軍隊は住民を守らない。例えば、沖縄近海マグロはえ縄漁で仕掛けたはえ縄を、米軍音響測定艦「インベッカブル」が度々切断したらしい、というが、それも少なくとも9隻21回にわたり繰り返されたのだが、これに対し米軍側から被害発生以降50日経過してさえ何らの謝罪も対応もないという、あきれ返った実態が浮き彫りになる(琉球新報社説)。こういう植民地支配者根性そのものの米軍の態度に対し、どこの誰がどうぞ基地でも何でも作ってください、など寝ぼけたことを言うものかは。第一に一般人が普通に生活している大地、空域、海域に、他国の軍隊がこれを押しのけて戦争のための行動、訓練をし続けていること自体、常識外れもいいところだ。このようなことを強行しているアメリカ合衆国とこれを許している日本国政府というものの、理念的倫理的人道的配慮の欠如は、世界精神上の堕落、パクスアメリカーナの薄汚い実態として必ず告発されなければならないのだが、残念ながらこの「猫に鈴をつける」勇気はこの国には勿論世界中どこにもないという、全くもって嘆かわしい人間界の在り様ではある。折から巨大台風が接近しつつある琉球沖縄に、平穏な通常生活はいつ取り返せるのか。(つづく)