沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩512 琉球の捉え返し 8の3

2014年04月06日 10時08分42秒 | 政治論

  清明(シーミー)祭は本土で言う旧盆に相当する、琉球沖縄の祖先供養年中行事だそうだ。勿論旧盆も8月下旬に厳かにに挙行されるが、この清明祭は旧暦3月、今年は週末4月5日を入りとして墓清掃、御願(ウガン、墓参、祈願)と同時に日曜日などに一門中(ムンチュウ、一族郎党)が寄り合って墓前の空地に一種のピクニック的宴会(最近はひところよりは派手にやらないようになった)を催すものらしい。筆者の在する沖縄本島北部でもそちこちでこうした風習を見かけるのだが、史実上は18世紀ころに当時の王様が触れた令によって各地の行事として定着したとはいえ、北部や離島では上層階級に限られて一般的ではなかったという。現在は概ねどこでもやっているものでイオンなどにはこの時期宴会用のオードブル、供物などが見事に店頭を飾っている。無我夢中で本土から移住した筆者などはこういう事柄に全く無知だったものだから、来た当初は何事につけクエスチョンマーク?を頭上にはためかせていた。

 本土では桜花爛漫の春たけなわであろうが琉球沖縄の今は既に初夏の陽気であり、次第に強烈になっていく紫外線を気にしながら、咲き零れるラン、ハイビスカス、など彩り豊かな自然界を眺めて気分が開放される。

 さて、辺野古埋め立ての業務的進捗は、防衛局発注委託工事請負件数も増え、そろそろ名護市市有地を使う業務が本格化する段取りに入った段階であろう。第二期稲嶺市政においては、いかなる仕儀でこれを跳ね除けていくか、市民はじめ県民等しく注目するところだ。高江は現在、ノグチゲラ営巣期にむかい工事音発生が禁じられている為7月まで工事業者の入山は途絶えるとはいえ、2基目のヘリパッドは未だ竣工しておらず1基目同様供用に附される段階にはないが、防衛局の隠蔽体質からすれば「何をするかわからない」ありさま(設計、工事のミス残土処理不備糊塗など)で、地元住民、有志の監視活動座り込みは休みなく続けられている。そこに明らかに見えてくるのはいずれにしろ「軍用地」を拵える為に犯している自然破壊の実態であり、これを推進してやまない日米政府の合作になる琉球沖縄侵害の暴挙だ。(つづく)