研究者たちは「水たまりの水は寄生虫と細菌に汚染されている可能性が高いのに比べ、湧き水は細菌が10分の1」だとし、「野生動物は冷たくてきれいな、新しく掘った湧き水を好む傾向がある」と述べた。

2022-07-30 22:07:47 | いったいどうしていたのか?

のどの渇いたチンパンジーが湧き水を掘った…

オスはただ順番を待っているだけ

登録:2022-07-26 02:11 修正:2022-07-30 07:19

 

[アニマルピープル] 
乾季、臭い水たまりの水は飲まず湧き水を掘って染み出てきた清水を飲む 
ウガンダの野生チンパンジーの群れに移住してきた若いメスがはじまり 
メスを中心に新技術が拡散、オスは利用のみ…文化伝播の様相
 
 
成体になったばかりで別の群れに移住した若いメスのチンパンジーは、新たな技術革新を伝播する経路にもなる。水質浄化のための湧き水掘りがそのような事例として提示された。写真はウガンダのキバレ国立公園のチンパンジー=ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 東アフリカのチンパンジーの群れで、汚い水たまりを避けて湧き水を掘り、染み出した清潔な水を飲む行動が広がっている。社会的学習を通じた文化の伝播と言えるこのような行動は、群れの外部から移住してきた若いメスが主導していることが分かった。

 ウガンダで120頭からなるワイビラと名付けられたチンパンジーの群れを長期観察してきた英ケント大学博士課程のヘラ・ピーターさんらは、科学ジャーナル「霊長類」最近号に掲載された論文で「熱帯雨林に生息する野生のチンパンジーで初めて、湧き水を掘る行動が拡散する様子を発見した」と発表した。動物たちが湧き水を掘る行動は、これまでは主に乾燥地帯で報告されていた。

 毎年、乾季に当たる12月から3月にかけて、熱帯雨林を流れる小川が乾くと、チンパンジーは数カ所の水たまりの濁った臭い水で喉を潤していた。ところが、2015年に隣の群れから移住してきた若いメスのチンパンジーが妙な行動を取った。

 慣れた手つきで川底の横の土や砂を掘りはじめたのだ。かなりの時間、粘り強く続けられたこの見慣れない行動を、仲間のチンパンジーたちは横目で見ていた。

 掘り終えると、このメスは10秒あまり待った。嘘のように砂の中から澄んだ水が染み出し、このメスは顔を突きつけて飲んだ。湧き水を掘ったメスがその場を離れると、これを見ていた他のチンパンジーも口をつけたり、噛んだ木の葉や苔などにしみ込ませて水を吸った。

 ピーターさんは「湧き水を掘る行動は非常に乾燥した地域で見られ、チンパンジーの事例はサバンナ地域に住む3つの集団で報告されている」とし「ワイビラ・グループは、乾季を除くと水が不足しない雨林に住んでいながら湧き水を掘るというのが特異だ」と同大学の報道資料で語った。

 同氏はまた「水たまりのすぐそばで湧き水を掘るのが興味深いが、その目的は水の確保そのものではなく、ろ過だとみられる」とし、「チンパンジーは泉からより清潔でおいしい水を得ようとしているようだ」と話した。

 
 
指で湧き水を掘るチンパンジーを、子連れの別のメスが見物している=ヘラ・ピーター提供//ハンギョレ新聞社

 乾燥地域では、大型の動物たちは乾いた川底を掘り起こして水たまりを作る。ゾウ、シマウマ、野生のロバ、ヒヒなどでこのような行動が観察される。

 

 湧き水を掘るという新たな行動が広がっていく過程も興味深い。「群れに移住してきた若いメスがこのような行動を示した。最初から湧き水掘りがうまく、頻繁に行うところを見ると、もとの群れの時代から知っていた行動であると思われる」と研究者たちは述べた。

 他のチンパンジーがこの行動を注意深く見守ったり利用したりしていることから、ワイビラ・グループにとっては以前は知らなかった行動であることが分かる。研究に参加した英国セント・アンドリューズ大学のキャサリン・ホベイター博士は「新たな技術を披露したチンパンジーに対する他のチンパンジーの反応が面白い」とし、「大きくて支配的なオスも若いメスが湧き水を掘って飲むまでおとなしく順番を待っていた。これは貴重な資源の前ではほとんど見られない行動」だと語った。

 
 
チンパンジーが、泉にたまった水を木の葉や苔に含ませて吸っている=ヘラ・ピーター提供//ハンギョレ新聞社

 研究者たちは7年間で湧き水を掘る行動を56回観察したが、頻繁に湧き水を掘る4頭はすべてメスで、成体のオスはまったく掘らず、利用ばかりしていた。研究者たちは、このような行動が成体のメスと若い個体へと広がり、これを学んだ若いオスが成体になれば群れ全体に拡散すると予想した。メスを中心に新たな行動が広がった事例としては、二ホンザルがサツマイモを海水で洗って食べるようになったというものがある。

 研究者たちは「湧き水掘りの群れの内部への拡散には社会的学習が関与する」と述べる。また「道具を使ってアリを捕らえたり、ナッツを割ったりするなどの新たな文化行動は、移住してきた新たな個体が持ち込んだり革新したりするケースが多い」と付け加えた。

引用論文:Primates、DOI:10.1007/s10329-022-00992-4

チョ・ホンソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全国弁連のメンバーである渡辺博・霊感商法被害救済担当弁護士連絡会事務局長は「97年ごろは旧統一協会が名称変更を狙っていたので、頻繁に宗務課へ足を運び、名称変更をさせないよう申し入れていた。

2022-07-30 11:01:27 | 問題がないは、大問題

徹底追及 統一協会

15年申請直前 名称変更拒否を要請

下村文科相に弁護士ら

写真

(写真)2015年3月26日に下村博文文科相に出された全国霊感商法対策弁護士連絡会の申し入れ書(左)と同年6月2日に同文科相に出された旧統一協会の名称変更申請書

 旧統一協会(世界平和統一家庭連合)が名称変更を申請する直前に、霊感商法の被害救済にあたる弁護士グループが、当時の下村博文文部科学相や文化庁長官らに変更申請を認証しないよう申し入れていたことが29日、分かりました。弁護士グループは1990年代から同様の申し入れを繰り返しており、参加してきた弁護士は「文化庁宗務課は私たちに『変更させない』と言ってきたので、変更の認証は驚いた」と証言しています。

 旧統一協会は2015年6月2日に下村文科相に名称変更を申請し、同8月26日に認証されました。

 弁護士グループの全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)が申し入れたのは、同協会が申請をする約2カ月前の15年3月26日。下村文科相、文化庁長官、同庁宗務課長あてに申し入れ書を提出しました。

 申し入れ書では、旧統一協会が同年2月に責任役員会議で正式名称を「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合」に変更すると決定したことを紹介。旧統一協会への社会的批判が高まったことで資金獲得が困難になったため、名称変更で正体を隠して資金や人材獲得をしようとしていると指摘しています。

 全国弁連のメンバーである渡辺博・霊感商法被害救済担当弁護士連絡会事務局長は「97年ごろは旧統一協会が名称変更を狙っていたので、頻繁に宗務課へ足を運び、名称変更をさせないよう申し入れていた。当時は宗務課も『変更はさせない』と言っていた。だから15年に変更を認証したときは驚いた」と証言します。

 97~98年に宗務課長をした前川喜平元文科事務次官も「当時、弁護士らから名称変更をさせないよう要請があったことは聞いていた。旧統一協会は問題ある団体なので、申請そのものをさせなかった」としています。

 下村氏は安倍晋三政権で文科相に就任。旧統一協会系の世界日報社から、自身が支部長の自民党支部で16年に6万円の献金をうけるなどしていました。(統一協会取材班)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする