犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】天狗の山々

2023年10月04日 | 日々是好日なり

 謡に「花月(かげつ)」という曲がある。
 我が子を天狗にさらわれて失意した男が出家して僧になり、諸国行脚しながら、修験道の山々をめぐるという話である。
 能楽「花月」は、さらわれた子が芸能に長けた青年に成長して様々な芸づくしを見せるところが見所であるが、
 当方の関心は、現在の人々には無い、当時の人々の共通の常識、誰でも知っていただろう山岳信仰の修験道の山々のことである。
 謡いの練習を通じて、昔々の人々と意思が通じるような気分に、、、。

天狗の山々※
 ①筑紫の英彦山(つくしのひこさん)
 ②讃岐の松山
 ③白峰
 ④伯耆の大山(ほうきのだいせん)
 ⑤丹後丹波の鬼が城
 ⑥愛宕の山の太郎坊
 ⑦比良の山の次郎坊


①筑紫の英彦山 : 弥彦山(新潟県)・雪彦山(兵庫県)とともに日本三彦山に数えられる。国の史跡に指定されている。「日本三大修験山」のひとつと言われ、英彦山神宮の神体山。
②讃岐の松山 : 「松山天狗」という能楽がある。讃岐の松山で憤死した崇徳上皇の霊を守護する天狗の棟梁・相模坊が出てくる。
③白峰 : 加賀国、越前国、美濃国(現石川県、福井県、岐阜県)にまたがる山岳信仰の霊峰白山のこと。泰澄が修験道の山として開いた。
④伯耆の大山 : 大山は昔から修験道の修行場として栄え、神がおわす山として人々に崇敬された。
⑤丹後丹波の鬼ケ城 : 丹波・丹後境の要害の地で、酒呑童子の家来、茨木童子が籠もっていたと伝承される山にある城で、織田信長から丹波攻略を命ぜられた明智光秀によって攻略された。
⑥愛宕の山の太郎坊 : 京都の愛宕山に祀られる天狗。多くの郎党を従える日本一の大天狗。
⑦比良の山の次郎坊 :(ウェブによれば)次郎坊はもともとは比叡山に棲んでいて、当初は愛宕山の太郎坊と並び称されながら、おもしろおかしく悪戯だけをしていた天狗群の首領だったが、伝教大師が比叡山延暦寺を開いたことで、高徳の僧たちが次々と山にやってきたので次郎坊たちは比叡にいづらくなり、多くの天狗を率いて北に25kmほど離れた比良山に移ったとか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする