JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

当時の朝鮮での反帝反封建の先駆的運動=東学農民革命

2013年08月13日 | Weblog


 志位和夫さんの「綱領教室1」の中で、「東学農民革命」をとりあげ、日本の知られざる侵略戦争の実態を分析しています。
「一八九四年 東学農民革命への鎮圧戦争」です。当時の朝鮮で、官吏の腐敗と重税に 反対して農民革命戦争が起こります。この革命戦争は、以前は「東学党の乱」などと呼ばれてい ましたが、今日、韓国では、これは「韓国の最初の民主革命運動」たった、「反帝反封建の先駆的運動」だったと、歴史が見直され定着しています。奴隷解放と土地改革を主張する農民による 革命運動が、東学という平等な世界への希望を伝える宗教組織の広がりとともに勢力を伸ばし て、朝鮮半島の南西部の全羅道をおさえ、中心都市の全州を占領します。朝鮮政府は、これを 鎮圧するために清国に軍隊派遣を要請しますが、日本は頼まれてもいないのに待ってましたとば がりに派兵します。日本軍は、この革命戦争の鎮圧で、大殺戮をおこない、その犠牲者は三万人、あるいは数万人と言われています。」
 以前に、韓国の歴史書を探しに神田に行ったついでに寄った、東京駅丸の内側の書店で偶然見つけたのが「東学農民戦争と日本」という本でした。
 日本の歴史学者と韓国の歴史学者の共著です。北海道大学で東学の農民革命指導者の頭骨が放置されていたのが見つかったことから、井上勝生北海道大学名誉教授と中塚明奈良女子大名誉教授、朴孟洙韓国・円光大学教授の交流と研究の本です。
 日清戦争の口実とされた、東学農民戦争ですが、日本軍が最初に武力で抑えたのが朝鮮王宮だったと言う事実が述べられています。
 侵略が進につれて、当初の反封建の革命から侵略に反対する戦争に発展します。日本軍の徹底した殺戮で三万人以上が殺されたとされていますが、日本軍は、こうした戦争があったことさえ、隠し続けていることを、現地の方からの聞き取りも含めて、否定のしようが無い事実を突きつけています。
 韓国現代史の姜萬吉さん、韓国現代史60年の徐中錫さんも、植民地時代の日本の責任を明らかにするとともに、自国の民主主義の発展として自らの歴史もえぐっています。
 朴孟洙さんも、光州事件当時、韓国軍人としてかかわった責任として、その後の民主化運動に参加するなど自らの問題として歴史にとりくんでおられます。
 日本に侵略された、国の歴史家がこうした姿勢を貫いているのに、安倍首相など、靖国派と言われる学者・政治家のなんと、見苦しい、情けない姿勢でしょうか