス貴族出身のスポ-ツマンの二人の有閑階級プレイボーイで、法の手の届かない悪に正義の鉄槌を鉄槌を下すお手伝いをするみたい(まだ1巻しか見ていないので、断定は出来ない)で、主演の二人の名声確立し、女性にもてもて、というイメージの上で優雅に遊んでいるような感じ。

 で、主眼の吹替えなんですが、字幕と吹替えで2話分見比べただけでも、その「過激な実験」は伺えますです。
 オ-プニングテーマだけでもオリジナルは音楽だけなのに、吹替え音声では「殿様」「だんな」と掛け合っております。それにカーティス=広川氏から飛び出す言葉のバリエーションには驚かされます。綺麗な若い女性=「うれしこちゃん」て、この番組以外に使われました?それに「シラケコンニャク」(2話目にでてくる)って何?広川氏に対してムーア=ささきいさお氏はどうしても受けに回ってる感は否めませんが、広川氏のはじけっぷりに対してはこのくらいのくだけ方がバランスいいのかもしれませんね。

月影兵庫今昔

2007年09月05日 | エンタテインメント
 昨日の夜、テレビ朝日の「月影兵庫」というテレビ時代劇を見ました。凄腕浪人と気のいい渡世人の勧善懲悪定番旅日記。
うちのビデオにそんなのあったな、と思ってビデオの山を掘り返していたら、2本ほどを収録したのを見つけました。もう30年ほども前のもので、BSでなつかしのテレビドラマを放送したときに録画しておいたものです。白黒ですがとてもとても面白かった。昨日のドラマよりも私には好みにあっております。

キャストは
旧版   近衛十四郎(月影兵庫)  品川隆二(焼津の半次)
新版   松方弘樹(月影兵庫)  小沢仁志(焼津の半次)

 兵庫役は親子で引き継がれていますので、さすがに似ています。
 私が古いほうが好いなあ、と思ったのはキャラクター。
 特に半次役の品川隆二。コミカルな役だけどすごい美男で、明るさと愛嬌に嫌味がまったくない。「竹を割ったような性格」というのを絵に描いたよう。
 近衛十四郎の剣戟はやはりスターで迫力満点だし、絵が決まるし、豪快な笑い声とものに捉われないおおらかさが素敵。
 この主演二人の掛け合いがすばらしい。まさにゴールデンコンビ。
 品川隆二は、今のシリーズのナレーションも担当していますね。

 時代の違いもあるので、今古いもののとおりに作るわけにもいかないでしょうが、こんな番組を毎週楽しみにしていたといういうのは贅沢な時代だったのかもしれない。

 余裕が出来たら、少し品川隆二を追いかけてみようかな。

はだしのゲン テレビ版

2007年08月12日 | エンタテインメント
 立秋過ぎてもとってもお暑うございます。私は暑さと忙しさでバテバテです。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
 仙台からは10日の深夜に帰ってまいりました。11日はだるい身体を引きずって町内会のお手伝い。本日は近所の神社のお祭りで、今年からお神楽はやめて、神社本庁から日本神話のお話をするということで、見学に行き、図書館に行き、やっぱり暑い中を駆けずり回ってきました。

 昨日は、PCも立ち上げずに夜は「はだしのゲン」テレビ版後編を見ていました。
 印象としては、漫画より怖くなかった、というものです。

 今は中学校の図書館にテニプリとかスラダンがあるのが珍しくないそうですが、少し前までは、学校図書館においてある漫画はこの「はだしのゲン」だけなのがほとんどではなかったのでしょうか。
 それで「図書館にマンガだ!」と喜んで読み出すと、内容にショック!という小中学生が普通のパターンでした。でも漫画だから、とやめずに読んでたりして。
 昨日のテレビはさすがにテレビだからひどすぎるシーンが差し控えられているせいでしょうが、漫画を読んだ時に一番強く感じた「怖い」という感情よりも、あの状況でなおも未来へ向かっていくゲンのたくましさを感じていました。見逃した全編を見たら、印象が変わってくるかもしれません。
 原作の絵柄のくどさ(悪い意味でなくストーリーに合っていると思います)や、気の滅入るような被爆者差別、それに負けてないゲンのストレートな怒りと仕返し(道徳的には決して褒められないかも…でも良くやってくれましたと思わせられる)にどうしても作品にこめられた激しい怒りと憎悪を突きつけられずにはいないのですが、テレビではかなりやわらげられていて、まあ、テレビだからしょうがないかな、と思います。やっぱりこれをきっかけに原典を読んでいただきたいな、と思った次第でした。

ねんねん猫の(その2になります)

2007年07月26日 | エンタテインメント
 某ワークショップに参加してきまして、ちょっと留守にしておりました。私は布草履の作り方をマスターしてきました。一足の製作時間は1時間くらいだし、けっこう面白いので材料の用意さえ出来ればどんどん出来ます。
 最近はアニメばかり見ています。でも「モンスターハウス」も「時をかける少女」も後回しにして、こだわってしまったショウもないことについて。
「猫三味線」で、「ねんねん猫のケツ」と歌われていた子守唄、紙芝居の即興でというわけでなくて、由緒正しきものだったみたいです。
 一回検索しただけでずらりと出てきました各種バージョン!(出典省略です。すいません。グーグル上位からの引用ですので検索してみてくださいませ)

ねんねん猫のケツに蟹が入った~ひっぱって~もひっぱって~も~ で~て~こ~な~い~

ねんねん、猫のケツにガニがはいこんだ。ガニがはいこんだ。どうにかこうにか引っ張り出したが、また、はいこんだ~

ねんねん猫のケツ~ネズミが入った~

ねんねん猫のケツに
蟹が入り込んだよ
蟹だと思ったなら毛虫だったよ
毛虫嫌な虫 こわい虫
やっとこすっとこ、ほじくり出したら又入り込んだよ


 私は初めて聞いたのですが、こういう子守唄が連綿と歌い継がれていたのですねえ。
 ちゃんと寝ていたのでしょうか。こういうのを聞いて育った皆様は、連想の多少の飛躍にはたじろがなくなるでしょうか。

 それで「猫三味線」のお話自体ですが、なんか見た後釈然としないのです。
 悪人は滅ぶのですが、悪事をやられた方が見事にやられっぱなしです。関係者は全員死にますが、死後でさえも悪人のほうが得してるなあ…と、憮然としてしまう終わり方でした。
 普通こういうのは善人が一人くらいは生き残って菩提を弔う、くらいのことがないと救われない気分です。
 ボリュームも大きいし、長い話の中の巻それぞれに見せ場があったりするのはさすが紙芝居、と思いますが、長尺もの全編を通すと救いなさ過ぎ、ピカレスクとしても悪の快感は悪役にシニシズムがないもんで不足してます。文句言ってますが、つまるところ、猫にたたられた猫娘がかわいそう過ぎてたまらない、というだけの感想です。

キングダム・ハーツ始めました

2007年07月16日 | エンタテインメント
 やっぱり自分は馬鹿じゃないかと思います。
 キングダムハーツ始めましたが、FFよりもちょっとだけアクション寄りみたいなゲームです。キャラクターの足の大きさがなんかディズニーです。導入部ではディズニーキャラとゲームキャラはまだまだ一緒には居ませんが、そこはかとなき違和感は感じてしまいます。
 眼のために、1日のプレイ時間は1時間以内です。
 私はRPGを初回はうろうろよろよろと彷徨いつつ迷いながらナントカカントカたどり着くのが好きなのに、一日のプレイ時間制限付きでは、そういう進め方では本当に1年かかってしまいそうです。でも攻略本片手に先のわかったゲームなんてつまんないし。どうしよう。

 しょっぱなから、チュートリアルを兼ねたようなバトルと競争です。こういうときには、私は普通勝つまでやってるのですが、今回はあきらめて先に進むのが肝心かな… それじゃあ、ゲームの醍醐味がないような気がする…

 もともと遠視性乱視で目が弱いのに、仕事はPCのモニターを1日4~5時間見つめ、1日2本映画を見て、本もできれば月に40冊は読んで、趣味が和裁に手芸とかいう生活するのが図々しいというものでしょうか。でも、本も映画もお裁縫も無しでは、生きてる楽しみがないじゃないですか!

キングダム・ハーツとGガンダム

2007年07月13日 | エンタテインメント
 酷使し続けてきた眼はまだまだ回復途上なのですが、我慢しきれずに「キングダム・ハーツ」買いました。ゲームが一番良くないらしいのですが、1日30分以上はやりませんということで…クリアは何時になることやら。
 新しい知り合いの高校生が、「僕の一部はキングダム・ハーツで出来ています」とか言うので、そんなにいいのかなあ、とそそられてしまったのです。FF7のセフィロスやクラウドも出てくるし、どうせいつか買うつもりだったし…で、買っちゃいました。

 GガンダムはDISCASから届いた順にせっせと見ていますが、ガンダムだと思うと調子の狂うのは確かですね。
 各地のガンダムのネーミングからルックスまで、思わずズッこけてしまいそうになるし(テキーラに、ジョンブルにファラオだもんなあ)主人公と恋人レインの掛け合いにも時々「きゃ~」と叫びそうになります。

 ガンダムはとりあえず忘れなければ、と決定的に知らされたのが、東方不敗登場シーン。
「お師匠様、お会いしとうございました」
「お供いたします」
…違う…
 そして、あの顔のついた渦巻き。

 つらい運命は背負ってますが、描線から性格設定から行動から、ガンダム主人公としてはドモンは特異です。ゲンコツが会話するところも格闘少年漫画っぽいです。それにしても、東方不敗というのはいいキャラですね~~。改めて感心しました。

機動武闘伝Gガンダム

2007年06月24日 | エンタテインメント
声の出演: 関智一 ドモン・カッシュ
    天野由梨 レイン・ミカムラ
    大塚芳忠 チボデー・クロケット
    山口勝平 サイ・サイシー
    山崎たくみ ジョルジュ・ド・サンド

 DISCASからGガンダムvol.1来ました。
 一緒に来たのが「プレスリー対ミイラ男」です。
 今回もなかなか凝った組み合わせになりました。

 しっかし!ほんとに怪作っぽいガンダムですねえ。
 まだシリーズ49本中4本見ただけで、しかもマスターアジアも未登場状態で言うのもなんですが。
 これ、これガンダムファイトを別の格闘技に変えても何の不都合もなく、というか、主人公とライバルたちの性格からして、ガンダムはずしたほうが自然じゃないかと思いましたね。
 戦争する代わりにガンダムファイトでコロニー間の覇権争いなんてほんっとうに武侠ものみたいな設定だし、ガンダムファイターたちのプライドの描写なんて、全く男の子向けマンガそのものみたい。「宇宙世紀」の枠がはずれたらいきなりドラゴンボールみたいになるのが可笑しい。
 おまけに、いくら汚染された地球でも中国の人々ってば、なんでしょうね~~
 何世紀戻っちゃったんでしょうね~~
 フランス代表ジョルジュ・ド・サンドの名前も笑っちゃうし、あのバラのつぼみは見ているほうでちょっと恥ずかしいですね~

 もうこれは「怪傑ズバット」以来のワクワクです。
 ドモンの「この男を知らないか?」にはズバット早川氏の「お前は何をしていた?」を思い出させられました。もう全部見ます!

機動戦士Vガンダム

2007年06月13日 | エンタテインメント
 1993年~94年放送のアニメシリーズ。
 初めて最初から最後まで通してみました。

 地球連邦が弱体化し、コロニー群「サイド2」のほぼ全域を支配するザンスカール帝国は、地球連邦政府に対し独立を宣言、新たな秩序を作るべく、帝国軍・ベスパによる地球への武力侵攻を開始する。
 弱体な連邦軍は、それに対して無力で、レジスタンス組織「リガ・ミリティア」がゲリラ的にベスパと交戦。各地で戦闘を繰り広げていた。

 主人公が12~13歳という低年齢なのに、ガンダムパイロットとして戦うはめになったウッソ少年。彼の能力についても、そのうち背景があかされるけれど、とっても不幸な子ども時代です。
 ドラマとしては、とっても濃いものでしたが、回が進むにつれ、「本当に子どもに見せていいんでしょうか?」と言いたくなる要素も濃くなっていきます。ラストに至って、泣きたくなりましたが、私としては感動よりも落ち込みそうになって涙まで出ちゃった、というのが本当のところです。

 それにしてもザンスカールの女性は登場時はまともそうでも、すぐにキレるので怖かったです。登場時から感じ悪かったカテジナさんがあのように悪鬼のように狂ってしまったのも、ザンスカールに行ったことで素質に磨きがかかっちゃったのかもしれません。
 貴重なMSと自分の命を粗末に扱ってしまったオリファとか、13歳のウッソに何を期待してるのか怖くて考えたくない女性たちとか、あんまり感想は表向きに出来ないものが多いですが、いえ、ほんとにドラマは濃かった、と思います。まともな大人もいたし、13歳という思春期・・・子どもの領域から大人の入り口をほんの少し覗いた様な年齢の少年の周りで、同世代の少年少女たち、若者たち、そして彼ら世の中を託そうとする世代のそれぞれのキャラが、登場回数少なくても印象が強いものもあり、それぞれが輪郭がかなりくっきりと描かれていきます。
 もっとも強烈なカテジナさんの声優、渡辺久美子さんは「あたしんち」の母を考えても敬服です。

 など言いつつ、ネットショップでガンプラ「V2ガンダム」と「V2アサルト」両方買ってしまいました。そしたら、おまけに「おじゃ魔女ドレミ」のフィギュアがついてきました。う~私としては「ケロロ軍曹」が良かったんですが~~ まだダメでしょうねえ…おお!そういえば、ケロロ軍曹の声優も渡辺さんでした。

事件記者コルチャック

2007年06月07日 | エンタテインメント
KOLCHAK: The Night Stalker

出演:カール・コルチャック   ダーレン・マクギャヴィン(声:大塚周夫)
   トニー・ヴィンセント   サイモン・オークランド(声:木村幌)
   ロン・アップダイク   ジャック・グリンナージ
   エミリー・カウルズ   ルース・マックデヴィッド

 シカゴの新聞社インディペンデント通信の、中年事件記者コルチャックは、編集長のヴィンセントに怒鳴られながら、テレコとカメラを手によれよれのジャケットにズボンで取材に走り回る。そして怪物や心霊現象など信じられない事件に果敢に取り組み、解決までしてしまうが、いつも余りに常軌を逸脱した事件ばかりの上に、証拠も残らず、公表も出来ない…

 自然発火 (FIRE FALL)
 切り裂きジャック (THE RIPPER)
 狼男 (THE WEREWOLF)
 魔犬 (THE DEVIL'S PLATFORM)
 魔女 (THE TREVI COLLECTION)
 沼男 (THE SPANISH MOSS MURDERS)

 1974~1975年製作のアメリカのテレビシリーズ。カルト的人気を持ち、「Xファイル」にも影響を与えたということですが、私は初めて。主人公の造形がこのシリーズのムードを決定していて非常に面白く見られました。

 主人公の見かけも冴えないし、所属するインディペンデント社というのもぱっとしない、近くを走る電車が通ると声が聞こえない、同僚もあんまり冴えたのはいなさそう。その社の中でも意欲は満点だが強引でトラブルメイカーでもあり、勤務評価は推して知るべしという感じの主人公。
 編集長はいつも彼に怒鳴っているが、ここぞというところでは頼りになる上司であり、お互いに男として内心認め合ってる感じがいい。
 よれよれな外見でも、彼の芯の通った硬骨漢ぶりが自然なので、魔物や魔女との対決の時に説得力を発揮している。苦労が水の泡の毎回のラストも、彼の人物設定のおかげか、こだわらずに納得させられる。
 話も凝ってるけど、これは主人公である語り手のキャラが素敵だな。特撮とか怪物は同時期だったら日本のほうがきっと出来が良いんでしょうね。
 私は、今回見た6作の中では、1番目と6番目が特に好き。
 人体発火現象とドッペルゲンガー、ポルターガイストと超常現象惜しげなく詰め込み、教会の窓から覗く霊の姿は決して映像的にどうこうでなく単純に恐ろしい。
 6番目は、眠りの実験から生み出されてしまった怪物という設定が面白いのと、コルチャック氏の下水での奮闘に高得点でした。

細川俊之・藤谷美和子

2007年06月04日 | エンタテインメント
 2~3日の週末も遠出と、横浜港祭りに来たお客様のご案内で人込み歩いて徹底的にへばってます。
 もう少し回復しないと、文章もかけませんが、今記事にしたいと思っているものについて疑問が少々。
 ありがたいDVDのおまけにさりげなくつけて下さったのが、ちょっと古めであざといギャグ満載の病院コメディです。院長が急死し、後継院長の座を巡っての争いと、過去を持つ男女…という山崎豊子が渾身で描く世界のパロディみたいなの。
 そこに登場する俳優が当時持っていたイメージが分かったらなあ、といろいろ検索しています。

風間杜夫…少壮気鋭の外科医
細川俊之…実力と野心のある院長候補
藤谷美和子…細川俊之と過去の恋愛関係がある前院長の娘

 風間杜夫はなんとなく分かります。「鎌田行進曲」や「スチュワーデス物語」を知ってますから。
 藤谷美和子って、プッツン女優とか呼ばれた時期もあったけど、映画「それから」では情感あふれた見事なものだったし…どっちのイメージ?
 細川俊之って、余り映画では見ませんが、コメディもシリアスも両方いけますの人だったのでしょうか?典型的ナイスミドルみたいな感じ。

 普段のイメージを逆手に取った役なのかな??などいろいろ考えてます。

怪奇大作戦セカンドファイル

2007年05月28日 | エンタテインメント
出演:西島秀俊  牧史郎
   田中直樹(ココリコ)  三沢京介
   青山草太    野村洋
   美波     小川さおり
   岸部一徳   的矢忠
   寺田農    町田大蔵

 特殊科学捜査研究所(SRI)のメンバーが不可思議で怪奇な事件を卓越した科学力と分析能力で解決していく。

ファイル1 ゼウスの銃爪
 市中の雑踏の中で、人体は焼け衣服は残るという人体発火現象で女性が焼死。その女性は過去に犯罪歴があった…

ファイル2 昭和幻燈小路
 東京の下町で、原因不明の電波障害が発生。SRIのメンバーが調査中にその地区は交通も通信も途絶、そしてなぜか昭和40年代の町並みに変わっていく。

 BS放送を見逃したのを先の記事にもありますように、arudenteな米様のおかげでやっと見ることができました。
 今度のシリーズを通して見ると、各キャラの性格がよりはっきり分かります。

 ファイル3の「人食い樹」で、牧役に陰翳が欲しい、と書きましたが、私はやはりと牧いう中心人物の、過去の悲しみとか心の傷など、大きな感情を体験してそれを抱えたまま生きているといった、人間的な深みのようなものをもう少し見たいと思いました。たった3本なので贅沢といえば贅沢ですが、私としてはそれが惜しかったです。
 登場人物の設定もほぼオリジナルシリーズを踏襲していますが、三沢と野村の距離が縮まった様ですし、お茶汲みのようだった女性メンバーが、重要戦力として位置づけられているのも現代風です。
 また、年配のメンバーは重みが増しているようでした。特に町田警部は、オリジナルではレストレードやジャップのような(競争意識は抜きにして)部分が感じられたが、ここではより重厚に演じられているようだ。
 
 科学やテクノロジーの急激な進歩と、人の押さえきれない無念や思いの狭間に生まれる怪奇な現象と、そこに見出される不条理と哀しさという、この番組の特色が一番感じられるのはファイル1の「ゼウスの銃爪」だった。これはテクノロジーの先端性も、社会問題の組み合わせ方も上手で、それにちょっとした笑いの配合もなかなかでした。

 もっと見たい、と思う作品でした。続けてくれるといいんですが…

怪奇大作戦 セカンドファイル ファイル3「人喰い樹(ひとくいじゅ)」

2007年05月03日 | エンタテインメント
出演:西島秀俊,田中直樹,岸部一徳,青山草太 
 特殊科学捜査研究所、通称・SRI。卓越した科学力と鋭い洞察力を駆使して一見超常現象としか思えないような事件の謎を解き明かす。この回ではSRIのさおりが、友人との旅の途中、その友人が変死。遺体からは赤血球が残らず消失し、血管は植物の根のように変化していた。SRIは、人間の体内で自己増殖し、宿主を死に至らしめる花粉の存在を突き止める。

 また家を空けておりまして、怪奇大作戦セカンドファイルのBS2の放送は、予約してあったのに、ちょっとした手違いで1回目と2回目はダメでした。ようやく見られたのがこのファイル3。見られなかった分は再々放送を見逃さないように注意するしかありません。

 それなりに良くまとまった作品だと思います。ラストで解決してなお、人間の力を超越した事態への無力さへの哀しみを漂わせる全体の雰囲気も期待したものでしたが、ちょっと弱いかな…対策の分からない死病の蔓延そのものの広がりや混乱状態、解決のヒントを得るところをもっと上手に見せてくれたら、ということも惜しいと感じてしまいます。
 だいたい、私はどうしてもオリジナルシリーズを念頭に見てしまいます。放送もオリジナルをピックアップして続けているのですから、前作を踏まえて見る作品でしょう。
 それで言うと、やはり助さん役はもっとスッキリした行動派であってほしいし、牧役の青年はもっと翳が濃くても良かったんではないでしょうか。もっとも一作しか見ていないで判断するのはちょっと不当ですが。
 楽しみにしていた分だけ、ちょっと辛口になったようではありますが、こういう試みはとても嬉しうございます。
 なんとしても、ファイル1,2を見なくては!