1年前の10月30日韓国最高裁(大法院)は日本製鉄に強制動員被害者への賠償を命じる判決を言い渡した。

2019-10-31 09:52:42 | これが岸田・元安倍内閣の本質
日本の居直りで過ぎ去った1年…“きちんとした解決策”作りが課題
登録:2019-10-31 05:27 修正:2019-10-31 08:00


最高裁判所の強制動員の賠償判決から1年 
韓日、隔たり大きいが、1+1提案をもとに 
変更したアイデア、水面下で検討される 
日本も「経協基金」を流し、反応うかがう 
年末の日本企業の資産売却が重大なヤマ場


            

日帝強制動員被害者、イ・チュンシクさんが今月30日午後、ソウル瑞草区の「民主社会のための弁護士会」大会議室で開かれた日帝強制動員問題の解決に向けた記者会見で、ある小学生が書いた手紙を聞きながら、涙を拭いている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 95歳という高齢の日本製鉄(旧新日鉄住金)強制動員被害者のイ・チュンシクさんは30日、民主社会のための弁護士会(民弁)と「強制動員問題の解決と対日過去清算に向けた共同行動」がソウル瑞草区民弁大会議室で開いた記者会見に出席していた。

 1年前の10月30日、韓国最高裁(大法院)は日本製鉄に強制動員被害者への賠償を命じる判決を言い渡した。それから1年が経ったが、賠償は実現していない。日本政府の介入で、日本企業は賠償に応じていないからだ。むしろ、日本の報復を兼ねた輸出規制と韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了決定が続き、韓日関係は歴史、経済、安保が絡み合った軋轢の谷間に陥っている。

 「おじいさん(イ・チュンシクさん)がニュースで、私たちに申し訳ないと言ったが、おじいさんのせいではなく、強制徴用(強制動員)をした日本に非があります。国同士で謝罪をしたのであって、被害者には謝罪をしませんでした。だから泣かないで、ありがとうも言わないでください。体に気を付けて、元気を出してくださいね」。仁川(インチョン)のある小学生からの手紙が読み上げられると、イさんは目頭を押さえた。

 被害者たちが判決による慰謝料を受け取り、複雑に絡み合った韓日関係も改善する糸口は、最高裁の強制動員判決を履行する案に対する韓日双方の接点作りに見いだすしかない。

 韓国は「日本企業に賠償を命じた最高裁の判決の尊重」という原則を守らなければならず、日本は「1965年韓日請求権協定によって全て解決済みであるため、日本企業に被害が及んではならない」という立場を貫いている。今年6月、韓国が「1+1」(韓日企業による自発的な基金作り)案を提案し、日本は直ちに拒否したが、最近、韓日間には「1+1」提案に基づいた様々なアイデアが話し合われているという。

 これまで「日本の謝罪を前提に、韓国側が被害者に慰謝料を支給」▽「韓国が慰謝料を支給した後、日本企業に求償権請求」▽「日本企業が慰謝料を支給した後、韓国が補填」▽最高裁確定判決を受けた原告に対し、韓日企業が慰謝料を支給し、裁判中や訴訟を提起していない被害者に対し、韓国側が代案を作るなどのアイデアが検討されてきたという。しかし、日本企業に賠償を命じた最高裁の判決趣旨とは距離があったり、求償権請求に対する法的論議の素地などが指摘されており、日本が同意しない部分もあるため、韓日間で具体的な提案と論議に進展した段階ではないという。

 28日には韓国政府と企業が経済協力の名目の基金を創設し、日本企業が参加する案の草案を日本政府が用意したという日本マスコミの報道が出た。強制動員問題は請求権協定で解決したという従来の立場を貫く一方、「経済協力」の名目で韓国の最高裁の判決に対する賠償の性格を弱める案を公開し、韓国側の反応をうかがっているものと見られる。

 11月23日にはGSOMIAが正式に終了され、年末頃には強制動員被害者が差し押さえた日本企業資産の現金化(売却)に乗り出す予定であるため、韓日関係は再び危機を迎える。被害者たちは、日本企業が賠償を拒否していることを受け、資産の売却手続きを進めてきた。イ・チュンシクさんが原告団に含まれた日本製鉄事件で、大邱(テグ)地裁浦項(ポハン)支院は、日本製鉄のPNR株式19万4794株(7億6500万ウォン相当)を差し押えした。7月にはこの差し押さえに基づく売却命令を進めるため、審問書を送達したが、現在までこれといった反応はないという。大邱地裁の関係者は、「審問書は日本外務省にすでに届いているが、日本国内の送達の現状は分からない状況だ。もし3~4カ月が過ぎて審問書が返送されれば、(売却)防御権を放棄したと見なすこともできる」と明らかにした。日本政府は現金化で日本企業資産の損失が発生した場合、以前よりも強力な報復措置をとるという態度を示しており、両国関係がさらに深刻な危機に陥る恐れがある。しかし、韓国が時間に追われ、急場しのぎの対策で妥協するよりは、原則を守って解決すべきだという意見もある。政府当局者は「最高裁の判決を尊重し、被害者の実質救済、韓日関係の未来を考慮した強制動員の解決策を作らなければならないが、韓日間の隔たりは依然として大きく、短期間で解決される問題ではないと考えている」とし、「時間がかかっても、きちんとした解決策を作らなければ、副作用はさらに大きくなるだろう」と述べた。
パク・ミンヒ、チャン・イェジ記者、東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最高裁判所の強制動員の賠償判決から1年 
韓日、隔たり大きいが、1+1提案をもとに 
変更したアイデア、水面下で検討される 
日本も「経協基金」を流し、反応うかがう 
年末の日本企業の資産売却が重大なヤマ場
日帝強制動員被害者、イ・チュンシクさんが今月30日午後、ソウル瑞草区の「民主社会のための弁護士会」大会議室で開かれた日帝強制動員問題の解決に向けた記者会見で、ある小学生が書いた手紙を聞きながら、涙を拭いている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 95歳という高齢の日本製鉄(旧新日鉄住金)強制動員被害者のイ・チュンシクさんは30日、民主社会のための弁護士会(民弁)と「強制動員問題の解決と対日過去清算に向けた共同行動」がソウル瑞草区民弁大会議室で開いた記者会見に出席していた。

 1年前の10月30日、韓国最高裁(大法院)は日本製鉄に強制動員被害者への賠償を命じる判決を言い渡した。それから1年が経ったが、賠償は実現していない。日本政府の介入で、日本企業は賠償に応じていないからだ。むしろ、日本の報復を兼ねた輸出規制と韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了決定が続き、韓日関係は歴史、経済、安保が絡み合った軋轢の谷間に陥っている。

 「おじいさん(イ・チュンシクさん)がニュースで、私たちに申し訳ないと言ったが、おじいさんのせいではなく、強制徴用(強制動員)をした日本に非があります。国同士で謝罪をしたのであって、被害者には謝罪をしませんでした。だから泣かないで、ありがとうも言わないでください。体に気を付けて、元気を出してくださいね」。仁川(インチョン)のある小学生からの手紙が読み上げられると、イさんは目頭を押さえた。

 被害者たちが判決による慰謝料を受け取り、複雑に絡み合った韓日関係も改善する糸口は、最高裁の強制動員判決を履行する案に対する韓日双方の接点作りに見いだすしかない。

 韓国は「日本企業に賠償を命じた最高裁の判決の尊重」という原則を守らなければならず、日本は「1965年韓日請求権協定によって全て解決済みであるため、日本企業に被害が及んではならない」という立場を貫いている。今年6月、韓国が「1+1」(韓日企業による自発的な基金作り)案を提案し、日本は直ちに拒否したが、最近、韓日間には「1+1」提案に基づいた様々なアイデアが話し合われているという。

 これまで「日本の謝罪を前提に、韓国側が被害者に慰謝料を支給」▽「韓国が慰謝料を支給した後、日本企業に求償権請求」▽「日本企業が慰謝料を支給した後、韓国が補填」▽最高裁確定判決を受けた原告に対し、韓日企業が慰謝料を支給し、裁判中や訴訟を提起していない被害者に対し、韓国側が代案を作るなどのアイデアが検討されてきたという。しかし、日本企業に賠償を命じた最高裁の判決趣旨とは距離があったり、求償権請求に対する法的論議の素地などが指摘されており、日本が同意しない部分もあるため、韓日間で具体的な提案と論議に進展した段階ではないという。

 28日には韓国政府と企業が経済協力の名目の基金を創設し、日本企業が参加する案の草案を日本政府が用意したという日本マスコミの報道が出た。強制動員問題は請求権協定で解決したという従来の立場を貫く一方、「経済協力」の名目で韓国の最高裁の判決に対する賠償の性格を弱める案を公開し、韓国側の反応をうかがっているものと見られる。

 11月23日にはGSOMIAが正式に終了され、年末頃には強制動員被害者が差し押さえた日本企業資産の現金化(売却)に乗り出す予定であるため、韓日関係は再び危機を迎える。被害者たちは、日本企業が賠償を拒否していることを受け、資産の売却手続きを進めてきた。イ・チュンシクさんが原告団に含まれた日本製鉄事件で、大邱(テグ)地裁浦項(ポハン)支院は、日本製鉄のPNR株式19万4794株(7億6500万ウォン相当)を差し押えした。7月にはこの差し押さえに基づく売却命令を進めるため、審問書を送達したが、現在までこれといった反応はないという。大邱地裁の関係者は、「審問書は日本外務省にすでに届いているが、日本国内の送達の現状は分からない状況だ。もし3~4カ月が過ぎて審問書が返送されれば、(売却)防御権を放棄したと見なすこともできる」と明らかにした。日本政府は現金化で日本企業資産の損失が発生した場合、以前よりも強力な報復措置をとるという態度を示しており、両国関係がさらに深刻な危機に陥る恐れがある。しかし、韓国が時間に追われ、急場しのぎの対策で妥協するよりは、原則を守って解決すべきだという意見もある。政府当局者は「最高裁の判決を尊重し、被害者の実質救済、韓日関係の未来を考慮した強制動員の解決策を作らなければならないが、韓日間の隔たりは依然として大きく、短期間で解決される問題ではないと考えている」とし、「時間がかかっても、きちんとした解決策を作らなければ、副作用はさらに大きくなるだろう」と述べた。
パク・ミンヒ、チャン・イェジ記者、東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)


徴用工 大法院判決から1年
安倍政権の異常対応
植民地支配 無反省が障害に


 安倍政権は、元徴用工への賠償を認めた韓国の大法院判決について、日韓請求権協定に明確に「違反」するという態度を取り続けています。
個人請求権ある

 1965年の日韓請求権協定は、韓国への有償・無償の経済援助の一方で、請求権の問題が「完全かつ最終的に解決された」と規定しています。しかし安倍政権も、これによって「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」(河野太郎外相=当時、昨年11月14日、衆院外務委)と認めています。歴代政権も、消滅したのは国対国の外交保護権だとしてきました。この点は韓国側も同様の認識です。

 個人の請求権が消滅していないなら、裁判による救済が可能かについて日韓間に意見の相違があっても、被害者である元徴用工と加害企業の間で、和解をはじめ、話し合いによる問題解決は法的にも可能です。しかも、被害者が求める尊厳の救済にとって核心的な問題は、事実を認め、真摯(しんし)な謝罪を得ることです。金銭の支払いありきではありません。

 日本共産党の志位和夫委員長は昨年10月30日の大法院判決を受けての会見で「不一致点をいたずらに拡大したり、あおったりするのではなく、『被害者個人の請求権は消滅していない』という一致点から出発し、被害者の名誉と尊厳を回復するための具体的措置を、日韓両国で話し合って見いだしていくという態度が大事ではないでしょうか」と提起しました。
一致点を「無視」

 ところが安倍政権は被害者の願いに背を向け、まさに一致点を無視して「違い」ばかりを強調する対応に終始。日本企業に対しても「日本政府の立場」の説明会などを通じ、被害者との対話に応じないよう働きかけ、和解の可能性を妨害するという異常な対応を続けてきました。

 徴用工問題の本質は、大法院判決も指摘したように、日本の不法な植民地支配と結びついた日本企業の反人道的不法行為によって多くの朝鮮の人々に重大な苦痛と損害を与えたことです。植民地支配への真摯な反省を土台にしてこそ問題解決の道は開かれます。

 この点では、安倍政権が朝鮮半島への侵略と植民地支配について、全く無反省であることが、問題解決の重大な障害となっています。(中祖寅一)しんぶん赤旗
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

韓国だけでなく日本、さらには東アジア経済にマイナスの影響を与えるため、両国は対立を解消するための出口戦略を設けるべきだ」とし・・・、

2019-10-31 03:42:08 | 尹大統領は、おかしいね!

「日本の輸出規制、韓国への影響限定的…
日本に大きな打撃」=韓国対外政策研究院

ⓒ 中央日報日本語版2019.10.30 16:48

75
日本の輸出規制の韓国産業への影響は未だ限定的だという国策研究機関の報告書が出た。

          

          記事と写真は無関係です。

対外経済政策研究院(KIEP)は30日に発刊した世界経済フォーカスで報告書「日本の輸出規制100日の経過、影響、今後の対応」でこのように主張した。

報告書によると、韓国は日本の輸出規制措置により当初はかなりの経済的影響が懸念されたが、現在までその影響は限定的な状況だ。輸出規制措置後も日本政府は全8件の輸出を許可し、韓国政府も企業の輸入先の多様化と国内生産を支援したことで実際の影響は大きくないというものだ。

これに反し、韓国の不買運動などの影響で日本の衣類、食品、自動車、観光など消費財の消費が急減し、日本の関連業種に非常に大きな打撃が生じたと報告書は分析した。

日本財務省が発表した8月の貿易統計によると、日本のビールの韓国輸出は前月比92.1%減少し、日本企業の乗用車は前年同月に比べ60%減少した。日本の大型アパレルメーカー「オンワード・ホールディングス」は韓日関係の悪化で売り上げが減少しており、来年2月までに韓国内の事業を撤退すると発表した。

日本は主要な観光産業にも打撃を受けている。8月に訪日した韓国人旅行客は約30万8000人で前年同月比約48%減少した。これは東日本大震災が発生した2011年5月58.3%以来最大の減少幅だ。

報告書を共同執筆したKIEP世界地域研究センター先進経済室長のチョン・ソンジュン氏は「韓日の対立が長期化した場合、韓国だけでなく日本、さらには東アジア経済にマイナスの影響を与えるため、両国は対立を解消するための出口戦略を設けるべきだ」とし、「長期化に備えてサプライチェーンの安定化を推進し、リスクを最小限に抑える必要がある」と助言した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「わが民族同士」より 安倍政権は「条件のない対話」を口癖のように唱えても、大勢に逆行する悪行だけを選んで働いて対朝鮮敵視政策を引き続き追求する限り、朝鮮の敷居を絶対にまたげない

2019-10-31 03:34:43 | これが岸田・元安倍内閣の本質


朝鮮外務省代弁人 安倍政権は分別のある行動を取るべきだ



朝鮮外務省のスポークスマンは24日の談話で、「幼児教育、保育無償化」制度からついに朝鮮学校の幼稚班を排除した日本政府を糾弾した。

談話は、在日朝鮮人子女を高等学校支援対象から排除したことも足りなくて幼稚班幼児に対する保育支援さえ完全拒否したのは朝鮮に対する露骨な敵対行為であり、許せない非人道的暴挙であると糾弾した。

また、このような前代未聞の蛮行は在日同胞を丸ごと民族排外のるつぼの中に追い込み、民族性をなんとしても抹殺してみようとする腹黒い下心の発露であると暴いた。

談話は、安倍政権は「条件のない対話」を口癖のように唱えても、大勢に逆行する悪行だけを選んで働いて対朝鮮敵視政策を引き続き追求する限り、朝鮮の敷居を絶対にまたげないということを銘記し、分別のある行動を取るべきだと強調した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三峡ダムの水位は28日午後8時現在に174.43メートルに達した。三峡ダムの今年の175メートル試験的貯水がラストスパートの段階に入った。

2019-10-30 07:00:31 | 中国を知らなければ世界はわからない
三峡ダムの貯水、最終段階に突入
タグ: 三峡 ダム 水位 貯水


#(环境)(4)三峡蓄水进入最后冲刺阶段

          

          

          

          

 長江水文ネットワークのリアルタイムデータによると、三峡ダムの水位は28日午後8時現在に174.43メートルに達した。三峡ダムの今年の175メートル試験的貯水がラストスパートの段階に入った。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年10月29日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

防衛費交渉では常に外交・安保的な要素を考慮しなければならないが、今回は企画財政部官僚出身を代表に任命したこと自体が・・・、

2019-10-29 09:18:21 | 米国は、「世界の憲兵」をやめろ!
韓米防衛費分担金交の主要関係者「一定の部分では韓米が同じ認識」
登録:2019-10-29 06:00 修正:2019-10-29 08:54

第11次韓米防衛費分担金交渉第2回会議が終了 
主要関係者「年末までに終わらせるための努力が必要」


          

チョン・ウンボ韓米防衛費分担交渉大使が2019年10月22日午後、米・ホノルルで開催される防衛費分担金特別協定(SMA)締結に向けた第2回会議に出席するため、仁川国際空港を通じて出国している//ハンギョレ新聞社

 来年から適用される第11次韓米防衛費分担金特別協定(SMA)の締結に向けて構成された韓国側交渉代表団の主要関係者が「(韓米が)互いの立場について説明し、一定部分については相互の認識が一致した」と明らかにした。

 28日、防衛費の交渉の主要関係者は記者団に、22~24日に米ハワイ・ホノルルで開かれた第11次協定締結に向けた第2回会議の結果を伝えながら、こう語った。同関係者の話によると、韓米は第2回会議で、それぞれの立場を共有し、その違いを確認するとともに、特定の部分においては共感を形成したものと見られる。同関係者は同日、「交渉には相手がいるものだ。具体的な内容については、結論に至るまでは言及できない」とし、具体的に韓米がどのような部分で意見の食い違いを再確認したのか、または認識を共有したのかについては明らかにしなかった。

 ただし、韓米は第10次協定が満了される今年末まで第11次協定を締結するため努力すべきという基本原則には考えが一致するものとみられる。同日、防衛費交渉の主要関係者は「基本的に年末までに終わらせるための努力が必要だと考えている」と述べた。

 同関係者は、チョン・ウンボ韓米防衛費分担交渉大使が今回の交渉に臨むうえで明らかにした覚悟と原則について、「(防衛費の交渉が)防衛や外交的な側面と共に経済的な面や予算と関連した部分も踏まえ、それら(経済、予算関連の部分)が公正かつ合理的で公平な分担という最終目標の達成において共に考慮されて反映されるべき部分という点で、(大使の)追加的な役割があるのではないかと考えている」と伝えた。防衛費交渉では常に外交・安保的な要素を考慮しなければならないが、今回は企画財政部官僚出身を代表に任命したこと自体が、交渉で決して損をしないという政府レベルの意志表明であるということだ。

          

2019年10月23日、米ホノルルで韓国側首席代表のチョン・ウンボ韓米防衛費分担交渉大使と米国側首席代表のジェームズ・ディハート防衛費交渉代表などが出席し、来年から適用する第11次防衛費分担金特別協定の締結に向けた第2回会議が開かれている=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 一方、同関係者は、今回の交渉で韓国の防衛費分担金の算定方式、すなわち現行の「総額」型から具体的な所要を計算して金額を決める「所要」型に変える制度改善を行うかどうかについて、「そうしたすべてが協議過程に含まれるだろう」と述べた。韓国は今回の交渉でも、人件費(在韓米軍韓国人労働者の賃金)▽軍事建設費(米軍基地内の施設建設)▽軍需支援費(用役および物資支援)といった従来の分担金協定の枠組みの維持を主張しているとみられる。しかし米国は、これまで伝えられた通りなら、従来の防衛費枠組みに新たな項目まで追加し、韓国の分担金を大幅に増やすべきだと主張しているという。

 イ・チョルヒ共に民主党議員は、今月18日に開かれた国会・法制司法委員会の国政監査で、米国がこれまで防衛費分担金に含まれていなかったか、各自負担してきた▽戦略資産の展開▽韓米合同軍事訓練・演習▽在韓米軍の家族支援費用などを追加要求しているとし、その金額が30億ドルに達すると主張した。カン・ギョンファ外交部長官は21日、国会外交統一委員会の国政監査で、防衛費分担と関連し、「(米国側から)これまでとは異なる要求がある」と述べた。政府内外では、米国が50億ドルまで大幅に引き上げる必要性を主張するという話もある。
ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする