「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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2号機格納容器1000mSv計測と冷却再開、背中合わせの危険。「放射能ネタは通らない」メディア人常識。

2013-03-20 02:00:37 | 福島第一原発と放射能

【4/7(日)木下黄太講演会in北九州】★『マスコミが報道できない西日本の真実』 

13:30~15:30(開場13:00) 

【会 場】 北九州ムーブ5F 大セミナールーム(北九州市立男女共同参画センター) 

小倉北区大手町11番4号  地図→ http://bit.ly/15WzJoe

申込詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/81367/


 本日の横浜講演は予定通りに開催いたします。当日キャンセルもある可能性は否定できないので、当日受付でお待ちいただければ、入れる可能性もあります(前回の京都は20席程度、当日来なかった人がいました)。こればかりは確約はできませんが。ごめんなさい。

 福島第一原発は、昨夜までにそれぞれの号機の燃料プールの冷却は再開していると東京電力は発表しています。さらに本日未明には、共用プールの冷却も再開しました。冷却が再開すれば、従来の危険度まで、下がっていると思います。但し今回の一連の事態で、簡単に電源が停止し、その復旧がただちに達成できない状態に、いまだに福島第一原発があることを再認識させられました。

 トラブルの原因はいまだに解明されていません。これが現実です。

 すこしの異常から緊急事態になる可能性があるということを再度考えないとならない。そうした立ち位置に我々はおかれているということです。これは、福島第一原発に近くなればなるほど、常に危険性は高くなるということです。この状況が、こうしたスキームが続く限り、その危険が続くということです。

 そして、2号機の格納容器内で、現在も1000ミリシーベルトという高い線量が計測されていることも報告されました。外部線量的に、ここで、人間が作業できる可能性は全くありません。極めて厳しい危険はまだそこにあります。

 ぼくがずっと汚染地から避難を呼びかけるのは、こうした危険も含めて、それを見て見ぬふりをしていきていることが、つじつまが合わなくなるという思いがあるからです。実際に、少しの異常から、更なる異常につながりかねない状態が実は恒常的と考えるべきです。

限界はどこにあるのかわかりませんが、はっきり限界があることをまずは認識してほしいと思います。

「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から二年近く経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響がさらに危険です。食物、飲料のみならず、吸気による被曝も軽視できません。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」 

健康被害相談などもまずはメールでお話し下さい。⇒

nagaikenji20070927@yahoo.co.jp(コピーして貼り付けて下さい)

 講演など、何か業務的な依頼をされたい方も原則このメール⇒電話でお話しする順番です。 

   事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。 健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。

 

 東京の大手週刊誌記者、たまたまベテラン&中堅の2人と、電話で話したのですが、これはテレビ記者でも週刊誌記者でも何人と話しても、大概、おんなじ話になりますが、原発の話や被曝に関しての話は、ほんとにネタがとおらないのが当たり前になっていて、実は、その当たり前が、なんで当たり前なのかはわからないまま、当たり前になっているそうです。

「やっぱり広告がらみなんですかんねえ。東電の広告が何もかも止まっているのをどこかで何とかしたいという事でしょうかね。」

そういう推測も言われますが、よく分かりません。とにかく、被曝の懸念、放射能のことは語らない風潮が強い。マスコミの内部で。原発に反対を鮮明にしているメディア、東京新聞などの売れ行きの反応がよいことがあっても、そこには見ざる言わざる聞かざるということです。原発ネタにハードルがあり、それならまだしもそこから先の話は、通らないことしか前提がないそうです。それが常識となっている。

まして、被曝や健康被害の観点になると、言うのも憚られる状態だと聞いています。

「あっ、無理ですよ。たぶん。」

「通らないとおもいます。会議には出しますけど。」

 こういう言い方が圧倒的に多くて、僕の3.11以前の感覚なら、ふつうに取材するようなレベルの中身が取材されないことしかありません。そして次のような話もききます。

「なんで自分がこうなのかは、よく分からないし、3.11前からその傾向はあったのですが、自分が関わっている雑誌も関心が無くてほとんど読んでません。原発の関連だけでなく、一般的な話題も、何か書くべきことをかけていない気がして、読みたくないんですよ。」とも言われます。

 こういう自分の関わっている雑誌を読まない、番組もみないというマスコミ人は、昔からいましたけど、それが度を超しているなあという話です。僕が話すマスコミ人、マスコミ人、おんなじような答えばかり返ってきます。

 僕には、この現在皮膚感覚が、中にいないので、今ひとつわかりませんが、何かこれまでよりも、歯車がずれているような感じがしています。とくに週刊誌のように、得があるなら、なんでも載せるような媒体まで、この感覚だと、新聞・テレビは推して知るべしと思います。

 「木下さんが言うように、何でかわからないけど、2年前からいろんなことがおかしくなっている。週刊誌なんてもともと衰退していくメディアなんだけれども、それまではやることに意味があるものも、少しは存在していた。しかし、この2年間ほんとに酷いんです。原発のネタの話ばかりでない。なんというか、官僚主義的というか、大本営的なものしか受け入れられなくなっている現実がある。事実を掘り起こしてなにかしようなんてありえない。自分が歳をとったから、時代の流れに取り残されていると言ったらそれまでだけど、本音では、ぼけが何を訳の分からないことばかりやっているのかという感じです。徐々に売れなくなって苦しくなってくるのは、昔からそうなると思っていたけど、実は内容の劣化が想定どころでない感じがする。ここにいても、次が何にもないんですよ」とも言われます。

 首都圏に依存している状態が、特に雑誌メディアでは圧倒的ですし、自分たちの人生そのものが、東京という世界観の中で展開しているのが、マスコミ人の現実だと僕は思います。この依存を止めたくないという意識の反映は強いです。こうしたことが、雑誌媒体には、更に強固に働けば、どんどんおかしなことになります。

 これは、不思議な状態ですが、本来何かを切り開く所作は、先陣で雑誌メディアあたりがおこなうのが普通なのです。そうなっていれば、僕のブログの存在価値も、実はかなり減っていたと思います。逆に、こうした意味不明な劣化がずっと続いていて、結果としての大本営発表が続くだけのシステムと成り下がっているのが、雑誌も含めた今のマスメディアの状況です。

おそらく僕のブログを読む人が、2年後の今も数多くいるという裏事情は、この辺の状況が反映したからかもしれません。それはとても悲しいことです。だから、僕はやらねばなりませんが。

貴女はどうしますか。

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4/6(土)木下黄太 講演 IN 沖縄市 「放射能汚染の現状と対策」 

 

場所:沖縄市民会館(沖縄市八重島1−1−1)中ホール
日時:4月6日(土曜日) 開場13:30 開演14:00 終演16:30(質疑応答含む) 
座席:全席自由。受付番号とチケットを持っている方から先着。300席(超過した場合にはフロアに座ることが可能です)
料金:800円(小学生以下無料)
駐車場:有(無料)

 

講演時間中に 紙芝居を楽屋控え室にて行います(舞台モニターあり)

 

申し込み方法:
kinositakouta_okinawa20130406@yahoo.co.jp に、ご予約(お名前、電話番号、参加人数を記入)をお願いします。返信メールで受付番号を発行します(yahooドメインのメール受信を可能にしてください)

 

お問い合わせはメールにて。別途、沖縄県内で紙ベースのチケットも販売致します。

 

主催:OCRR(Okinawa Committee on Radiation Risk)