誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

25展ー8、企画NO,7 早稲田大学茅ヶ崎稲門会「趣味の作品展」より

2013年06月26日 | Weblog

 

早稲田大学のOB及びそのご家族の作品の展覧会です。

作品展の名の通り、絵では油彩水彩、カットアート、オイルパステル、版画、絵手紙、

写真があって、工芸ではジオラマ作品、さらに俳句に漢詩に、書道や陶芸、鎌倉彫りに

手芸までといった多岐に亘った作品展です。毎年やってもう4回目になるそうです。

皆さんが各々思い思いのお好きな道を楽しんで居られる様子が伝わってくるようです。

多くの方が、こうして如何にも和気藹々と仲良く会を楽しまれ、人生をエンジョイしながら

有意義に過ごして居られるのを知って、私までが嬉しい様な羨ましい様な思いが致します。

同会は茅ヶ崎・寒川地区在住の早稲田で学んだ約450の交友で構成されて、65年もの

歴史を持つ大きな組織の親睦団体だという説明でした。

年に数回の定例行事の他、20もの同好会があって活躍しているそうです。

この地区にはもっと大勢のOBが居られるでしょうが何割位の方が入会しているのでしょう。

かく言う私(館長)も早稲田大学のOBの一員ですが、あまりお誘いもないまま入会する

こともなく、さすがにもう今更という年齢なってしまいました。

他にも私のようなOBも沢山おられることでしょう。

時々、どうして会に入ってないのですか?と怪訝そうに聞かれて困ることがあります。

シャイな人も居れば、もう組織もグループも嫌だという人も、先輩後輩の関係や周りとの

軋轢とかその集団に慣れるまでが気が重いとか、億劫だという方、そもそも同会を知らな

かった人等ときっといろいろあることでしょう。

昔のことになりますが、私が早稲田を選んだ基準の中に、進取の気風、門や塀のないこと

に象徴される自由な空気などがありましたが、中でも一番大きなものは早稲田の力強い

泥臭さと野党精神ということでした。

体制や組織そして権威とか権力に阿ることなく、独立独歩の気風を尊しとすることでした。

従って、徒党を組む、集団で何かをする、群れをなすことなどなく、又は寄らば大樹の影と

いう言葉とは対極のポジションに居るというのが、(今になって思い出すと何とも幼く青臭い

笑い話の様な考えかも知れませんが、)あの頃の私にはそれが男の美学であると思って

いた節があるのです。

その勢でしょうか、大きな組織である同会には余り関心を持たずに過ぎてしまいました。

同展を見ていると、もし入会していたら、この同好の士の方々と仲良く楽しくやっていた

かも知れません。皆さんの力、組織の力に助けられながら、趣味とかボランティアとか、

地域に何がしかの貢献などをしていて、今の自分とはかなり違う姿が思い浮かびます。

しかしこれも人生、それも人生、まさに人は様々、人間はいろいろということなので

しょうから、これで良いのでしょう。

さて、展示場の入り口には、スクールカラーの同会の会旗が飾られていましたが、

やはりこの色、稲穂の校章には理屈を抜きで、母校のこと、あの頃のことを思い出しては、

ひと時は懐かしい思い出に浸れるものです。

会場には知った方がお二人居られたので、その方の各1点ずつを、当館で陳列させて頂きました。

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


25展ー8、企画NO,7 早稲田大学茅ヶ崎稲門会「趣味の作品展」ー1/2

2013年06月26日 | Weblog

 

         伊藤 赫子さん 画  『羽黒山 Ⅰ(爺杉)』  水彩

  昔、鶴彩会におられた方です。ご本人が早稲田のOGです。

  その確実なデッサン力で、いつも翠を基調とした爽やかな絵を描いて居られました。

  数年前の何処かの展示会では拝見した(吊した大根)(一服する農婦)などを

  モチーフにした一連の素朴な風景の素敵な絵が印象に残っています。


25展ー8、企画NO,7 早稲田大学茅ヶ崎稲門会「趣味の作品展」ー2/2

2013年06月26日 | Weblog

 

      芝 眞由美さん 画  『秋の中央公園』   水彩

鶴彩会の方です。もう当館の常連メンバーさんで、昔から何度も陳列させて頂き

毎回お世話になっております。

この方のご主人が早稲田のOBで丁度私と同学年なのを、会場の「題名カード」で

知りました。この作者の、昔から大胆にして流れるような独特のタッチとその色調は

大好きです。長く続けて居られるイタリア辺りの古都の街角で見かける古い建物の

壁シリーズでは、メランコリックなムードが漂い、いつも魅せられています。

 

以上2点、早稲田大学茅ヶ崎稲門会の作品展からご覧頂きました。

  ご高覧有難うございました。  

次回は、市立美術館で開催中の「茅ヶ崎美術家協会展」を予定しておりますので、

どうぞ又の御来館をお待ち致します。  ーー館長 拝ーー


25展ー7 企画NO,6ぎんのほし いろいろ色彩展ー(序)

2013年06月07日 | Weblog

 

この会は昨年の6月に初めて当館でも紹介展示させて頂きました。

今年も同展の楽しい案内状を頂きました。関東でも既に梅雨入りして今にも降りだし

そうな日でしたが、駅前の長谷川ビルの4Fにある市民ギャラリーの会場は、

先生も居られて明るくとても温かな空気に満ちているようでした。

今年も、こうのりうのすけ・河野里枝の両先生を囲んだ6つのアトリエやグループが

一堂に会しての合同の展覧会で、60人有余の方々の個性豊かな作品が、ズラリと

陳列されていました。

最近、巷のカルチャーセンターなどのお絵描き教室の展示会に行くと、講師や先生の

描き方にそっくりな絵ばかりだったり、教室での練習用のモチーフなのでしょうが、

多くの人が同じ絵を出しており、まるで各人の拙劣さを段階的に競っているのを

見せられている様で退屈するのが結構あるものです

それに比べてこの展覧会はバラエティーに富んでそれぞれが特徴があり楽しいものです。

まさに会の名前の通りで、いろいろ様々あって親しみやすい好ましいものでした。

油彩あり水彩あり鉛筆ありと皆さんが伸び伸びと自由闊達に喜々として楽しみながら

描いて居られる雰囲気が伝わって来るのです。

これもボランティアとしても活躍なさっているという里枝先生のお人柄にもよるのでしょうか。

昨年、会場にあった案内文の中の次の言葉を今でも覚えております。

『絵の具で色鉛筆で夢を形に、心の思いを描きます。楽しくわくわくする絵を描いてます。

絵を描くことは愛することの表現、人生を語る表現、上手下手よりも楽しくおしゃべり

しながらの笑顔を大切にしています』という主旨でしたが、心に残っています。

これこそ我々、素人絵描きグループのまさにあるべき姿を表現されて居ると思います。

 今年もそんな世界は嬉しいことにますます健在でした。

さて浅学非才の私には、先生の絵が何というジャンルのものなのか分かりません。

現代アートというのか、宗教画的というのか、テンペラ画に近いのか、その色使いと

緻密さと夢の様なモチーフの世界には魅せられて、素晴らしいと思いながらも、

新米評論家は余り見た経験のない絵であり、ただただ呆然とこの雰囲気の一種独特な

世界に感じ入りながらしみじみと拝見して来ました。

ところで絵の世界、趣味の世界も案外狭いもので、よくよく見ていたら知った方が4~5人

も居られました。そのうち今回はお会いできた鈴木さんと安田さんお二人の作品4点を

陳列させて頂きました。

先生の作品も陳列させて頂きたい位ですが、当館の社是というか方針で現在の所は、

プロの方の作品は遠慮しているのが残念です。

御覧になりたい方はこのページの案内状の右側にあるのを拡大なさってみるのも

一方法かも知れません。

 それではどうぞごゆっくりと同展の4作品をご覧下さいませ。  ーー館主ーー

 

 

 

 

 

 

 


25展ー7 企画NO,6ぎんのほし いろいろ色彩展1/4

2013年06月07日 | Weblog

 

    鈴木 さん作品の1/2

        鈴木 嘉一さん 画    『追憶』

 鈴木氏は、当美術館でももう10年来、陳列しているあの『鶴彩会』に居られたそうです。

 お仕事のご都合でこの会に移られたと伺っています。既にキャリアも十分の実力派です。

 この会の或るグループでは一期生で、その実力、お人柄で今や最長老の重鎮の様です。

 この石膏像も、そのデッサン力とセピア色の表現が何とも素敵な雰囲気を出しています。


25展ー7 企画NO,6ぎんのほし いろいろ色彩展2/4

2013年06月07日 | Weblog

 

    鈴木 さん作品の2/2

       鈴木 嘉一さん 画   『華やか』

 手慣れた流れるような大胆なタッチで、効果的なメリハリのあるパンチの効いた

 さすがに素敵な作品です。作者はお見かけしたところ、穏やかでにこやかな紳士

 ですが、この作品の奔放な筆使い、情熱的で、強いアクセントが見事で、そのギャップ

の妙も絵の面白い所かも知れません、


25展ー7 企画NO,6ぎんのほし いろいろ色彩展3/4

2013年06月07日 | Weblog

 

      安田 さん作品の1/2

       安田 武さん 画  『ア ピ』   色鉛筆画

  何と可愛らしいのでしょう。思わず頭をなでてやりたくなります。

  アピの表情、毛並みが良く表現されています。

 この細かさ、繊細さは大変でしょうね。目を悪くした私にはとても考えら

 れない世界です。色鉛筆画は経験したことがありませんが、さぞ忍耐と

 根気とデリカシーとが必要なものなのでしょう。

 細密なこうした作品を見るたびに感心してしまいます。


25展ー7 企画NO,6ぎんのほし いろいろ色彩展4/4

2013年06月07日 | Weblog

  

    安田 さん作品の2/2

        安田 武さん 画    『五月の寺』  鉛筆画

  ほのぼのとした如何にも安田さんらしい暖かみの感じられる作品です。

 

 以上4点をご覧頂きました。如何でしたか。

現在、手元には次々といろいろな展示会の通知が届いております。

そこからピックアップして当館でも逐次陳列させて頂く予定です。

どうぞ次回もご期待下さいませ。本日は御来館有難うございました。