南北共通遺産の共同登録が初めて実現なるかに注目集まる  

2018-10-31 06:53:45 | 南北は一つ

南北、手を携え「シルム」のユネスコ無形遺産の共同登録へ
登録:2018-10-30 08:50 修正:2018-10-30 09:33


ユネスコ評価機関、シルムの「登録勧告」方針明らかに 
南北政府がそれぞれ申請したが共に勧告決定 
南北共通遺産の共同登録が初めて実現なるかに注目集まる  
文化財庁「北朝鮮のユネスコ側と協議する」

          
慶尚北道聞慶のリンゴ祭り行事場で繰り広げられたシルム(韓国相撲)の光景=文化財長提供//ハンギョレ新聞社

 朝鮮民族固有の力比べ競技のシルム(韓国相撲)が、韓国と北朝鮮の和解の新しい象徴として世界の注目を集めることができるだろうか。南北政府がそれぞれユネスコ人類無形遺産のリストへの登録を申請していた「シルム」の南北共同登録の可能性が高まっている。

 ユネスコの無形遺産保護協約の政府間委員会(無形遺産委員会)傘下の評価機関は29日、韓国政府が登録を申請した「大韓民国のシルム(伝統レスリング)」と北朝鮮が申請した「朝鮮民主主義人民共和国のシルム(朝鮮式レスリング)」に対し、共に「登録勧告」決定を下したと発表した。

 文化財庁は同日、報道資料を発表し、無形遺産委の発表内容を伝えながらも、評価機関の「登録勧告」は専門家の事前調査結果をもとに出た公式結論だと説明した。登録勧告は、突然の変更要因が生じない限り、その後に開かれる無形遺産委員会で最終登録決定として受け入れられるのが慣例となっている。
中国吉林省集安県にある角抵塚主室東壁の壁画。6世紀頃の高句麗時代の絵だ。この「シルム図」は壁面に石灰と粘土をヒトデのねばねばした液体に混ぜたものの上に描いたもの//ハンギョレ新聞社
          

 文化財庁によると、ユネスコ評価機関は勧告事項で「大韓民国のシルム」について「国内のすべての地域の韓国人にとって、韓国の伝統文化の一部として認識されている。様々な年齢の保有者らと実行者らが社会及び地域的背景と性別に関係なく分布し、重要な名節には常に競技(大会)が開かれるため、韓国人の文化的アイデンティティーと緊密な関係があることを確認できる」と述べた。「朝鮮民主主義人民共和国のシルム」についても、「社会すべての次元に深く根付いたこの遺産は、精神と肉体の発達と社会的調和と凝集力を強化する」と説明した。

 「シルム」の登載を最終的に確定する第13回ユネスコ無形遺産委員会は、今月26日から12月1日までアフリカのモーリシャスで開かれる。カギは、南北政府が手を携えて南北共通遺産の初共同登録を成功させることができるかどうかだ。文化財庁は、原則的に南北が出した申請書を取り下げ、共同申請書を再び作成して提出すべきだという立場を示している。文化財庁のある関係者は「北朝鮮のユネスコ事務局と協議するというのが基本方針」だとし、「共同申請書を提出しても、13次無形文化遺産委員会の会期まで時間が足りないというのが制約になる」と話した。しかし、ユネスコが共同登録に好意的であることから、実現困難ではないだろうという楽観的見通しも示されている。実際、ユネスコのオードレ・アズレ事務総長は今月16日(現地時間)、フランス・パリのユネスコ本部で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と面会した際、シルムの南北共同登録を提案した。

               
18世紀の画家、金弘道の「シルム」の風俗図が描かれた大韓民国の切手。1971年に発行されたもの=文化財長提供//ハンギョレ新聞社

 「シルム」が登録される場合、宗廟祭礼・宗廟祭礼楽や江陵(カンヌン)端午祭、済州(チェジュ)海女文化などに続き、韓国の20番目の人類無形文化遺産として登録される。北朝鮮にっとってはアリランとキムチづくりに続き、3番目の登録遺産となる。北朝鮮は2016年にもシルムの登載申請書を提出したが、同年開かれた11回ユネスコ無形遺産委員会で、スポーツ種目中心に明示され、目に見える貢献や保護措置を十分に説明できなかったなどの理由で「情報の補完」判定を受けて登録に失敗した。
ノ・ヒョンソク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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韓米両国の大統領がこころざしを共にする目標について、絶対的な自信を持っていると述べた。

2018-10-30 07:09:50 | 世界平和を実現するために
米特別代表 朝鮮戦争終戦と非核化に自信

2018/10/29 15:38


【ソウル聯合ニュース】来韓している米国のビーガン北朝鮮担当特別代表は29日、韓国外交部の李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長との会談の冒頭で、「われわれは朝鮮半島における70年間の戦争と敵対の終息、そのための北朝鮮の最終的かつ完全に検証された非核化(FFVD)という目標を共有している」とし、韓米両国の大統領がこころざしを共にする目標について、絶対的な自信を持っていると述べた。
             
握手を交わす李度勲氏(右)とビーガン氏=(聯合ニュース)

 また8月に北朝鮮担当特別代表に就任してから4~5回来韓し、韓国側と12回の会合を行ったと振り返った上で、「われわれ(韓米)は信じられないほどよく協力を続けており、今後も今と同じペースを維持したい」と話した。 

 ビーガン氏はまた「北朝鮮との実務協議ができるだけ早く始まることを期待している」との意向を示した。

 李氏はこれに対し「非核化のプロセスが非常に重要な時点に差しかかっているだけに、われわれができる限り多く会談を行い、隙のない韓米連携を実現することが重要だ」とし、「ビーガン氏と北側の代表が可能な限り早く会談し、現状からの突破口を見いだすことを願う」と話した。 

 ビーガン氏は李氏との会談に先立ち、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と会談し、北朝鮮問題での協力策などについて調整した。康氏との会談は予定されていた30分を超え、約50分にわたった。

 ビーガン氏は30日までソウルに滞在し、趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官や青瓦台(大統領府)安保室の関係者などと会談する予定だ。

yugiri@yna.co.kr
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不満が残る人もいるかもしれないが、この2年間、韓国社会は何歩か意味のある進展を成し遂げたと思う。

2018-10-29 13:51:01 | 日朝関係史から未来をみる!
[社説]「ろうそく集会2周年」の意味を損なう勢力の反動を警戒する
登録:2018-10-29 09:12 修正:2018-10-29 10:49

               
2年前に開かれた「朴槿恵大統領の弾劾求めるろうそく集会」で、子どもが手にろうそくを持って光化門集会現場をじっと見つめている=カン・ジェフン先任記者//ハンギョレ新聞社

 29日は「朴槿恵(パク・クネ)大統領退陣」を求めるろうそくがソウルの中心街を埋め尽くしてから、ちょうど2年になる日だ。清渓川(チョンゲチョン)の小さな明かりで始まったろうそく集会は、朴槿恵-チェ・スンシルの国政壟断に憤った多くの市民の心をひとつにし、結局、朴大統領の弾劾と新民主政府の発足を導き出した。先週末からソウル光化門(クァンファムン)では、ろうそく2周年を記念する様々な行事が行われている。27日の記念集会で、進歩連帯のパク・ソグン常任共同代表が述べたように、朝鮮半島の戦争危機を“平和”に変え、不満が残る人もいるかもしれないが、この2年間、韓国社会は何歩か意味のある進展を成し遂げたと思う。

 ところが、最近、ろうそくの意味を卑下し、その成果の上に誕生した文在寅(ムン・ジェイン)政権を猛烈に非難する声で、「ろうそくの価値」を掻き消そうとする動きが露骨になっており、懸念を抱かざるを得ない。すべての社会運動には反動が伴うのが歴史の教訓だ。しかし、まだ国政壟断の主犯に対する司法的断罪が終わっていない状態で、すでに彼らを復権させ政治的利得を得ようとするのは、卑劣極まりないことだ。

 26日に、保守知識人を自任する320人が文在寅大統領の退陣を求める宣言を発表したのは、一例にすぎない。週末ごとに朴槿恵の釈放を求める太極旗部隊の集会が開かれているから、“極右”に分類される人々が憲政秩序を否定し、現政権の退陣を要求することはそれほど目新しいことではない。問題は、そうした国政壟断勢力を庇護し、それを“保守復活”の土台にしようとする危険な動きが増えているという点だ。

 イ・チョルウ慶尚北道知事が朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領39周忌(10月26日)の追悼式で涙を流しながら、「朴正煕精神」を称え、自由韓国党のチョン・ウォンチェク組織強化特別委員会委員が太極旗部隊を保守統合から排除してはならないと発言したのが代表的な事例だ。このような人々は経済難と南北関係の進展に対する保守の不安を巧妙に刺激し、ただ「文在寅対反文在寅の戦線」の活性化だけに没頭しているようだ。社会全般の負の遺産を正すことを過度に非難し、「ろうそくが革命なのか。革命でもないのに、清算ばかりを叫んでいる」と皮肉る。

 「ろうそく集会」が革命かどうかは、歴史が評価することだ。重要なのは、ろうそく集会で提起された広範囲な社会変化の要求を実践し、成果を出すことだ。社会変化の幅と内容については、様々な見方と見解があり得る。しかし、だからといって、2年前に絶対多数の国民の弾劾を受けた朴槿恵政治勢力を復元し、その源泉である「朴正煕イデオロギー」と「開発独裁の神話」に再び頼ろうとするのは容認できない。

 2年前、ろうそくが初めて出現し、野火のように広がった時期に、進歩だけでなく保守勢力まで幅広く共感した民主主義と不平等の打破という価値を見直す時だ。
(お問い合わせjapan@hani.co.kr)
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―3.1独立運動100周年 その精神をどう生かすか―

2018-10-29 10:10:47 | 日朝関係史から未来をみる!
3.1朝鮮独立運動100周年
東アジアに非核・平和構築を!京都のつどい に
ご参加ください

   
日時 2019年3月3日(日)午後1:30~4:30
会場 京都アスニー 4階 ホール(400名収容)
(丸太町通七本松西入北側 TEL:075-802-3141)
講演 「21世紀 新しい東アジア世界を!」
―3.1独立運動100周年 その精神をどう生かすか―
  講師 井口和起さん(京都府立大学名誉教授)
  
  文化行事、パネルディスカッション、
  青年の主張などの企画も検討中です。


 呼びかけ人(敬称略)は、井口和起(日朝協会京都府連元会長)、井手啓二(日本中国友好協会京都府連理事長)、大橋 満(日朝協会代表理事)、越智薫史(京都革新懇事務局長)、片岡 明(京都平和委員会理事長)、倉本頼一(京都平和遺族会代表世話人)、小杉 功(原水爆禁止京都協議会事務局長)、篠原真弓(安保破棄京都実行委員会事務局長)、田中 宏(日本ユーラシア協会京都府連会長)、富田秀信(日本ベトナム友好協会京都府連事務局次長)、本田久美子(京都府AALA連帯委員会運営委員長)、宮城泰年(京都宗教者平和協議会理事長)、望田幸男(非核の政府を求める京都の会常任世話人代表)の方々です。

第2回呼びかけ人会議・学習会
11月24日(土)午後2時~ 
中京いきいき市民活動センター 3階 会議室4(40人収容)
学習会は午後3時頃から、講師は井口和起さんです。
アクセスは、西大路三条交差点を東へ2筋、
      北へ約50メートル 西側3階建ての建物。

どなたでも参加できます。是非ご参加ください。


いま朝鮮半島は、4月27日の南北首脳会談、6月12日の米朝首脳会談という歴史的な激動の中にあり、東アジアの非核化と安定的な平和共存地帯を築くという日本・朝鮮・韓国国民の願いが大きく前進しようとしています。
来年、2019年は3.1朝鮮独立運動100周年を迎えます。
 明治維新直後から日本は朝鮮への侵略的行動を重ね、日清・日露戦争を経て、遂に1910年に大韓帝国を廃して大日本帝国に「併合」し、朝鮮総督府を置いて支配しました。
 この植民地支配に抗して起きた朝鮮の最大の独立運動が、3.1独立運動でした。
 それは第1次世界大戦末期のロシア革命と大戦後の民族自決の全世界的な気運の高まりや講和条約(ヴェルサイユ条約1919年6月調印)第1章の国際連盟規約で約束された世界最初の国際平和機構の樹立など、一連の世界史の新たな流れに連なっていました。
 しかし、3.1朝鮮独立運動を武力で弾圧した日本は、朝鮮の植民地支配を続け、中国への侵略戦争を始め、国際連盟を脱退し、アジア太平洋戦争へと突き進んでいきました。戦争体制に組み込まれた韓国・朝鮮の人びとは国や土地を奪われたばかりか、言葉も名前も奪われ、強制労働に動員され、日本軍の「慰安婦」にされ、生命まで奪われました。
 いま、私たちはあらためて、日本の朝鮮植民地支配の実態を明らかにし、「慰安婦」問題などの真の解決をめざして、国民的な運動を強化・発展させる必要があると考えます。また、日本国憲法の改悪を許さず、とりわけ九条改憲を許さない運動を前進させることが重要であると考えます。
1919年に生まれていた世界史の進歩の方向を100年後のいまこそもう一度確認し、その方向に向かう歩みを強めていきましょう。
広範な府民の皆さんと平和と民主主義、国際友好を願う諸団体に、「つどい」へのご参加と「京都の会」へのご賛同を呼びかけます。
 
 京都府連は、今年2月24日に開催した「3.1朝鮮独立運動99周年 学習・講演会」において「3.1朝鮮独立運動100年 京都の会」の結成を呼びかけました。京都の平和友好団体などの役員の方々に呼びかけ人を引き受けていただくよう要請し、現在、呼びかけ人は下記の13名です。
10月10日に第1回の呼びかけ人会議を開催し、企画内容をご検討いただきました。



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ウトロ地区は第2次世界大戦中に飛行場建設のため強制徴用された労働者らが暮らし始めたエリア。

2018-10-28 05:47:19 | 京都ウトロ

京都・ウトロに記念館を 住民らがソウルで計画説明

2018/10/26 22:58


【ソウル聯合ニュース】在日韓国・朝鮮人が多く暮らす京都府宇治市のウトロ地区への記念館建設に関するワークショップが26日、ソウル市内で開かれた。来韓したウトロの関係者が記念館の計画やコンセプトを韓国の市民団体などに説明するとともに、運営方法などについて話し合った。

               
ワークショップに先立って行われた記念館建設のための募金を渡すイベントで募金活動を行った小学生と記念撮影するウトロ町内会の河秀夫・副会長(左から3人目)と「ウトロを守る会」の田川明子代表(同5人目)=28日、ソウル(聯合ニュース)

 ワークショップにはウトロ町内会の河秀夫(ハ・スブ)副会長、市民団体「ウトロを守る会」の田川明子代表、ウトロ民間基金財団の代表を務める郭辰雄(カク・チヌン)コリアNGOセンター代表理事らが日本から出席した。

 まず河副会長が立ち退きの危機から脱したウトロ地区の住民が今年初めから、新たに完成した市営住宅の1期棟(40世帯)に暮らすまでの経緯や同地区の様子などを説明するとともに、多くの支援を受けた韓国の市民や団体に謝意を伝えた。

 ウトロ地区は第2次世界大戦中に飛行場建設のため強制徴用された労働者らが暮らし始めたエリア。戦後に土地を所有する企業が明け渡しを求め地裁に提訴し、最高裁が2000年に住民の立ち退きを命じた。その後、韓日の市民団体や韓国政府の支援金などで土地の一部を取得し、市営住宅の1期棟が完成。21年ごろに完成予定の2期棟(約20世帯)に残りの住民が移る予定だ。

 「ウトロ平和祈念館」という仮称がつけられている記念館は2期棟完成にあわせて開館する計画だという。郭代表によると、2階建てになる予定の記念館は1階を住民や見学のための訪問者が集えるオープン空間にし、2階を展示場にするという。

 記念館を巡っては韓国で非営利公益財団「アルムダウン(韓国語で美しいの意)財団」を中心に建設のための募金活動が実施されており、有名女優や人気コメディアンらも募金を呼び掛けている。

 郭代表は記念館について「住民はウトロの歴史や自分たちの生き様とともに、後世に感謝の気持ちや経験を伝えたいという思いを持っている」と説明する。

               
来韓できなかったウトロ町内会長に代わり記念館のコンセプトを説明する郭代表=28日、ソウル(聯合ニュース)


 あいさつに立った「ウトロを守る会」の田川代表は「30年にわたったウトロ地区の闘争を無にしたくない」と記念館建設に意欲を示した上で「ウトロの歴史だけでなく特徴を残すために多くの人が触れ合えるスペースをぜひ設けてほしい」と話した。

 ワークショップではほかに、韓国で民間が主導して誕生した民主化闘争の記念館の関係者が開館までの道のりや運営方法について説明したり、出席者を交えてディスカッションしたりした。

sarangni@yna.co.kr
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