2010年3月のブログ記事一覧-ミューズの日記
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3/20(土)と3/21(日)は福田先生のサロンコンサートと公開レッスンでミューズも賑わいました。世界を飛び回って活躍している巨匠・福田進一を間近に聴き、レッスンを受講・聴講できる訳ですから、私自身もいつもわくわくして楽しませて頂いています。今回は千葉県や石川県からもお越し頂きました。ありがとうございました。

今回の演奏プログラムは第1部にルネッサンス、バロック~ロマン派、第2部に近現代の曲を配置しての楽しい内容でした。
<プログラム>
・M.プレトリウス:テルプシコーレより 3つの舞曲
・J.S.バッハ(福田進一編):チェロ組曲第3番ト長調
・G.レゴンディ:序奏とカプリス op.23
* * *
・横尾幸弘:さくら変奏曲
・J.ロドリゴ:祈りと踊り
・J.トゥリーナ:セビリア風幻想曲 op.29
・M.M.ポンセ:南のソナチネ

そしてアンコールにタレガのグラン・ホタ、アルベニスのアストゥリアスと、アンコールで弾くには大曲を披露してくださいました。
バッハのチェロ組曲第3番は福田さんが新しくト長調で編曲したものを初演されました。原曲はハ長調で、ギターではイ長調で弾かれることが多いのですが、調性感が原曲と離れすぎているために、全音下げたト長調にされたとのこと。この調性感もとても大事なんですね。既に3番から6番までは編曲を終えているとの事ですから、近い将来聴くことが出来るのではないでしょうか。楽しみです。
いつも感じるのですが、福田先生の演奏は、潔いと言うか、メリハリがあり、鮮やかですね。明暗、フレージング、強弱などがとてもすんなりと入ってきます。

レッスンでは下記6名が受講されましたが、今回はバッハで受講した方が3名いて、その楽譜の選択からいろいろとアドバイスがありました。バッハの曲は全てが編曲になる訳ですから、その編曲の質が大事ですよね。また、バッハは数学的にも考えつくされて作曲されているため、フレージングや歌い方が曖昧だと何を言っているのか分からなくなると、とても深いアドバイスがありました。レッスンするのも大変なんだそうです。従って、福田先生曰く『今度からバッハでの受講は禁止』だそうです。確かに、公開レッスンと言う単発での受講、しかも50分~60分と言う時間の中で、難しい大曲を教えるのは大変だと思います。教える方もなんとかまとめていきたいと思う一方、編曲に問題があるとそれで時間を取られますし、いろんな事に目を瞑って大事なところだけを直そうととするのだと思います。従って公開レッスンでは技術的に余裕のある、あまり長くない曲で受講されると、技術的なアドバイスから音楽的なことまで省略することなく、完成形に持っていける、完成度の高いレッスンをして貰えるのではないでしょうか。

受講者と受講曲は下記の通りでした。
原田 健/シャコンヌ BWV1004(J.S.バッハ)
橋本洋一/もしも彼女がたずねたら、ふたつの愛と一つのワルツ/レイス
遠藤理恵/ソナタ第3番より第1・2楽章/(M.M.ポンセ)
村上弘明/無伴奏ヴァイオリンパルティータ第1番BWV1002よりサラバンドとドウブル(J.S.バッハ)
金田栞奈/序曲とロンド(D.アグアド)
山田尚生/フーガ BWV1000(J.S.バッハ)

いつもの事ですが、受講者は勿論ですが、聴講された方々からもとても勉強になったと喜んでいただきました。本当に勉強になりますよ。

打上げでは、受講者と一緒にいつものイタリアンのスタジオンで和やかに楽しい時間を過ごしました。酒井康雄さんやピアニストの中沖玲子さんも駆けつけてくれて盛り上がりました。酒井先生がエコール・ノルマルで福田先生の1年先輩、中沖先生が福田先生の1年後輩になるそうで、三人ともエコール・ノルマルの同窓会が出来たと話しに花が咲きました。
山下高博





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今日は花尾律子先生の『メンタル・トレーニングPartII』でした。
第1回目で大好評だったため、3・4・5月と連続3回の講座を企画、6月はギター合宿で3回の講座を組み込むことになったものです。

今回のテーマは『緊張の克服』『暗譜の仕方』で、モデル生徒さん二人が一人一人、サロンに入ってきて、ステージでお辞儀をして、座ってから、足代の調節や、調弦をしてから、第1音を出して、立ち上がってお辞儀をしてステージを去るところまでをビデオ撮影しました。撮影した映像をスクリーンに映し出して、どういう点が良くないかをチェックし、花尾先生の解説が入ってから、今度は『緊張バージョン』『世界一バージョン』の二つのバージョンで演技をして頂き、もう一度それを撮影。緊張バージョンは、緊張していて動きも早く、それぞれの動作が短く繋がっているため、見ている人も緊張しているのを感じ取ってしまいます。緊張は人に映るといいます。おどおどして緊張していると見ている側にも緊張が伝わってきます。『世界一バージョン』は『自分は世界一うまいんだ』と思って演技していただきます。すると自然と動きもゆっくりとなり、落ち着いて見えます。見ている側も安心して見ていられます。ステージに立つ、お辞儀をする、座る、足代を調節するなどの一つ一つの動作を区切ることで全く違ってきます。
先生曰く、出来るだけ細かく動作を書き出し、ゆっくりと家でも練習する事が良いそうです。そして、質問が沢山出ました。一つ一つの質問に丁寧に詳しく答えて頂きました。

次に『暗譜の仕方』です。
8つの重要項目を教えていただきました。このブログで全てをご紹介できませんが、その中で一番重要なことを一つ。それは『複合的に暗譜する』と言う事です。『視覚的に覚える(楽譜を映像として)』『聴覚的に覚える(音で)』『感覚的に覚える(指の動き)』など、自分は普段どの様な覚え方をしているのかを確認し、それ以外の方法も取り入れて覚えると、緊張で真っ白になった時にも思い出しやすいと言うことです。
更に『短期的記憶』を『長期的記憶』に変える方法です。覚えたものを時間的間隔を少しずつ変えて継続的に思い出すことで、長期的記憶にする事です。
このテーマに関しても質問が沢山飛び出しました。ブログではご紹介できませんが、それはそれは皆さんが普段悩んでいらっしゃる問題に関して山ほどの質問でした。『それはよくあるな』と心当たりのあることばかりです。それらに丁寧にお答え頂きました。

次回は4月17日(土)に『視覚能力と集中力アップ術』『能率的練習のための5か条』をテーマに行います。集中力アップ術ではモデル生徒さんに短い曲を1曲演奏していただき、集中力の型を分析しながら解説していただきます。是非ご参加下さい。お待ちしています。
山下高博

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今日は『伊東福雄と仲間達コンサート』と称して、東京から伊東福雄さん、上條真木子さん(フルート)、坂野直人さん(ギター)、パティオギタートリオ(杉田良雄さん、杉田秀子さん、宮本紀子さん)たち6名が来られてバラエティーに富んだ楽しいコンサートをしていただきました。この内、上條さんと坂野さんが元々は名古屋方面のご出身と言う事で、ご友人達が大勢ご来場頂きました。

ギターのトリオ、カルテット、ソロ、フルートとギター、フルートソロ、そして最後は全員で伊東さんの『山寺の祭』をすると言う楽しいコンサートでした。更に、伊東さんの駄洒落の連発に会場が笑いの渦になる場面もしばしばで、終演後にお客様達が『楽しかった!』とご満悦でお帰りになりました。

~プログラム~
1.コンチェルト・ト長調 第1楽章(2台のマンドリンのための)A.ヴィヴァ
ルディ(伊東福雄&パティオ)
2.コンチェルト・ニ短調 第1楽章(オーボエとヴァイオリンのための)J.S.バッハ(伊東福雄&パティオ)
3.ブエノス・アイレスの春 A.ピアソラ(坂野直人)
4.ジェラシー J.ガーデ(パティオトリオ)
5.真珠採りのタンゴ J.ビゼー(パティオトリオ)
6.エル・チョクロ A.ビリョルド(パティオトリオ)
7.タンゴエチュードNo.3イ短調 A.ピアソラ(上條真木子)
8.プレリュードNo.1、No.5 H.ヴィラ=ロボス(伊東福雄)
9.タンゴの歴史 A.ピアソラ(坂野直人&上條真木子)
10.「思い出してごらん」より『山寺の祭』伊東福雄(全員)

ギターソロもいいですが、今日は改めてギターのアンサンブルの楽しさを味わうことが出来ました。カルテットのヴィヴァルディ、バッハも良かったですが、トリオのタンゴも素晴らしかったですね。長年組んでるトリオなんでしょうかね?ツボに入った演奏を聴かせてくれました。また、1本指でのトレモロがお上手でしたね。どうやるのかご教授いただきたかったです。フルートとギターの『タンゴの歴史』も1曲ずつ坂野さんが解説を加えながら演奏されて、聴衆も『へえー、フウーン』とよりこの曲を楽しめたようでした。
皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
山下高博






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今年はミューズ音楽館の5周年にあたります。『音楽する喜びを一人でも多くの人に体験してもらい、心豊かに、人生に潤いと感動を得られることを願って活動する』を理念に掲げ、2005年5月22日にオープンしてから早丸5年を迎えることになりました。ギタリストの皆様や先生方、業界関係者の皆様にも多大なご支援を賜ってまいりましたが、ひとえにお客様の皆様のご支援とお引立ての賜物と感謝しております。
オープン当初に比べると、サロンコンサートも増え、ご来店いただくお客様の数も地域も広がってまいりました。本当にありがたいと感謝しております。今後とも初心・理念を忘れることなく頑張ってまいりますので、何卒よろしくお願いします。

5周年を記念しての特別イベントも企画しています。
先ずは6月の『ギター合宿 in 高山』
詳しい内容はホームページでご覧頂くとして、兎に角、楽しいギター三昧の三日間を楽しんで頂ければと思っています。料金も安く設定いたしましたので、是非ご参加下さい。初心者の方も大歓迎です。この合宿で『目からウロコ』になっていただいたり、更にギター大好きになっていただければうれしく思います。

また、9月11日は『5周年記念スペシャルコンサート』を企画しています。これはミューズのギター講師陣全員+福田進一さんをお迎えしての、これまたミューズのギターてんこもりコンサートとでも呼びたい内容です。出演は酒井康雄さん、藤井敬吾さん、高岡誠さん、谷村武彦さん、佐々木響士朗さん、大矢修三さん、山田陽介さん、池田浩さん、そして福田進一さん。彼は定期的に公開レッスンをお願いしていますので、ミューズの特別講師とも言えます。また、この5周年を記念して藤井先生にアンサンブルの新曲を委嘱いたしました。コンサートのフィナーレに全員でこの新曲を演奏します。そして、このアンサンブルには私(山下)も参加する予定ですので、どんな曲になるのか今から楽しみにしています。
会場は伏見の電気文化会館、ザ・コンサートホールです。是非ご来場下さい。

また、今年はミューズの『子供ギター元年』と位置づけたいと思います。
今までも◆子供のギターコース◆子供のギターパーティー(中学生以下のお子さん達の発表会)◆優秀なお子さん達の『ジュニア・ギター・コンサート』(村治先生と合同企画)などを実施してきましたが、今年はミューズの講師陣からの心強いご提案と、ある小学校教諭の熱い賛同も得る事が出来ましたので、◆子供対象のサロンコンサート(8月8日に高岡先生、大矢先生と実施予定)◆小中学校でのスクールコンサートなども企画してまいります。そんな意味で『子供ギター元年』と位置づけたいと思っています。皆様のお子さん、お孫さんにもギターを、音楽を好きになって頂ければうれしい限りです。
山下高博

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