2006年3月19日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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皆さん、こんばんは。久しぶりに投稿します。

最近は内生蔵さんを初め谷村先生、佐々木先生、スタッフの渡辺、吉岡などに助けていただいていて自分での投稿をサボってしまってます。特に2月はミューズにとって初めての決算月で溜めていた会計処理などに追われまくっている状態で、先日も3月11日(土)にあった10弦ギターのデュオコンサート“Pulso a Pulso"やその翌日(12日)にあった中部日本ギター協会のグレードゼミナールの様子をお伝えしたかったのですが、その余裕がなく失礼してしまいました。

今日は野村芳生先生のワンコイン講座「賢い楽譜の選び方」がありましたので、そのレポートいたします。
お店もあるのでお話を全部訊く事は出来ませんでしたが、聞いていて「タイトルがあまり適切ではなかったなあ」と思いつつ聞いていました。

先ずは原曲と随分違った楽譜になっているため、作者の意図した音楽とは随分と違ったものになっている例として、溝渕浩五郎編著のカルカッシ教則本(全音楽譜出版)にある“パガニーニのソナチネ”が取り上げられました。原曲は2分の2拍子なのに4分の4拍子になっている事や、Allegroの速度表記が削除されていること、またある部分のベースラインが原曲の方が「流石パガニーニ」と思わされるものになっていることなど、実際に演奏してその音楽の違いを示してくれました。

確かに全然違う音楽になってしまうんですね。これは恐ろしい事です。野村さん曰く「クラシック音楽は楽譜に忠実に演奏する事が原則のルールを前提に考えるとこの楽譜の違いは音楽に大きな違いをもたらせてしまうんです。」
確かにその通りだなあと納得してしまいました。

その他にもカルカッシの25のエチュードの話、ソルのセゴビアの20のエチュードの話などいろいろ出てきました。ご自宅から持参されたいろんな輸入楽譜を見せながら、この楽譜が最も原曲に近いだとか、これとこれはこの部分がこの様に違うので演奏するとこうなります、などなど話が進み結構面白いワンコイン講座になりました。

その中で「ミューズに置いてある楽譜はそんなに変なのが無い」「ミューズがオープンしてから入手出来る様になったアルゼンチンの出版社"Ricordi Americana"のリョベート編のカルカッシの25のエチュードはなかなかオリジナルに忠実だ。」(写真の楽譜)などと、Ricordi Americanaはミューズが輸入総代理店なのでチョッピリ嬉しいお話をいただきました。

まあ、私ももっともっと楽譜の事については勉強していかなくてはと常日頃思っていましたので良い勉強になりました。近い内に野村先生のご自宅にお伺いしていろんな楽譜を見せてもらう予定をしています。いいものを見つけたら取り寄せますので新着情報をお楽しみにしていてください。皆さんも「あんな楽譜ないか、こんな楽譜はないか」とどしどしお申し付けくださいね。調べながら勉強して行きますので・・・。
山下 高博

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