佐藤 幸一・絵画展 『 犬 』
於 市民ギャラリー H22,8,10~15
絵の友人からメールでこの展示会の情報が入ったので、早速出掛けてみました。
久し振りに見る個展でした。
この佐藤幸一氏を私は直接には存じ上げません。
しかしこの方の奥さん、佐藤典子さんとは「日よう会」という淡彩画の教室での
お仲間です。
会場で作品を見ているうちに、素敵な絵なので思わず当館でも展示させて貰いたいと、
思い立ち、そこで丁度お会いした奥さんに間接的ながら急遽、展示をお願いして
その承諾、許可を頂きました。
ご協力まことに有難う御座いました。心より感謝申し上げます。
さて奥さんはいつも教室でも素敵な色使いの淡彩画を描いて居られて、いつも私は
感心したりで、憧れそしてファンの1人なのです。当美術館にも何度もご登場して頂いたおります。
その旦那様の作品を見て、これ又見事なのに驚きました。確実なデッサン力、精密な描写、
迫力あるタッチ、陰影やデフォルメを駆使した構図は素敵なものでした。
全て油彩画で、4号~80号位の約40点でした。
それが全てワンちゃんをモチーフにしたものなのです。
お家の、或いは近所の飼い犬達の肖像画のようなのがあったり、遠くの山や海を見る犬の深い瞳は
何を思っているいるのでしょう。、背景と犬を重ねた構図は何かを訴えるようで効果を出しています。
絵としては無論ですが,ワンちゃん好きにとっては思わず微笑む様なたまらない世界でしょう。
16年前にやはり「犬」で第1回の個展をおやりになったそうです。
漏れ聞いたところによると同氏も美大のご出身とかで、成る程それもむべなるかなと思いました。
或るモチーフを長年に亘って描き続け追求し続けるのは、凄いことだといつも思っています。
もし絵というものが、美しい景色や花を見事にきれいに描くだけではないとしたら、(これはもちろん絵の
一番大きな要素であり分野であるのは確かですが) 別な大きな分野の一つとして、そのモチーフを通して、
作者の感情とか人生観や哲学を又ある時には主張や思想を、時には愛情や思いやりといったものまでを
表現するのもある筈です。
可愛い犬達を通して、作者は何を表現しているのでしょうか。
作者のやさしさを感じます。
とにかく犬,大好きの私にはとても楽しい展示会でありました。
私の、そうでなくともいつも締まらない顔がますますゆるむのを覚えました。
それでは佐藤幸一氏の個展からの4点を御覧下さい。
私の写真技術、PCの技術が拙劣で、原画の素晴らしさを何十分の一もお伝え出来てないことを、
作者を初めとして、ご来場の方々には深くお詫び申し上げます。ー館主拝ー