blog-cafe

マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

文旦ア・ラ・カルト

2010-03-12 11:00:00 | グルメ
          



 昨夜TVで『ケンミンショー』を見ていたら
大阪人は食堂でご飯を食べたら、必ずお店の人に
「おいしかったよ」「ありがとね」「また来るよ」
などのねぎらいと感謝の声がけをして帰るのが普通だと言っていた。
なんとも心優しい県民性、シャイな東北人にはありえない光景だと驚いた。
では、不味いと感じた時はどうするのだろう...と、ちょっと疑問が残った。

 さてこの時季、10年来送って戴いている土佐文旦。
爽やかな甘みが売り物だという。
大きな段ボールに黄金色に輝く文旦が20個も入っているのは嬉しいが......
しかし最初の頃、糖度の高い甘すぎる果物に慣れきった舌には
こんなに酸っぱくて不味いものは食べられないと憂鬱な気分に陥ったのが正直な話。
送り主さんに訴える訳にもいかず数年間は我慢していたが、ある年思い切って生産者に電話して疑問をぶつけてみた。

「とても酸っぱくて不味いです。これが文旦本来の味ですか?甘い文旦はないのですか?どのようにしたら美味しく頂けるのですか?」

 すると翌年から徐々に甘味が増し始め、最近では文句の言いようのない、初恋の味のような爽やかな文旦が届くようになった。
私の声が生産者に反映されたかどうかは不明だが、今では待ち遠しい春一番のプレゼントとなっている。

 食べきれないほどたくさん届くので、今年は中国語のレッスンの時に持って行って仲間たちに配ったところ、上海出身の講師が
「上海では文旦は果物の代表格。盛岡では見当たらなかったのですごく嬉しい!」
と頬ずりをして喜んでくれた。


              



 文旦はそのまま食べても美味しいが、そのすがすがしい甘味は料理に使っても生かされる。
皮はマーマレード↑に変身するので捨ててはいけない。
皮を刻んで10分間茹で、水にさらしてよくもんだ後、一晩水につけて苦味を抜く。
鍋に皮とひたひたの水と砂糖を加えて煮詰め、仕上げにレモン汁を加える。



          



 文旦寿司↑は、合わせ酢の半分の量に文旦の搾り汁を使うと酸味がマイルドになる。
もちろん果肉も具材として利用し、優しいイメージの春のお寿司を作ってみよう。


           


 文旦のフルーツサラダ↑。
サラダはフルーツサンドウイッチにしてもよい。
本格的にはヨーグルトや生クリームで和えて作るのだろうが、nihao流は果物にマヨネーズと砂糖を入れて和える。
マヨネーズ+砂糖のフルーツサラダは、昭和中期の懐かしい母の味だ。





最新の画像もっと見る

16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (およよ)
2010-03-12 12:39:59
>とても酸っぱくて不味いです。
勇気ある行動です。はっきり言ってあげることが大切ですね。(*^_^*)
徐々に甘くなって行く…収穫する側の改善の余地があったんですね。
文旦がそんなに大きな柑橘類だとはしりませんでした。
皮も身も美味しく調理されるのはさすがです。

私の身近な人たちは食後は「ごちそうさん(様)」が標準です。まずくても。
「ごちそうさん」→「おいしかった」→「また来る」の順かしら?
客「ごちそう様」おばちゃん「よろしぃ、おあがり」の決まり文句も以前はよく耳にしましたけど・・・
返信する
およよさんへ (nihao)
2010-03-12 16:21:55
>収穫する側の改善の余地があったんですね
私もそう思います。
詳しいことは分かりませんが、たとえば採取をする時期を変えただけでも糖度は違ってくるのではないかと思います。
私の声が届いたのではないかと...?

大阪県民にとっては、たとえ不味くても「ごちそうさん」「おいしかった」などの声がけをするのがエチケットなのですね。
このような県民性が、独特の食文化を支えてきた訳ですね。
外でだけではなく、家庭でも家族からそのように言ってもらえたら、主婦ももうちょっと頑張れるのではないかと思います。
返信する
Unknown (士別)
2010-03-13 17:55:21
毎年、今頃の時期に頂くのですが、美味しいと思って食べた事がない。
昨日、頂きました。なんとなく美味しくないだろうなと思っていたんですが、サラダね。
それとも、もう少し時間を置いてみるか?
悩むことでもないか?
大きな、文旦が3個テーブルの上で転がってます。よし、サラダに挑戦するぞー。
返信する
士別さんへ (nihao)
2010-03-13 20:44:37
>美味しいと思って食べた事がない。
贅沢になりすぎた舌には、文旦はちと素朴すぎますね。
でも昔の果物の味を思い出してみて!
現在のくだものは改良が進んで糖度が高すぎているのではないでしょうか?
この文旦の素朴さは、懐かしい昔の果物の味と言えるのかも......

3個届いた文旦、皮を捨てずに是非マーマレードにしてみてください。
実はこれが一番美味しい(笑)
毎年マーマレード作りを楽しみにしています。
返信する
お久しゅうございます (京こまめ)
2010-03-13 21:19:12
この大阪の話題見ましたよ。大阪の人たちは面倒見がよくて馴染みやすいです。
ですから自然に言葉に出るのでしょうね。こちら九州ではシャイな人が多いようで
あまり口に出したりしません。心は熱いのに。 

文旦は皮の砂糖煮しかしたことが無く、こんな華やかなお寿司やサラダに使えるとは、またひとつ教えていただきました。文旦って初恋の味なんだ。大好きなマヨネーズであえてみよっと!

↑文豪麻雀 なんと豪華なメンバーなんでしょう。
さてはnihaoさん、林芙美子のファンですか
返信する
こまめさんへ (nihao)
2010-03-14 08:47:15
こまめさんもあの番組を見ましたか。
感謝の気持ちを表すのは当然のことなのに
大阪人の心がけはすごく奇特で勇気があるように映りました。
>九州ではシャイな人が多いようで
あら、そこは東北人と似ていますね。
>心は熱いのに
なるほど...確かに私の読む小説の中の九州男児は、皆極端に熱い!
県民性って面白いですね。

文旦の皮の砂糖煮だけは未挑戦です。
さっそくやってみますね。

>さてはnihaoさん、林芙美子のファンですか
いえ、芙美子女史には申し訳ないのですが、きちんと読んだことがないんですよ。
返信する
Unknown (panco)
2010-03-14 11:11:10
文旦の味は、うっすら甘いグレープフルーツという感じでしょうか・・・
南の生まれの私は美味しいと思います。
確かに今の果物は味も甘みも濃いので馴染まない人には美味しくないかもしれないですね。
私は柑橘類が大好きなので八朔やグレープフルーツも好きですけど、ジュースならいいけどそのままは・・・という人が多いようです。
この文旦、大きさに騙されていると皮がやたらに分厚いので中身は大した事ないというオチが・・・(笑
その皮をマーマレードというのはいい発想ですね♪
高いので自分でなかなか買えませんが、今度いただいたらやってみよう(^。^)
返信する
見ました (すずめ)
2010-03-14 13:09:50
私もケンミンショー見ました。
客から「ありがと~」と言うのこちらにはいないですよね。
東北人はシャイなのでしょうね、言う人あまり見た事ないです。
私は「美味しかったですよ」は言うようにしてますが。
見ていて店主じゃなくても嬉しい気持ちになりますね。
本当にケンミンの違いですね。
返信する
pancoさんへ (nihao)
2010-03-14 19:27:49
美味しい文旦にあたると、ジューシーかつ爽やかな甘さで上品な果物だなと思います。
私も最近ではお気に入りです。
品種改良して甘すぎる果物が多い中で、本来の味を守っている文旦は貴重な存在かも。

>大きさに騙されていると皮がやたらに分厚いので
そうなんです。皮を剥けば半分くらいになってしまいますね。
その分厚い皮を砂糖漬けやマーマレードにするとお得感が増しますよ。
>高いので自分でなかなか買えませんが
えっ、高いんですか?!
それは知らなかった......
返信する
すずめさんへ (nihao)
2010-03-14 19:37:08
すずめさんも見ましたか?
東北人と比べると奇特な県民性だと感心いたしました。
彼らは家庭でも奥様に言うのかな?
外向きの顔だけではなく家でも言ってくれれば最高ですよね。

私も時々「美味しかったですよ」と言うことはあります。
今までに3・4回「不味かったよ」と言ったこともあります。
私は東北人ではなく道産子なので正直なんです(笑)
返信する

コメントを投稿