虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ロックンロールミシン (2002/日)

2005年02月06日 | 映画感想ら行
監督: 行定勲
出演: 池内博之 りょう 加瀬亮 水橋研二

 平凡な会社員生活をしていた賢司は、ある日学生時代の友人凌一と再会する。今の自分やその生活になんとなく実感をもてなかった賢司は、自分たちのアパレルのブランドを立ち上げようとしている凌一たち3人にまぶしいものを感じる。ある日はずみで上司を殴ってしまった賢司は、彼らに合流することになった。

 盛り上がらないテンションの映画でした。
 それに個人的に、きつい映画だった。
 面白い、とはいえない。これは、若いときだけなのだろうか、誰でも生きることに充実感を求めてしまうのだろうか…と見ていて、ストーリー追いつつも、頭の半分で考えてしまう。映画だけに没入は出来なかった。
 これは、賢司の視点でいえば一時の冒険物語で、結局彼は行って帰って、自分の生きる場所を(ともかくとりあえずは)定める。ハリウッド流教養小説的な映画ならば、彼に何事か成し遂げた達成感を与えるだろうが、ここではちょっとした思い出と、自分の限界の認識である。表現は厳しくないが、きつい。かなり強烈に効いた。
 ラストの凌一の背中の翼は、自己の充実感のためには多くを犠牲にしなくては…そしてもしかしたらそれは独りよがりに終わるかもしれないと私を脅かすものだった。

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