虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

うた魂♪(2008/日本)

2009年08月29日 | 映画感想あ行
監督: 田中誠
出演: 夏帆    荻野かすみ
   ゴリ    権藤洋
   石黒英雄  牧村純一
   徳永えり  野村ミズキ

 北海道の七浜高校合唱部のソプラノパートリーダー、荻野かすみは、自分の歌とルックスに自信満々。ところが、憧れの生徒会長から写真のモデルを頼まれた結果が、歌っている瞬間の顔を“産卵中のシャケみたい”と評され、ぺしゃんこに。とっとと歌を捨てる決意をし、ラストステージのつもりで参加した夏祭りも、やる気ゼロ。しかし、その夏祭りでいかにもヤンキー揃いの湯の川学院高校の魂のこもった熱い歌声を聞き、かすみは心ゆすぶられる。

 見た後で、サウンドトラックを探しにTSUTAYAに走っていました。
 ゴリ演じる権藤の率いる湯の川高校合唱団の歌う尾崎豊の「15の夜」「僕が僕であるために」を何としてもフルコーラスで聞きたくてたまらなくなったのです。
 尾崎豊は声が苦手なので、今までほとんど聞いていなかったのですが、この少し乱暴な男声合唱で聞くと最高で、しばらく鼻歌が尾崎豊になりました。

 自意識過剰で鼻もちならない女の子が、少し痛い目にあって自分自身と周囲の認識を再構成していくというメインストーリー。その痛さの描写はベタすぎないかな、なんかタルいなと感じます。 はっきり言って前半登場人物紹介部分は、くどいと思って見ておりましたが、「15の夜」以降は合唱が楽しみになって、その辺も気にならなかったです。

 天狗の鼻をへし折られる役ながら、主人公は根が善良で素直で、家族にも愛され、友人にも恵まれた存在です。きれいだけど、周りの子もすごくきれい。際立ったきれいさはなくて、声も細いので少女らしさはあるけど迫力はないです。
 そういったナチュラルな田舎の少女を夏帆ちゃん似合ってるなあと思いまする。高校生には絶対見えないゴリはじめとする湯の川高校合唱団もデフォルメと割り切れば面白いし、歌が素敵なのでなんでも可という気分になります。

 ラストの大合唱はああ、このシーンのためのストーリーだったのねと感じるものでした。何で歌って人間を解放してしまうんでしょうね。この映画を見て、「ヤング@ハート」が見たくなりました。


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