監督: ジュリアン・ジャロルド
出演: ジョエル・エドガートン チャーリー・プライス
キウェテル・イジョフォー ローラ/ サイモン
サラ=ジェーン・ポッツ ローレン
ジェミマ・ルーパー ニコラ
田舎町ノーサンプトンの伝統ある靴工場の跡取りチャーリー・プライス。彼は、婚約者と共にロンドンへ転居。ところが、ロンドンに到着早々、父親の訃報が。突然に工場を継ぐこととなったチャーリーは、倒産寸前という事実に愕然。どうにか工場を救おうとリストラ、取引先へ日参と苦闘するチャーリーは、ドラッグクイーン向けの靴というニッチ市場に目をつける。
実話を元にした映画。
品がよくて丈夫で、伝統にのっとった実用的な長く使おうタイプの紳士靴が、安くて傷んだらポイとっかえひっかえの輸入品に負けて、生き残りの道を探す慣れない工場主が培った技術を生かして男の体重に耐えられる男性用でない靴を作ろうと思いつく。よくある成功物語に収まっているけれど、DVDのおまけによれば、現実はそれほど易しいものでもなかったようだが、敢えて良くあるハッピーエンド展開に収めてしまっている。
で、一番印象に残るのはドラッグクイーン・ローラ役のキウェテル・イジョフォー。やたらと厚い胸板で、鍛え上げた筋肉で、なおかつドラッグクイーン。「プリシラ」のガイ・ピアースとか、「3人のエンジェル」のウェズリー・スナイプスばり。
工場とそこで働く人々を切り捨てられないチャーリーは、合理的で現実を割り切って生きる婚約者と結局袂を分かち、苦しい道を敢えて選ぶ。
ローラもまた、自分の本来の自分らしさをまだ完全には肯定できない。しかし、男として普通の楽な生き方は、ローラの心が許さない。
ローラに向ける人々の目とか、でかいピンヒールブーツに思わず技術的な意欲を燃やしてしまう職人さんとかも期待通りで楽しいし、それぞれが自分の心の中の壁を乗り越えていく過程がコミカルに描かれ、ショーの場面は楽しくて華やか。楽しめて最後にほっとできる映画なんだけど…
やっぱり見た後に幸せだけじゃなくて、あの真っ赤なブーツを見たときに感じたような、抑えても抑えきれない叫びを聞いてしまったような、澱みたいな感触が残ります。
出演: ジョエル・エドガートン チャーリー・プライス
キウェテル・イジョフォー ローラ/ サイモン
サラ=ジェーン・ポッツ ローレン
ジェミマ・ルーパー ニコラ
田舎町ノーサンプトンの伝統ある靴工場の跡取りチャーリー・プライス。彼は、婚約者と共にロンドンへ転居。ところが、ロンドンに到着早々、父親の訃報が。突然に工場を継ぐこととなったチャーリーは、倒産寸前という事実に愕然。どうにか工場を救おうとリストラ、取引先へ日参と苦闘するチャーリーは、ドラッグクイーン向けの靴というニッチ市場に目をつける。
実話を元にした映画。
品がよくて丈夫で、伝統にのっとった実用的な長く使おうタイプの紳士靴が、安くて傷んだらポイとっかえひっかえの輸入品に負けて、生き残りの道を探す慣れない工場主が培った技術を生かして男の体重に耐えられる男性用でない靴を作ろうと思いつく。よくある成功物語に収まっているけれど、DVDのおまけによれば、現実はそれほど易しいものでもなかったようだが、敢えて良くあるハッピーエンド展開に収めてしまっている。
で、一番印象に残るのはドラッグクイーン・ローラ役のキウェテル・イジョフォー。やたらと厚い胸板で、鍛え上げた筋肉で、なおかつドラッグクイーン。「プリシラ」のガイ・ピアースとか、「3人のエンジェル」のウェズリー・スナイプスばり。
工場とそこで働く人々を切り捨てられないチャーリーは、合理的で現実を割り切って生きる婚約者と結局袂を分かち、苦しい道を敢えて選ぶ。
ローラもまた、自分の本来の自分らしさをまだ完全には肯定できない。しかし、男として普通の楽な生き方は、ローラの心が許さない。
ローラに向ける人々の目とか、でかいピンヒールブーツに思わず技術的な意欲を燃やしてしまう職人さんとかも期待通りで楽しいし、それぞれが自分の心の中の壁を乗り越えていく過程がコミカルに描かれ、ショーの場面は楽しくて華やか。楽しめて最後にほっとできる映画なんだけど…
やっぱり見た後に幸せだけじゃなくて、あの真っ赤なブーツを見たときに感じたような、抑えても抑えきれない叫びを聞いてしまったような、澱みたいな感触が残ります。