虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

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古いもののお話

2008年02月28日 | エンタテインメント
 めまいが治ってきて、あと数日で申告事務も終わるので、やっと映画館復帰できるんじゃないかと思います。映画館にも行きたいけど、早くDVDで「再会の街で」が出てくれないと、見られなかった続きが気になって仕方がありません。
 それやこれやありましても、夜になるとBSの映画とか、GYAOの映画など見ております。

・「地底の原始人・キングゴリラ」(1970/イギリス)
 GYAOで3月1日まで配信中、もうすぐ終了になる、思い切りチープなSFです。
 なんと原始の地底人が現代に現れて、その恐ろしい外見で判断されることが悲劇につながっていく…というお話はそんなに悪くないです。でもキングゴリラと邦題につけられちゃった原始人(TROG)の造形が、別にキングでもないし、お願いもう少し凝ってください、と言いたくなるほどチープです。
 おまけにこの映画は、ジョーン・クロフォードの遺作だそうです。パット・モリタの遺作は「スパイ・モンキー」でしたっけ。考えるにつけ、そこはかとなく哀愁漂います。
 しかし、これ劇場未公開じゃないですか。何でこんな凄まじい邦題がついてるんでしょう? 原題は”TROG"だけなのに。
 こういうのが見られるのも、インターネットのおかげです。

・デビルマン
 中3の女の子が、うちにあった文庫5分冊の「デビルマン」読んでいました。
 2冊くらい読んだ時に私に聞きました。
「この話、どうなるの? 飛鳥了って一体何なの?」
 これにはどうしたって
「それは、どうしても自分で読まなきゃいけないことだと思う」
 という答えしかありません。

 で、今日の夜、その子に
「どう、デビルマン読んじゃった? 飛鳥了がナニモノか、わかった?」
と聴きました。そしたら物すごい剣幕で
「何よ、そんなこと聞かないでよ」
と、えらい怒られました。うなされそうなんだそうです。
 原作デビルマンのパワーは健在のようです。

・日本の歴史 列島創世記 小学館
 これは本が古いのではなくて古い時代について。
 日本の先史時代の4万年の歴史ですが、内容については、もう何回か読んでみてからですが、一度読んでみて思ったのは、この本で扱っている時代の中でも、何度か地球が冷えたり暖かくなったりを繰り返しております。現在、CO2による温暖化を防止しなくてはいけない、と世界的に叫ばれています。地球全体で慣例期と温暖化・水面上昇が定期的に交互にやってくるものだとしたら、そのサイクルと、今回の人為的温暖化はどうやって区別し、また、自然のサイクルにはどう対処したら良いのでしょうか。

魔笛(2006/イギリス)

2008年02月24日 | 映画感想ま行
THE MAGIC FLUTE
監督: ケネス・ブラナー
出演: ジョセフ・カイザー    タミーノ
   エイミー・カーソン    パミーナ
   ルネ・パーペ      ザラストロ
   リューボフ・ペトロヴァ   夜の女王
   ベンジャミン・ジェイ・デイヴィス   パパゲーノ
   シルヴィア・モイ     パパゲーナ

 あらすじ、作品紹介はallcinema ONLINEのものをそのままお借りします。 
 シェイクスピア劇の映画化に定評のある英国の才人、ケネス・ブラナー監督がモーツァルトの人気オペラに挑んだ意欲作。舞台を第一次大戦下のヨーロッパに移し、華麗な名曲の数々と、大胆かつマジカルな映像で綴るファンタジー・ラブストーリー。キャストにはルネ・パーペをはじめ最高峰の歌手が顔を揃えた。

 楽しみにしていたものではありました。ワタクシはシェークスピアやオペラがどうしても好きでたまらないのでして。
 ケネス・ブラナーの「ハムレット」を見たときに、「このような映像化があったのか!」と眼を見張る思いでした。特にラストのフォーティンブラス入城! 思わず「おおおおお~」と叫んでました。(好きな割りに舞台の数はたくさん見てないです)
 そのブラナーが「魔笛」を映像化なんですから、どうしたって期待が膨らみます。
 で、もうワクワクして見始めました。

 … ……

 期待にたがわず、流れる音楽とストーリーの展開・シチュエーションにピタリとはまった映像が現れます。
 歌手は当代の最高峰だけあって、うちの貧しいオーディオ設備でもわかる素晴らしい歌声。
 待ちに待った「夜の女王のアリア」のソプラノには血が踊ります! あのソプラノ歌手の限界に挑戦といった高音の離れ業はなんだか超人的スポーツと同じような快感があります。ピアノ練習曲でおなじみの「魔法の笛」はつい一緒に歌ったりして。

 と、まあさすがに素晴らしい作品だったのですが、今まで中世的コスチュームとか、非現実の世界だったのが、軍服とお墓でのシーンで私自身が感じたメッセージが強烈で、そこから非現実と現実の境が一挙に近くなって、やや落ち着かなくなり見た後ちょっと悲しさが残ってしまったのでした。夜の女王も、パパゲーノもせっかく空をヒラヒラ飛んでくださったのに…
 ちなみに、このオペラを英語で聞いたのは初めてでした。
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百萬両が千円で!

2008年02月21日 | 映画の話題
 本日、平塚へ洗い張りに出した着物を引き取りに行ってきました。
 平塚の染め屋さんは、ご近所に比べてかなり安いので、行き帰り1000円近い交通費を出してもまだお安うございます。
 どうせ教材用で私が縫うのですから、安くないとお稽古が続きません。

 ここまでは前振りで、まあ例によって本屋に寄ったのです。
 で、香山リカの「就職が怖い」なんて買ったんですが。
 
 本屋になんと!
 山中貞雄の「丹下左膳余話(余は旧字体)百萬両の壷」がなんと千円で並んでいるじゃあありませんか!
 いやさすがに「人情紙風船」はありませんでした。高価な「山中貞雄DVDボックス」買わなくてよかった…いや買えなかったんだけど。(とはいいながら、きっと貴重な特典映像とか、関係者のインタビューとか、解説とか充実してるんだろうな…と今でも惜しいんですけど)
 ほんと、廉価版DVDも目が離せないですね。やっぱ「人情紙風船」出ないかな。「河内山宗春」も欲しいなあ。

スキャナー・ダークリー(2006/アメリカ)

2008年02月20日 | 映画感想さ行
A SCANNER DARKLY
監督: リチャード・リンクレイター
出演: キアヌ・リーヴス    ボブ・アークター
   ロバート・ダウニー・Jr   ジム・バリス
    ウディ・ハレルソン    アーニー・ラックマン
    ウィノナ・ライダー    ドナ・ホーソーン
    ロリー・コクレイン    チャールズ・フレック

 フィリップ・K・ディックの小説『暗闇のスキャナー』を、実際の俳優が演じた映像データを基に、アニメーターがデジタル・ペインティングしていく“ロトスコープ”という映像技術で映画化。
 近未来のアメリカ。“物質D”と呼ばれる強力なドラッグが蔓延し、ボブ・アークターは、覆面捜査官として潜入捜査に当たる。新技術で上司や同僚でさえも姿形さえも知らないため、彼はヤク中としての自分を監視することに…

 原作読んでいませんが、自分の存在さえ足元から揺らいでしまうというディック式のお話です。
 これも「あんたなら面白いだろう」と勧められて見たのですが、映画として面白いかといえば、どうかなでした。ものすごく手間と時間をかけたという“ロトスコープ”も映画の雰囲気を決定的に支配しているかどうかは私には判断できませんでした。全体がペタッとした感じで奥行きもなく、その中で人物の輪郭線の中だけが厚みがあって動く感じです。
 ただお勧めの理由が、作中の会話のずれ方が気に入るだろうということだったので、その点ではピタリはまりました。
 オープニングの虫のウゾウゾがすごく嫌でした。中毒者のころころと気分と態度の変わる会話のどうしようもない投げやりさ。
 イライラとか落ち着かなさ、体のどこかが溶けていくような気分を存分に味わうという点では堪能しきって疲れる映画でした。
 貧乏くじって言えば、ほんとにそうですね。映画の有体な感想はむかつく、というところです。
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エドtv(1998/アメリカ)

2008年02月17日 | 映画感想あ行
監督: ロン・ハワード
出演: マシュー・マコノヒー
   ウディ・ハレルソン
   ジェナ・エルフマン
   マーティン・ランドー
   デニス・ホッパー

 低迷中のケーブルチャンネルのディレクター、シンシアが起死回生のため“台本、俳優、編集ナシ。主役はごく普通の人。24時間ぶっ通しで、その人の生活をカメラが追う”という企画を立ち上げる。主役に選ばれたのは30過ぎのビデオショップ店員エド。

 これはテレビ放送で見て面白かったので、DVDを借りてみたもの。
 マシュー・マコノヒーって、マッチョなタフガイなんかより、こういう、その辺にいそうなお兄さんとかおじさんの役のときのほうが断然いいなあ、と思うんですが。私生活を衆人の目にさらすという点では「トゥルーマン・ショー」よりもこの映画のほうが私は高い点がつきます。

 18日追記
 この映画では、ごく普通の、一般人がほぼ嫉妬しないようなちょっと負け犬さんの私生活を全部公開して、そのだめっぷりに人気爆発してしまいます。
 いわゆる「スケルトン・イン・ザ・クローゼット」が次々白日にさらされ、まあちょっといたたまれない状況にはなる、恋人とのラブシーンまで大公開で、周囲の人間のプライバシーまでまるでなし。本当に大事な人には避けられて、寄ってくるのは知名度目当ての人間だけ、というまあ予測できる事態になり、予測できるような展開でなんとか納まります。
 主人公兄弟と彼女の関係もあまりにもありそうで笑えるし、リアルで陽気な人物造形が素敵です。
 ぐっと来るのは(これもありがちではあるけど)それまで生きてきたストーリーが覆された後、それを何とか受け入れていこうとする家族。マーティン・ランドーいいですねえ。
 それに、一番馬鹿みたいにおちょくられてたのはテレビのコメンテーターでした。
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市川崑監督死去

2008年02月15日 | 映画の話題
功績については各方面からさまざまな賛辞が贈られるとおりですが私は、ともかく女優さんを美しく撮る監督だったと思います。

 私が一番好きなのは
「黒い十人の女」(1961年)
 岸恵子・山本富士子を筆頭に女優さんたちがむちゃくちゃ美しく、かっこよくて呆然とするほど。映画自体もめちゃくちゃかっこよかった。

「犬神家」などの横溝正史の映画の高峰三枝子さん、司葉子さん、やっぱり岸恵子さんたちまさに女ざかりの美しさったらなかったです。あれは20代やそこらではとてもじゃないけど太刀打ちできません。
ああいう美しさには、いかな美女ぞろいの映画のスクリーンといえどもそうそうは出会えません。

「雪之丞変化」もこの監督の長谷川一夫・市川雷蔵バージョン(1963年)が一番好きです。長谷川一夫ももう若くないのに(すいません)絶世の美しさを誇る女形をきちんと演じており、たおやかでしかも危険なにおいのする若尾文子さん、それにおそらく姿形では主演をしのぐであろう市川雷蔵のコメディ担当、と実に楽しい映画でありました。

まだ「プーサン」(伊藤雄之助主演・1953年)を見る機会がありません。是非見たいのですが。
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選挙(2006/日本、アメリカ)

2008年02月14日 | 映画感想さ行
CAMPAIGN
監督: 想田和弘

 川崎市議会議員補欠選挙で、主人公の切手コイン商を営んでいた40歳の男性、山内和彦さんが今まで無縁の土地で自民党落下傘公認候補として立候補し、“どぶ板選挙”を戦い抜く。

 わかっちゃいるけど恥ずかしい、ですね。

 皆様、誰に投票するかはどうやって決めていらっしゃいますか。
 ワタクシは、たまたま聴いた街頭演説と選挙公報だけで決めております。
 風邪で行き損ねたことはありますが、意識的に棄権したことはありません。
 いえ、一応義務と権利だと思っていますのです。
 見ていて背中がむずむずしました。
 やっぱ、日本の現実ってこういうものか…とまあ。

 以前、普通に通勤しておりました頃、選挙中の朝の出勤時間に駅前のバスが遅れたりしますと、待ち時間の間、候補者の演説を時には30分近く聞き続けたこともありました。見事に名前と「お仕事ご苦労様」「よろしくお願いします」しか言ってませんでした。一人だけ、共産党の候補者は理路整然と取り組んでいる問題点など述べておられましたが、メモを見ながらずっと下向いていて「あんまりアピールしないなあ…」なんて思っていました。
 顔と名前以外にはほんとに売り込むものってないんでしょうか?

 候補者の前をビュンビュン走り抜ける車とか、運動会の幼稚園児の前で行う候補者の親向けアピールとか、たすきがけでのラジオ体操とか、もう戯画というのも恥ずかしいようですが、政治家というのは結局有権者の鏡でしかないのよね…
 ナレーション、音楽など一切排して山内さんの選挙の「その時々」を写し取っていますが、苦笑以外どうしようもないです。
 手近にいた家族に「立候補なんて絶対しないのよっ」と言いたくなります。ほんと、奥様大変でした。私の感覚からはどう考えてもなんか理不尽だし、山内さんもだんだん渦にのまれていきます。

 突然の党公認は成り行きみたいではあるけど、山内さんは公募候補だし、一応政治に対する志はあったわけですよね。結局最後までその「志」がさっぱり見えてこないのが「う~ぬ…」なのでした。

天然コケッコー(2007/日本)

2008年02月12日 | 映画感想た行
監督: 山下敦弘
出演: 夏帆    右田そよ
   岡田将生    大沢広海
   夏川結衣    お母ちゃん(右田以東子)
   佐藤浩市    お父ちゃん(右田一将)
   柳英里沙    田浦伊吹
   藤村聖子    山辺篤子

 のどかな田舎町、木村町。中学2年の右田そよは、小中学生合わせても全校生徒たった6人という小さな分校の一番年かさ。そこへ東京から一人の男子生徒が転校してくる。

 本日、振袖のダイレクトメールが届きまして(もうすぐ成人式という大学生が我が家に一名いるので)そこに、この映画の主人公夏帆ちゃんが振袖でにっこりしていましたのですが、あんまりきれいに撮れておりませんでした。そよちゃんはもっときれいに撮ってよ、と思いました。
 この映画では、本当に絵に描いたようなやさしくて細やかな手を持つ、柔らかな頬をした永遠の女の子が動いていて、夢のようで見ているだけで思わず幸せになってしまいそうです。その子ときたら、小学生のお漏らしの世話はする、人が亡くなった場所で形だけでなくきちんと手を合わせる、自分が人を傷つけたのではないかと真剣に心を痛める…見ているこちらが泣きそうになるほど自然にいい子です。大沢君が結局そよちゃんと別れがたくなるのも当然です。
 映画では、主人公のそよちゃんに中学校でボーイフレンドができて、小さな町の中で季節が過ぎていって、小さな町でもいろいろあって、でもめでたく彼とともに高校進学するまでのお話で、まあ、見事に何にも大きな事件が起こらず淡々と流れていくのですが、しかし早送りもせず、じいっと見入ってしまいました。
 原作知りませんので、元の作品の持つ味わいはわかりませんが、こういう生活は人間の幸福の典型ではないでしょうか。本当にささくれた神経の隅々を柔らかくしてくれるようです。
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女王フアナ(2001/スペイン、イタリア、ポルトガル)

2008年02月10日 | 映画感想さ行
JUANA LA LOCA
監督: ヴィセンテ・アランダ
出演: ピラール・ロペス・デ・アジャラ   フアナ
   ダニエレ・リオッティ  フェリペ
   マニュエラ・アーキュリ   アイサ
   エロイ・アソリン     アルバロ
   ロサナ・パストール    エルビーラ
   ジュリアーノ・ジェンマ    ド・ヴェイル伯爵
   ロベルト・アルバレス    アドミラル

 スペイン史上の黄金期にその人生の半分以上を幽閉されて過ごした狂女ファナと呼ばれた女王の一生。
 15世紀末。スペインを統一した女王イサベルのフアナ王女は、ハプスブルク家へと嫁いだ。彼女は、政略結婚ながらも夫となる美貌の貴公子フェリペに心を奪われ子供にも恵まれる。だがフェリペは浮気を繰り返し、彼女の嫉妬に狂う。そしてイサベル女王が崩御、王位継承者は夫フェルナンドではなくフアナだった…

 ファナ女王についてはじめて知ったのは堀田善衛の「スペイン断章」でした。
 暗然、というのが正直な感想でした。彼女の女としての、夫への狂気と呼ばれた執着と、王家の人間としての決然とした部分とが共存していることが気の毒でもあり、素直に賞賛したいとも思いました。どちらかに全人格を移してしまえればきっともっと苦しまない人生でしたのに。
 そして、その本の中で、狂女ファナの時代に、侍臣たちがしっかり運営したスペインの富を、その正気の息子が新大陸から流れ込む黄金もすべて浪費しつくす歴史の皮肉にもため息なのでした。

 ですので、この映画のあまりにも恋する女ばっかりを強調してるようなのはちょっとなあ…
 もっとたくさん政治的権力的なせめぎあいを絡ませてくれたほうが狂気にも納得できるんじゃないかな、と思うのです。
 主演の女優もきれいで、ちょっと独特な雰囲気があります。夫に執着し、絶対嫌われるまとわりつき方をして、なおかつ不潔感のない美貌で見事です。
 ただ、惚れられるほうのフェリペ王が確かにセックスアピールのある美男俳優ですが、酷薄さに魅力と色気がますます、とまではいかないのが残念。
 素敵なのに、なんか悔しいみたいな気分の残る映画でした。

ジョシュ・ハートネット

2008年02月04日 | 映画の話題
 2007年度のワタクシ的トップ男優賞です。
 とにかくよく見ました。

 結局、感想書かなかった映画が多かったのも不思議ですが、追っかけています。

 昨年見た映画で(DVDだけど)一番良かったのは
「ラッキーナンバーセブン」
  監督 ポール・マクギガン
  共演 ブルース・ウィリス ルーシー・リュー モーガン・フリーマン

 最近、本当に残念な不意の死を遂げたヒース・レジャーも美醜よりも雰囲気を持った俳優だと感じていました。ハートネットも美醜の判断とは別にスクリーン上で「カッコいい!」と思います。映画が多少面白くなくても、彼のシーンが鑑賞できれば、まあいいか、と思います。
 要するに「好きだわ」状態になっているのでしょう。ワタクシの現在の問答無用で吸引される男優№1はトニー・レオンですが、その次くらいには上がってきそうです。

「ブラック・ダリア」もジョシュ・ハートネットがいたから好いかな、という映画でした。
 この映画に関しては、あるワンシーンでまったく下世話なことが気にかかって映画自体への感心がお留守になり、困ったものでした。家テレビで見ていたことも一因じゃないかと思います。再上映、どっかの映画館でやらないかな。
 ハートネットがスカーレット・ヨハンソンを押し倒した時に、テーブルから払い落としたものを片付けたのは誰だったのでしょうか? こういうことが気になるのは、歳のせいなんでしょうか?
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野菊の墓/伊藤左千夫著

2008年02月02日 | 
思いっきり泣きたい!

 落ち込んだ時には、思いっきり泣きたくなります。
 それも、「カリフォルニア・ドールズ」みたいにゲンコツ握って泣いて、見終わると「さあ、やったるで!」と立ち上がるような泣け方ではなくて、ただただ悲しい本とかが欲しくなります。

 それで「野菊の墓」なのです。
 映画は木下恵介監督の「野菊の如き君なりき」でなければいけません。ラストの笠智衆の肩と、渡し舟で締めなくてはいけないのです。
 話ときたら、いかに戦前とはいえ腹の立つことばかりです。犠牲者である若い2人にも「もうちょっとしっかりしろ!」と怒鳴りたい話ではありますが、なぜか問答無用でどぼどぼ泣けます。
 これはきっと、ワンセンテンスが長くて、なだらかでわかりやすい文章と、技巧なんか知ったことではない構成が、無垢な純情さ、一途さにはまっているからなのでしょう。私は「セカチュー」の文体に負けて感動できませんでしたが、この文章には有無を言わさず泣かされます。

 これと映画「コープス・ブライド」を見て、思いっきり泣いて、なんだか気持ちが綺麗になった気分で「さあ、またがんばりますか」と自分に活を入れるわけです。

バベル(2006/アメリカ)

2008年02月01日 | 映画感想は行
BABEL
監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演: ブラッド・ピット    リチャード
   ケイト・ブランシェット   スーザン
   ガエル・ガルシア・ベルナル   サンチャゴ
   役所広司    ヤスジロー
   菊地凛子    チエコ
   二階堂智    ケンジ
   アドリアナ・バラーザ   アメリア

 モロッコへ観光にやってきたアメリカ人のスーザンを傷つけた銃弾。夫リチャードは血まみれの妻を抱え、医者を探し回る。夫妻がアメリカに残してきた幼い子供たちの面倒をみるメキシコ人の乳母アメリア。息子の結婚式に出るため帰郷する予定が、夫妻が戻らず途方に暮れる。日本では聾唖の女子高校生チエコが、苛立ちを抱えている。

 前評判ほどの大作という感じはしませんでしたが、いい映画だと思います。
 バベル、という言葉で示される意思疎通のことでもあるけれど、それ以前のもっと根源的な、人間が他を求めずにいられない孤独と、それなのに自分の排他意識を投影してしまうことの相克を感じさせます。
 結局のところ、バベルとは銘打ってあるのに言葉は決定的なものではまるでなくて、ただ目の前の相手の傷ついた心に寄せる気持ちが何かを動かしていく。とはいえ人の心の傷なんて簡単にどうにかなるものではなく、この世は取り返しのつかないことだらけ。

 菊地凛子さんのすさみ方、ヌードもきれいよりただの裸と感じるのもリアルです。私の知ってる高校生はもうちょっと幼さを感じるのばかりで、その点は私的に「?」ではありましたが、実にチエコの行動自体を納得させられました。
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