製造国日本で「検出」遅れて公表  親は子どもが接種したかの確認にやきもき 

2018-11-09 18:53:52 | 問題がないは、大問題
ヒ素が検出された日本製の「経皮用BCGワクチン」…
食薬処は生理食塩水の検査をせず

登録:2018-11-09 08:54 修正:2018-11-09 18:23


食品医薬品安全処、該当製品を全て回収 
製造国日本で「検出」遅れて公表 
親は子どもが接種したかの確認にやきもき 
韓・日の保健当局「微量なので問題ない」

            
予防接種を受ける子ども=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本製の経皮用(スタンプ型)結核予防(BCG)ワクチンセットの生理食塩水からヒ素が検出されたことと関連し、大統領府の掲示板に国民請願が150件余りも上がるなど、議論が広がっている。子どもが予防接種したワクチンを確認できる疾病管理本部「予防接種ヘルパー」のホームページはアクセスが殺到した。

 8日、食品医薬品安全処(食薬処)は、国内に流通中の該当するBCG製品14万2125個をすべて回収し、ヒ素検出の原因と安全性などを調査中だと明らかにした。疾病管理本部は、回収した製品(製造番号KHK147、KHK148、KHK149)で予防接種を受けたと登録された乳幼児を8万9053人と把握している。食薬処の関係者は「回収した製品を調査中であり、賞味期限が切れた過去の製品の資料を日本BCG製造(JBL)に要請した状態」だと話した。

 日本の厚生労働省は、ワクチン添付溶液(生理食塩水主使用剤)で最大0.039マイクログラム(0.26ppm)検出されたヒ素が、生理食塩水を入れたガラス瓶から溶けたものと把握している。ヒ素は1級発がん物質に分類される。しかし、日本と韓国保健当局は、ヒ素の検出量は国際医薬品規制調和委員会(ICH)のガイドラインで定めた1日の許容量の38分の1に当たる微量であり、安全性に大きな問題はないという立場だ。

 しかし、波紋は広がる雰囲気だ。日本では厚生労働省が8月、ワクチン製造会社から基準値を超えるヒ素が検出されたという報告を受け、製品の出荷を中断させながらも、これを3カ月後に遅れて公表していたことが明らかになった。ヒ素検出の事実は今月初めに日本のメディアを通じて知られており、韓国にワクチンを輸入するメーカーは先月中旬ごろメーカーから状況を共有され、食薬処に報告した。

 食薬処が、粉末粉を溶かして接種するのに使われる生理食塩水を別途に検査していない事実も明らかになった。食薬処の関係者は「ワクチンについてのみ無菌実験などを行い、残りの構成品は業者が出す安全証明資料で代替している」と明らかにした。ソル・テウ中央大学教授(薬学)は「生理食用水も薬だとみなさなければならない」とし、「付添溶剤も同一の基準の厳格な検査が必要だ」と指摘した。

 結核予防接種にも赤信号が灯った。満1歳未満の乳幼児が接種する結核予防ワクチンには、経皮用と皮内用(注射型)の2種類がある。いわゆる「焼きごて」と呼ばれる注射型と違って、経皮用は皮膚に残る跡が少ない。最近の乳幼児の65~70%が経皮用の注射を打つ。経皮用ワクチンは、問題になった日本BCG製造の製品1種類だけなので、当分は皮内用ワクチンでのみ接種できる。疾病管理本部は「予防接種ヘルパー」を通じて、被内用ワクチンを接種する医療機関372カ所を案内している。コン・インシク疾病管理本部予防接種管理課長は「被内用ワクチンの予防接種をしない医療機関が多く、参加医療機関を拡充するようにする」と明らかにした。
ファン・イェラン、パク・ヒョンジョン、イム・ジェウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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