2008年5月のブログ記事一覧-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



昨日まで5日間休暇を頂いていましたが、本日からまた営業再開です。
しかし、休日と言うのはあっと言う間ですね。特に今回は義父が倒れて入院したため、予定していた旅行も取りやめて岐阜に行ったり来たりの5日間でした。旅行は一泊二日の旅行を二つ予定していたのですが、その内の一つが義父と長島温泉に行くと言うささやかな旅行だったんです。丁度休みを取っていた時で良かったやら悪かったやら・・・。まあ、親孝行は出来るときにしておかないといけませんので、良かったんだと思っています。

その休み明けの初日は「大人のギターパーティー」でした。これはミューズ音楽教室のクラシックギターコースの生徒さん達の発表会で、飲み物・食べ物を出して、パーティー形式での発表会です。先程終わったところです。飲食をしながらの演奏会は楽しいものですね。普通は発表会が終わってからの打上げで飲み食いする訳ですが、このギターパーティーは飲み食いしながらの発表会をやるんです。楽しいですよ。
また明日にでも詳細をレポートしますね。

では、本日より通常通りの営業となりますので、またよろしくお願い致します。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




<あれも聴きたい、これも聴きたい> 去年に続いてまたまたアンヘル・ロメロ

 昨年の5月、村治佳織さんと共演するために日本にやってきたアンヘル・メロメロ、いやアンヘル・ロメロさんが、またまた大阪国際フェスティバルへやってきた。そう、アンヘルさんはこの第50回大阪国際フェスティバルのためだけに日本にやってきたのです。本番のある17日の2日ほど前に来日して、本番の翌日18日に飛行機に乗って帰っていきました。このたった1回のコンサートのために、はるばるアメリカからやってきたんどすよ。
 ところで「おみゃあさんはいったいアンヘル・ロメロとどんな関係があるだか?」とおたずねの方もおられることと存じまするが、そこはほれ、去年の5月のこの「ミューズの日記」を見てくだされ。「アンヘル・ロメロがやってきた」と題して4回ほど連載しておりまして、それをご覧になっていただければ私がどんなふうにアンヘル・ロメロと関わりあっておるだかお分かりいただけると思いまする。

 去年の来日の時にも使用してもらったイクリプススピーカーを使ったMSデジタルPAシステムを急遽また使いたいとのご希望が出て、ほんに急遽私が出張って行かざるをえなくなったという次第。当日私が大阪は中之島のフェスティバルホールへ着いたのは朝の10時。ゲネプロが1時から始まるというので11時頃来てくださいと言われておったのですが、何かあっちゃいけないと随分早くに着いてしまった。会場に機材を運び込み、オーケストラの椅子やらひな壇やら、全ての用意が終了するのを待っていよいよこちらの機材のセッティングに入る。といってもソリスト用のコンデンサーマイクを中央に置いて、そのソリストの斜め後にスピーカーを置いて、あとは舞台下手に置いたマイクアンプとパワーアンプとの間をケーブルで繋ぐだけなので、ものの15分か20分で終わり。早々にお昼を済ませて当のアンヘルさんを待つ。しかしながらいつ来てもこの会場はでかい!舞台の端から端までゆうに30メートルはある。舞台中央においたマイクからマイクアンプを置いた下手まで15メートルのケーブルでは届かない。20メートルは必要。多少オーバーだと思われるかもしれませんが、客席の両サイドでは舞台のオーケストラをほとんど真横から見るような感じ。しかもかなり離れた位置から見なくちゃならない。とにかくでかすぎ!収容人数も2300人だか2400人だか。3階席などステージから見上げるようだ。生の音を損なわないようにできるだけ最低限の機材でまとめた私のシステムのコンセプトから言えば、とにかくケーブルが長すぎる。しかし去年やった経験からすると充分なクォリティを維持していたのでまずはだいじゃぶ、だいじゃぶ、と自分に言い聞かせてアンヘルさんの登場を待つ。案の定1時からというスケージュールが時間になっても当のご本人が現れない。30分ほど遅れて例のごとくご機嫌に大音声で登場。去年村治佳織さんが「私が今までに会った人の中で一番声の大きな人」と言っていた通り、メガホン使ってしゃべっているのかと思うくらいでかい声!

 とにかく挨拶する前にリハーサルに入る。最初はチェスキーという作曲家の新作「フラメンコ・ギターのための協奏曲」から。我々もまだ聴いたことの無い作品だけにワクワクと期待が高まる。出だしは静かに神秘的なオケの響から入り、少しづつギターが歌い出すのだが、聴きにくい現代曲という感じはまったくせず、アンヘルの持ち前の歌心を充分に知りつくした作風。あとはどんどんエスカレートしていってとにかくギターが大活躍。アンヘルの魅力が満載!そしてそのアンヘルのギターの音のまあ素晴しいこと!あんなに美しくて大きな音をかつて聴いたことがない。そして1曲目を終わって少し休憩という時に再会のご挨拶。まず握手をしようと思ったら、去年お会いしていることを覚えてくれていてなんとアンヘルさんから抱きついてきた。いわゆる今流行の「ハグ」ってやつですか。そのあとはとにかく「この機材はすごい!」「気に入った!」「まったく電気を使っているとは思えない!」「アメリカでも使いたい!」の連発。そして「どんなアンプを使っているのか見せてくれないか」とのことなので舞台下手に置いてある小さいマイクアンプと専用のパワーアンプを見せると「これだけ?!」とまたまたおどろいて「素晴しい!素晴しい!」の連呼。その後いろいろお話をしましたが、この日は私の持っているアンヘルさんのレコード(LP)を全て持っていったので、それを彼に見せたところ「よくこんなに持っているなあ。私だってこんなに持っていないよ」と目を丸くして大変喜んでくれた。もっともこれは私としても若い頃からの大好きなレコードなので「これは私の宝物だ」と言ったら満面の笑みで「サインをしよう」と言ってくれて、なんと全てのレコードのジャケットに自らサインをしてくれた。そのあとアンヘルさんに「どうしてあんなに美しい音が出せるのか」と訊くと、謙遜するかと思いきや憎い事を言うねえ。「私にはわからない。これは神から授かったものだから」との返事。しびれたねえ。それほどアンヘル・ロメロの音は素晴らしかったというわけだが、思わず私も「でも、貴方は私にとっての神です」と言ったらアンヘルさん、なんと目を丸くして思わず私を抱きしめるではありませんか!結構なお年の二人の男が目の前でがっちりと抱き合っている風景は、横にいて通訳してくれた若い女性にはどんな風に映ったことでありましょうや。

 暫くして十八番「アランフェス」に入りましたが、この曲はアンヘルさんにとってはもう何百回も演奏した曲。リハーサルとはまさにオーケストラのリハーサルであって、アンヘルさんはもう自由自在。好き勝手に弾きまくりますが、これがまたなんとも様になっていて、聴いているこちらもワクワク・ゾクゾクの連続。音も素晴しいがそのテクニックたるや向かうところ敵無しってなもんで、快刀乱麻、縦横無尽、気分爽快、大喝采。こんなかっこいいアランフェスなんてそうざらにあるもんでねえ!またアンヘルさんはというとPA機材のことがとても気に入ったらしく、客席で聴いている私に向かって満足そうな笑顔で何度も「クリアー!クリアー!」を連発しておりました。

その後本番を向かえますが、なんと先ほどのリハーサルより断然素晴しい演奏をするではありませんか。歌いまわしといい、見せ所の技巧といい、飛び切り上等の「ショー」を見せられたよう。会場からもものすごい拍手が起ってオケを後ろに控えたまま2曲もソロでアンコールに応えたアンヘルさん。鳴り止まない拍手に「もうこの通り疲れた、勘弁してくれ」とばかりに両手を前に出して「ブラブラブラ」。さらに拍手が起ってやっとおしまいに。その後コンサートに来られなかった主催者であるところの朝日新聞社「社主」のご自宅へ自ら訪問して挨拶の後、そこで2曲演奏してご満悦で帰って来たそうな。そして翌日はもう飛行機に乗ってアメリカへ帰っていきました。とにかく台風のような迫力と、太陽のような明るさと、素晴しい音と歌をもった天才、アンヘル・ロメロは3日間だけ日本に来て、あっと言う間に帰っていったのでありました。めでたし、めでたし。おしまい。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




昨日(5/25)はミューズ3周年記念セール最終日を札幌のギタリスト・宮下祥子さんのコンサートで締めくくりました。セール期間中は多くの方々にお越し頂きありがとうございました。改めて御礼申し上げます。

宮下さんがミューズサロンに登場するのはこれで2回目。第1回目はファーストアルバム"Passion"発売を記念して、今回は2枚目のアルバム「ヴィルトゥオーズ」の発売を記念してのコンサートでした。発売されたのはもう昨年の12月になり、今年2月のパヴェル・シュタイドルとの共演ツアーでもそのCDは好評を博し、3月のレコード芸術では特選盤に選ばれるなど、発売記念コンサートとしてはやや機を逸したきらいはあったものの、そのCDの演奏の素晴らしさから、一人でも多くの方に彼女の演奏を聴いていただきたいと思った次第です。

今回のプログラムはそのCDからソルとジュリアーニの大曲を2曲と新発見されたレゴンディの作品とヴィラ=ロボスの新発見の作品、そして壺井一歩さんの新曲「新12の歌」などとても魅力的な内容でした。
演奏もCDに収録されているソルの悲歌風幻想曲とジュリアーニのロッシニアーナは流石に弾きこなしていて見事な演奏を披露してくれました。2部は残念ながら途中聴けませんでしたが、壺井さんの曲はギターの新しいレパートリーとして愛奏されて行きそうな印象を受けました。まだ3曲が未完成らしいのですが、はやく12曲揃って出版されるのを期待したいですね。

終演後はCDサイン会と宮下さんを囲んでの茶話会で楽しいひと時を過ごさせて頂きました。宮下さん、ありがとうございました。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




<あれも聴きたい、これも聴きたい> 村治 昇先生 教室発表会

 昨年ミューズでも素晴しい演奏を聴かせてくれた子供達を教えておられる村治先生の教室の第36回発表会が先週の日曜日(11日)に行われました。勿論東京は台東区にあるカメリアホールという会場です。午前11時45分からの開始で、まずは例年通り大人の生徒さんの演奏から。若い人もいますが結構お年の方も多く、一見大きな会社の取締役ではというような方も。あとで聞くとなんと村治先生が独身だったころからのお弟子さんもおられるとのこと。当然村治佳織さんや奏一君がこの世に生まれてくる以前からということになって、彼らの成長の過程を全て見てこられたことになりますね。それにしても発表会を始められてから36回とは本当に驚きです。年に1回ですから36年間も続いているわけです。しかも村治先生は毎年1月にも「弾き初め会」として殆んど同じようなことをやられているので、実際は年2回ということになります。会の規模、生徒さんの数、会の内容、絶えず盛り込まれた新しいアイデア、そしてそれらを企画、指導し、全てに渡ってお世話をされる村治先生ご本人、そしてまたその先生を周りで助ける方々。どれをとっても素晴しい感動を覚えますし、心から頭が下がる思いがします。

舞台に登場する生徒さんは今回も50数名。特にやっと単旋律が弾けるようになった小さい子供の場合、先生が全て伴奏を受け持って一つひとつの曲を演奏していきます。子供達も伴奏に乗っていかにも気持ち良さそうに演奏します。中には演奏している音楽に自分自身がうっとりしながら弾いている子もいて、なんとも微笑ましい光景が続きます。また一人で演奏できるようになった子供達は名前と年齢をはっきり述べ、これから弾く曲に自分がどんなイメージを抱いているのかをしっかりと表明してから演奏に入ります。大人が考えたら無味乾燥と思える練習曲にも、子供達の感性ではこんなにも楽しい、そしてかわいいイメージを描いているんだといつもながら感心させられます。

去年ミューズで演奏してくれた子供たちは、この半年の間にすでに驚くべき上達をはたしていました。あの一番小さい子は先生の伴奏付きとはいえ、カタロニア民謡の聖母の御子を歌心たっぷりに弾きました。左ききのあの子はトゥリーナのセヴィリアーナスを見事なテクニックで弾き切りました。また中学生のあの子はソルのラルゴ・ノン・タントをすばらしいテクニックと表現力で演奏し、既に観客をその音楽で魅了するまでに成長を遂げておりました。

今回の発表会でのハイライトはなんといっても先生のお作りになった「オーケストラをバックに世界の名曲を」という趣旨のCD付きの曲集に基づく生徒達全員による合奏です。これは以前先生にうかがったところ、子供がギターを始めて、なんとか単旋律でもメロディを弾けるようになって、おじいちゃんおばあちゃんの前で演奏するとき、簡単に伴奏が付けられたらどれだけ喜んでもらえるだろうかと思ったところからの発想だったそうです。その狙いは見事に的中し、舞台の上でも子供達が全員本当に楽しそうに演奏していました。これで村治先生の発表会を拝見させていただくのは一昨年についで2回目ですが、できることなら毎年、あの子供達の成長を見続けていきたいと思うのと、村治先生のお弟子さん達は本当に幸せだなあと感じました。

発表会は夜の7時過ぎにやっと終了し、そのあとは全員お楽しみのパーティーです。私もお招きにあずかって出席させてもらいましたが、ここでもみんなが待ちに待ったイベントが行われます。生徒さん達の1年間のいろいろな頑張りに対する先生からのプレゼントの贈呈式です。先生からたてと賞状、そしてプレゼントを手渡された子供達の嬉しそうな顔。あれがまた来年に向けての原動力になっていくのが本当に良くわかります。子供達の顔にもその決意が漲っていて、いつ行ってもこちらも一緒に嬉しくなるパーティーです。村治先生のこの発表会がいつまでも続いていくことを心からお祈りしております。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




昨日は大萩康司さんのミューズ初のマスタークラス(公開レッスン)でした。
7名の方に11:00から19:00までたっぷりレッスンして頂きました。
朝は苦手の筈の若きギタリストが昨日は6:00起きで名古屋まで来てくださいました。そして一日長丁場のレッスン、さぞ疲れたことでしょう。しかし、終止笑顔で丁寧にレッスンしていただきました。音楽だけではなく人間的にもとても素晴らしい人ですね。受講された方、聴講された方々にも好感度200%だったと思います。

レッスンは曲のパーツの分解をし、歌い方から弱点の克服の仕方を受講者が出来るまでタップリ教えてくれるんです。左手のセーハが力がなくて出来ないと言う人には、左手強化の為の基礎練習の仕方を一緒に細かくやって見せてくれていました。見本もたっぷり弾いて見せてくれます。その時、受講生の音や音楽と比較しては失礼ですが、大萩さんの音の美しさ、音楽の素晴らしさを再認識させられます。名手が銘器を演奏するのですから当然と言えば当然ですが・・・。「弘法筆を選ばず」と言いますが、弘法が飛びきり上等の筆で書くのですからすごくいいんです。その筆とはブーシェですが、8年ほど前に3本のブーシェの中から選んだそうです。公開レッスン後の受講者との茶話会で私も少し触らせて頂きましたが、それはいい楽器でした。

そして、レッスンが全て終了してから、大サービスで2曲演奏を披露してくれました。最新アルバム「想いの届く日」から「El Dia Que Me Quieras」(想いの届く日)とYesterdayの2曲でした。早く帰った人は惜しい事をしましたね。

茶話会では受講者の9歳の女子二人がもう大萩さんにぴったりくっついて離れません。お姉さん達は羨ましそうにしていましたが、やはり恥ずかしいのか9歳の女子には負けていましたね。大萩さんもこの将来有望な若いギタリストには満足のご様子で可愛がっていました。そして今後も公開レッスンをやって頂けると約束をしていただきました。今回受講、聴講できなかった人もご期待くださいね。



コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ