キム大使は「いま朝鮮半島の安保環境は、米国とその追従勢力のますますひどくなる対朝鮮敵対施策によって緊張の激化と対決の悪循環から抜け出せずにおり、最近はさらに厳しい危険へと突き進んでいる」

2022-09-29 10:00:22 | 北朝鮮:国連の舞台へ

北朝鮮の駐国連大使

「韓米合同演習、戦争の導火線に火をつける行為」

登録:2022-09-27 09:11 修正:2022-09-27 13:05
 
東海での米空母を投入した合同海上演習を強く非難 
「米国がわが国の核兵器法令を採択させた」
 
 
北朝鮮のキム・ソン国連大使/聯合ニュース

 北朝鮮のキム・ソン国連大使は26日、第77回国連総会の一般討議演説で、この日から韓米が東海(トンヘ)で行っている合同海上演習について「明白に朝鮮半島情勢を戦争の接境へと追い込む導火線に火をつける、非常に危険千万な行為だ」と非難した。

 キム大使は「いま朝鮮半島の安保環境は、米国とその追従勢力のますますひどくなる対朝鮮敵対施策によって緊張の激化と対決の悪循環から抜け出せずにおり、最近はさらに厳しい危険へと突き進んでいる」と話した。さらに「米国はこの時刻にも朝鮮半島周辺で非常に深刻な憂慮を生む合同軍事演習を展開しようとしている」とし、今回の演習を非難した。韓米はこの日から29日まで、東海で米空母ロナルド・レーガンをはじめとする艦艇を投入し、合同演習を行う。

 キム大使は、北朝鮮が今月8日に先制攻撃の可能性を開いた「核武力政策」法令を採択したことについて、「米国とその追従勢力の変わらぬ敵視政策と軍事的脅威から自己の主権と根本利益を守り、朝鮮半島と地域の平和と安全を保障するための正解を見出したもの」と述べた。また「米国は朝鮮民主主義人民共和国が米国の敵視に抵抗し、核武力政策法令まで採択せざるを得ないようにした」と述べた。

 また「数日前にも米大統領はまさにこの席で、いわゆる真剣で持続的な外交を始めようとする努力にもかかわらず、朝鮮民主主義人民共和国が国連制裁に露骨に違反していると述べた」とし、21日のジョー・バイデン大統領の国連総会演説に言及した。同大使は「我々は、米国が一方的に作っておきながら規定を守らないとして圧迫を加えるような国連制裁は認めたことがなく、今後も認めない」と述べた。また、安保理制裁は多くの核保有国の中で「朝鮮民主主義人民共和国だけに反対する、最も極悪な制裁」だと非難した。

 キム大使は演説で、韓国に直接言及しなかった。ただ「米国とその追従勢力」という表現で韓国を非難した。

 一方、キム大使は北朝鮮が「100日余りという非常に短い期間」に新型コロナウイルスに対して「決定的な勝利を成し遂げた」と明らかにした。また「私はこの機会に(北朝鮮政府の)委任により、わが国の防疫事業に深い関心を持ち、積極的な意向を明らかにした多くの国々と国際機関に謝意を表する」と述べた。韓国や米国、国際機関などが北朝鮮の防疫に対する支援の意思を明らかにしたことに感謝の意を表したものと受け止められる発言だ。ただし、支援の意思を表明した国の名を挙げていないため、包括的レベルの謝意と理解される。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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朝鮮戦争後、平壌が計画都市として再建されてから、当局レベルで追加造成した14の街路のうち5つが金委員長の政権獲得期に建設された。

2019-02-04 10:21:48 | 北朝鮮:国連の舞台へ
「82階建てマンション」並ぶ北朝鮮の黎明通り、
1年で完工…秘訣は“振興資本家”

登録:2019-01-28 10:01 修正:2019-02-03 11:38


私たちが知らなかった北朝鮮 4 
黎明通り、1年で完工…北朝鮮の10大高層ビルの5カ所が位置 
金主に工事を任せて特恵を提供する方式、前例のない工期短縮 
「金主がいなければ国の建設課題の遂行は想像もできないのが現実」


2017年4月13日、平壌の黎明通りの竣工式が終わった後、住民たちが新しく建設されたマンションなどを見ている=平壌/ロイター聯合ニュース

 2017年4月13日、平壌(ピョンヤン)の黎明(ヨミョン)通りの竣工式。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がテープカットをする姿を近接して捉えた映像・写真が世界に伝えられた。黎明通りは平壌市大城(テソン)区域の錦繍山太陽宮殿から永生塔までの長さ3キロメートル、往復8車線道路だ。82、70、55、50、45階の超高層マンション40棟と公共建物60棟が新しく建てられた。270メートルの高さの82階のマンションは、柳京ホテルを除けば北朝鮮で最も高い。北朝鮮の10大高層ビルのうち、5カ所が黎明通りのマンションだ。「70階建ての家を建てた経験はない」という「黎明通りの建設指揮部の労働者キム・ジンソン」の告白(「錦繍江山」2016年7月号)は大げさな言葉ではない。「社会主義文明の理想の街路」(パク・ボンジュ首相)や「労働党時代の仙境」(「労働新聞」)と呼ばれる。

 金委員長の発起で2016年3月18日に着工し、約1年後の2017年4月13日に完工した。「パルリパルリ(速く速く)」なら世界最高水準である韓国の大手建設会社も不可能なスピード戦だ。北朝鮮の相次ぐ核実験とミサイル発射、国連・米国の制裁強化が絡み合い、朝鮮半島に戦雲が漂った時だ。さらに、金正恩委員長の就任後、平壌でのみ、倉田(チャンジョン)通り(2012年)、銀河科学者通り(2013年)、衛星科学者住宅地区(14年)、未来科学者通り(2015年)、黎明通りが相次いで造成された。朝鮮戦争後、平壌が計画都市として再建されてから、当局レベルで追加造成した14の街路のうち5つが金委員長の政権獲得期に建設された。

 制裁強化による資材不足と経験不足などを乗り越え、前例のない工期短縮を可能にした力はどこから生まれたのだろうか。1970年代以降、北朝鮮経済をだめにした主犯とされる金正日式のスピード戦だろうか。秘密を解く鍵は「金主(トンジュ)」(振興の資本家)にある。北朝鮮経済専門家のヤン・ムンス北韓大学院大学教授は、「金主がなければ国家建設課題の遂行など想像もできないというのが北朝鮮の現実」だと指摘した。金主は特に、北朝鮮では手に入れられなかったり不足している建築資材の調達に責任を負う。「金主の資本力と中国から迅速な資材調達能力がなければ、工期短縮は不可能だ」というのが専門家たちの評価だ。


2017年4月13日、平壌の黎明通りの竣工式で金正恩北朝鮮国務委員長がテープカットをする姿を朝鮮中央通信が報道した写真=平壌/朝鮮中央通信 聯合ニュース

 作動方式はこのようになる。国策建設課題が党・内閣・軍に割り当てられる。各機関の責任者たちは「金主」を招いて工事を任せ、特恵を約束する。金主たちは投資金より利益を得られるよう、一部の建物使用権を譲渡されるなどの「契約」を行う。

 金正恩時代の国策建設事業の実体は、民間資本誘致事業であり、官民合作事業だ。ただし、法的には「民間建設会社」が存在できないため、金主の役割は合法ではない。契約の法的効力もない。「民間遊休資金」の誘致は奨励されるが、「使用権」(事実上所有権)を金主に渡すことは認められないからだ。だからといって投資金を踏み倒されたり、「不法癒着」で刑務所に行くこともない。それどころか、投資規模が大きく権力に近い金主は「努力英雄」の称号・勲章、「金正恩表彰状」を受けたりもする。合法でも不法でもない、グレーゾーンでの共生だ。

 金正恩時代に入って、グレーゾーンが急速に広がっている。国営企業と金主の共生もさまざまな分野に拡散している。例えばこのようなやり方だ。中国貿易業者がかつら1万個を1カ月以内に納品してほしいと北朝鮮貿易会社に注文する。貿易会社は傘下工場で1000個を生産し、残りの9千個は金主が主導する生産者ネットワークに渡す。金主たちは普段から取引していた国営企業に金を与え、生産を注文する。結局、国営企業が金主の注文によって賃加工会社の役割をするわけだ。

 金主が国営企業の名義を借りたり、さらに工場の建物と機械設備の使用権まで得て、生産者の役割をしたりもする。法的に生産手段の事由は認められないが、現実は違う。ヤン・ムンス教授らが2015年に脱北者を対象に国営会社に個人(金主)が投資したり直接運営する割合を調べてみたところ、食堂64.1%、商店56.2%、地方産業工場26.2%、中央工業工場21.7%だった。それだけ「他人に労働させる個人事業者」の成長、つまり事実上の「企業私有化」が進んでいるという意味だ。

 このように内外が異なる「形だけの国営」の拡散は、金正恩委員長の「我々式の経済管理方法」と「社会主義企業責任管理制」による「企業の自律権拡大」政策と「市場化進展」が化学反応をした変化だ。資本主義経済のように競争が激化し、格差が発生する。例えば「黄金野商店」(2014年12月開店)の責任者は公然と「早朝6時から夜12時まで他の商店より奉仕(営業)時間を延長し、価格を合理的に策定し、品質を監督する」と「差別性」を強調する。国営企業である黄金野貿易会社が(名目上)運営主体だ。韓国側の大型スーパーマーケットのように「低価買い上げ・低価販売」という一種の薄利多売戦略を打ち出した黄金野商店は、平壌普通江(ポトンガン)区域と中区(チュング)駅などに同時多発的に店舗を開いた後、「奉仕網」を徐々に広げる最初の「北朝鮮版コンビニチェーン」だ。「消費者の趣向狙い」はもはや北朝鮮でも必須課題だ。

 ヤン・ムンス教授は金主と手を組んで早い変身を遂げる国営企業を「『赤い帽子』または『社会主義の帽子』をかぶった企業」と呼んだ。これは中国の改革開放初期に成長動力だった農民個人または集団所有の「郷進企業」で発生した現象と似ている。郷進企業は中国の農村で農民が設立した「(工業・運輸・サービス業など)非農業部門の非国有企業」の総称だ。
イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ポンペオ氏は「きょうの北朝鮮訪問では非常に良く、生産的な対話を交わした。

2018-10-07 20:55:14 | 北朝鮮:国連の舞台へ
文大統領 訪朝終えた米国務長官と会談=非核化問題で意見交換

2018/10/07 20:10


【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は7日午後、訪朝を終え韓国入りしたポンペオ米国務長官と会談し、非核化について意見交換した。会談は午後6時56分ごろから40分近く行われた。

          
文大統領(右)と会談するポンペオ氏=7日、ソウル(聯合ニュース)

 ポンペオ氏は平壌で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)と非核化のロードマップ(行程表)について協議した内容を説明したとみられる。

 文大統領は冒頭発言で、「今回の訪朝と、近く開催する予定の2回目の朝米(米朝)首脳会談が朝鮮半島の非核化と平和のプロセスにとって後戻りできない決定的な進展をつくる契機になることを望む」と話した。

 ポンペオ氏は「きょうの北朝鮮訪問では非常に良く、生産的な対話を交わした。トランプ大統領が話したように、われわれがすべきことはまだ多いが、きょうさらなる一歩を踏み出したと評価できる」と話した。

csi@yna.co.kr
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文大統領「平和的非核化に協力」強調  プーチン大統領、来年中に訪韓計画

2018-10-07 09:14:54 | 北朝鮮:国連の舞台へ
ロシア上院議長「金正恩のロシア訪問日程を協議中」
登録:2018-10-06 07:45 修正:2018-10-06 09:56


大統領府を訪問し「プーチンの指示で訪朝した」 
文大統領「平和的非核化に協力」強調 
プーチン大統領、来年中に訪韓計画

               
ロシアのワレンチナ・イワノブナ・マトビエンコ上院議長が5日午後、大統領府本館の接見室で文在寅大統領に会い、挨拶している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がロシア訪問日程を調整していることが5日、伝えられた。

 この日、大統領府を訪問したロシアのワレンチナ・マトビエンコ上院議長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領訪問に先立ち、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長と会い、「プーチン大統領の指示で北朝鮮を訪問し、金委員長とも会談した」とし、「金委員長のロシア訪問の日時と場所を協議中」と明らかにした。マトビエンコ議長は、北朝鮮政権樹立記念式(9月9日)出席のために北朝鮮を訪問したこともある。

 マイク・ポンペオ米国務長官の訪朝(7日)を控え、北朝鮮のチェ・ソンヒ外務次官が中国・ロシアを相次いで訪問し、「連帯強化」に乗り出した状況で、年内の朝ロ首脳会談の可能性がさらに具体化されたわけだ。

 文大統領とマトビエンコ議長の会合でも、朝鮮半島の非核化と平和体制の定着案が話し合われた。文大統領はマトビエンコ議長に「ロシアは朝鮮半島の完全な非核化を平和的な方法で成し遂げなければならないという韓国政府の立場を一貫して支持してくれた」とし、「朝鮮半島平和プロセスのきわめて重要な協力者、同伴者であることに感謝を表する」と話した。これに対してマトビエンコ議長は「ロシアは朝鮮半島問題を平和的対話と外交を通じて解決しなければならないと考える」と応じ、「このような平和プロセスは忍耐心と時間が必要だ。何よりも相応の措置が必要なプロセスでもある」と話した。北朝鮮の非核化のためには終戦宣言と制裁緩和など、米国を含む国際社会の相応の措置が必要だというロシアの立場を表明したのだ。特にマトビエンコ議長は「金委員長と会って、金委員長の平和と非核化に対する意志が本気だと考えるようになった。しかし、北朝鮮が一方的に非核化を成し遂げることができないのは明らかだ」と強調した。

 プーチン大統領の訪韓日程も視野に入った。マトビエンコ議長は「プーチン大統領は、文大統領の韓国訪問招待を受け入れた。来年中の訪韓を計画している」とし、「正確な日付や場所を外務省レベルで協議している」と話した。これに先立ち、李洛淵(イ・ナギョン)首相は先月、ロシアのウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムに出席し、プーチン大統領に「近いうち韓国を訪問してほしい」という文大統領の招待を伝えた経緯がある。
キム・ボヒョプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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「非核化に移行する過程長い時間を要する」現実認識したもよう 

2018-10-05 17:56:27 | 北朝鮮:国連の舞台へ
訪朝控えたポンペオ長官「非核化、時間には囚われない」
登録:2018-10-05 06:13 修正:2018-10-05 07:13


「2021年1月までの非核化は、南北首脳が交わした話… 
非核化は数十年間解決できなかった長期間の問題」 
「非核化に移行する過程長い時間を要する」現実認識したもよう 
朝米交渉控えて「主導権握らせない」神経戦の性格も

               
マイク・ポンペオ米国務長官が3日(現地時間)、ワシントンD.Cの国務省庁舎のブリーフィングルームで記者会見を開いている=ワシントン/ファン・ジュンボム特派員//ハンギョレ新聞社

 7日に平壌(ピョンヤン)を訪問するマイク・ポンペオ米国務長官が3日(現地時間)、「北朝鮮の非核化を早く進めたいが、我々が時間に囚われる(time game)ことはない」と話した。ドナルド・トランプ大統領が先月26日にニューヨークで行った記者会見で、「時間には囚われない。2年でも3年でも5カ月でも、問題にならない」と明らかにしたものと軌を一にする発言だ。非核化過程が長くかかるという現実認識を反映したもので、北朝鮮との本格的な交渉を控えて「焦って主導権を握らせるわけにはいかない」と神経戦を繰り広げるような姿もうかがえる。

 ポンペオ長官は同日午前、国務省庁舎で開かれた記者会見で「トランプ大統領は時間に囚われないと言ったが、あなたは2021年1月までに速やかな非核化を望んでいると述べた。米国が望むタイムテーブルがあるか」という質問を受けた。ポンペオ長官は先月19日、平壌南北首脳会談の直後、朝米対話再開意思を表明しながら「これは2021年1月までに完成される北朝鮮の迅速な非核化プロセスに向けた交渉の出発点」だと述べた。

 ポンペオ長官は、この質問に「その二つは完全に一致する話だ。我々は早期実現を望んでいるが、先を急いだりはしないということ」だと答えた。彼は「2021年に先に触れたのは私ではない。平壌首脳会談で(南北の)指導者らの発言を、彼らの潜在的なタイムテーブルとして単に繰り返しただけ」だと述べた。ポンペオ長官はさらに、「トランプ大統領の言葉は的確だ。これは数十年間解決されなかった長期間の問題」だと付け加えた。

 トランプ大統領とポンペオ長官が「時間に囚われない」と明らかにしたことで、米国が当初明らかにした「トランプ大統領1期目の任期(2021年1月)内の北朝鮮の非核化」というガイドラインは退けられたものと見られる。ポンペオ長官は6・12シンガポール朝米首脳会談直後、記者団にトランプ大統領の1期目の任期中に北朝鮮が主な非核化措置をとることを望んでいると述べた。また、強硬派であるジョン・ボルトン・ホワイトハウス国家安保補佐官は先月、「4月の南北首脳会談で両首脳が話し合った内容」だとし、「1年以内の非核化」を強調した。ヘザー・ナウアート国務省報道官は先月のブリーフィングで「目標は大統領の1期目の任期までにこれ(非核化)を終えること」と明らかにした。にもかかわらず、非核化のタイムテーブルを取り下げ、“長期戦”に備えて方向を転換したのだ。

 これは非核化に移行する過程が長くかかることを念頭に置いた発言と見られる。トランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と直接会い、核関連の学習が増えたことで、非核化に技術的・政治的に長い時間がかかるという点を認識するようになったというのが、外交筋の分析だ。しかし、北朝鮮との本格的な交渉を控えて「時間に囚われない」と宣言したのは、北朝鮮のペースに巻き込まれず、しっかりした成果に注力するというシグナルともいえる。目標時期を設定しないことで、交渉の成果に対する負担を減らす側面もある。

 ポンペオ長官はまた、同日の記者会見で、「今回の訪朝で、朝鮮戦争の終戦宣言問題が解決されるか」という質問に「交渉が進行中の事案に対しては言及を差し控えたい」と答えた。その代わり、彼は「金委員長とトランプ大統領が6月にシンガポールで交わした約束を進展させるもう一つの機会のため、もう一度(北朝鮮に)行くことになってとても嬉しく思っているという点は言える」と述べた。ポンペオ長官は「2回目の朝米首脳会談だけでなく、私たちが非核化への道を構築する努力を続けられるよう、より良い理解と深い進展、今後の計画に向けて前進できると楽観している」と付け加えた。
ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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