犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

2020年米国大統領選挙の感想

2021年01月17日 | その他
 史上、最も人気がないといわれるバイデンが八千万票の得票を獲得して大統領に選ばれ、一方、過去の大統領選挙と比べて最も多くの支持がされて7千4百万票を獲得したトランプが敗者となった。

 大規模な不正が行われたことは自明だが、不正はなく、公正な選挙が実施されたとして、州議会、連邦議会でも承認された。

 理解に苦しむが、法律上は、裁判所で「不正」という司法判断がなければ、「不正」はないということになるらしい。
 法治国家では、「不正」(「公正」あるいは「正義」もか)は、司法の場で判断が出されてはじめて「不正」か否かが確定する。それまでは、「不正」はないことになる。

 「不正」が無いのであるから、バイデンが選ばれた選挙は、公正に行われたのであり、「今までに最も公正な選挙が行われた(米国の高官の弁)」ということになる。

 偽善であるが、法秩序で成り立っている社会、法のみによって秩序を保っている社会の限界である。

 米国は、理念/観念で形成された社会であり、さらに言えば、理想郷信仰(現世にユートピアができると考えること)と個人主義(全体よりも個人が大事ということ)に基づいている社会である。

 正しいと個人が信じた思想が支えであり、異なった他人の思想を受け入れることができない、異見を排除する社会だ。
これを補完し、社会の秩序を維持するために、法治があり、法治しかない。

 自由だ、平等だ、民主主義だ、人権だ、環境だとと理念によって議論するが、それぞれが言い放つだけで相手を受け入れ、調和することはないようにみえる。言論の自由だといっても、思想の異なる人の言論の自由は認めないことになるようだ。

 法治といっても、歴史が浅く、文書の形式しかもたない「法治」は、解釈をめぐって千々に乱れる。

 人の考え、人為など浅はかで愚かなことだという謙虚なところに立たないとうまく運ばないように思える。

 歴史、伝統、文化、先人の叡智の蓄積を踏まえ、の上にで慎重に判断して試行錯誤しながら徐々に進む。保守の考え方である。
 わが日本に振り返って想う。先人がいて、先祖があって現在の自分という存在がある。家族、知人とともに共同社会を生きる。先祖は御霊となり、共同社会を見守る。
 同時に、自然から学び、自然秩序を重んじ、自然に霊性をみる。御霊信仰がある。人為は及ばない、恐れ多い存在である御霊の信仰である。

 自然の御霊、皇祖(最も古い家)から現在に続く先祖の御霊の護りのもと、われわれ日本国は「君民統治」ともいうべきか。
 法治だけではないのである。
 くだけて言うならば、この国ではお天道様が見ているということで不正はしない。

 2020年米国大統領選挙の状況を見ての感想は、つぎのとおり。
 理念による統治(頭の中で考える統べる方法、法治)は、正しい(と信じる)理念のためには手段をえらばず、理念が達成すればよいのであり、個人の意思を無視して全体が治まればいい、全体主義と同類ではないだろうか。
2021.1.17,naka
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