「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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バンダジェフスキー博士の忠告も受けて、避難呼びかけを、もう半年は継続します。苦渋の選択です。

2012-03-27 16:33:27 | 福島第一原発と放射能

 僕は去年の三月以降、ひたすら避難呼びかけを続けてきました。このことについては、僕の気持ちの中では、毎日のように叫んでいる感覚なのは、皆さんも理解できると思います。健康被害は、個人差があって、どの段階でどうなるのかは、勿論わかりません。しかし大きいポイントは、3/15と、3/20と3/21の二回の放出にあたっている人とそうでない人の差もあります。もちろん、食物の差も大きいです。しかし、結局の根幹は、その地に留まるのか留まらないのかしか、健康被害を明確に避ける方法は存在しないということです。最初の頃なんともなかったねと思い込んでいた人々が、数年後健康被害が続出し、あわてて移住政策が取られたりしたのが、チェルノブイリでの現実です。この歴史があるから、僕は何回も叫んでいますが、まだ多くの人には届いていません。僕の力のなさを実感する一年でした。

 僕自身、自分が原発事故前に大切にしていたいろんなことを、捨ててあきらめて、生きている状態です。ネット上で中傷に専念している人と僕の根幹の違いは、現実にこの事態に向き合うのか、他者と現実にむきあうのか、どうかだけです。僕に対して現実に「物を申してくる」人とは僕はいろんな形で関係を構築し、話をしようとしていますが、ネット上でおかしな言いがかりをつける人は、いいがかりの話をするだけで、現実に登場することはありません。現実の世界にいて、放射能被害を受けた後の日本社会この社会の改革を考えている僕の立場としては、相手にならない人々です。この人々の特徴は「現実を見ない」ことです。

 きょうも都内のある方と、突然死が続発している話について情報の公開ができないのかとやりとりを致しました。一般的にはホットスポットといわれている地域ではまったくありません。僕は伝えたいですが、まわりで受け止め切れていない状態を見ていて、その方たちの気持ちを傷つけられないから、情報の公開はしないで欲しいと返事がきました。文面から、ご本人も苦渋して涙ぐんでいるのがわかる内容です。そうした内容に直面するのが僕の日常です。僕の講演会においでいただいている皆さんはおわかりだと思いますが、そこで現実に起きている実態を聞き続けている状況は、今まさにおきていることです。健康被害もいろんな形で、その場で情報が集まります。そこで現場が展開しています。こうした状態にいる僕から見ると、「見ざる言わざる聞かざる」の人々は理解できません。

 ただし、中傷もありますし、呼びかけを理解して避難移住された方が、一定数に留まっている現実もあります。避難の意味が確実にあると思われる時期が一年くらいまでなので、それ以降は呼びかけは、やめようと思っていました。ブログの更新はともかくとして、避難呼びかけという形を続けることの意味はないのではという想定がこれまで僕の中では強くありました。一年という区切りで避難呼びかけはやめようと思っていました。

 しかし、バンダジェフスキー博士と直接会って、十日間以上、話を続けたことが大きなきっかけで、考えを改めました。博士は「お前のやっていることは大きな意味がある。危険な場所からは移住するしかない。それがまず大切だ。本当に無理な人には、外から安全な食料を供給するしかない。でも、移住が先決だ。」と話します。彼は日本の団体が、チェルノブイリのある地域を訪問していることさえ、「そんな地域は人は住んではいけないし、そこを日本から訪れることが、その地に人を留めることになる。」と突然怒り出すこともあります。「ペクチンで排出ができるのは幻想で、その幻想が、汚染された場所に人を留めているのは許せない」とまで話します。その上で、「お前が呼びかけて多くの人々が講演会に来ている現実がある。あきらめるな。放射能被害は日本の問題に留まらない。世界の問題だ。ここでお前が呼びかけ続けて、一人でも多くの人を動かさないとならない。その現実の活動、お前の動きは大変重要だ。私は何でも助けるから。」とまで言われています。勿論一年が過ぎているので、慢性被曝でも、何らかの健康被害が出る可能性は否定できません。というか、確率は上がり続けると思います。それを踏まえると、ものすごく逡巡しますが、最低半年はこの呼びかけは継続することにします。本当に苦渋の選択です。間に合わない人と間に合う人の差が、実は、移住した人の間でも、この後は明確に出るとさらに思います。それでも呼びかけないと、助けられる人も助けられません。間に合わないかもと、ものすごく不安を抱えながら、僕は吼え続けます。間に合って欲しいと。

 ただし、もう一言言いますが、被曝はなにかハードルがあって、そのハードルを越えなければ大丈夫な話ではありません。被曝した体は確実に少しずつ蝕まれていきます。ちょっとずつあなたの体は蝕まれています。将来、どういうことになるのかはわかりません。今、この時点が危険です。あなた自身や大切に思っている人々の命や健康を守るためには、一刻も早く汚染地から移住してください。猶予はありません。

「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から一年が経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響がさらに危険です。食物、飲料のみならず、吸気による被曝も軽視できません。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」

 こうした移住呼びかけは、強者の論理だからやめろと、脱原発でも著名な芸術家が言っていると聞きました。僕はまったくそうは思いません。大変ですが、やろうと思えば覚悟すればできることです。強者弱者というロジックで、善人面をして、脱原発を唱えて、移住という有効な選択肢を表面化させない話はおかしいです。健康被害を避けるために、移住という選択肢は欠かせません。こういう話を顕在化させないことこそ、脱原発を唱える人々の中に、放射能被害を実は直面していない人々が多いと言うことと僕は思います。というか、みんな現実に直面したくないのです。この直面したくない人々、そうしたことを常態化する日本社会を変えられるのか、それとも僕が倒れるのか、ぎりぎりの闘いは続きます。

 

貴女にも伝えます。皆さんへの呼びかけも継続するので、貴女への呼びかけも、続けます。それでも他の人々より、情報を得られる立場の貴女が判断しないのは、僕はおかしいと思います。でも、貴女のために、避難を呼びかけます。貴女が他の「人の為」と思う事は、文字通り、「偽り」となりますから。

 

 
 
 
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この講演会はガレキを持ち込ませないことを徹底させるための講演会です。
 
木下黄太講演会 in 四国(3/28愛媛・3/30香川・3/31高知・4/1徳島)


<愛媛>
日 時:2012年3月28日(水) 18:30~20:30
定 員:140名
場 所:コムズ松山 5F大会議室 http://www.coms.or.jp/access/index.htm 
参加費:前売り予約 800円、当日1,000円 (高校生以下無料)
託 児:有、予約制、定員有 一人200円
主 催:木下黄太講演会実行委員会
共 催:子どもたちの未来を放射能から守る愛媛の会・ごみを考えるネットワークえひめ
    原発さよなら四国ネットワーク・シングルマザー交流会
申込&問い合わせ 090-3788-4467/okierakanon@ybb.ne.jp(野中)

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<香川>
日 時:3月30日(金)18:30~20:30
場 所:アイパル香川3F大会議室 http://www.i-pal.or.jp/what/
定 員:130名
参加費:800円 高校生以下無料 メール予約 ttsanuki2012@gmail.com
    託児予約:1人200円、2人以上で300円 申込締切3月27日
問い合わせ・予約 090-6884-6894(松下) 託児申込 080-5544-2369(井上)
主催:トランジションタウンさぬき

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<高知>
日 時:3月31日(土) 14:00~16:00(講演の前後に「チェルノブイリハート」上映)
場 所:高知大学朝倉キャンパス 共通教育2号館222教室
    http://www.kochi-u.ac.jp/JA/m/c-asakura.html
参加費:前売り1000円(当日1300円)学生500円、中学生以下無料
    チケット販売:高新プレイガイド、県立美術館、高知大学生協
    チケット予約:http://kokucheese.com/event/index/27895/ 
託児予約:満1歳以上/子ども1人につき300円/人数制限あり(予約締切3月26日)
*お子様の人数、年齢(月齢)、ご連絡先をご記入のうえお申し込みください。
チケット・託児予約:rainbowtosa@gmail.com
主催:3.11をうけて高知へ避難・移住してきた母の会「虹色くじら」~save kids kochi~

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<徳島>
日 時:4月1日(日) 13:30~16:00(開場13:00)
場 所:あわぎんホール(郷土文化会館)4F大会議室 http://www.kyoubun.or.jp/
参加費:前売り500円(当日600円)大学生以下無料(学生証提示必要)
前売りチケット取扱店:平惣全店、小山助学館徳島駅前店、オーバッシュクラスト、可否庵
メール予約⇒ info@panda.eek.jp 電話予約:070-6434-6318

    (代表者のお名前と大人○人、子供○人とお伝え下さい)
託 児:受付終了
主 催:ミツバチぶんぶん実行委員会 (問い合わせ) info@panda.eek.jp

 


四国にがれきを持ち込ませないために、あすから四県の県庁所在地を一周します。

2012-03-27 06:42:59 | 福島第一原発と放射能
この講演会はガレキを持ち込ませないことを徹底させるための講演会です。
 
木下黄太講演会 in 四国(3/28愛媛・3/30香川・3/31高知・4/1徳島)


<愛媛>
日 時:2012年3月28日(水) 18:30~20:30
定 員:140名
場 所:コムズ松山 5F大会議室 http://www.coms.or.jp/access/index.htm 
参加費:前売り予約 800円、当日1,000円 (高校生以下無料)
託 児:有、予約制、定員有 一人200円
主 催:木下黄太講演会実行委員会
共 催:子どもたちの未来を放射能から守る愛媛の会・ごみを考えるネットワークえひめ
    原発さよなら四国ネットワーク・シングルマザー交流会
申込&問い合わせ 090-3788-4467/okierakanon@ybb.ne.jp(野中)

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<香川>
日 時:3月30日(金)18:30~20:30
場 所:アイパル香川3F大会議室 http://www.i-pal.or.jp/what/
定 員:130名
参加費:800円 高校生以下無料 メール予約 ttsanuki2012@gmail.com
    託児予約:1人200円、2人以上で300円 申込締切3月27日
問い合わせ・予約 090-6884-6894(松下) 託児申込 080-5544-2369(井上)
主催:トランジションタウンさぬき

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<高知>
日 時:3月31日(土) 14:00~16:00(講演の前後に「チェルノブイリハート」上映)
場 所:高知大学朝倉キャンパス 共通教育2号館222教室
    http://www.kochi-u.ac.jp/JA/m/c-asakura.html
参加費:前売り1000円(当日1300円)学生500円、中学生以下無料
    チケット販売:高新プレイガイド、県立美術館、高知大学生協
    チケット予約:http://kokucheese.com/event/index/27895/ 
託児予約:満1歳以上/子ども1人につき300円/人数制限あり(予約締切3月26日)
*お子様の人数、年齢(月齢)、ご連絡先をご記入のうえお申し込みください。
チケット・託児予約:rainbowtosa@gmail.com
主催:3.11をうけて高知へ避難・移住してきた母の会「虹色くじら」~save kids kochi~

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<徳島>
日 時:4月1日(日) 13:30~16:00(開場13:00)
場 所:あわぎんホール(郷土文化会館)4F大会議室 http://www.kyoubun.or.jp/
参加費:前売り500円(当日600円)大学生以下無料(学生証提示必要)
前売りチケット取扱店:平惣全店、小山助学館徳島駅前店、オーバッシュクラスト、可否庵
メール予約⇒ info@panda.eek.jp 電話予約:070-6434-6318

    (代表者のお名前と大人○人、子供○人とお伝え下さい)
託 児:受付終了
主 催:ミツバチぶんぶん実行委員会 (問い合わせ) info@panda.eek.jp