2006年3月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



<あれも聴きたい、これも聴きたい> 鈴木大介+新日本フィル=アランフェス
          
3月19日(日)、三重県文化会館(津市)大ホールで行われた、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会で、鈴木 大介さんがアランフェスを演奏されるというので出かけて行きました。
鈴木さんのお話では、今回はオーケストラ側の要望でPAは使用しないとのこと。
大方の場合、オーケストラ側からは、PAを使用して欲しくないとの意向が聞こえてくるのですが、だとしたら、失礼ながらオケ側でどれだけの音量コントロールができるのか、とても関心があったので、そんなことに期待しながら座席に着きました。(座席は鈴木 大介さんのご好意で確保していただけましたので、1階席のとても良い位置で聴かせていただくことができました。大介さん、ありがとうございました)

会場は3階席まで備えた2000人近く入る大ホールです。見渡すと「こんな大きなところで、しかもマイク無しで、ほんとにギターコンチェルトをやるんだろうか」と、いささか心配になるほど立派なホールです。
一曲目はシャブリエのスペイン狂詩曲。威勢よく、しかも大変軽快に、オーケストラにとってみればギタリストの指慣らしみたいなものでしょうか。(そう感じさせるほど、オケは楽々と弾いているように見えました)充分雰囲気も出て、会場が一遍にスペインムードに・・・。それにしても、生意気なようですが、最近の日本のオーケストラの技術は、充分世界レベルになりましたね。個々の奏者のテクニックからいっても、弦や管の音色からいっても、聴いていて、心底「いいなあ」と感動させられます。

いつだったか、30年近く前だと思いますが、ジョン・ウィリアムスの何回目かの来日の時、ある一流と言われるオーケストラとアランフェスを共演したことがあります。その時の模様が、たしかNHK-TVで放映されたのですが、ジョンが余裕綽々なのに対し、オーケストラがまったく情けない演奏しかできなかったことがありました。練習不足なのか、それとも慣れない曲のせいなのかわかりませんが、とにかくガタガタ。高いチケット代を払って、会場まで聴きに行かれたお客さんに対し、ある意味で、「失礼なことをするなあ」と怒りを感じるほど、その演奏はまずいものでした。一楽章でチェロがソロで入る部分、そのチェロが入りそこなって、結局その部分の旋律がそっくり抜けてしまい、ジョンが苦笑いをしながら弾いていたのを思い出します。その他の部分もまったくスペイン音楽になっていなくて、ジョンがかわいそうなくらい悲惨なものでした。
当時では、日本で一流と言われるオーケストラでさえ、曲がスペインものの「アランフェス」となると、まだそんな有様だったのです。

今回のプログラムは、第2曲目がアランフェスです。鈴木 大介さんが溌剌として舞台に登場。とてもさわやかな印象で好感が持てます。ギターは、最近鈴木さんがとても気に入っているとおっしゃっている、今井さんという方の楽器と思われます。オーケストラは、ざっと30数名から40名といったところでしょうか。
第一楽章の冒頭、ギターのラスゲアードが始まった瞬間、先ほど言ったような過去のオーケストラと、今日の新日本フィルとの違いは歴然。ギターを盛り立てるべく、弦が最弱音で入り、いやが上にもスペインのムードを駆り立てます。鈴木さんのギターも、素晴しいテクニックと歌い回しで、淀みなく進行していきます。
オケもソロギターを前面に押し出し、決して出過ぎることはありません。
二楽章も予想よりゆったりとしたテンポで奏でられますが、それにしても鈴木さんのギターの音が、オーケストラをバックになんと良く響くことか。
輝くような、と言ったらいいのでしょうか、粒立ちの良い、透明感のある、なんとも素敵な音色で、甘く切ないあのメロディーが会場一杯に響き渡ります。
後半カデンツァ部、ギターのかき鳴らすラスゲアードの盛り上がりを受けて、オケが絶妙のタイミングでクライマックスに突入。
きっと指揮者のみならず、オケのメンバーにも鈴木さんの音がはっきりと聞き取れていたのではないでしょうか。それほど絶妙のタイミングです。
そしてあの有名な旋律を思う存分歌わせた後、静かに終焉を迎えます。
最後はハーモニックスの音まで、はっきりと聴き取ることができるほど、素晴しく楽器が鳴っていました。
いや、楽器が鳴っていたのではなく、鈴木さんが楽器を鳴らしていたのでした。
三楽章もこのままずっと終わらないで欲しいと思えてしまうほど、鈴木さんのギターと新日本フィルの共演は、心地よい緊張を保ちつつ、軽快に、しかも静かに盛り上っていきます。最後の3つのDの音が鳴り終わった瞬間、会場からは割れるような拍手。

会場には、今日初めて生でアランフェスを聴いたという方が、きっと大勢おられたと想像しますが、今回の鈴木 大介さんと新日本フィルハーモニーの奏でるアランフェス協奏曲は、そんな人達にも充分満足できた演奏ではなかったでしょうか。
それにしても私は、鈴木 大介さんのアランフェスを聴いて、まったく新しいアランフェスを聴いたような感動を覚えました。
何が違うんだろう?リズム?テンポ?アクセント?音色????
今ここでなんとも言うことはできないのですが、何かが違う。そう、何かが違っているのです。何か新しいものを感じたのです。しかも、その違いがとっても心地良いのです。
この次鈴木さんの演奏を聴かせてもらう時は、なんとかその謎解きをやろう!
もっと一音一音、聞き逃さないないようにしよう。

内生蔵 幹(うちうぞう みき)


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




昨日はギタリストの尾尻雅弘さんがミューズ音楽館を訪れてくれました。
尾尻さんとは数年ぶりの再会でした。明日の土曜日にトヨタのイベントでチェロの長谷川陽子さんと演奏されるそうで、今日がリハなのにわざわざ一日前に名古屋に出てこられてミューズにお立ち寄りいただきました。

尾尻さんのご紹介を簡単にいたしますと、1981年にジャズギターを学ぶため米国バークリー音楽大学に入学し、在学中700余名のギター生徒の中から最も優秀な一人に与えられるハリス・スタントン賞を受賞。卒業後、マンハッタン音楽学校にてM.バルエコ氏に師事。在学中、第28回パリ国際ギターコンクールにて第3位、1988年アンドレス・セゴビア賞を受賞して卒業と言う輝かしい経歴の持ち主なんです。そして奥様の斎藤明子さんとのギター・デュオ活動をしてみえましたが、お子さんが3人になりデュオ活動は少なくなったそうです。二人揃って家を空けるとお子さんの世話をするご両親が大変なのでと言うことらしいです。この所毎年現代ギター社のサマースクールの講師もされていて良くご存知の方も多いのではと思いますが・・・。

最近は楽譜やCDの出版も意欲的にされていて一昨年はバッハ、昨年はヴァイオリンの小林美恵さんとカルメン・ファンタジーをリリースされています。今そのCDを掛けながらこのブログを書いてます。とても鮮やかな演奏されてますよ。そして現在次のCDのレコーディング中だそうで10月頃にそのCDの発売記念としてミューズサロンでコンサートをやっていただく事になりました。まだ日程は未定ですがお楽しみにしていてください。

ミューズでは仙台の三浦さんのギターをチェックしてもらいました。とても素晴らしいと絶賛。尾尻さんは7弦ギターを弾きますが、このギターなら発注したくなりますねとのコメント。そしてRicordi Americanaの楽譜を見て「どこにも無いRicordiがここにあるとは嬉しいね」と言いながらいくつかお買上げいただきました。アメリカでもなかなか手に入らないそうです。そして教室とサロンを見ていただき、サロンではイクリプスのスピーカーをチェック。ファンがまた一人増えそうです。

そして夜は大曽根の駅近くのモダン居酒屋“朧庵”で久しぶりに日本酒を3杯も呑んで、酔った勢いで栄まで繰り出して、これまた久しぶりの午前様になりました。しかし、美味しいお酒でした。そんな訳で昨日のブログはお休みとなったしだいです。
山下 高博


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




今日は26日(日)に朗読とギターのひとときで演奏していただく高岡 
誠先生に聴き所について投稿いただきました。

“朗読とギターのひととき”と題した今回のコンサートは、陰影と色
彩感に溢れたスペインの作品を中心にみなさんに馴染み深い曲を集め、
ギターの魅力を存分に発揮した内容で楽しんでいただきたいと思います。

 朗読とギターのための作品としては有名なテデスコの「プラテーロと
わたし」から5曲、そのほかは演奏の前に作品のイメージを抱いていた
だけるような短いことばを添え、それぞれの曲が持っている独自の世界
へと皆さんをお誘いします。

 前半は珍しいフェレールの小品で始まり、静かな深い味わいある世界
から次第に高まって、ヒメネスの詩とテデスコの音楽の融合へと導きま
す。そして後半は、ギター古典期の名曲(ソル、「魔笛」)から美しい近
代スペインの叙景(アルベニス)、そしてロドリーゴの闇の世界を体験し
たあと、最後はラテンアメリカ各地のリズムを集めた楽しく感動的な組
曲で幕を閉じます。

“ことばと音の相乗効果”といえばオーバーかもしれませんが、演奏
による音だけの世界と一味違った雰囲気を味わっていただければ幸いで
す。どうぞお楽しみください。
高岡 誠

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




今日はとっても嬉しいお話です。

ミューズ音楽教室から3名が音楽大学に合格しました。
マリンバコースの生徒さん達ですが、石川ももさんが洗足学園音楽大学に、末吉洋子さんが大阪音楽大学短期部、松浦歩美さんが愛知県立芸術大学に合格したんです。

石川さんはフィギアスケートで有名な安藤美姫さんと同じ中京大学付属中京高校でしかも同じクラスメートだったんです。彼女とツーショットの写真を携帯に収めていたのを見せてくれた事があります。

末吉さんの合格した大阪音楽大学短期部はミューズでも講師をしていただいている藤井先生が教鞭をとっている大学です。その内に学内ですれ違うかも知れませんね。

松浦さんの入る愛知県芸はミューズスタッフの渡辺なつ実が今月卒業する大学なので先輩後輩の関係になってしまいました。受験の時には渡辺から過去の問題集の事を教えてもらって勉強したようです。

この3人は今週の土曜日、3月25日(土)にヤマハ名古屋店7Fの広小路ヤマハホールで行われる“マリンバ・プチコンサート”に出演しますよ。入場無料で開演は15:00からです。お時間のある方は晴れ晴れとした3人の演奏を聴いてやってください。

しかし、この3人の音大合格は昨年の名古屋ギターコンクールでミューズ教室の長縄さんが優勝したのに引き続き、私には大変嬉しいことです。
これら若い音楽家達が音大で、またはミューズで大きく成長してくれる事を祈っています。
今日は野球も日本が世界一になった事だし、うれしさ100倍です。今夜は祝杯を沢山挙げなければ・・・。
山下 高博





コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




WさんとKさんのグループのクラスはいつも笑いが絶えません。
お二人は会社のお友達なんです。
今は別の場所になってしまったんですが、時間を待ち合わせて、ミューズに来ていらっしゃいます。

前々からギターをやりたかったKさんが、一人では寂しいので・・・と、Wさんを誘いました。Wさんは最初「えーっ!ギター!」と思ったそうですが、実は昔からなんとなくやりたいな、と思っていた楽器だったので、OKしたそうです。

Kさんからのリクエストで、この前から始まったのが、B'sの「いつかのメリークリスマス」!Kさんはミスチルとかdoaとかバンド系が好みです。

Wさんは「森山直太郎」「コブクロ」などやりたいそうです。

【お決まりの質問コーナー】

谷村「ギターを始めようと思ったのはどうしてですか?」

W「うーん、歌は音域っていうかそういうのがあるけど、楽器はないですものね。それがいいなと思って・・」

谷村「習ってみてどうでしたか?」

K「たのしいでーす、もっと弾けるようになりたい!」

お二人ともこれからも楽しくやりましょう!

谷村武彦

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ 次ページ »