虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

都市伝説の作り方

2007年07月31日 | 日記・雑記
 個人用PCを立ち上げるのは3日ぶりです。
 メールがいやというほどたまっていました。HP連絡用のexciteに至ってはダイレクトメールで満杯でした。

 ワークショップで小学生から中学生とお付き合いしてきたのですが、本当に私は学校の教師になるべき人間ではないなあ、個人教授以外は無理だわ、としみじみ思い知らされた7日間でした。これが日常生活になったら、教師と生徒は人間としては対等であっても、教師は大人であり、その意味で対等でないという立場忘れてタイマンはりそうな気がします。ともかく疲れました。もう帰るとバッタリ寝てました。
 昨日は雷はなるし、一日倒れていました。仕事で毎日これやってる先生はすごいや。

 個人的感想はともかく、私がちょっとした都市伝説になるのを見てきました。
 私は、クラフトテープのかごとか布草履とか、手芸品を教えていましたが、その場でチョコチョコ裁縫とか、英語とか数学とかPC指導の手伝いとか、つまりなんでも屋さんになっちゃいました。まあ、みんな初歩の初歩なんで。
 結局どこにでも手を出して、おまけに時々右目に貼る眼帯を貼り付けておりました。
 みんなに名前で「○子さん」と呼ばれていましたが、はじめは「○子さん、ここにもいるの」「これも出来るの」という反応が、そのうち、キャラが一人歩きし始めて、しまいには
「○子さんが眼帯をつけてるときは目が光って光線が出る」
「○子さんは片手で岩をつぶしてる」
など、もとになった本人がそこにいるにもかかわらず、もはや全然現物関係なしのとんでもないスーパーキャラ化していくのでした。
 都市伝説の出来方を目の当たりにする感じでちょっと面白かったです。

 眼帯、というのも一因であったと思います。
 以前、戦隊ものシリーズを見ていた4歳の女の子に話の糸口を見つけようとして
「この怪人はどうしてやっつけられちゃったの?」と聞いてみたことがあります。私としては、どのような悪事の報いを受けているのか、と聞いたつもりだったのですが、返ってきた返事が
「変な顔してるから」
というものでした。
 修行足りなくて、絶句しちゃってその後が続きませんでした。
 考えてみれば、私にしたってゲームでバリバリなぎ倒し、粉砕していく怪物魔物類は出来るだけ変で怪異なものがいいな~と思っているのでした。
 異質の認識、というものにもちょっと考えが及びました。

ねんねん猫の(その2になります)

2007年07月26日 | エンタテインメント
 某ワークショップに参加してきまして、ちょっと留守にしておりました。私は布草履の作り方をマスターしてきました。一足の製作時間は1時間くらいだし、けっこう面白いので材料の用意さえ出来ればどんどん出来ます。
 最近はアニメばかり見ています。でも「モンスターハウス」も「時をかける少女」も後回しにして、こだわってしまったショウもないことについて。
「猫三味線」で、「ねんねん猫のケツ」と歌われていた子守唄、紙芝居の即興でというわけでなくて、由緒正しきものだったみたいです。
 一回検索しただけでずらりと出てきました各種バージョン!(出典省略です。すいません。グーグル上位からの引用ですので検索してみてくださいませ)

ねんねん猫のケツに蟹が入った~ひっぱって~もひっぱって~も~ で~て~こ~な~い~

ねんねん、猫のケツにガニがはいこんだ。ガニがはいこんだ。どうにかこうにか引っ張り出したが、また、はいこんだ~

ねんねん猫のケツ~ネズミが入った~

ねんねん猫のケツに
蟹が入り込んだよ
蟹だと思ったなら毛虫だったよ
毛虫嫌な虫 こわい虫
やっとこすっとこ、ほじくり出したら又入り込んだよ


 私は初めて聞いたのですが、こういう子守唄が連綿と歌い継がれていたのですねえ。
 ちゃんと寝ていたのでしょうか。こういうのを聞いて育った皆様は、連想の多少の飛躍にはたじろがなくなるでしょうか。

 それで「猫三味線」のお話自体ですが、なんか見た後釈然としないのです。
 悪人は滅ぶのですが、悪事をやられた方が見事にやられっぱなしです。関係者は全員死にますが、死後でさえも悪人のほうが得してるなあ…と、憮然としてしまう終わり方でした。
 普通こういうのは善人が一人くらいは生き残って菩提を弔う、くらいのことがないと救われない気分です。
 ボリュームも大きいし、長い話の中の巻それぞれに見せ場があったりするのはさすが紙芝居、と思いますが、長尺もの全編を通すと救いなさ過ぎ、ピカレスクとしても悪の快感は悪役にシニシズムがないもんで不足してます。文句言ってますが、つまるところ、猫にたたられた猫娘がかわいそう過ぎてたまらない、というだけの感想です。

ねんねん、猫の・・・

2007年07月21日 | 日記・雑記
いろいろたまってますが、書くより見るのにとても忙しくしています。

・Gガンダム
 東方不敗いよいよ活躍中、シャッフル同盟とかシュバルツとか、出演者出揃ってきました。
 このガンダムは他のシリーズに比べてとても描線が硬いように思います。シャアの出てくる初期のシリーズと、ヒイロが主人公の美少年系キャラがどっさり、なんてのと比べるとほんとにびっくりなのです。
 シャイニング・ガンダムスーパーモードの時のドモンに至っては、なんだか影がありすぎて正義の主人公とも思えないくらいです。
 すぐに調子に乗る我が家では、いたるところで「メン、メン、メ~ン!」とか言って遊んでいます。

・時を駆ける少女
 テレビ放送するちょうどこの時にDVDが届きました。
 でも、まあテレビではどうカットされるかわからないし、CMでイライラするので民放テレビ放送では見たことになりませんね。

・猫三味線
 YAHOO動画でこの数日間私の貴重なPCタイムびっちり使って見ていたのが、昭和の紙芝居に、実写映像化を交えたこの「猫三味線」
 紙芝居って、子どもが見るものだったのでしょう?
 これはとても子ども対象とは思えない展開のストーリーが54巻続く(途中欠巻あり>堂々の怪異譚。
 いろいろ「うわ~」と思ったところはありますが、途中で入ってくる香具師の口上の如き言葉遊びとか、
「ねんねん、猫のケツにカニが這いこんだ~」
などという歌にもあっけに取られて見てました。
 これは原作どおりなのか?
 
 紙芝居の代表作らしい「黄金バット」も、私は相当新しいアニメしか見ていないので当時の実際のがどういうものかわからないが、この紙芝居については、明るく純真なお子様イメージでは全然ない。

モンスター・ハウス(2006/アメリカ)

2007年07月17日 | 映画感想ま行
MONSTER HOUSE
監督: ギル・キーナン
声の出演: ミッチェル・ムッソ DJ
   サム・ラーナー チャウダー
   スペンサー・ロック ジェニー
   スティーヴ・ブシェミ ネバークラッカー
   マギー・ギレンホール ジー
   キャスリーン・ターナー コンスタンス

 スティーヴン・スピルバーグとロバート・ゼメキスが製作総指揮を務めたフルCGアニメーション。
 12歳の少年DJの家の向かいにあるぼろい家の住人ネバークラッカーは、家の芝生にさえ踏み込むことを許さず子どもたちをおもちゃを取り上げ、邪険に追い払う。その家の不気味な気配に怯えるDJと親友のチャウダーはその家が人食いハウスであることを知るが、大人は取り合ってくれない。二人は危ういところで家から逃れた少女ジェニーと共に、自分たちでその家を退治しようと…。

 眼が限界なのでまた明日書き直しですが、終わって少し物足りなさを感じてしまいました。惜しい物足りなさです。
 最近、アニメーションの映像がきれいだ、とか新しい驚きを感じるのは日本製より海外のが多くなったように思います。ちょっと残念。

キングダム・ハーツ始めました

2007年07月16日 | エンタテインメント
 やっぱり自分は馬鹿じゃないかと思います。
 キングダムハーツ始めましたが、FFよりもちょっとだけアクション寄りみたいなゲームです。キャラクターの足の大きさがなんかディズニーです。導入部ではディズニーキャラとゲームキャラはまだまだ一緒には居ませんが、そこはかとなき違和感は感じてしまいます。
 眼のために、1日のプレイ時間は1時間以内です。
 私はRPGを初回はうろうろよろよろと彷徨いつつ迷いながらナントカカントカたどり着くのが好きなのに、一日のプレイ時間制限付きでは、そういう進め方では本当に1年かかってしまいそうです。でも攻略本片手に先のわかったゲームなんてつまんないし。どうしよう。

 しょっぱなから、チュートリアルを兼ねたようなバトルと競争です。こういうときには、私は普通勝つまでやってるのですが、今回はあきらめて先に進むのが肝心かな… それじゃあ、ゲームの醍醐味がないような気がする…

 もともと遠視性乱視で目が弱いのに、仕事はPCのモニターを1日4~5時間見つめ、1日2本映画を見て、本もできれば月に40冊は読んで、趣味が和裁に手芸とかいう生活するのが図々しいというものでしょうか。でも、本も映画もお裁縫も無しでは、生きてる楽しみがないじゃないですか!

キングダム・ハーツとGガンダム

2007年07月13日 | エンタテインメント
 酷使し続けてきた眼はまだまだ回復途上なのですが、我慢しきれずに「キングダム・ハーツ」買いました。ゲームが一番良くないらしいのですが、1日30分以上はやりませんということで…クリアは何時になることやら。
 新しい知り合いの高校生が、「僕の一部はキングダム・ハーツで出来ています」とか言うので、そんなにいいのかなあ、とそそられてしまったのです。FF7のセフィロスやクラウドも出てくるし、どうせいつか買うつもりだったし…で、買っちゃいました。

 GガンダムはDISCASから届いた順にせっせと見ていますが、ガンダムだと思うと調子の狂うのは確かですね。
 各地のガンダムのネーミングからルックスまで、思わずズッこけてしまいそうになるし(テキーラに、ジョンブルにファラオだもんなあ)主人公と恋人レインの掛け合いにも時々「きゃ~」と叫びそうになります。

 ガンダムはとりあえず忘れなければ、と決定的に知らされたのが、東方不敗登場シーン。
「お師匠様、お会いしとうございました」
「お供いたします」
…違う…
 そして、あの顔のついた渦巻き。

 つらい運命は背負ってますが、描線から性格設定から行動から、ガンダム主人公としてはドモンは特異です。ゲンコツが会話するところも格闘少年漫画っぽいです。それにしても、東方不敗というのはいいキャラですね~~。改めて感心しました。

ベルリン、僕らの革命(2004/ドイツ、オーストリア)

2007年07月10日 | 映画感想は行
監督: ハンス・ワインガルトナー
出演: ダニエル・ブリュール    ヤン
   ユリア・イェンチ    ユール
   スタイプ・エルツェッグ    ピーター
   ブルクハルト・クラウスナー    ハーデンベルク

 ドイツ、ベルリン。青年ヤンと親友ピーターは、“エデュケーターズ”と名乗り、金持ちの留守宅に不法侵入しては嫌がらせ行為をしている。ピーターの旅行中、ヤンはピーターの恋人ユールに秘密を打ち明け、二人である資産家宅に侵入する。

 久々に青春映画を見たとしみじみしてしまった映画。
 行きがかりで「腐った金持ち」を誘拐してしまった“エデュケーターズ(教育者)”3人の若者たちの高い理想と現実への苛立ち、青さ、行動の不器用さ…すべてがだんだん愛しくなってくる。
 そして、誘拐した搾取するものを代表する会社重役はかつての学生活動家であり、理想を目指す戦いも、その挫折も、自由恋愛もしっかり経験済み。彼はそれを「卒業」してしまったのだ。
 誘拐したもの、されたものの間には何時しか連帯感まで生まれるのだが、やっぱり年の功には勝てない。それに若い3人はやはり理想を裏切れない。殺人や「奪う」ことは拒否している。
 ラストの結末はほっとして、爽やか。
 おじさんは自分が捨てたものを苦しみながら抱いている若者たちに嫉妬しないわけにいかなかったんですね。

 ユリア・イェンチ、素晴らしいです。「白バラの祈り」より先にこちらを見たかった。

反応

2007年07月07日 | 日記・雑記
前の記事は、著者に訪問いただいたのもびっくりですが
TBの内容にもびっくりしました。
笑ったくらいで化粧崩れするのは反省しなくてはいけないようです。

とはいえ、私は化粧なしも「ん…」ですが
それほどに、化粧顔にこだわってもいないので
今の馴染んだ基礎化粧品を変えるのは面倒でして
まあ、気が向いたらおいおい考えてみようと思います。
(フェイスカラーとか、リップの新色とかをあっちこっち変えるの大好きです)

「ベルリン、僕らの革命」を見ました。
懐かしいように切ない青春映画を久しぶりに見た思いです。

「世界征服」は可能か/岡田斗司夫

2007年07月04日 | 
 今日もまた、京浜東北線が事故で遅れ、つい本屋へ行って買ってしまいました。
 遅れた電車の中で読んでいて、本の前半が可笑しくて我慢できずに涙流して笑いこけてしまいました。おかげでそうでなくても涙が出やすい眼の状態なのに、修復不可能なほど眼の周りのファンデーションが流れました。マスカラ無しでよかった。

…ここまで書いてまた本を読んでいたら、涙が止まらなくなったの続きは明日にします。

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7月5日記
 著者にご訪問いただくとは本当にびっくりしました。
 このブログが「WEBの隅っこでひっそり言いたいこと言っていよう」という私のいささかセコイ精神を反映したものですので、もう著者ご自身の反応をいただいたりして、思わず浮き足立ってしまいました。
 しかし、恐れ気なく(もないけど)続き書かせていただきます。

 私は前半部分の今までのマンガ・アニメ・テレビのヒーローシリーズなどを例にとって「世界征服」を目的から、その頭目としての資質までを解説してくださるところが最高にウケました。
 圧倒的に強い敵に果敢に立ち向かい、苦しみ成長し遂には勝利するというのがたいていのあらすじのパターンです。ヒーローの敵は世界征服をたくらむくらいの強大な力を持ってないと困るわけです。しかし、戦隊シリーズでも仮面ライダーでも小戦力の逐次投入というどう考えても最悪な戦略を何年にもわたって採用する敵ばかりなので、地球は無事です。でもみんな絶対一度は「全部いっぺんに来たらどうすんだろうなあ」くらい言ってますよね。そんな今まで誰しも一度は考えたであろうことが、きちんと例を示して整理して文章化してくれてますから、なんだかスッキリハレバレしました。
 レインボーマンの強烈さは最近触れることが出来たので、単純に面白がれましたし「バビル二世」の悪役ヨミ様のお気の毒さは抱腹絶倒です。是非読みたいと思います。

 笑いながら、いつの間にか全体の利益とか富を一部のものだけが独占出来る社会が繁栄可能か?また、社会にとっての悪とは何か?という議論まで引っ張っていかれます。
 最初の事項については、独裁体制でおおっぴらにやってる処は貧乏です。でも、資本主義という現代社会の大前提は根本は弱肉強食ですから、ほっとけば資本は弱小な存在を食い物に自己増殖しちゃいます。富の偏在は結果として存在します。
 そして悪とはその時代の秩序を脅かすものですが、今の社会でそれをしようとすると「経済主義とネット社会」を否定することになり、それはエコロジー的でリアルな交流重視のとても反社会的という形容詞にそぐわないものに見える。
 でまあ、最終186ページのページの3行にはあららここまでつれてこられちゃった…とちょっとびっくりです。

 論の展開に理解しきれないところは残っていて、そこを詰めるのはこれからの課題ですが、人間は「君臨したい・支配したい」欲は絶対あります。世界征服はその欲求の終点かもですが、思うのも体力要りそうです。
 これを読んでいて、いろいろな方向へ連想が飛んでいきました。それを並べて考えてみるのも面白そうです。

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(2007/アメリカ)

2007年07月03日 | 映画感想は行
PIRATES OF THE CARIBBEAN: AT WORLD'S END
監督: ゴア・ヴァービンスキー
製作: ジェリー・ブラッカイマー
出演: ジョニー・デップ    キャプテン・ジャック・スパロウ
   オーランド・ブルーム    ウィル・ターナー
   キーラ・ナイトレイ    エリザベス・スワン
   ジェフリー・ラッシュ    キャプテン・バルボッサ
   ジョナサン・プライス    スワン総督
   ビル・ナイ    デイヴィ・ジョーンズ
   チョウ・ユンファ    キャプテン・サオ・フェン

 久しぶりの劇場鑑賞! 嬉しかった!
 盛大に涙ぼろぼろで見てました。
 ええ、さすがに3時間近くになると眼が駄目で涙止まらなくて。

 そして尚且つ、ほんとに、

 ジェフリー・ラッシュ泣きたいくらい素敵っ!

 シリーズ完結編ですが、話の重心が移動していて、おまけにあちこちにオチをつけていたためか、一作目のようなスピードとか、二作目の大昂奮めくるめくアクションシーンでお腹いっぱい、とは思わず、くどく感じたところがあるのは確か。でも実際内容が多いし、しょうがないですか。
 いつもどおり、サービス満点で冒険活劇を上手に見せて下さってます。

 ラストがあのような形で落ち着いてしまうとは思っていませんでした。古い伝説のデイヴィ・ジョーンズもお役御免とはびっくりです。
 彼の行く末、というかジョーンズとカリプソのカップルを見せて置くことがラストにつながるのに、そのジョーンズ役のビル・ナイはせっかくビル・ナイなのに、あれだけなのは惜しい。もっともあれ以上長くなるのも考え物ですが。
 今回はちょっと控えめなジョニー・デップでしたし、繰り返しちゃうけど

 ジェフリー・ラッシュ素敵っ!

 だったのです。これぞ眼福、って惚れ惚れうっとりでした。強くて悪くて渋くてカッコ好い!これぞスクリーンの理想の男性ですわ。
 チョウ・ユンファもせっかく彼なのになんか惜しいですね。でも惜しげのないのが娯楽大作かな。

 あ、それから商売人は約束は守りますから。ベケットさんを商売人だと思わないでね。え~と、私の記憶ではアヘン輸入を禁止した清国政府に対して「自由な貿易」とかいってたのは貴族出身の政治家たちで、商家出身の政治家グラッドストーンはアヘンを売りつけるなんて倫理にもとるって言ってますから。

ロビンフッドに鉛の玉を/ステュアート・カミンスキー

2007年07月02日 | 
文春文庫

 眼の充血も少し良くなりまして、仕事相手に泣いているのかとびくびくされたり、「眠いの?」と頻繁に聞かれたりしなくなりました。あと少し!今週中にはパイレーツ見るぞ!(遅い!泣きそう!)

 で、最近は爆発しない温泉でないスパ施設でVシネマのしょこたんやら星野アキ主演のアクション映画(と言っていいのだろうか)をちらちら見てそれぞれのファンの皆さんには悪いけどがっかりしたり、画面の動かない本や漫画を読んだりして居りました。

 恥ずかしいことに未読だったステュアート・カミンスキーの探偵トビー・ピータースシリーズ(入手困難だった)が、なんと図書館で揃っていたので一気読みできました。
 1940年代のハリウッドが舞台で、監督・スターの実名バンバンでてきます。
 まずタイトル見ただけで、誰にからんだ事件かがわかります。

 ロビンフッドに鉛の玉を 
 虹の彼方の殺人
 我輩はカモじゃない
 ハワード・ヒューズ事件
 吸血鬼に手を出すな

 第1作はもちろんエロール・フリン。 何かと女性関係の問題の多かったスターの事件は、やはりそれ方面のものです。(これを書いているときも、ふりんの変換が不倫になったりするのがなんとなく平仄があいすぎておかしい。)
 プライベート探偵なので、各作品で違った映画会社を動き回る主人公が、問題を解決するために綺羅星の如き映画人の間を動き回りますが、この時はワーナー。
 エロール・フリンのスキャンダル解決のために殺人事件に巻き込まれ、フェイ・レイをキングコングから救った男に助けられたり、ピーター・ローレに事件解決のヒントを貰ったり(ローレはなかなか頭脳明晰に描かれてます)、E・G・ロビンソンに画商と間違えられたり、ゆすりの犯人を追ってエドワード・アーノルドを突き倒しG・クーパーに助け起こされたり(スタンウィックはいなかったシーンですね)、「黒い鳥の置物」の中から手がかりを取り出したり…
 あ、あの映画ね、と映画クイズとしてもけっこう楽しめます。未知の事実もかなりあってほんとに面白かった。
 ドン・シーゲルはダーティーハリーのイメージ強くてこの世代の監督じゃないように思っていたけど、そうか、エロール・フリンと同じスタジオにいたのかとか、「ハイ・シエラ」も「マルタの鷹」もジョージ・ラフトにまずオファーが行ったのか、などなど。
 実は「ハイ・シエラ」未見。早速見なくては。