2008年1月のブログ記事一覧-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



先日入荷したゲルハルト・オルディゲス(Gerhard J. Oldiges)について少し紹介します。この製作家のギターは2年少々前にある人の委託品として入って来たときに初めて知ったのですが、あまりに素晴らしいのですっかり惚れ込んでしまった1本でした。

彼はロマニロスを師と仰ぎ、ロマニロスの製作講座のアシスタントとして活躍してきたほか、師の執筆活動の協力者でもあり、マヌエル・ラミレスとハウザーI世を深く研究していると聞いています。そしてロマニリョスの響きを受け継ぎ、絞まった音でありながらよく鳴る、高雅な音色の銘器を生み出しています。その美しい音色は今までに見たいろんな良き楽器(フリッツ・オベール、セルジオ・アブリューなど)に勝るとも劣らないキラッと光るものを持っています。

彼は1955生まれと言いますから、今年53歳。油が乗っている年齢と言えます。彼は大学卒業後、1985年ドイツのギルド試験に合格し、その後ミッテンヴァルトのギター製作マイスター試験に合格し、自分の工房を設立したそうです。(ミッテンヴァルトとはドイツ17世紀から続くバイオリン製造の町)

皆さんもギルドやドイツのマイスター制度はお聞きになった事があると思いますが、どう言うものかチョット調べてみますと・・・、
欧州の中世都市に存在していた徒弟制度の頂点に立つ親方(マイスター)が、職人・徒弟を指導して労働に従事させ、ギルドに参加できるものは親方資格(マイスターの資格)をもつものに限られていたと物の本には書いてあります。つまり商業も手工業もギルドが仕切っていたと思ってください。製品の品質、規格、価格なども厳しくギルド内で統制され、販売、営業、雇用および職業教育に関しても独占的な権利を有していた様です。
そして遅くまで封建制が残っていたドイツでは、ギルドあるいはその行動様式が残っているんですね。
マイスター制度もかなり厳格なもので、手工業法に盛り込まれた職種については、マイスター資格がなければ開業できず、「見習い」を雇って指導することもできないことになっています。マイスターの資格を取得するためには、見習いとして3年間働きながら職業学校に通い、さらに「徒弟」(Geselle)として3~5年間の研修を積んだうえで試験に合格する必要があると言うものです。

そんなマイスターの資格をオルディゲスも取得し工房を解説したと言う訳です。尤も2003年には法改正が行われ、楽器製造を含め64業種に関してはマイスターの資格がなくても開業できるようになったそうですが・・・。

この楽器は1938年ハウザーⅠ世のコピーモデルで、セラック塗装、糸巻きはロジャースを使用しています。デザインも当時のスタイルを踏襲した作りとなっています。本当にしなやかな深みのある音は最高に美しく、巨匠の風格を伺わせる出来と言えます。是非一度試奏あれ!
詳細の写真はHPのギター紹介ページをご参照下さい。




コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )




皆さんこんにちは、強風に負けず今日も元気にアルバイト!村田奈々です。
文恵先生が下の記事で風邪について書かれていました。

なので、そこから連想しまして…
今日のテーマはずばり「マスク」にしたいと思います。

(生憎、ギターのCDについてのメモを忘れてきてしまったので、社長からお借りしたCDのお話・お勧めしていただいた曲の感想は後日で…)

体力の無い私は、できるだけ外から風邪菌をもらってこないよう、外に出るときはできるだけマスクをするように心がけています。
ミューズにいるときも、予防のためにつけています。

いつもは家にある分厚い綿のものを使っていたのですが、コレは口周りがあったかいけれど、だんだん息苦しくなってくるのです
それに、ヒモが緩くてズリ落ちてきたり、サイズが大きすぎて顔の半分を覆ってしまい怖がられたりと、あんまり良いことはありません。。

外で見かける人は、薄くてぴったりしたマスクをしてるんですよね。てっきり、アレは花粉専用なんだ!…と思い込んでいました。でも風邪のときも使えるんですね~。

先日ミューズで一枚マスクを支給していただいた時は、衝撃を受けました。

・マスクをしててもお話できる!
・口の周りに空間が出来るから息苦しくない!
・耳にかけるヒモが痛くない!
・普通のより小さい女性用がある!(しかも色つき)

…もー、この性能の良さ(?)に感激しまして、次の日薬局まで買いに走りました。もちろん手に入れたのは「マスク30枚入り(1か月分)」です。
もっと早く気付けばよかったな。
ただ、これは大抵が使い捨てになってしまうんですよね。そこが難点かなとも思います。

きっとこれからしばらくは、マスク女 になりそうです。(口裂け女みたいですね)(笑)
皆さん、他所の風邪菌をもらわないように、うがい手洗いの徹底プラス、外出時はマスクをしましょう


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




皆さんはピアニストでスペイン音楽のスペシャリストの上原由記音さんを覚えていらっしゃいますか?昨年7月14日にミューズでも初めてピアニストによるギターの公開レッスンを実施して頂き大好評でした。その時のブログは7月15日に掲載していますのでまだ読んでいらっしゃらない方は是非お読み下さい。

その上原由記音さんが「アルベニス・ピアノ作品集Vol.2」を出されました。と言っても上原さんのHPでは「2月7日CDショップにて発売」となっていますが・・・。ミューズではいち早くそのCDを送って頂き、今も店で聴きながら仕事をしています。(ミューズではもう販売しています)

お馴染みの濱田滋郎さんはこう評しています。「「間」のとりかた、「音色」の磨き上げと使い分け、そしてリズムの妙味。上原由記音は、アルベニスの音楽において肝要な「コンパス」(フラメンコ用語で絶妙な空気、けはいをそなえた律動の意)を身につけたピアニストであると、聴きながらつくづく思う。」
流石に上手い表現をされるものだと感心して読みましたが、上原由記音の音楽は奥が深く、雄大且つ繊細で、聴く者を包み込み、引き込んでいくと言う言葉が今の私には出てきます。確かに「間」の取り方、歌い回しは見事で、演奏者の著書「粋と情熱」と言う言葉がピッタリと当てはまる感じがします。

収められている曲は下記の通りです。
 スペインの歌
①プレリュード(アストリアス)
②オリエンタル
③椰子の木陰
④コルドバ
⑤セギディーリャス

⑥木の下で(ソルツィーコ)

 組曲「イベリア」(4巻からなる12の新しい印象)「第1巻」
⑦エボカション
⑧エル・プエルト
⑨セビーリャの聖体際

⑩雄鶏のメヌエット(ソナタ第5番第2楽章)

⑪ピアノとオーケストラのためのスペイン狂詩曲

⑫パバーナ(《12の性格的小品集》より第8番)

兎に角、ギターを弾く人ならこのアストリアスを一度聴いてみてください。上原さんの素晴らしさがきっと理解できるでしょう。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




皆さん、風邪はひいていませんか?
インフルエンザ、風邪がすごく流行っているようですよ。
ミューズでも先生や生徒さんが風邪でダウン!
社長もひいてしまい、大きなマスクをして店にでていました。
うがい、手洗いを頻繁にしましょう。

風邪のひきはじめにはくしゃみがでますね。
もう25年以上も前になるのですが
メキシコに住んでいた頃、感心したことがあります。
くしゃみをすると、必ず、周りの人が”サルー”と声を掛けてくれます。
バスの中でも町の人ごみの中でも・・・・。
もちろん知らない人たちばかりです。
日本語でいうと”お大事に!”ですかね。(本来の意味は”健康”と言う意味ですが)
私も通りを歩いているときに横の人がくしゃみをすれば
当然”サルー”といいましたよ。
たぶん、今でもメキシコでは、くしゃみをすれば”サルー”と言ってもらえると思います。
こんなのっていいですよね。
なにか温かいものを感じませんか?
これも随分、昔ですが
山登りをして、人とすれ違うときに”お気をつけて、頑張ってください”と声を掛け合ったのを思い出します。
優しい気持ちになりますね。

ちなみに”乾杯”のこともスペイン語で”サルー”と言います。


                         山下文恵



コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




何故か、このところお買い得ギターがポロポロと入ってきました。
写真の4本が中古品、又は新古品と言った超お買い得品なんです。

中古品としては左上がラミレス1E 1999年製で\98,000(ケース付)。キズが表板に3箇所あるものの気軽に楽しむセカンド・ギターには充分。

左下は懐かしいフランスの製作家、ヴィクトール・ベディキアンの1975年の作品。
細かい擦り傷はあるものの大きな傷は一つもなくほとんど完璧な状態。音も太く芯のある深みのある音がしている。\600,000は買い得。

右上はホセ・ラミレス C650 1967 Trad.model。2005年の製作で\1,100,000。1967の表記は、巨匠セゴビアが愛用した1967年作品のレプリカであることを示している。このギターはC650の中でもかなり良い出来で、音も絞まっている上、全くの新品同様でこの価格は超お買い得品。

更に右下は購入してから数回弾いた程度の新古品。テオドーロ・ペレスのこのモデルはトーレスの1884年の作品"La Emperatriz"(女帝)のレプリカで、音色にも気品がある上、ネックが日本人向けに細めに作ってあり弾き易い。無傷の新古品で\1,400,000はこれまた超お買い得品です。本当にこの値段でいいのですか?と念を押したくらいですから・・・。

重なるときは重なるものですね。
買い得品が重なってしまいました。
また新作もいいものが入荷しました。ロマニロスの弟子、Gerhard OldigesのハウザーI世モデルです。

詳細はHPのギター紹介ページでご覧下さい。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ