虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

マッスルな天女

2008年01月28日 | 日記・雑記
本日は一日中宴会外出でした。
そこで気になったことをちょっとだけ。

横浜の海岸通りの某名門ホテルの
装飾絵画に天女が舞っています。

その天女にどうも違和感があると
連れが申しておりました。
なぜかというと天女の腹筋が割れているからだそうです。

やっぱ天女には筋肉はまずいですか?

天女というからには、エンジェルみたいにユニセックスな存在でなくて
女性なんでしょうね。
とはいえ、スポーツで鍛えてる女子高校生で腹筋が6つに割れてます、
なんて普通でしょうに。
天女だって腹筋くらい割れててもいいのに。

テンプレート変えてみました

2008年01月27日 | 日記・雑記
「今のままではいけないような気がする」

なんて考えにこの数ヶ月取り付かれております。
いろいろジタバタやっておりますが
実際には何も変化がないように思えて
どうにもあせってしまいます。

私の仕事用PCが、もともとクーラー音が大きいマシンでしたが
いよいようるさくなってきて、
これではある日突然死しちゃうかもしれない、
と思いまして、いつものように自作PCでなく
デルの通販でフルセット買いました。16万くらい。
正月早々届きました。

それでぼちぼち中身の引越しして
新しいPCで作業しようと思っていたのに
ちっとも進みません。
このワタクシの精神的膠着状態をはやり言葉で言うなら
「どげんかせんといかん」のです。やれやれ。

これではいけない、と思いつつ
翻訳ミステリとかブルーバックスの次々読み状態は
どうにもやめられません。
今日は、
ジャック・オーブリーシリーズ2冊に
「環境問題の嘘」なんてものを読んでいました。
クジラといい、環境問題といい、
な~んかあれよあれよという間に事態が動く様で
なんか社会がある側面とこの側面でスプリットしていくみたいでくらくらしてます。
結局あれを読み、これを読んで自分なりの結論を出していくしかありません。
しかし

「私は何を信じていいのか?」
「何が正しいのか」

きっと死ぬまで迷っているのでしょう。

トランスフォーマー(2007/アメリカ)

2008年01月24日 | 映画感想た行
TRANSFORMERS
監督: マイケル・ベイ
出演: シャイア・ラブーフ    サム・ウィトウィッキー
   ミーガン・フォックス    ミカエラ
   ジョシュ・デュアメル    レノックス大尉
   ジョン・ヴォイト    ジョン・ケラー国防長官
   ジョン・タートゥーロ   シモンズ

 1980年代に人気を博した日米合作のアニメを実写化。テクノロジー機器に姿を変える「トランスフォーム」(変身)できる金属生命体の脅威に晒された地球を守るカギになるのは、一高校生だった…

 いや~、面白かった!
 大好き!
 ウキャウキャはねて喜んでしまいましたね。大画面で見たかったとは思うけど、思いっきり
 
「きゃ~、うはは~」
「やった~」
「いいぞ~」

などなどわめきつつDVD見るのもこの映画の正しい見方じゃないでしょうか。

 私はCGのビーストウォーズだけしかまともに見てないので、原典については何もいえませんが、ノー天気なストーリー展開、やたらと見慣れた感じの金属生命体がしっかりと重量感をもって実写画面でがっぷり四つ… 派手に壊れる車や建築物、でも主人公は大丈夫。言うことないじゃないですか。
 こういう映画最高!

リトル・ミス・サンシャイン(2006/アメリカ)

2008年01月23日 | 映画感想ら行
LITTLE MISS SUNSHINE
監督: ジョナサン・デイトン
   ヴァレリー・ファリス
出演: グレッグ・キニア    リチャード・フーヴァー
   トニ・コレット    シェリル・フーヴァー
   スティーヴ・カレル    フランク
   アラン・アーキン    グランパ
   ポール・ダノ    ドウェーン・フーヴァー
   アビゲイル・ブレスリン    オリーヴ・フーヴァー

 アリゾナ州に住むフーヴァー一家は、家族それぞれに問題を抱え、崩壊寸前。パパのリチャードはまったく見こみない成功論を提唱し、自ら忌み嫌う負け組に知らず知らずなっている。グランパはヘロイン常習者で言いたい放題。ママのシェリルは疲れ気味。長男ドウェーンはそんな家族の中でニーチェを読みつつ沈黙を続ける。さらにはそこへゲイで自殺未遂のシェリルの兄フランクまで加わる。そんなとき、娘のオリーヴに美少女コンテスト出場のチャンスが訪れる。一家は旅費節約のため、オンボロのミニバスに家族全員で乗り込み、はるばる開催地のカリフォルニア目指して出発する。

 痛くておっかしい映画でした。
 それぞれ問題を抱えた家族が、旅行中にそれに向き合い、ひと波乱ののちそれぞれの再生への希望を見出す…のがロードムービーの常道な展開だと思いますが、この映画ではそれぞれ自分の傷に向き合わねばならない時に、傷口が広がるばっかりで救いなしです。
 それなのに、痛々しいばかりでなく個人の悲劇=傍から見ればファースである「まいったなあ」という笑いを浮かべることができます。
 この家族ほんとにがっちり家族の絆が存在しております。何気ない言動で傷つけあい、行く先々でみんな「負け犬」を確認させられるばかりなのに、お互いをいたわりあう行動が思わず知らずごく自然に出てしまう姿に、心のなかにあったかいものがじわじわ広がってきてしまいます。
 パパとママは激しくやりあっても、それぞれの家族の立場を維持するし。
 ゲイで恋人に振られて、仕事もなくして自棄になって自殺未遂をした伯父さんも、ちゃんと家族の傷をいたわる余裕あり。スティーヴ・カレル、「40歳の童貞男」よりもこういうキャラのほうが私は好きです。
 不良老年のおじいちゃんも、いざというときは人に合わないまっとうでストレートな言葉を発します。
 それに、およそミスコン的でないぽっこりおなかのかわいいオリーヴが本当に家族のサンシャインです。
 およそ雰囲気違うけれど、「ミスティック・リバー」(小説のほう)で繰り返される「クソみたいな人生」を連想。どうしようもない人生だけど、どうにかこうにか生きて行くんだわ。そして、ため息ついて立ち上がるためには、切れそうで切れないこの家族みたいなつながりがつっかい棒になるんでしょう。
 押しがけの車というのはむちゃくちゃ象徴的。

 それにしても、死にざまに至るまで、おじいちゃんのセンスは破壊的すぎます。

アズールとアスマール(2006/フランス)

2008年01月19日 | 映画感想あ行
AZUR ET ASMAR
監督: ミッシェル・オスロ

 ヨーロッパの領主の子アズールとアラビア人の乳母ジェナヌの子アスマールの2人は身分も人種も違うが、乳兄弟としてジェナヌの手で育てられた。しかしアズールが寄宿学校へ行く年になると、ジェナヌとアスマールは追い出された。成長したアズールは、ジェナヌに聞いた「ジンの妖精」を助け出すために、ジェナヌの国へと海を渡ったが…

 素晴らしい美しいアニメ。
 同じオスロ監督の「キリクと魔女」も映像の美しさに驚嘆したけど、このアニメの色彩のコントラスト、光と影の表現、くっきりした描線の絵ががアニメとして動いていくのに、まさに陶然。
 特にアラブ風というかアラベスク模様の宮殿の描写、殺風景な海岸から、目を閉じたアスールが夢のような色彩の林に差し掛かるシーン、とりどりの色彩の香辛料の市のシーンは何度も何度も繰り返して見てはため息ついてうっとり。
 物語の寓意は明らかなので、まあそれはそれとして、ものすごくきれいで贅沢な絵本を繰っていくような快感に存分に浸れるアニメ。
 日本語版もフランス語もどちらでもいいですけど、外国語で聞くほうが、この絵の「異郷」とか「異国」の感覚を楽しめます。

隔離生活・FF8しました

2008年01月17日 | 日記・雑記
 正月、みんなが揃っているところで夜吐いてるのを目撃されたり、乗り物酔いがひどかったり、しまいには久しぶりに行った映画館で映画に酔って吐いたりしちゃいました。おかげで周囲が心配、というか怒ってしまい、「しばらく映画とか、インターネットとか、ゲームとかそういうものと離れて生活せい」というわけで長野県の松原湖近くで隔離生活をしていました。
 診断は十二指腸潰瘍。以前にもかかったことがあるけど、あの時はこんなに吐いたりしませんでした。

 場所が違うと生活が違って、なかなか大変な二週間でした。
 普段京浜東北線の駅から三分に在住の私は基本的に電車が移動手段です。滅多に運転なんかしないから恐ろしく運転下手です。それなのに、長野では最寄駅まで歩いて二時間ちょっと。バスは一時間に一本だし、それも昼間だけ。車に乗せてくれる人がいないと、どこへ行くにもすごい苦労。ある時よんどころなく病院までタクシー使ったら3,800円。診察代より高い! ま、慣れてしまえばそれに合わせた暮らし方があるのでしょうけれど。
 映画とネットなしでも禁断症状が出たりしなかったけれど、やっぱり恋しくはなりました。ああ、30分しか見られなかった映画惜しかったなあ。画面が揺れたり迫ってきたりする酔うような映画じゃなくて、アダム・サンドラーとドン・チードルの「再会の街で」というしみじみもの。何で酔っちゃったんでしょうねえ。


 でやっぱりゲームはしました。たまたまあったので「ファイナル・ファンタジー8」 楽譜とサントラCDは持っていてもゲーム自体をやったことがない、というものでした。やっぱ、音楽は素敵~。
 最近のゲームと映像比べるのはご法度だし、レベル上げて武器をパワーアップでクリアといういつものFFでしたが…なんか、ストーリー展開がね~
 ??????だったのです。
 発売当初にプレイしていたら感想は違っていたのかもしれないけど、主人公のスコールとヒロインのリノアが強烈ラブラブになるのがなんだか唐突で腑に落ちない。
 PS2の「キングダム・ハーツ」ではローティーンにけちょんけちょんにのされるけど、そっちのスコール=レオンのほうがちょっとクールかも。

パフューム ある人殺しの物語(2006/ドイツ、フランス、スペイン)

2008年01月17日 | 映画感想は行
PERFUME: THE STORY OF A MURDERER
監督: トム・ティクヴァ
出演: ベン・ウィショー   ジャン=バティスト・グルヌイユ
   ダスティン・ホフマン    ジュゼッペ・バルディーニ
   アラン・リックマン    リシ
   レイチェル・ハード=ウッド    ローラ

 18世紀のパリ。魚市場の悪臭の中で一人の赤ん坊が産み落とされる。死ぬはずだった所を救われた赤ん坊は、グルヌイユと名付けられて育児所で孤独に育つ。特別な嗅覚の持ち主だった彼はある時運命の香りを持つ少女と出会い、その香りが彼の運命を動かしていく。

 面白い映画でした。
 はじめは処刑直前シーンだし、誕生シーンは「ああ、映画がにおいが出る程進歩してなくて本当によかった」と心底思う映像でありましたし、深刻な映画かと思いました。ところが、見ていくにつれて深刻は忘れてドキドキしながら見入っていました。

 ひどかったり、えぐかったりする話の連続なんだけど、首やら手やらが簡単に飛ぶ残酷描写つき童話とか、おとぎ話を聞く様な感覚を覚える。ところどころ笑わずにはいられない、というか、大真面目に壮大ほら話を聞かされるようにも感じられる。
 嗅覚のお話なので、主人公の鼻がよくアップになる。美しいと言うより、形が整ったと表現したくなる鼻に見える。主人公の整った、しかし特徴としての過剰も欠損もない風貌と、猥雑で薄汚くて過剰だらけの周囲の対比など、本当に完璧に世界が出来上がってる感じ。
 宿命の渦に引きずりこまれていくような展開のテンポの良さがめちゃくちゃ快感だった。そして彼が去る時、儀式のように彼に対する「用」を済ませた人間が死んでいく… そして最後は…
 私は過剰と欠損の寓話として見るのが一番落ち着いたのですが。

フライド・グリーン・トマト(1991/アメリカ)

2008年01月01日 | 映画感想は行
年が明けました。

本日元旦は、
吉例によって朝食とも思えない量の甘いものを食べて
いつものように胸やけに悩みながら
ダミアンの
「…ケンタッキーだ
 15ピース入りだ
 人生は素晴らしい」
なんて言葉を思い出しておりました。
(どうぞ川原泉の「笑う大天使」をお読みください)

昨年は自分も家族もお医者通いが切れなくて
気持ちがキレ気味なナサケナイ年でしたが、
その2007年を締めくくったのは
なんと大晦日の忙しい昼間に神奈川テレビTVKが堂々字幕で放送した
「フライド・グリーン・トマト」なのでありました。
CMが多くてうっとうしかったとはいえ、
クレジットも含めてきちんと放送してくれたので
すべて放り出してしっかり見ました。

年越しはDISCASから届いた賑々しいスター映画「オーシャンズ13」
1966年のまだまだ無弱な時代の戦争コメディ「地上最大の脱出作戦」で
お気楽気分を盛り上げようと思っていましたが、
こういう映画で活を入れてもらうのも、やたらとよろよろしてばかりいた
年を送るにはナイスなタイミングでした。


フライド・グリーン・トマト(1991/アメリカ)
FRIED GREEN TOMATOES
監督: ジョン・アヴネット
出演: メアリー・スチュアート・マスターソン
    メアリー=ルイーズ・パーカー
   キャシー・ベイツ
   ジェシカ・タンディ

 代わり映えのない自分と、毎日と、家ではビール片手にテレビを見るだけの夫にうんざりしているエヴリンは、ボランティアで老女ニニーと知り合う。ニニーからかつての閉鎖的なアラバマの田舎町で爽快に生きたイジーとルースの物語を聞く…

 この映画は好きな人は多いと思うし、キャシー・ベイツが服から表情まで変わっていくのも面白いし、ジェシカ・タンディは(いつもながらって気もするけど)気骨のカタマリみたいなおばあさんは、「ただ年取ってきたんじゃないわよ」という迫力に満ち満ちております。
 過去のストーリーは暗いけど、過去だけに一種ファンタジーっぽく仕上がって、ラストで語られる「ぎょえ~」なことも後味に水差しません。

 今回の私にとっては、この映画はルースが暴力夫のフランクに脅かされている状況でイジーに語るセリフに集約されました。
「今までの私は、苦しむ母をどうすることも出来なくても、夫に殴られても神に祈るだけだった
 でもフランクがこの子を奪おうとしたら、殺してやる」

 ホントに。やっぱり何があろうと自分に出来ることは全部したいわよ。
 悪あがきでも、あがきたい。
 見てろよ!(となぜかゲンコツ作るワタクシ)
 
 …今年はとても格調高くないニュー・イヤーズ・レゾリューションでした。
 今年は順調に記事の更新ができますように。