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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

おっぱいの神様

2012-08-21 16:00:00 | Weblog
 暑いやら、ロンドンオリンピックやら高校野球やら、お盆やらと...何やらかにやらで落ち着かなく、blog-cafeは長い夏休みをいただきました。

 空を見上げるといまだ元気な夏の雲。
猛暑日はまだまだ続きそうですが、cafeの方、またぼちぼち始めることにします。






                【乳神神社



 毎年この時期になると紫波町の産直『ふる里センター』に葡萄を買いに出かけます。
不思議なことに今まで一度も気づかなかったのに、今回初めて建物裏手の奥に乳神(ちがみ)を祀っている神社を見つけました。

 乳神とはあまり聞いたことのない名前の神様ですが、母乳の出が良くなる神様のことです。
それにしてもこれはなんとタイミングのよい発見でしょう。乳神様のお導き?
だってだってお乳の問題は、今の私にとっては最大の関心事。
一生懸命頑張って、母乳をいっぱい出さなければならない状況に間もなくなるからです。
いろいろ努力はするつもりですが、最後は神頼みしかないかと思っていたところ。

 あら~ん、やだ!!
nihaoのことではなくnihaoの娘の事情ですわよ(もうすぐおばあちゃん♪)
お賽銭を奮発して拝んだ後、神社建立の言われを読みました(読まなきゃよかった)


[江戸時代、盛岡のお城にあがって働いていた遠野の女が、家老との間に不義の子を宿してしまいお城を追い出されてしまった。
女は実家に帰る訳にも行かず、この遠野街道の途中の紫波の峠で隠れて暮らしていた。
女に同情した集落の人々が施しを与えたりしていたが、ある時女の姿が見えなくなり、探してみると女は既に子どもを産んで息絶えていた。
しかし赤児は死んだ母親のおっぱいを吸って生きていたという。
以来女は乳神様と祀られ、やがて広くその話が伝わり大事な乳を求める人達が拝みに来るようになり今日に至る。 ]


 まぁ、なんと哀れな話ではありませんか。
女の身の上が気の毒すぎて、無心な祈りも凍りついてしまいそう。
こんな言われを知った後は「娘の母乳がいっぱい出ますように」と無邪気に手を合わせた自分の行為がひどく破廉恥に思われます。

 詳しい資料はないのでnihaoの想像になってしまいますが...

 不義密通といったって、おそらく女は、家老から一方的に言い寄られ拒否することなど出来なかったに違いありません。
しかも処罰されたのは女だけで家老の方はお咎めなし。
家族もまたいわれなき辱めや中傷を受けているのではないかと思うと、実家に帰りたくても帰れる訳はない。
女はどんなに辛い思いを抱えて暮らしていたことでしょう。

 人間というものはまことに勝手なものです。
遠野の女というだけで名前もはっきりしないこの不幸な女を、ちゃっかり乳神様として祀って後世までも大いに利用してしまう。
しかも最近では、各種婦人病や安産祈願などの人々も集まって来るらしいのです。
もしかしたらこの女、紫波の峠の庵のなかで自身の不運を嘆き悲しみ、男たちや世間への憎しみだけを増大させてひとり寂しく死んでいったのかもしれないのに....

 私などは『乳神』などという言葉を聞くと、土着的な死と性の匂いがからみつく板東真砂子のホラー小説を思い出しゾクゾクしてしまいます。
世に乳神信仰なる現象があることを初めて知りました。
先ず自身の祈りを聞いて貰う前に、この不幸な身の上の女のために祈りたいと思います。









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12 コメント

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ほんとに (ポケッと女房)
2012-08-22 11:03:28
昔の女の人は虐げられていましたね。
脈々と歴史が続いてきたのも命がけで出産をした女性たちのおかげ。
自分の幸せよりも子供たちの幸せを第一にと考えてきた母親のおかげ。
私たち女性は男性たちにもっとあがめられてもいいのでは?

おばあちゃまになられるの?
おめでとうございます。 羨ましいな。
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ポケッと女房さんへ (nihao)
2012-08-22 17:34:56
何気なく拝んだものの、この神社のいわれを知ってショックを受けました。
幸せな出産をするウチの娘の我が儘を、不幸な境遇で出産した神様に祈願するのはいけないことではないかと、真剣に悩んでしまいました(^_^)
昔の女性史はホントに哀れ!
でも現代もそれほどよくなっている訳ではありませんよね。

はい、もうすぐおばあちゃんです。
もちろん嬉しいのは嬉しいのですが、高年齢出産なので最後まで気が抜けません。
今までは孫の話ばかりするひとを敬遠しておりました。
さて、私もそうならないように気をつけようと思います。
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あら! (すずめ)
2012-08-22 18:24:37
昔は不義密通などしたら本人どころか家族親族までひどい仕打ちをされたといいますね。
最近では考えられないことですね。
おばぁちゃまになるのですか!おめでとうございます!
親として最後で気が抜けないでしょうが、今の医学は進歩していますから大丈夫だと思います。
楽しみですね。・・・孫は、それはそれは可愛い愛しいものですよ(^^)
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すずめさんへ (nihao)
2012-08-22 20:31:29
ありがとうございます。
何度かヒヤヒヤさせられる場面があったのですが
>今の医学は進歩していますから
そうですよね。神頼みより医者頼みのほうが確かですワ。

私は一つ不思議なことがあって...
みなさん、よく「孫が入学(成人とか結婚とか)するまでは元気で頑張りたい」とか仰って、自分の余生を孫の成長で計っていますが
そんなに孫の存在って大きいものなのでしょうか?
はたして私もそのような心境になるのだろうかと今から楽しみにしているんですよ。
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Unknown (又三郎)
2012-08-24 00:54:55
nihaoさんご無沙汰。長い夏休みでしたね。
何かあったかなと心配しましたが元気そうで何よりです
まだ孫は居ませんが同期は5人くらい孫のいるおじいちゃんもいます
孫はかわいいだろうけどまだおじいちゃんではないというのも悪くない
元気な赤ちゃんが産まれますようにお祈りしてます
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又三郎さんへ (nihao)
2012-08-24 08:36:40
暑くて暑くってぼ~っと暮らしているうちに長い時間が経ってしまいました。
ご心配かけてすみません。

同期の友人たちと比べると私は遅い方です。
私の前では遠慮して孫の話をしない友人たちも、携帯の待ち受け画面はしっかりとお孫さんです(^_^)
なにも気をつかっていただく必要はないのに...

今月HUZUさんのご長男さんにも男児誕生いたしました。
HUZUさんはお孫さんが生まれることを知りませんでした。
もし今もお元気なら、私たち、孫談義ができたのにと残念でなりません。
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Unknown (又三郎)
2012-08-24 23:59:34
Fuzuさんは初孫に対面出来ずに旅立って行ったのですね
なんだか、このブログにひょっこりと彼女の書き込みがありそうな気がします
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Unknown (うらら)
2012-08-25 15:05:53
近々嬉しいニュースが聞けるのではないかと思っていました。本当におめでとうございます。

>孫が入学(成人とか結婚とか)するまでは元気で頑張りたい
う~ん、私は孫が入学するまでは多分、きっと、生きていられるかと思いますが。。。
成人するまでとなるとどうでしょうか。あと17年ですよ。
あんまり頑張りたくはないです。

「乳神」
確かに板東真砂子さんの小説のタイトルみたいですね。
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又三郎さんへ (nihao)
2012-08-25 20:33:03
彼女とはよく
「孫よりも自分の人生を大切にしましょう」
というような話をしていたのですが、案外こういうおばさんたちの方が豹変するのかも?
>ひょっこりと彼女の書き込み
そんな日があると嬉しいですね。
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うららさんへ (nihao)
2012-08-25 20:38:17
うららさん、ありがとうございます。
Xdayは10月末です。
横浜での出産となるので私がお手伝いにいきます。
しかし...私はどうみても頼りがいのあるてきぱきしたお婆ちゃんではありません。
それどころか馬鹿な失敗をするのではないかと今からとても心配です。

>あんまり頑張りたくはないです。
あはっ、わかる!わかる! その覚めた感じがうららさんらしいです。
孫の成長イコールこちらの加齢となると、孫の成長ばかりを楽しみにする訳にはいきませんね。
孫にはゆっくり成長してもらいましょう(^_^)

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