誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

21展ー7 99絵画展よりの展示 その1

2009年04月14日 | Weblog
      『甲斐駒の春』 HK氏作 水彩 スケッチ版 (展示承認済)

今回の展示は、東京は九段下で開かれた99絵画展という会場からの展示です。
私の学生時代からという古い友人であるHK氏が7点も出品していました。
今回はそのうちから4点を展示させて頂きます。
この99展は今年が2回目で、某一流都立高校の第九回生の9人の有志の集まりで油彩、水彩、水墨、パステルとバラエティに富んでいます。
皆さんが、定年後それぞれ好きなものを始めて、たまたま寄り集まったという楽しそうな展覧会でした。
このグループのテーマは、個性とか自由と言ったところでしょうか。
皆さんがそれぞれに大いに楽しんで居られるのが十分感じられました。

21展ー7 99絵画展のその2

2009年04月14日 | Weblog

     『お堀端の夏』 HK氏作(承認済) 水彩 スケッチ版

このHK氏は絵を始めて10年位と言うところでしょうか。某大学のキャンバスでの生涯学習教室が淡彩画との最初の出会いだったと聞いております。
彼の絵の特徴は、何しろ淡い薄い彩色なのです。残念ながら私の古カメラでは,どうも上手く写らない位なのです。当美術館のこの展示でもこんな写真でHK氏に申し訳ないようです。ここの写真でははっきり見えないでしょうが、HK氏の名誉のために一言付け加えるならば、実物はもっともっと素敵なのですよ。
ひとえに私のカメラ及び技術の勢なのでお許し下さい。
もう一つの特徴は、必ず彼の絵には風景の中に人間とか鳥とか猫などが溶け込むようにさりげなく描かれているのです。
血の通った、ほのぼのとするような雰囲気の絵なのです。

21展ー7 99絵画展のその2

2009年04月14日 | Weblog

   『矢切の渡し』 HK氏作(承認済) 水彩 スケッチ版

それにしても10年描いてて、自分の世界を決して崩さず、淡いまま変わらぬというのは、考えてみるとこれは大したことです。
もちろんそのデッサン力とか構図、省略法、ぼかし等など技術面では大きな進歩ですが、色調、典型的な淡彩の所は、10年前と変わっていないのです。
これは本職の淡彩画画家ならともかく、素人画伯としては結構珍しいことです。
もちろんご本人の好みの問題でしょうが(それが趣味の絵では何より一番大切ですから)、彼の人柄に、強い信念と自信、頑固なまでの一徹さ、そして哲学すら感じる位です。

21展ー7 99絵画展のその4

2009年04月14日 | Weblog
 
     『多摩の秋』 HK氏作(承認済) 水彩 スケッチ版
   
私の体験でいうと、一旦仕上げても明日になると手を入れたくなって、何度も手直し、加筆をしてしまう。
すると描けば書くほどどんどん濃くなり、濃いだけならまだしも、乾かぬうちの塗り重ね、絵の具の混合とで、最初の絵とは似ても似つかぬ汚い濁った暗い無惨な絵になってしまうのである。
この失敗を今でも性懲りもなく繰り返し続けているのです。
私の場合は、一度さっと描いたらその絵を何処かに隠してしまうか、或いは両手を縛ってでもおくしかない程の重症なのです。
彼の絵を見ていて、素晴らしいなぁとは思いながらも、胸の中にもっと塗りたいなぁという気持ちを覚え、手がむずむずするのです。
私もいつの日か、淡いハイセンスなきれいで洒落た絵を掛けるようになりたいものです。
しかし今のところ一寸自信がありません。ならば私はやはり素人美術評論家で、この誠茅庵の館主として勝手な事を言ってる方が向いているのかも知れません。
今回もご来場ありがとう御座いました。          完