虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

かっぱ捕獲許可証

2008年04月30日 | 日記・雑記
遠野で
「河童捕獲許可証」発行してもらいました。
写真付きでない、普通版です。
有効期間1年というのがちょっと驚きでした。
写真のアップはそのうちに。

それにしても遠野は柳田国男先生なくては現在の姿ではなかったように思われます。
調子に乗って現地のおばあ様の語りのCDも買いました。おしら様伝説とか、知ってる話はなんとか内容を追うことができますが、はっきりいってほとんど外国語リスニングテストみたいな感じ。

南部まがりやと、その中の展示を見学時。
人型で生殖器パーツが強調されている藁人形でできた魔除け(男女共にありました)を見て。
連れがぽつりと
「このインノーが目に入らぬか」
言葉がありません。が、なんかとっても納得しました。

ベクシル 2077 日本鎖国(2007/日本)

2008年04月30日 | 映画感想は行
監督: 曽利文彦
声の出演: 黒木メイサ   ベクシル
   谷原章介    レオン・フェイデン
   松雪泰子    マリア
   朴路美    タカシ
   大塚明夫    サイトウ

 2067年、日本はハイテク技術を駆使した完全なる鎖国を開始する。10年後、一切の闇に覆われた日本の国際協定に違反したバイオ技術使用の実態を探るために、米国特殊部隊“SWORD”は潜入作戦を決行。しかし潜入後すぐに発見されるがたった一人、ベクシルという名の女性メンバーが逃れる。

 映像はとってもすごかったと思います。
 家の貧しいビジュアル環境で見ても、物の質感とか、なかなかドキッとするものでありました。
 でもね~~~。
 ストーリーとか、話の持っていきようが既視感だらけでう~ぬ…、とため息つかざるを得ませんでした。特にタカシの死から総攻撃までに、畳みかけるようなスピードと高揚感があったら、すごい傑作になったかも知れませんのに。
 話の設定に無理があるのは別にいいので、そこのところをねじ伏せてわくわくさせていただきたい!是非いただきたい、と期待する映像だったので、まあ、残念でした。

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(2006/アメリカ)

2008年04月24日 | 映画感想は行
BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN
監督: ラリー・チャールズ
出演: サシャ・バロン・コーエン    ボラット・サカディエフ
   ケン・ダヴィティアン    アザマート・バガトフ
   ルネル    ルネル

 イギリスの人気コメディアン、サシャ・バロン・コーエン扮するボラットというカザフスタン国営テレビのレポーターとが、カザフスタン国民へのレポートと称して、事情を知らない善良なアメリカ市民に突撃取材を敢行した様子がフィルムに収められていく。
 バロン・コーエン自身がユダヤ系であることを逆手に取った過激な人種差別ネタからバカバカしい下ネタまで、笑いのためには危険も顧みないコメディアン魂を発揮しつつ、取材される人々の偽善の裏に潜む本音を暴き出して巧妙な文明批評も展開していく。

 評判を聞いてDVDのレンタル申込みをしたものの、それだけに一生懸命前知識を避けて見た映画。

 これだけお下品な映画は久しぶりです。それに見ている間中ずっと反応に困っていました。冒頭で主人公がカザフスタン人でないことはわかるようになっていますが、手放しで笑えるような内容ではありません。

「この(主人公と相棒以外の)出演者はフェイクとわかってやっているのか?それともまったく知らずに出演させられていたドッキリネタなのか?」

 この疑問がず~っと頭に張り付いたまま。見終わって本物のドッキリとわかってほんとに感心してしまった。下品であってもこれだけのものを作って公開してしまうアメリカはまだまだ懐が深いんじゃないだろか。ついていけないところ、目をつぶりたくなったところはままあれど、自分の周囲の通念や思い込み、価値観だけに縛られて生きてる日常をあざとく開陳して見せつける精神にはともあれ敬服です。

 全米で予想を超える大ヒットを記録し、その過激な内容で数々の訴訟問題を引き起こし、果ては国際問題にも発展するなど一大センセーションを巻き起こした話題のコメディ・ドキュメンタリー。
 allcinemaの作品紹介にはこう書いてありましたが、確かに、訴訟沙汰が他人事ながら心配になりました。私はこういう映画を見るのはしょっちゅうでなく、たまに、で良いです。

アポカリプト(2006/アメリカ)

2008年04月22日 | 映画感想あ行
APOCALYPTO
監督: メル・ギブソン
出演: ルディ・ヤングブラッド    ジャガー・パウ
    ダリア・エルナンデス    セブン
    ジョナサン・ブリューワー    ブランテッド
   ラオール・トゥルヒロ    ゼロ・ウルフ

 ヨーロッパ人侵攻以前の南米で、とらえられて生贄にされかかった青年が激しい追跡を逃げ切り、家族のいる故郷を目指す。

 allcinema の解説では、
”マヤ文明の衰退を壮大なスケールで描いたアクション・アドベンチャー。マヤ文明後期の中央アメリカのジャングルを舞台に、狩猟民族の青年が過酷な運命に翻弄されながら家族を救うため奔走する姿を過激な残酷描写を織り交ぜハードなタッチで描き出す。セリフは全編マヤ語で、キャストは主に映画経験のない若者たちが抜擢された。”とあります。
 マヤ文明の衰退を描いたんですか… オープニングで、そんな意味の字幕が入りますが、私の一番の印象は

「ダイハード・昔の南米編」

 密林に住む狩猟民の生活とか、残酷描写、儀式シーンなどみっちり作りこんでいまして、リアルで怖くて感心しますが、どうしたって主眼は後半からクライマックスの逆襲しつつ逃げまくるシーン。みんなタフです。アクションのノリで見ていました。
 それに、演者がみんなきれい。特に主役の青年の美しいこと。
 実は、これは前評判や解説から全然面白さは期待してなくて、ただただ「どんな映像だろう」という好奇心で見たもの。期待と全然違う点で面白かったのでした。

 ただ~、マヤ文明の生贄儀式については、たとえば人類学者のマーヴィン・ハリスの著作などでは、いささかおぞましい見解ながらも、あの儀式が続いたのはかの地が動物蛋白源が少なかったからという記述もあり、だとすると、主人公が逃げる時に通過する死体捨て場はあり得ないわけです。これは以後の研究に待つということでしょうか。

2度あることが3度になりまして

2008年04月22日 | 日記・雑記
 3月末からの20日間あまりの間に親戚うちで葬儀3回という仕儀でありました。

 こういうことは予定の立つものでも、人為でどうなるというものでもありませんで、どうしようもないですが、周囲へとへとです。

 最近「東京タワー」「3丁目の夕陽2」などDVDで見ましたが、なんとなく呼吸が合わない、といった感じがしました。家内慌ただしい中でアクションや、「マリー・アントワネット」など、結構洋画はおもしろかったのですが、どうもしっくりきませんでした。状況が変わればまた別の感想があるのかもしれません。いわゆるヒット作ばかりですから、邦画とひとくくりにしちゃいけないですが。
「三丁目の夕陽」に関しては、私が学習で知っているあの時代と、劇中の世相の印象が合わないようです。
 明日には「サイドカーに犬」が届きます。これは期待してます。

 これであと1週間もすると49日・納骨が続きます。ゴールデンウィークに! ああ。

クィーン(2006/イギリス、フランス、イタリア)

2008年04月08日 | 映画感想か行
THE QUEEN
監督: スティーヴン・フリアーズ
出演: ヘレン・ミレン    エリザベス女王
   マイケル・シーン    トニー・ブレア
   ジェームズ・クロムウェル    フィリップ殿下
    シルヴィア・シムズ    クィーン・マザー(皇太后)
   アレックス・ジェニングス    チャールズ皇太子
   ヘレン・マックロリー    シェリー・ブレア

 1997年8月31日、皇太子との離婚後も世界中の注目を集め続けたダイアナ元皇太子妃が、自動車事故に遭い他界する。すでに王室を離れ一民間人となったダイアナ元妃に対し、女王はあくまで「王室を離れたもの」に対する従前通りの方法で対処しようとするが、それは国民の激しい反発を招いた。首相に就任したばかりのトニー・ブレアは、女王にある提案をする。

 ダイアナ妃の葬儀の時に読んだ新聞のどれか、確か英字新聞(語訳付き)だったと思うけど、それに「英国が理性をなくした日」といったタイトルが付いていたと記憶している。石投げられるかもしれないけど、私もちょっとやりすぎではないかと思った一人。その時は彼女のことにさほど関心なかったし、離婚のときも「難しいところへお嫁に行ったからね~、お気の毒に」くらいにしか思ってなかった。
 それ以後、否応なしにいろいろ情報は入ってきたけど、結局「ほんとに合わなかったんだな、大変だったんだな」「せめてご主人にもっと大事にされていればね」というのが私のダイアナ妃に対する感想。

 この映画を見ると、まあ、冷静な人はいつでも存在するし、物事一方の立場だけでは語れない、と当り前な感慨を持たざるを得ませんです。
 ヘレン・ミレン演じる女王がエリザベス2世と全くイコールであるとは思いませんが、責任感と使命感、義務への忠実を第一に誇り高く己を持し、感情もコントロールし抜くことが、あの英連邦宗主の威厳をもった女性を作り上げていったのだとしたら … いや、難しかったでしょう。
 それに、嘆き悲しむ一般国民はまた、ダイアナを好奇心の餌食にした人々とも重なるわけで。
 あれこれ考えて、つくづくアタシは庶民でよかった、と思った次第です。 

先ごろ

2008年04月08日 | 日記・雑記
 身内を亡くしまして、3月の末に葬儀がありました。
 自分の身辺に大きな変化があったときは、周囲が何の変化もなく通常通りに生活が進行するのがなんだか不公平という気持ちになります。変なのは承知なのですが、どうしようもありません。
 PC立ち上げる気も起きませんでした。

 なぜか、こんな時期に読んでいて気持ちが休まるのが「罪と罰」だったり、「方丈記」のスペクタクルな京の大火のシーンだったりしました。
 どうなんでしょうか。