韓国と米国、日本は準軍事同盟水準の連帯を誇示し、北朝鮮とロシアに圧力をかけており、逆説的に朝ロが互いにより密着する誘引が大きくなった。

2023-09-12 12:12:54 | 朝鮮・ロシア首脳会談

朝ロ首脳、4年ぶりに会談…武器取引を表明するかに注目

登録:2023-09-12 06:34 修正:2023-09-12 08:36

 

朝ロ「近日中に首脳会談」を同時発表
 
 
北朝鮮の金正恩国務委員長とウラジーミル・プーチン大統領が2019年4月25日、ロシアのウラジオストクで朝ロ首脳会談を開き、握手を交わしている/聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がロシアのウラジーミル・プーチン大統領と首脳会談を行うため、ウラジオストク行きの専用列車に乗った。2019年4月、ウラジオストクで初めてプーチン大統領と会ってから4年5カ月ぶり。

 北朝鮮の「朝鮮中央通信」とロシアのクレムリン(大統領府)は11日夜、金委員長とプーチン大統領が近くロシアで会談する予定だと同時に発表した。4日、米国高官の話としてニューヨーク・タイムズ紙が朝ロ首脳会談の予定を報道したのを皮切りに、11日昼「金委員長の専用列車がロシアに向かった」という韓国内メディアや海外メディアの報道が続いた後に出た公式発表だ。

 金委員長を乗せた専用列車は10日午後、平壌(ピョンヤン)を出発して北東国境側にゆっくり移動していると、韓国政府関係者が11日午後伝えた。4年5カ月前と同様、金委員長は同じ移動手段とルートを選んだ。金委員長は2019年4月24日未明、平壌を出発し、午前10時40分に朝ロ国境地域のハサンで歓迎行事を行った後、再び列車に乗り込み、午後6時ごろウラジオストク駅に到着した。平壌からウラジオストクまで約1100キロメートルを移動するのに1日かかった。

 今回はそれよりも移動時間がもっとかかるとみられる。10日午後、平壌を出発した金委員長の専用列車は、国境都市の沿海州のハサンを経て、12日にウラジオストクに到着するものとみられる。日本の民間放送局ネットワークであるJNNとFNNは11日、ハサン駅の職員たちが外賓を迎える準備の一環として緑色のペンキを塗っている姿が見られたと報じた。前日には北朝鮮バッジを胸につけた視察団と推定される人たちがハサン駅を直接訪問して駅舎を見学する場面もあった。

 金委員長とプーチン大統領は、早ければ12日、またはウラジオストクで開かれる東方経済フォーラム(EEF)閉幕直後の13日に会うものと予想されており、北東アジアは再び荒波が押し寄せる危機に直面した。専門家らは今回の朝ロ首脳会談を通じて、韓米日と朝中ロの対立構図が深まると見通した。特に、長年にわたり韓国と北朝鮮の間で等距離外交を行ってきたロシアの朝鮮半島戦略が今回の首脳会談を機に変わるとみられる。

 
 
北朝鮮の金正恩国務委員長が10日、政権樹立75周年を迎えて開かれた「民防衛武力軍事パレード」の参加者と記念写真を撮ったと、朝鮮中央通信が報道した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 両首脳は2019年の初会談とは違い、今回は国際的にさらに孤立した状況で再び会うことになった。プーチン大統領はウクライナ侵攻で、金委員長は核実験と弾道ミサイル発射など相次ぐ武力示威で国連などから制裁を受けている。韓国と米国、日本は準軍事同盟水準の連帯を誇示し、北朝鮮とロシアに圧力をかけており、逆説的に朝ロが互いにより密着する誘引が大きくなった。

 特に、ウクライナ戦争が長期化の泥沼に陥り、西欧の非難と制裁に囲まれたロシアとしては、北朝鮮から砲弾などの武器供与を受ける一方、朝ロの連帯強化を通じて味方を確保する必要がある。ただし、朝ロが今回の首脳会談で武器取引を表明するかどうかについては見通しが分かれる。ウィ・ソンラク元駐ロシア大使はハンギョレに対し、「北朝鮮がロシアに武器を売って食糧とエネルギーを獲得する可能性が高い」とし、「ただし、国連制裁違反になるため、表では否定し、裏で取引して利益を図るだろう」と述べた。一方、韓国外国語大学のチェ・ソンフン教授(ロシア語)は「ロシアが安保理制裁を無視して北朝鮮と武器取引をする危険を甘受する可能性は高くないとみられる」とし、「代わりに経済問題が協議されるだろう」と語った。

 北朝鮮とロシアが強く密着し、中国の戦略的重要性もさらに高まった。これに伴い、韓中首脳会談と韓中日首脳会議の開催可否にも関心が集まっている。チョ・テヨン大統領室国家安保室長は11日、「チャンネルA」とのインタビューで、「外交的にアプローチし(中国の習近平国家主席の)訪韓を実現させる。今年になるかどうかは分からないが、期待してもいいと思う」と述べた。さらに「(習主席の訪韓より)韓中日首脳会議が先に行われる可能性が高い」と語った。

シン・ヒョンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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金委員長は「戦略的かつ伝統的な朝ロ親善関係を新たな世紀の要求に合わせて絶えず強化、発展させていく・・・

2019-04-26 07:03:53 | 朝鮮・ロシア首脳会談
金正恩氏 プーチン氏と「虚心坦懐に対話」

【ソウル聯合ニュース】ロシアを訪問している北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)は25日、極東ウラジオストクで開かれたプーチン大統領との首脳会談後の夕食会で、「プーチン大統領と朝ロ親善関係の発展、朝鮮半島と地域の平和・安全保障のための問題、そして共同の国際的問題について虚心坦懐(たんかい)に意味ある対話を交わした」と述べた。

金委員長はプーチン大統領と初の首脳会談を行った=25日、ウラジオストク(ロイター=聯合ニュース)

 金委員長は「戦略的かつ伝統的な朝ロ親善関係を新たな世紀の要求に合わせて絶えず強化、発展させていくことは私と共和国政府の確固不動の立場であり、戦略的方針だ」と強調した。

 ロシアとの関係について「両国の人民は過去の世紀の抗日大戦の共同闘争で、戦友の情で団結し、将兵たちは朝鮮の解放のために自身の血を惜しまずにささげた」と述べた。

 また「わが人民は年代と世紀が変わっても朝鮮解放の聖なる栄光のために高貴な生命をささげたロシア人民の息子・娘たちを永遠に忘れない」と述べた。

hjc@yna.co.kr
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25日にはウラジオストク市内の南側に位置するルースキー島内の極東連邦大学でプーチン大統領と単独および拡大首脳会談をすると発表された。

2019-04-24 07:16:19 | 朝鮮・ロシア首脳会談

ウラジオストクに行く金正恩は父親の訪問地を訪ねるか?
登録:2019-04-22 21:33 修正:2019-04-23 07:38

金正恩、24~26日訪問…25日頃プーチンと首脳会談する公算 
2002年に極東を訪問した金正日は 
ウラジオストクの港湾・ショッピングセンターを視察 
金正恩の執事格のキム・チャンソン 
港湾、バレエ劇場、水族館、海軍司令部など下見

          

ロシアのウラジオストク市内のあるショッピングモールに、2002年にロシア極東地域を訪問した当時、そこを訪れた北朝鮮の金正日国防委員長の写真がかけられている=ウラジオストク/聯合ニュース

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との初の首脳会談のために、24~26日頃にウラジオストクを訪問する金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が、現地で港湾施設以外にもバレー劇場、水族館、ロシア海軍の太平洋艦隊などを視察する準備をしていることが分かった。

 金正恩委員長の執事格であるキム・チャンソン国務委員会部長ら北朝鮮側の関係者は、ウラジオストクの港湾、世界的に有名なマリインスキー・バレエ団の現地劇場、極東地域最大の水族館、ロシア海軍の太平洋艦隊施設などを見て回り視察の準備をしていると、日本の共同通信がロシア政府当局者の話を引用して22日報道した。現地消息筋もハンギョレに「ウラジオストクの港は、ロシア極東の物流の中心であることに加え、近隣にシベリア横断鉄道の出発点があるため金委員長が関心を持ちそうな所」と伝えた。

 金委員長は23日に特別列車で平壌を出発し、24日にハサンを経てウラジオストクに到着し、プーチン大統領と晩餐をした後、25日にはウラジオストク市内の南側に位置するルースキー島内の極東連邦大学でプーチン大統領と単独および拡大首脳会談をすると発表された。26日に北朝鮮に戻る前に、ウラジオストクの現地施設を視察するものと見られる。

 過去に朝ロ首脳会談をウラジオストクで開いたのは、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の3回のロシア訪問のうち2回目の訪問である2002年だ。2002年8月20日に平壌を出発し、21~24日にロシア極東を訪問した金正日委員長は、最初の訪問地であるコムソモリスク・ナ・アムーレで戦闘機工場を訪問したのに続き、遊覧船でアムール川を視察した後、シャルゴール島のキャンプ場で子どもたちの公演を観覧した。続いて22日にはハバロフスクに到着し、薬剤工場で生産設備を視察し製造工程と薬効などを関心をもって尋ね、電気通信ケーブル工場を訪れ極東地域の情報通信網構築事業に関心を見せたと、ロシアのメディアが報道した。また金正日国防委員長は、ハバロフスクのロシア正教会の聖堂であるインノケンティ聖堂も訪問した。続く23日には、ウラジオストクでプーチン大統領と首脳会談をし、ショッピングセンターと港を視察した。
パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ロシアのウラジオストクでは、朝ロ首脳会談が近いことを示す雰囲気が相次ぎ感知されている。

2019-04-20 09:10:31 | 朝鮮・ロシア首脳会談
ウラジオストクを訪問する金正恩の行程は?
登録:2019-04-19 22:26 修正:2019-04-20 06:59

24・25日頃、プーチンと朝ロ首脳会談準備の情況 
宿舎として有力な極東連邦大学に準備の動き 
ズベズダ造船所・ウラジオストク港湾視察の可能性 
専用列車で羅先-ハサン-ウラジオストク1170キロ余り移動が有力


          

金正恩委員長がウラジオストクでロシアのプーチン大統領と首脳会談をする場所として有力な極東連邦大学校があるルースキー島とウラジオストク市内を結ぶルースキー橋//ハンギョレ新聞社

 24~25日頃、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が訪問すると予想されるロシアのウラジオストクでは、朝ロ首脳会談が近いことを示す雰囲気が相次ぎ感知されている。金委員長の“執事”格であるキム・チャンソン国務委員会部長が17日、ウラジオストク駅とその周辺を点検する姿が日本のマスコミに捉えられた点が代表的だ。キム部長はマスコミに捉えられた17日より数日前に現地に到着し、金委員長の訪問を準備中だと知らされた。

 首脳会談の場所として有力な極東連邦大学校のS棟のコピー室のガラス窓には、17日の段階で「金正恩(委員長)訪問のために17日から24日まで閉鎖する」という公示文が貼られていた。翌日の18日にはこの公示文はなくなっていたが、建物内に赤いカーペットが敷かれるなど、行事を準備する情況が目撃されていると現地消息筋は伝えた。S棟は、ロシアが毎年開催する東方経済フォーラムが開かれる場所で、今回の朝ロ首脳会談がこの大学のキャンパスで開かれる場合、会談場として使われる可能性が高い空間だ。

 金委員長一行の宿舎について、ウラジオストク現地消息筋は「極東連邦大学校には、毎年東方経済フォーラムが開かれる時に首脳たちの宿舎として使われる宿舎棟が4個あり、そのなかにプレジデンシャル・スイートもあり施設が良いので、金委員長とその一行はそこに泊まる可能性がある」と話した。

 極東連邦大学が位置するルースキー島は、ウラジオストク市内の南側にある面積976平方キロメートルの島だ。ロシア政府はかつてロシア海軍の基地があったこの島を、2012年APEC首脳会談開催地に選定し大々的に開発した。APEC首脳会談当時に建設された施設が、現在は極東連邦大学の新しいキャンパスとして使われている。ウラジオストク市内とはルースキー橋で連結されている。現地消息筋は「東方経済フォーラムには毎年プーチンも来て、韓国、日本の首脳たちが揃って参加するが、橋を閉鎖したりルースキー島を封鎖することはない」として「島自体を封鎖することはないが、極東連邦大学は統制されるだろう」と予想した。極東連邦大学の正門向い側にあるリハビリ病院には、一般人の投宿が可能な施設があるが、19日午後にはそこのすべての予約が取り消されたという。

          

ウラジオストク港湾の前を貨物船が運航している//ハンギョレ新聞社

 金正恩委員長が、ウラジオストクで経済視察をするに値するところとしては、市内から車で約2時間の距離にあるズベズダ造船所とウラジオストク港湾施設が挙げられる。現地消息筋は「ズベズダ造船所は、プーチン大統領が新東方政策を推進して極東の製造業基地に育成している所で、ウラジオストクの港はロシア極東の物流の中心であることに加え、近くにシベリア横断鉄道の出発点があり、金委員長が関心を持ちそうな所」と伝えた。

          

ウラジオストクの視察に出た北朝鮮国務委員会のキム・チャンソン部長が17日午後(現地時間)、ロシアのウラジオストク駅を点検する姿が日本のFNNに捉えられた=画面キャプチャー//ハンギョレ新聞社

 金委員長がウラジオストクまで移動する時に、専用機「大鷹1号」を利用することもありうるが、専用列車で行く可能性が高いと見られている。キム・チャンソン部長がウラジオストク駅を点検する姿が目撃されており、2011年の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長のロシア訪問時も専用列車を利用した前例がある。

 韓国交通研究院のアン・ビョンミン先任研究委員は「金委員長は平壌駅を出発し平羅線区間を走り羅津(ナジン)駅まで行き、国境駅である豆満江(トゥマンガン)駅からロシアのハサン駅に入り、バラノフスキー駅を経てウラジオストクまで移動するだろう」と見通した。アン研究委員は「平壌からハサン駅までが853キロメートルで、ハサン-ウラジオストクまでの326キロメートルを加えた合計1179キロメートルを時速60キロメートルで走り、国境地帯で機関車輪の部品を交替しなければならないため、22~23時間程度かかるだろう」と説明した。北朝鮮は1435ミリの標準軌、ロシアは1520ミリの広軌なので、機関車輪の部品を交替しなければならず、この施設が備わった豆満江駅または雄尚(ウンサン)駅で交換するか、標準軌と広軌が共に敷かれた羅津-ハサン区間で交換することが予想される。一部では金委員長が中国を経てロシアを訪問するという予測もしているが、清津(チョンジン)-図們(トゥーメン)-琿春(フエンチェン)-マハリノ-ウスリースク-ウラジオストク区間は貨物専用列車路線であり、牡丹江(ムーダンジャン)-綏芬河(スイフェンホー)-グロデコボ-ウスリースクは、北側に大きく戻ることになるため、その可能性は低いとアン先任研究委員は指摘した。
ノ・ジウォン、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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