どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ルチェルン

2009年08月16日 07時38分05秒 | チロル~シャモニ
夜中大雨が降り朝になっても落ちている、ホテルの前は塵芥集積場となっていて背丈ほどの箱が並んでいる。それを専用の収集車がガタンガガガーと積んでいく音が建物に反射してうるさい。

 朝食は近くのホテルで食べる、こちらのホテルが格が数段上なので気持ちよく腹いっぱい食べた。クロワッサンは何処で食べても美味しく感じる、ヨーグルトは甘いイチゴのと混ぜて彩りもいい。もちろんコーヒーも飲む。
ところでニッポンならディナーの最後にコーヒーかティーがつくのが一般的だ。ところがここではディナーはアルコール飲料と決まっているようで、コーヒーは朝しか付かない。
 ルチェルンは今回で3回目の来訪となる。しかしカルベ橋以外見ていない。そこで旧市街まで行こうとゼー橋を渡った。湖沿いに歩くと正面にホーフ教会が見えた、時間がないのでせめて教会だけでも見ておこうかと道を渡る、すると其処にスイスナイフを展示した店があったので中に入る。
高級なオミヤゲ品屋という雰囲気だが小物やTシャツもある。妻のこの旅の大義名分はスイスナイフを買うということでもある。最初の年に買ったものを香港の空港で取り上げられてからというもの、折々に”スイスへ行って買う”と喚いていたのだ。チェルマットでは店が閉まっていたし、別のところでは気に入ったものが無かったので空港で買うという事でなだめていた。また「買えなければもう一度来ればいいさ」と逆なでする発言をして笑っていた。

 そのナイフがあった、ついでに私のも買った。今持っている物はナイフの他に鋏にドライバー、コルクの栓抜きまで拾幾つかが詰まっている。不要なものが多くそれに重いのでシンプルな機能だけのが欲しかったのだ。それに目に見える形での自分用のスイス土産も欲しかった。

 その店で時間を費やしてしまって教会を見る時間がなくなってしまった。帰り道カルベ橋の袂に出店が並んでいる、朝市だ。花、果物、野菜がカラフルに並んでいる。どこの朝市の風景も見るだけで楽しくなる。サクランボを5フラン分買う、500g4フランなのでけっこうな量になった。

 11時10分二階建ての汽車にてチューリッヒへ発った。高い車窓から眺めはいい、サクランボを頬張りながら旅程のメモを整理した。1時間でチューリッヒ空港駅に着いた、ロイクで送ったスーツケースを受取る。柱の陰で人目を憚らず広げオミヤゲや持ち物を詰めなおす。ついでに着替えもした。

 荷物の整理ができたところでチェックインし、あとは飛行機に乗るだけとなった。
チロルからドロミテをうろうろし、シャモニもスイスも中味の濃い旅をした。これは3回目という慣れと”ナンクルないさ”という横着さからくる自信があったからできたのだ。言葉は義妹が担当し何事も無く済んだ。一番大きな問題旅費に関しては、これまた同行させて頂いたお二人の寛大な心に負うものである。行き残したところは次という機会があることを祈るのみ。

 免税店で酒を買う予定だが、ドバイで乗換がある。トランスファーなら荷物検査が無い筈だが万が一という事もあるので買うのを止めた、これは正解でチューリッヒで買っていたらドバイで没収されるところだった。ドバイの陰謀じゃないかな。

 最後のビールを飲む、冷たい黒ビールを注文する、二杯目となると顔は若干赤くなる、腹の中は黒く染まったか。
また来れるように腹黒く画策しようか・・・(笑)


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