2011年2月のブログ記事一覧-ミューズの日記
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先週の金曜日(2/18)は荒井史郎さんの『ギターに魅せられて』出版記念パーティーが開かれ、出席してきました。荒井さんは世界有数のギター総合商社、荒井貿易株式会社の創業者であり、現在はJGA(ジャパン・ギター・アソシエーション)の会長、中部日本ギター協会の名誉会長も務めている方です。私も学生時代から荒井貿易には入り浸っていた一人で、もう40年以上もお世話になっている方です。

場所は東京のホテルオークラで、発起人である河野ギター製作所の桜井社長、SIEの林社長、現代ギター社の倉田社長をはじめ、楽器業界のお歴々、ギタリスト、製作家のお歴々、専門店のお歴々が大勢お祝に駆けつけました。
中には新堀ギターの新堀院長、評論家の濱田滋郎さんも、また、全国に112店舗を展開する島村楽器の島村社長、ギタリストでは荘村清志さん、福田進一さんをはじめ、大沢先生、村治先生など多くの著名人が参加されました。

お祝いのご挨拶の中では、荒井さんを「万年青年」と称える人、「日本のギター界をリードした人」と称える人、そして濱田滋郎さんは書(解題に替えて)の中で次の様に称えています。「この著書は、荒井さんのたどって来られた人生の道筋を明かす自叙伝であると同時に、ギターおよびギター音楽20世紀の歩に関する証言の書でもある」

日本のギター界の歴史、海外の演奏家、製作家の歴史、日本との関わりなど学ぶことがとても多く、興味深い本です。是非皆さんもお読み下さい。お薦め致します。
山下高博

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今日は山下文恵(マリンバ)と鈴木由美(ピアノ)の二人に林敬子(パーカッション)が加わってのコンサートでした。ミューズサロンでマリンバのコンサートを主催したのは初めてです。以前、サロン貸しした事があるのと、ネイ・ロサウロ氏によるマスタークラスを実施したことはありますが。兎に角、5オクターブのマリンバをステージに上げると殆どスペースが残らないのと、会場が響きすぎますからね。でも今回はクラビノバに加えてパーカッションもいくつかギリギリ設置して演奏してもらいました。

山下文恵は私の奥さんで、アルゼンチンにも6年在住経験があり、帰国後はその経験を活かして南米音楽、アルゼンチン音楽の紹介に力を入れています。今回も前半はミロンガやピアソラの曲を、後半はフォルクローレの曲をパーカッションを入れて演奏しました。パーカッションを入れると音楽の幅がグッと広がりますね。元々はパーカッションは入っていなかったんですが、林さんが聴きに来てくれると言う話しがあり、「それなら叩いてよ」と急遽参加して頂く事になった次第。ホント良かったです!

演奏者の話も実体験から来ているので、皆さんにも面白く聴いて頂いた様で、とっても楽しかったと喜んで頂けました。最後にはお茶とお菓子、手作りのクッキーなども召し上がって頂きながら楽しいひと時を過ごせたようでした。

<プログラム>

・我が愛のミロンガ/ペドロ・ローレンス
 ピアソラの作品より
・タンゴの歴史
・アディオス・ノニーノ

フォルクローレより
・灰色の瞳/ウニャ・ラモス
・コンドルは飛んで行く/D.アロミアス=ロブレス
・風とケーなのロマンス/J.D.ラミレス・トーレス

山下高博


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先日の日曜日(2/6)はワンコインコンサートでした。
今回はギターソロばかりでしたが、内容は結構バラエティに富んでいました。
演奏者も小学6年生の女の子が居たり、お客様にはお馴染みのミューズスタッフの関谷、オリジナル曲で出演された磯村さん、そして、ミューズでは初めてのロシア人のアレクサンドルさんなどいろんな方がいましたし、演奏曲もポピュラーからクラシック、オリジナル作品、時代もルネッサンスから現代までと幅広いプログラムでした。

1.堀之内希美(小6):カントリーロード/ジョン・デンバー
2.関谷 眞理:Your Song/エルトン・ジョン
3.横口 慶三:いそしぎ/ジョニー・マンディ
4.熊谷 江利子:ファンタジー/ヴァイス
5.布施 三千雄:マリーア、マリエッタ/F.タレガ
6.布目 知弘:ベネズエラワルツ1番/A.ラウロ、
      入江のざわめき/I.アルベニス
7.上野 恵子:アルハンブラの想い出/F.タレガ、
      ガボット・ショーロ/H.ヴィラ=ロボス
8.橋本 洋一:グリーンスリーブス・7つの子・シシリアーナ/作者不詳
9.村上 弘明:早春賦/中田章、星の世界/コンバース(武満徹編)
10.荒木 雄二:逸話第4番/A.セゴビア、バイア娘の情熱/レイス
11.磯村 幸平:スペインにあこがれて/磯村幸平
12.蔵本 浩史:バーデンジャズ組曲/J.イルマル
13.アレクサンドル・ガラガノフ:悲歌/L.ブロウエル

このワンコイン・コンサートにはクラシックギターのバリバリの人ばかりが出ていると勘違いされている人が居ますが、それは全くの誤解です。初心者の人にも出ていただいていますし、ポピュラー音楽、自作品、何でも良いんです。ギターが入っていれば他の楽器とのアンサンブルでもOKですし、今までもフルート、ヴァイオリン、マンドリン、ピアノ、オカリナなどとギターで出ていただいたことがあります。特に私個人的にはオカリナやハーモニカとギターなんかはとても好きですね。

今回とても印象に残ったのが3番目に演奏された横口さん、自作曲を演奏された磯村さん、そして最後のアレクサンドルさんでした。横口さんは昨年の6月にギター合宿に参加された人で、それ以降高山からミューズまで月2回通って見えていますが、音がとてもきれいになった上、演奏がとても良く歌われていて良い感じでした。磯村さんはフラメンコ調のスペインらしい感じの曲を作られてており、情熱的でロマンティストな人柄を感じました。アレクサンドルさんは本格的に勉強している人で、一段レベルの違う演奏を披露してくださり、見事聴衆賞を獲得されました。4月10日にはミューズサロンでヴァイオリンとギターのデュオコンサートをされることが決まりましたので、皆さんも是非聴きに来てください。
山下高博

こんにちは。スタッフの関谷です。
ワンコインコンサートは1年ぶりの出場でした。昨年は丁度、バレンタインデーで、しかも社長が不在で司会をしながらの挑戦でした。それを覚えていて下さっている方がみえて、「今回は余裕でしょう」なんて言われましたが、失敗したとき言い訳ができないなあって感じでした。
今、教室の生徒さんに発表会のご案内をしていると、「関谷さんもでないと。」とよく言われるのですが、外での大発表会はスタッフは大忙しなので無理ですとお答えしています。先日そういった会話の中で、「痛み分け」という言葉をいただきまして・・・。勧めてばかりいないで、一緒に緊張を味わいなさいってこと?
ワンコインコンサートでも、指先はとっても冷えて緊張してるんです。

コンサートの最後に聴衆賞を決める投票の手伝いをしたのですが、番号を読み上げつつ「2番・・えーっ!」
どなたか「もっと練習しま賞」を下さったのですね。それもお二人も。ありがとうございました。
関谷眞理


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先日(2/5)はボサ・ノヴァの名手、佐藤正美さんによる「ワークショップ&ミニコンサート」でした。先回大好評を頂き、今回もそれに引続いての企画でした。ビデオカメラで先生の手元をアップしてスクリーンに写すので、とても分かりやすく佐藤先生も感激するほどでした。基本パターンを6つ丁寧に指導いただきました。特にバーデン・パウエルの開放弦奏法は実際に大写しのスクリーンで見るととても良く分かります。この奏法は佐藤先生が高校生の頃から何度もオープンリールのテープを聴きなおしながら発見したと言うものです。開放弦をimの2本の指で弾いたり、時にはiの指だけの時もあるなどを発見するには数年掛かったそうです。

そして、ドレミから「バーデン・パウエル完全マスター」と言う本が再版されました。これは佐藤先生が長年に亘って完全コピーしたものを楽譜にしたもので、暫くの間廃版になっていたものです。この講習会を受けた人はこの開放弦奏法が出来る様になるでしょう。
山下高博

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昨年末に書いた「今年最後のコンサート」に「毎日遊びに来ていますが、なかなか年が明けませんね!」と言うコメントを頂いています。先日のメールの方など「ブログを楽しみにしていただいている人が居る事は有難いことだなあ」としみじみ感じると同時に「申し訳ないなあ、やっぱり頑張らなくては!」と思うこの頃です。

さて、先日の日曜日(1/30)に「ホルヘ・カルドーソ ギターリサイタル」がサロンでありました。彼はアルゼンチン出身なので、私も6年住んでいたと言うと「どこに住んでいたの?」「ブエノス・アイレス」などと言う会話をしながら、そろそろ日本食以外が良さそうかなと言う配慮から昼食はデニーズへ。その時に、次の様な話をしました。「ミューズの生徒さんで名古屋公演は仕事で聴けないからと東京公演を聴いた人から、貴方の曲のある箇所をどの様に演奏するのか見極めるために楽譜持参で行ったそうですが、全く楽譜通りに弾かなかった」と。すると彼は「本来音楽とはそう言う物だよ。昔は皆が即興をしたものさ。」と話し始めました。

そしてミューズに到着後、リハーサルをするのかと思いきや、「いや、必要ないよ」と控え室に。今回彼を招聘した東京のギタリスト・樋浦さんから「彼は本番15分前にカフェオレを飲む習慣だからお願いします」と言われ、用意して持っていくと、突然「今日のプログラムを変更したい」と言い出しました。「昼食の時に話したことを、第1部でルネッサンスやバロック音楽を演奏しながら説明したいから、山下、貴方が通訳して欲しい」と言い出したのです。そして、音楽は演奏者がそれぞれ自分のバージョンで演奏して構わないこと、変奏又はアドリブは3つの要素で行うなど説明しながらナルバエスの曲やスペインバロック音楽を聞かせてくれました。

皆さんもスペインバロックを聴けば分かると思いますが、ドイツバロックの代表であるバッハなどとは全く違います。数年前に犬山で聞いたイタリア人のバロックギタリスト、マルコ・メローニも立って、ラスゲアードを多用してバロックギター(復弦5コース)を演奏していました。カルドーソ氏はモダンギターですが、立奏でラスゲアードと即興を楽しみながら演奏していました。そして、南米のフォルクローレ音楽とスペインバロックギター音楽とが密接な繋がりのあることを悟りました。彼の演奏を聴きながら、コロンブスの新大陸発見以降、スペイン人がギターを中南米に伝えた様子が目に浮んできたのです。そして、2部では南米音楽(ピアソラ、アリエル・ラミレス、カルドーソのオリジナル、L.B.アレッコのミショネリータなど)をそれはそれは雰囲気のある、味のある演奏を披露してくれました。特にミショネリータは最高でしたね。彼の本領大発揮でした。
最後には彼のブエノス・アイレス組曲を樋浦さんと二重奏で演奏してプログラムを終了と言う素晴らしいコンサートでした。
山下高博                 

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