キリバスのマーマウ大統領は「気候変動の最前線にあるわが国では干ばつや洪水が激化し、家屋、公共インフラ、食料と水の安全保障に影響が出ている」と指摘しました

2023-09-24 13:56:45 | 国連は、大きな役割を果たしている。

2023年9月23日(土)

気候危機 国の存在脅かす

国連総会 島しょ国訴え

核実験被害の補償も求める

 【ニューヨーク=島田峰隆】ニューヨークの国連本部で開催中の第78回国連総会一般討論演説では3日目の21日、太平洋の島しょ国が、気候危機の影響や核保有国による核実験の被害について訴えました。

 キリバスのマーマウ大統領は「気候変動の最前線にあるわが国では干ばつや洪水が激化し、家屋、公共インフラ、食料と水の安全保障に影響が出ている」と指摘しました。これまでの国際合意に沿って、気候災害を減少させるための「適応」資金を先進国がもっと拠出するべきだと語りました。

 また同国が米英によって核実験場にされたことに関して「もっとも重大なのは核実験にさらされた人々の健康だ」と強調。「信頼回復には環境破壊の影響を受けた人々への補償が行われなければならない」と語りました。

 ナウルのクン大統領は、熱波や台風など「気候変動がもたらす悪影響はもはや将来の問題ではない」と指摘しました。「われわれはどういう遺産を残そうとしているのか」と問いかけ、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて1・5度に抑えるパリ協定の目標を達成することが不可欠だと訴えました。

 ミクロネシアのシミナ大統領は、気候危機が「多くの小さな島国にとっては国自体の存在を脅かす脅威になっている」と強調しました。それにもかかわらず温室効果ガスの主要排出国がパリ協定に見合った形で排出削減目標を引き上げていないと批判し、「必要なのは行動だ」と述べました。

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 指針は、子どもが清潔で、健康で、持続可能な環境に暮らす権利があると指摘。環境政策や気候変動対策に子どもが意見を反映させる重要性を指摘。子どもが気候変動問題を理解し・・

2023-08-30 07:51:57 | 国連は、大きな役割を果たしている。

2023年8月30日(水)

気候変動から子守れ

国連委員会指針 各国に要求

 国連の子どもの権利委員会は28日、気候変動によって子どもの権利条約で定められた権利が脅威にさらされているとして、各国政府に対し、気候変動がもたらす現在および将来の危害から子どもの権利を保護する措置をとるよう求める指針(「一般的意見」)を発表しました。

 指針は、子どもが清潔で、健康で、持続可能な環境に暮らす権利があると指摘。環境政策や気候変動対策に子どもが意見を反映させる重要性を指摘。子どもが気候変動問題を理解し、行動を起こせるようにするために、情報を得て、法的手段に訴える権利を保障する責任を各国政府が負っているとしています。

 「一般的意見」とは、子どもの権利条約の内容を具体的なテーマにそって詳しく明らかにするもので、1989年の条約採択以来、今回が26回目。「未来のための金曜日」のデモなど子どもたちの行動が世界的に広がり、各地で子どもが原告となって政府の責任を問う訴訟を起こしている中で、気候変動、環境破壊と子どもの権利の関係について初めて解明しました。

 指針は「環境危機に注目を集めようとする子どもたちの取り組みが、今回の一般的意見策定の動機をつくり出し、契機となった」と指摘しました。

 同委員会は、締約国や、各国の人権機関、国際組織や市民社会などから意見を聴取。11~17歳の12人からなる助言者チームが意見聴取を支援し、121カ国、のべ1万6000人以上の子どもの意見が集まりました。

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中満氏は、核兵器を最新化して増やし、使用すると脅迫することは安全保障環境を不安にすると指摘。全加盟国に核軍縮に向けた取り組みの強化と、核廃絶に向けた対話の機会をつくるよう求めました。

2023-08-02 11:48:49 | 国連は、大きな役割を果たしている。

核廃絶 取り組み強く

国連・中満氏主張 NPT再検討会議準備委

 【ベルリン=吉本博美】ウィーンで開幕した2026年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第1回準備委員会は7月31日、各国代表らによる一般討論演説を行いました。国連の中満泉・軍縮担当上級代表は「冷戦以降、核兵器使用の危険がこれほど高まっている時はない」と懸念を表明しました。

 中満氏は、核兵器を最新化して増やし、使用すると脅迫することは安全保障環境を不安にすると指摘。全加盟国に核軍縮に向けた取り組みの強化と、核廃絶に向けた対話の機会をつくるよう求めました。

 アフリカグループの代表は「どういう形であれ核兵器の使用は国連憲章、国際人道法に違反し、人道に対する犯罪だ」と強調し、各国に核兵器禁止条約への支持を求めました。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)代表は核保有国に対し、核軍縮交渉義務を定めたNPT第6条を完全に履行すべきだと指摘。環境汚染など、現在も核実験の影響を受けている国々に対する国際社会の支援も呼び掛けました。

 欧州連合(EU)の代表はロシアに対し、核使用の威嚇とウクライナ国内のザポロジエ原発の占領をただちに中止するよう訴え。NPTの核軍縮議論に女性の参画を含むジェンダーの視点を取り入れるよう求めました。

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ウクライナ情勢に関し国連事務総長の努力を支持する議長声明を、全会一致で採択しました。ロシアが2月に侵略を始めて以降、安保理がウクライナ情勢に関して声明を出したのは初めて。

2022-05-08 22:01:38 | 国連は、大きな役割を果たしている。

国連総長の努力支持

全会一致 安保理が侵略後初声明

写真

(写真)ウクライナ情勢に関して開かれた国連安保理=6日(UN Photo by Felipe)

 【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は6日、ウクライナ情勢に関し国連事務総長の努力を支持する議長声明を、全会一致で採択しました。ロシアが2月に侵略を始めて以降、安保理がウクライナ情勢に関して声明を出したのは初めて。

 声明は「ウクライナの平和と安全の維持について深い懸念を表明」し、「すべての国連加盟国は国連憲章のもとで、平和的手段によって国際紛争を解決する義務を負っていることを想起する」と強調。グテレス国連事務総長の最近のロシア、ウクライナ訪問を踏まえて「平和的な解決策を追求する事務総長の努力に強い支持を表明する」としています。

 声明は非常任理事国のノルウェーとメキシコが起草しました。ノルウェーのユール国連大使とメキシコのデラフエンテ国連大使は採択後、共同声明を発表し、「安保理が一致して、国連と事務総長による外交的な解決策を見いだす努力を支持していることを示した」と指摘。「われわれ両国は敵対行為の即時停止を求め続ける」と強調しました。

 国連安保理の声明採択には15理事国すべての賛同が必要です。今回の声明には「ロシア」や「侵略」の文言がありません。

 議長声明には法的拘束力はありませんが、決議に次ぐ重みを持ち、国連の公式文書として残ります。

 グテレス氏は6日、採択後、声明を発表。「世界は結束して銃声を止めて、国連憲章の価値観を支持しなければならない」と表明しました。

重要な一歩前進だ

志位委員長コメント

 日本共産党の志位和夫委員長は7日、インターネットの短文投稿サイト・ツイッター上で、6日に国連安全保障理事会で採択された議長声明についてコメントしました。

 志位氏は、「グテレス事務総長は、プーチン大統領との会談で、ロシアの軍事行動を『国連憲章違反』と正面から批判している」と指摘。「事務総長の努力を支持する議長声明が全会一致で採択されたことは、重要な一歩前進だ」と表明しました。

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