2007年2月のブログ記事一覧-ミューズの日記
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昨日(2/25)にはミューズサロンコンサートに大家・田部井辰雄先生が登場。
田部井ファンで狭いサロンが一杯になりました。その前日の土曜日は浜松で演奏いただきましたので私も司会役として行って来ましたが、浜松も会員以外の方の入場が普段より多く、田部井先生の人気ぶりを物語っていました。

ご本人自ら『ギターを弾き始めてもうすぐ半世紀』と言われますが、1945年生まれの今年62歳になられる田部井先生はご自分より8歳年上のハウザーI世を使用されました。普段ハウザーI世はあまり見かける事が出来ませんが、先生の1937年のハウザーI世は状態もすこぶる良く、いい音がしていました。低音は力強く豊かに響き、高音は太い音ではあるものの艶のある正に珠玉の音色と言えます。
しかも田部井先生の力強く絞り出す音が、聴くものにググッと迫ってくるんです。

プログラムはこれまたバラエティーに富んだまさしく『名曲てんこ盛りコンサート』でした。
Ⅰ バロック作品より
  ヘンデル
    サラバンド
    オンブラマイフ
    メヌエット
  J.S.バッハ
    二つのプレリュード(BWV998,1007)
Ⅱ F.ターレガの世界
    メヌエット
    マズルカ
    マリエッタ
    マリーア
    アルハンブラの想い出
Ⅲ 日本の心
    さくら変奏曲
    浜辺の歌(成田為三 ・・・田部井辰雄編曲)
    荒城の月
    つながり(田部井とおる作曲)
Ⅳ 小栗康平監督映画 参加曲
   ソルベーグの歌
     (グリーク作曲/田部井辰雄 編曲<映画「眠る男」>
   鳥の歌
     (カタロニア民謡/田部井辰雄編曲<映画「埋もれ木」>
Ⅴ 珠玉の作品を集めて
 E.グラナドス
    アンダルーサ
    ゴヤデマハ
    ダンサトリステ
  I.アルベニス
   カタロニア奇想曲
   グラナダ
   アストリアス
浜松ではこの他にバリオスの大聖堂が最後に入っていましたが、あまりに長いと言う事で割愛されました。

今までの私の田部井先生のイメージはバッハでした。ご自身もバッハの研究をライフワークになさっていると言われます。そう言われる田部井先生には申し訳ありませんが、今回スペインものを聴かせて頂き、私はバッハより田部井先生のグラナドスやアルベニスが好きになりました。とても楽しませていただきました。ありがとうございました。

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こんにちは、吉岡恵です

今日は、私のミューズでのお仕事の最後の日になりました。
最初の頃は、不慣れなことも多く、至らない部分も多くあり失礼を致しました
最近やっとお仕事にも慣れてきたかな?と感じてきた所だったのですが、今春の大学卒業を期に、新しい地で心機一転頑張りたいと思っています

明日は、ギターを手にしてもうすぐ半世紀と言う大家・田部井辰雄さんのコンサート『田部井辰雄サロン・コンサート』をミューズサロンで行います
是非、ミューズ音楽館に足をお運び下さい。


                                 吉岡 恵


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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 愛しのクリスティナ・オルティス

 ご存知の方も多いかも知れませぬが、ご存知でない方も多いかも知れませぬ。クリスティナ・オルティスという1950年ブラジル生まれのピアニストがおりましてな、クリスティナっちゅうくれぇだもんで女性なんじゃが。そのクリスティナ・オルティスさんに、おいちゃんはずっと昔から少なからず注目をしておったと思ってくんねぇ。どれっくれぇ昔かというと、そうさなぁ、ざっと34年くれぇ前かなぁ。レコードの解説から拾ってみると、彼女はそもそも2歳くらいからピアノを触り始めて、15歳でパリに]留学。かの有名なマグダ・タリアフェロというピアニストについて勉強。(タリアフェロはクリスティナと同郷の先輩ピアニスト)その後1969年、第3回ヴァン・クライバーンコンクールに出て首席。そして偉大なピアニスト「ルドルフ・ゼルキン」のところへ行って2年間みっちりしごいてもらったそうな。そして1973年、イギリスに移って本格的な演奏家としてスタートを切ったらしい。

それから1974年、写真のレコード「ブラジルの魂」を出して日本にも紹介された。これをおいちゃんも手に入れて聴いたんじゃが、これがまぁ、なかなかええ演奏なんやわ。当時この手のレコードはまだまだ極端に少なくて、おいちゃんなんかはこのレコードかその前に発売されたネルソン・フレイレのレコードで、かろうじてビラ=ローボスのピアノ曲がどんな曲なのか伺い知ることができたくれぇだった。
当然ヴィラ=ローボスなんざぁ、ギターでこそ有名だけんど、当時日本ではまだまだギター以外の曲なんぞ、だーれも演奏しとるもんなんかおれせんかった時代だでよ。おそらく楽譜も手に入り難かったやろうし、たとえ手に入れて弾いたとしても、きっと「おめぇ、なに弾いとるだぁ?そんなもん弾く前にやらなあかんことがなんかあらせんか!」とみんなから言われちまって、肩身の狭い思いをするのが関の山。(関の山ったって関取の名前じゃねえぞ)今から34年前っていやぁ、少なくとも名古屋じゃまだまだそんなもんだったずらねぇ。

そんな時、真ん中のジャケットにあるような、ちょっと田舎のねぇちゃんみたいなばたくさい、でもなんかどっか可愛げのあるオルティスさんの「ブラジルの魂」っちゅうレコードが出たんだわねぇ。おいちゃんなんか嬉しかったねぇ。さっそく帰って聴いてみるってぇと、ネルソン・フレイレのレコードと同じ名曲「赤ちゃんの一族 第1番」が入っておるが、その他は同じくヴィラ=ローボスの小品が4曲。そしてヴィアンナ、ミゲス、グァルニエリ、フェルナンデスなんかのこれも小品が6曲。みんなメロディックでしゃれていて、いっぺんに好きになってしまった。ヴィラ=ローボスもギターの曲なんかよりずっといい曲なような気がして嬉しいような悲しいような・・・。

その後オルティスさんは1976年、なんと今をときめくウラディーミル・アシュケナージさんの指揮でヴィラ=ローボスの「ブラジル風バッハ第3番」と、もうひとつピアノと管弦楽のための曲で「カーニバルの道化師」っちゅう曲を録音し、ついで1986年にはヴィラ=ローボスばっかしのCDを録音、1990年には同じくヴィラ=ローボスのピアノ協奏曲を全曲(5曲)CDで出しちまった。その間にもショスタコーヴィッチの協奏曲やらベートーベンの協奏曲全曲も出しちまうっちゅう本格的なピアニストとして活躍。中でもベートーベンのピアノ協奏曲なんざ、おいちゃんの一番のお気に入りだわさ。ちなみに、アシュケージの指揮したブラジル風バッハのレコードの帯には、「華麗なる変身!指揮者アシュケナージ、ここにデビュー!! 」と書いてある。そうしてみるとこのレコード、ソリストのオルティスさんの名前はえらく小さくしか書いてなくて、どうもアシュケナージの指揮者としてのレコードになっておるところがちょこっと気に入らんが、ジャケットに写っておるアシュケナージさんと並んだ当のオルティスさんは、とっても可愛くて美人で、ちょっとおいちゃん好みの立派な女性にご成長あそばしておりました。

先ほど紹介したオルティスさんのレコード・CDも、気が向いたらいつかひとつひとつ紹介すっかなぁとは思っとるけども、今日のところはそのオルティスさんが、ちょこっとばっかし久しぶりに新しいCDを出したんでご紹介つかまつりたく申し上げ奉り候。
「郷愁のブラジル」と題したブラジルの近代ピアノ曲集で、どれを聴いても、なーんか懐かしい郷愁をそそられるようなええ曲が満載。オルティスさんもいつまでも自分の生まれた国の音楽をずっと愛し続けとるんやねぇ。えらい!
全部で76分以上も入っておりまして、ちょっとお得感がただよう。それに装丁が水彩風というかクレヨン風というか、なかなか洒落ていてgood。
作曲者だけご紹介しておくと、「アルベルト・ネポムセノ」っちゅうなんだか舌を噛みそうな名前の作曲家の作品が2曲。先ほども出てきた「グァルニエリ」の作品が2曲。「フェルナンデス」のブラジル組曲の1番から3番までと練習曲が3曲。そして「ヴィラ=ローボス」の小品が2曲に「ヴィアンナ」の小品が9曲。中にはギターで弾いてもえぇんでねぇのっちゅうような曲もいっぱいあって、これからおいちゃんの愛聴盤になりそう。

クリスティナ・オルティスさんも今年57歳。考えてみりゃあ芸術家としちゃぁまだまだこれからこれから。もっともっとブラジルやメキシコ、アルゼンチンやパラグァイなんかの素敵な曲をどんどん演奏していって欲しいやんか。そしたら南米の「アリシア・デ・ラローチャ」になるかもね。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


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和声学あれこれ(5)
「和音の4っの響き・・・明るく、淋しく、緊張して、伸びやかに」

前回は長・短調の音階の話をしましたが、今回はその上に載せた和音について色々見てみます。
音階の各音を根音(ベース)としてその上に3度づつ音を載せますと図1・2のような三声体の和音(これを三和音といいます)ができます。通常これらの和音を使って曲が作られいるのは既にご存知でしょう。この内、特に基本となる和音はI・IV・Vの和音で主要三和音といいます。ポピュラーでいうスリー・コードです。その他の和音は副三和音といい、主要三和音の代理、または経過的・補助的に使います。さてこの各和音の構成を詳しく見てみますと、根音から三度上の真ん中の音、例えばドミソのミの音(第3音といいます)ですが、根音から全音+全音の長3度の場合とレファラの場合のように全音+半音(またその逆の半音+全音)の短3度の2種類あることが判ります。更に今度は第3音のミからソ(第5音といいます)の間隔も長3度と短3度の2種類あります。そこでこれら長・短を組み合わせを考えますと根音から第5音に向かって1.長+短 2.短+長 3.短+短 4.長+長の4種類の組み合わせが出来ます。

1の長+短を長和音 2の短+長を短和音 3の短+短を減和音 4の長+長を増和音と呼び、最も基本的な和音構成です。なお、長短の和音は完全五度の協和音、減増の和音は不完全五度の不協和音に分類されます。長調の明るい響きは主に長和音、短調の淋しい響きは主に短和音を多用していることによります。叉、減和音の緊張した響きはV(属和音)の代理としてギターではよく使われます。残りの増和音の伸びやかな響きはあまり使われませんが、経過的にはよく出てきます。一度各和音をギターでその響きを確かめましょう。その時第3音を半音上下(#・♭)させますと明るくなったり、暗くなったりします。この事から第3音がその和音の性格を決める大事な音であることが判ります。作曲家はこれらの和音の特徴をよく理解して作曲していますので、明るい長調の曲でふっと暗い和音が響いたら、またその逆の場合も、その時の心理を思い計って演奏しましょう。作曲された意図に近づく第一歩でもあります。

話を戻して、更にまた次の事も判ります。即ち減和音を除いた各和音は或る調の主和音でもあります。逆に考えれば各調の主和音が集まって或る調が構成されているとも云えるでしょう。
従って、各和音は元の調(原調)の近親調の主和音という訳ですから、いつでもそこへスムーズに転調できることになります。 転調についてはいずれまた。
で、結論めいた云いかたをすれば、音楽とは響きの聴く側に与える心理変化や動揺の連続的な効用だと思います。和声学はその響きの理論的な説明です。響きに敏感になりましょう。

次回は「長調・短調合わせて30調、それとも24調?」です。
          
                               服部 修司



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皆さん初めまして。
2月からこちらで働くことになりました和泉由起と申します。

既にお会いした方もいらっしゃいますが、ほとんどの方には初めましてなので
今日は自己紹介をしたいと思ます

実は私、山下さんの後輩なんです!
私も大学ではスペイン語を学び、山下さんと同じギターアンサンブル部に所属していました。ギターの腕前は・・・聞かないで下さい
小さい頃はマリンバを習っていました。基本的に音楽大好きです。
ホント、縁というものは不思議ですね。まさかミューズで働く事になるなんて!

まだまだ分からない事だらけで毎日右往左往していますが
一生懸命頑張りますので、温く見守って頂ければと思います

それでは皆さんこれからよろしくお願い致します

以上、和泉でした。

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