2010年12月のブログ記事一覧-ミューズの日記
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先日(12/25)は2010年のミューズサロン最後のコンサートでした。
タイトルは『伊藤兼治&前田司ギターデュオコンサート』。
二人とも20代の若手ギタリスト。伊藤さんは名古屋で伊藤兼治ギター教室を主宰し、地元を中心に活躍しています。前田さんは関東で教授活動と演奏活動をしていますが、二人は何年か前にコンクールを通して知り合ったそうです。お二人とも更なる成長を期待させるギタリストです。今回のプログラムは第1部ではそれぞれのソロを、第2部ではデュオと言う構成でした。伊藤さんはソルとバリオスのギターのスタンダードな名曲を、前田さんはM.D.プホールや小関佳宏さんなど現代の作曲家の比較的聴き易い曲を織り交ぜて最後にテデスコのタランテラと言うソロ曲を聞かせてくれ、それぞれの個性が出たプログラムでした。

今年のサロンでのコンサート、講座などを振り返ってみると、以下の様に合計で44回のイベントを実施した事になります。
サロン講座   6回
コンサート   32回
マスタークラス 4回(公開レッスン)
公開レッスン+ミニコンサート 2回

そして、今年はミューズの5周年記念のコンサートも電気文化会館で行いました。初めての合宿も行いました。無事1年を過ごすことができましたことを感謝いたします。

来年はもう少し『公開レッスン+ミニコンサート』のスタイルを増やしたいと思っています。特に30歳前後~の人気のある若手から中堅ギタリストにご登場いただければと思っています。是非皆さんもレッスンを受けてみてください。チョッピリ勇気を出してくださいね。

今年もお世話になりました。ありがとうございました。来年も皆さんのギターライフがより充実したものになりますよう、いろいろ企画して参りますので、何卒よろしくお願いします。では、良い年をお迎え下さい。
山下高博

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先日の日曜日(12/19)は荘村清志さんにミューズサロンで演奏して頂きました。
以前から『是非一度ミューズでも・・・』とお願いしていましたが、なかなかタイミングが合わなくて、今回やっと実現した次第です。

荘村さんと言えば、昔、芳志戸幹雄さん、渡辺範彦さんらと三羽烏と呼ばれた時代から日本のトップギタリストとして活躍されていた方ですし、NHKのギター教室、最近では趣味悠々などでも知られており、そのファン層は幅広い方です。そんな方の演奏を身近に聴けたと言うことと、終演後に『荘村清志さんを囲む会』では向かい合って飲みながら会話が出来たとで、昔からのファンの方には『夢のようです!』と大変喜んでいただきました。参加された方の中には、NHKのギター教室でギターを始めましたという方もいらっしゃいました。

荘村さんは今年63歳。しかし、まだまだテクニックも全く衰えるどころか冴え渡った演奏を披露してくださいました。アンコールで弾かれたラウロのベネズエラワルツ第3番なども、それは凄いテンポで弾き切られました。演奏のあちらこちらで大ベテランの風格が感じられました。また、荘村さんはその優しさ、お人柄の良さからもお話ししていてもとても楽しく、リラックスできる方です。まだいつかは分かりませんが、今後もサロンには来て頂きますので、今回来られなかった方も、是非次回はお越し下さい。
山下高博

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今日で25回を迎えました。そして今年最後のワンコインになりました。
今回も12組の方々に出演いただきました。10人がソロ、1組がギターデュオ、1組がフルートとギターのデュオでした。今回は初めてご参加いただいた方もお一人いましたが、もっともっと初めての方にエントリーして頂きたいと思います。

今回は1部の皆さんは、無難に無事演奏を終えられましたが、2部の何度も出ている方々が3人も演奏が止まってしまうと言うハプニングが起こりました。お一人はいつもあまりあがると言うことはないんだけどと言う方ですが、一度のミスで演奏を終了してしまいました。もう一人の方は止まって弾き直しをされました。3人目の方はミスはしましたが止まらずに弾き続けられました。練習の時に弾き直す習慣をつけると、本番でもどうしても弾き直してしまいます。練習のときから弾き直しをしない様に心がけると良いですね。

<プログラム>

第1部
1.横口慶三 愛のロマンス/作者不詳
2.工藤忠之 エチュード作品60-5番/F.ソル
3.吉田哲雄 ファンタジーとパッサカリア/S.L.ヴァイス
4.鈴木信幸 聖母の御子と盗賊の歌/カタロニア民謡
5.樋口洋行 トリーハ/M.トローバ
        アラビア風奇想曲/F.タレガ
6.伊藤等志 アンダルーサ/E.グラナドス

第2部
7.豊嶋真司 ティアーズ・イン・へブン/E.クラプトン(佐藤弘和編)
8.大木省吾 スペイン舞曲第5番/E.グラナドス 
        プレリュード第1番/H.ヴィラ=ロボス
9.草場徹也 失われた恋/ジョセフ・コスマ(武満徹編)、
        タンゴ アン スカイ/ロラン・ディエンス
10.金田弘幸 マリア/F.タレガ
       ワルツショーロ/H.ヴィラ=ロボス
11.梶田絹代&望月直子(デュオ) オリエンタル/E.グラナドス
12.田口華恵(Fl)&野呂正夫(G)(デュオ)
          タンゴの歴史より
①カフェ1930、
          ②現代のコンサート/A.ピアソラ 

そして、今年最後の聴衆賞は12番目に演奏された田口さんと野呂さんのお二人でした。田口さんのフルートはまだ4年目だと言うのに音程もリズム感も安定していてとてもお上手です。野呂さんのギター(パコ・サンチャゴ・マリン)は今回の出演者の中でも群を抜いて鳴っていました。以前は音の小さな演奏をしていた方なのですが、楽器がパコに変わってから随分と変わりました。楽器が奏者を変えると言う事もあるんですね。
山下高博







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30数年ぶりにお会いしましたが、岩村さんはいい音を出されますね!
『世界の銘器展』会場で、長野のギタリスト・岩村通康さんに銘器弾き比べミニコンサートをやっていただきましたが、芯のある音を出されます。しかもダイナミックレンジがとても幅広いですね。流石にプロだと思いました。
演奏していただいた楽器は:

1.加納木魂 100号
2.三浦隆志 SJ-1
3.Paul Fisher
4.Teodoro Perez Torres Replica
5.Ignacio Fleta e Hijo 1996
6.Herman Hauser III 2005
7.Antonio de Torres 1889

その他、リクエストに基づき、寺町誠50号、加納木魂120号、K.H.ルーミッヒ、ケヴィン・アラムなど一杯弾き比べをして頂きました。楽しいひと時でした。

弾き比べてみて改めて言える事は、日本人製作家のレベルが高いと言うことです。決して世界の銘器に引けを取るものではありません。常日頃言っている事ですが、邦人の100万円クラスは輸入物の100万円~200万円の物と同じ目線、土俵で比べて下さい。岩村さんも仰っていましたが、唯一の傾向の違いは邦人製作家は低音が凄く絞まっていて決して低音は輸入物に負けるものではなく、寧ろ勝っていると言えます。ただし、高音は海外製が出ている傾向にあります。しかし、1曲ずつの弾き比べですから、その傾向が出るのですが、絞まった音は弾いていると20分でもどんどん変わっていきます。楽器が温まって来て鳴って来ます。従って、本当の楽器の性能を確かめるには20~30分弾いてみることも必要です。
山下高博

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