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つい先日も、南アフリカ共和国のノースウェスト州の田舎で「皮膚から幼虫が出てくる奇病」が流行しているというニュースをお伝えしたばかりだが、今度は首都プレトリア周辺の都市部で幼虫による皮下寄生が報告されている。プレトリアが所在するガウテング州はノースウェスト州に隣接しているが、プレトリア周辺で報告されている症例はtumbu flyというハエの幼虫によるものであることが特定されており、ノースウェスト州の奇病とは症状も異なるようである。
tumbu flyの幼虫に寄生された患者が既に何名も見つかっているが、うち一人は、シラーズ・ヴァン・ヒールデンという生後8ヶ月の男児である。シラーズちゃんは、少なくとも17匹の幼虫が皮下に寄生したらしく、2月24日に麻酔下で摘出手術を受けた。
シラーズちゃんの父カレルさんは、こう証言している。「最初は、体中のあちこちを蚊に刺されたのかと思いました。しかし、蚊に刺された跡と見えた部分がやがて赤く腫れ、中心部に黒い点が見えるようになりました」
この“黒い点”の正体を聞くと寒気を覚える人も多いと思う。これは皮下に潜り込んだ幼虫が呼吸をするために、体外に突出させている気管の先端なのだ。
このハエは、南アの田舎では珍しい存在ではなく、シラーズちゃんの母マンディさんが育った観光地メールレーンでは、mango flyという名で知られているという。
シラーズちゃんの父カレルさんは、こう証言している。「最初は、体中のあちこちを蚊に刺されたのかと思いました。しかし、蚊に刺された跡と見えた部分がやがて赤く腫れ、中心部に黒い点が見えるようになりました」
この“黒い点”の正体を聞くと寒気を覚える人も多いと思う。これは皮下に潜り込んだ幼虫が呼吸をするために、体外に突出させている気管の先端なのだ。
このハエは、南アの田舎では珍しい存在ではなく、シラーズちゃんの母マンディさんが育った観光地メールレーンでは、mango flyという名で知られているという。
tumbu flyは、糞尿の臭いを嗅ぎつけてやってくる。通常は、戸外に干してある洗濯物に産卵する。幼虫は宿主(ヒトなど)の皮下で体長15ミリまで成長する。
しかしながら、シラーズちゃんの衣類は洗濯後室内で干されていた。また、頭皮の下にも幼虫が見つかったが、頭皮の下に幼虫が侵入した前例はないという。
シラーズちゃんの異常に気づいた両親は、最初、かかりつけの開業医にシラーズちゃんを診てもらった。すると、医師は幼虫を1匹だけ麻酔なしで皮膚から絞り出すようにして摘出し、tumbu flyの幼虫であることを確認した。摘出には痛みを伴うため、残りの10数匹については麻酔医のいる病院で治療を受けるように勧められた。
そこで、シラーズちゃんをUnitas Hospitalという総合病院に連れて行き、そこで麻酔下での摘出を受けさせた。父カレルさんによると、その病院では、ほかに2名の患者が同じく幼虫を摘出する治療を受けていたという。
その他の病院でも、患者が報告されている。最初は蜘蛛にかまれたものと誤診されたケースもあった。頬の皮下に幼虫が入り込んで、まるで腫瘍のように腫れ上がった少年もいた。さらに、プレトリア北部のクリニックでは、一週間のうちに5人ほどの患者から幼虫が摘出された。、
ともあれ、tumbu flyによる被害は地方では決して珍しくないが、それがプレトリア周辺の都市部で発生していることに現地の人たちが驚かされているわけである。そもそもプレトリアの標高はなんと海抜1370メートル(ヨハネスブルグは1740メートル)もあるので、南アの低地と比べて平均気温が低く、冬には雪が積もることもある。そんなところに熱帯性の寄生虫が発生しているから驚きなのだ
しかしながら、シラーズちゃんの衣類は洗濯後室内で干されていた。また、頭皮の下にも幼虫が見つかったが、頭皮の下に幼虫が侵入した前例はないという。
シラーズちゃんの異常に気づいた両親は、最初、かかりつけの開業医にシラーズちゃんを診てもらった。すると、医師は幼虫を1匹だけ麻酔なしで皮膚から絞り出すようにして摘出し、tumbu flyの幼虫であることを確認した。摘出には痛みを伴うため、残りの10数匹については麻酔医のいる病院で治療を受けるように勧められた。
そこで、シラーズちゃんをUnitas Hospitalという総合病院に連れて行き、そこで麻酔下での摘出を受けさせた。父カレルさんによると、その病院では、ほかに2名の患者が同じく幼虫を摘出する治療を受けていたという。
その他の病院でも、患者が報告されている。最初は蜘蛛にかまれたものと誤診されたケースもあった。頬の皮下に幼虫が入り込んで、まるで腫瘍のように腫れ上がった少年もいた。さらに、プレトリア北部のクリニックでは、一週間のうちに5人ほどの患者から幼虫が摘出された。、
ともあれ、tumbu flyによる被害は地方では決して珍しくないが、それがプレトリア周辺の都市部で発生していることに現地の人たちが驚かされているわけである。そもそもプレトリアの標高はなんと海抜1370メートル(ヨハネスブルグは1740メートル)もあるので、南アの低地と比べて平均気温が低く、冬には雪が積もることもある。そんなところに熱帯性の寄生虫が発生しているから驚きなのだ